アドムカ

久しぶりの投稿になります。今回はコブラのポーズについて見ていきます。
コブラと言えば、腹ばいになって、両手で上半身をプッシュアップしながら背中を反らせるポーズです。
太陽礼拝でもお馴染みのポーズで、ヨガでは頻出のポーズですね。 

ところでこのポーズを実践する際、やはり気になるのはポーズの外見(反り具合)だと思います。
しかし実は『いかに上体を起こせるか』に重きを置くべきではありません。
大切なのは、股関節~腰椎~胸椎~頚椎のトータルで反り姿勢を起こせているかどうか。
そして腹部の筋力を呼吸と並行しながら維持できているかどうか。です。

俗に“背骨”と言われている部分は、正確には“脊柱”と言って、24個の背骨の連なりです。
脊柱はトータルでおおよそ35°~40°反ることができます。
そのうち腰椎では20°~25°、胸椎では10°~15°です。
腰椎はもともと反った形をしていますが、胸椎は逆に曲がった形をしている為、反る角度は少なくなります。
この腰椎と胸椎の境目──胸腰椎移行部”と言いますが──異なる性質を持つ境界線となるこの部分に、反る際の応力は集中しやすくなります。
背筋のみで背中を反らせる場合には筋走行の性質上、この胸腰椎移行部に応力が集中することはありません。あくまで背中の反らせる範囲内でしか反ることはできません。
しかし手でマットをプッシュアップすると、背中の反りは手から伝わる外力によって決定されます。
つまり背中の反りの許容範囲を超えてしまう可能性があるということです。
そうなると、特に胸椎部分の反りが少ない人が多い中、胸椎が反りきれなかった力を腰椎や胸腰椎移行部が請け負うことになります。 
すると背骨間の関節やそこにある軟骨、周囲の靭帯にダメージを与えてしまうことになります。

またこの際に“腹部の筋力を呼吸と並行しながら維持する”ことも重要です。
コブラは吸気に合わせて行う事がありますが、吸気では腹横筋や内腹斜筋の収縮を弱めがちになります。
しかしこの際に腹部筋力を抜いてしまうと、特に腰椎において反りが過剰となってしまう可能性があります。
腰椎の反りの抑止力は腹筋です。
この筋力に支えられている間は腰椎は“反り過ぎ”には至りませんが、脱してしまうと靭帯などの軟部組織のみの支えとなり、腰の安全領域のコントロールが行えず、結果として腰椎周辺のオーバーワークを抑制することが難しくなります。
そのため、腰を反る場合には必ず下腹部の腹筋収縮を同時に行い、腰椎だけが過剰に反らないように注意する必要があります。