ナンナンなん病・パーキンソンハネムーンを過ぎて

パーキンソン病になり、歌うたいという新しい人生を歩むことになった男の話。(旧ブログ名「ナンナン難病・パーキンソン病になりまして」) 矢尾板拓也 パーキンソン病ヤールⅢ 要介護2 明るいblogです。 そして重いhp です。http://yaotakuryuzyo.web.fc2.com

2015年01月

近況1 兆し

先日派手に転んだ

いわゆる「姿勢傾斜」の果ての「転倒」である


可動下の左側からでなく

不動の右からあやしくふわふわした

Gの誘惑を感じたとき

「そっちにはストーブがある…」

この認識考察の一行で

膝をとっさに折り体勢をくずし

長身による遠心力の付加パワーを回避する

いつものセルフ・セイフティーネットが稼働しなかった


げっ、


ボキッ、がほぼ同時だった


折れてはいまい

着撃面は骨の無いところ

では何が鳴ったかわからない

でも久々の激痛

うー、動くと痛みが走る


生きてる証拠

生きてる証し


刺激的な一撃が慢性化した生活リズムを襲う


病におびえ

薬の効用と副作用に翻弄され

ダレて、ほぼ寝たきりの生活


意欲をもてど現実に水をかけられ

問診にもよどみなく語れるようになったつらい日常


では、この痛みはナンだろう


病に慣れ、

病に飽きてしまった。


動いたから痛い

寝ていたら

まずこの痛みには出会わない


病に慣れ、

病に飽きてしまった。


頭より

体の方が何か言っている





矢尾板拓也 

パーキンソン病 ヤールⅢ 要介護2

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紅衛兵

紅衛兵

落語のくだりで

御指南番と御指南番で合わせりゃ八なんばん

というのがあったと思うのだが

私のホームページにもあるように

身体障害者手帳は1級を賜った


まさに「賜る」という表現がふさわしく

古典風に申さば

五位を賜って昇殿を許されたといったところ


障害者手帳をひらくと

障害名に

パーキンソン病による体幹機能障害2級

パーキンソン病による右上肢機能障害3級


そして

身体障害者等級表による級別で1級と


「?!」

たして最上位1級ということか

合わせて八難ばん…

笑いこそ起こらないがあのフレーズが頭をよぎった



髭を剃る気力も


障害の為
カミソリを持って動かす能力も

ついにはつきてしまった矢尾板は

山賊の頭目のようなヒゲ面になった

その山賊の白黒証明写真の貼ってある
この赤い手帳とは

まさしく天下御免の向う傷


そこのけそこのけ何が通る?



彷彿するのは

毛沢東語録の赤手帳


それを振りかざす

頬まで朱く昂揚させた紅衛兵たち


私も振りかざすのだろうか

既に振りかざしてはいないだろうか




ナンナンなん病。


かつての健常経験に

逆に惑う日々。





矢尾板拓也 

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旋風回転ずし 2


旋風回転ずし 2


割と大きめの店内は昼時なのにまばら

これは気にせず食事ができると安心し

さてどこの席にするかと見回していると

二人連れ二組の間に押し込められた


先端に足の4本生えた

四点杖にすがって歩く私は

長身のせいで上体振幅が大きすぎ

少し異様


さりげなく

隣に来る客を探る軽い一瞥をくれた左右の二組は

その異形に息を呑む


「倒れてこないだろうか…」


不安とめんどうくささの混ざった

困惑顔をのぞかせる

そして、社会通念かはたまた公序良俗か

何事も無かったように

すぐさま鮨レーンに目を戻した




被害妄想にちかい

形而上的思考を一瞬で終え

席へ向かう第一歩を踏み出す

ちょっとふらつくと

風が起こるのか彼らがそよぐ


気の利かない店員を尻目に

友人が席を引いてくれると

これまた左右二人組、
ソソっとそろって
左右に振れる


どうもすんませんねぇと

因業おやじまる出しの卑屈なつぶやきで

ドスンと着席すると

今度は椅子の上
煽られたように
尻で数ミリにじり去った



都合三波。


覚悟はしていたが、
風が風を呼ぶ、微妙な世間の風はやはり吹いていた



おしぼりやお茶をかいがいしくお世話してくれている友人に一言

「先生、いきましょうや」


後はオーダーの嵐。


気兼ねして最初は流れてくる鮨を拾っていた

友人こと先生様も

あまた吊り下げられた紙という紙にある

おススメねたを攻めはじめた


リズムは2700調。

うにうにいかいかうにいりませーん


空き皿はともかく

ねた皿が溢れ出した


店長が勧める

売れないねたの押し売り皿も

断るどころか二つ置いていけと

よっしゃよつしゃの角さん状態


様子を窺っていた左右二人組は

次を物色する話をやめ

そしていつの間にかお帰りになった


我々の注文声に

積み上げる皿の風に

飛ばされて


旋風回転ずし。

イタイ身障者と思われているだろうな


つましいお話と

つましい食欲を

なん病患者の食欲に吹き飛ばされて


何気ない

一般的反応を

食欲でたたきつけられたお二人組二組様ごめんなさい


ナンナンなん病。

病気なのにこの食欲は何なのでしょうか?


ありきたりな世間の反応を

耳からシャリがこぼれるくらいまで喰らう食欲で

いなしてしまった


さらに
ドライバーでもある先生様に甘えて

チョコシェークを

ドライブスルーでチャージした


鼻から甘い米粒をふきだしそうになった


ばかですねー




矢尾板拓也 

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