ナンナンなん病・パーキンソンハネムーンを過ぎて

パーキンソン病になり、歌うたいという新しい人生を歩むことになった男の話。(旧ブログ名「ナンナン難病・パーキンソン病になりまして」) 矢尾板拓也 パーキンソン病ヤールⅢ 要介護2 明るいblogです。 そして重いhp です。http://yaotakuryuzyo.web.fc2.com

ポエム

Challeng for X’mas <歌詞付き>




Facebook内の、パーキンソン病関連グループの
webクリスマス・コンサート(分楽の会)
に参加したライブ動画です。



「忘れないで」 (詞・曲 矢尾板嵩久也)


今を忘れないで 無理をはぎとった

晴れやかな 雲間に光る 青い空の高み

病んだ心の中 晴らす薬はなく

まぶしくなる 外の景色に いつか瞳は慣れる


もはや 憧れの 空には届かない

鳥や飛行士に なれるつもりだった

在りし日の自分は ひるむことなどなく

ただひたすらに 立ち向かっていた


変わらなければ 次は巡って来ない

わかっているけど たやすくはない

今はつらくとも やり過ごす他はない

なりたくて こうなったわけじゃない


そういえば どれだけ 俺は泣いただろう

ただくやしくて どうにも くやしくて

とびらを開けて 外にも出られない

動かぬひざは重く かかえられなかった


笑わなければ 押しつぶされるだけ

でも笑えるなら 笑っているよ 「わかる」

ならばつらくても 穏やかなふりをして

周りのためにも ほほえんで


笑みを忘れないで 嘘をはぎとった

さわれない 小さな想い 守る鉄のよろい(鎧)

耳に風の音 胸に闇の声

強くない 心を揺らす ならば無理にも笑え


それでも ようやく 舟をこぎだした

凪いだ潮目に ひとりこぎだした

明日をことさら いいように 期待せず

戻る望みは捨て 星のしめす先へ


踏み出せたならば 世界はかわっていく

その一歩目がすでに すくんでしまう

いずれ沈むなら 今覚悟をきめて

この今だけを つかまえろ


今を忘れないで 無理をはぎとった

晴れやかな 雲間に光る 青い空の高み

病んだ心の中 晴らす薬はなく

いつの日か この一瞬を 懐かしむ日が必ず



「おっしゃる通り」 (詞・曲 矢尾板嵩久也)


おっしゃる通りです 人生がこけました

望んだわけもなく 気づけばこのありさまで

おっしゃる通りです すべてあきらめました

何かの報いかと 影では言われてるけど


あなたの選んだ 答はあなたの中にある?

ならばこの災厄は 自分のせい?  「だと」

施してきたつもりは みじんもないけれど

施されていると感じてしまう  「ひがみか」


おっしゃる通りです お世話になっております

文句などあるわけなく ひたすら感謝してます

おっしゃる通りです 顔は感謝してません

この仏頂面は この病気のせいです 「ハイ」


チャレンジドなんて 言われても とまどうだけ

バンジージャンプしてる訳じゃ  「ネー」

「障害」にどんな 字を当ててもらって みても

それで気が済む 人たちの お話で


おっしゃる通りです そちらにもいました

つねにすこやかなんて 思えばありようもなく

おっしゃる通りです こちらから見てみても

つねにすこやかなんて おとぎ話みたい


楽でいいというなら すぐにかわりましょうか

見えないところで 悶絶しているけど 「それでもいい?」

お前だけじゃない なんて わかりきっています

1人だけじゃない そう 独りじゃない


おっしゃる通りです ~



「聖夜」  (詞・曲 矢尾板嵩久也)


かの国のならいは かくもこの国になじみ

祈りはよろこびに 姿を変えたけれど

趣きは違えど 人に想いをはせる

うかれる人波も まばゆい光の輪も


何もかも越えて 降りそそぐ 聖夜

とこしえにゆれる ともしびにあれば


やさしくなるための 日だと歌は唄うけど

すくわれし者の 懺悔に酔えるだろうか

すくわれないと思う 渦の中に舞う者に

争いも歌声も 届きはしないけど


何もかも越えて 降りそそぐ 聖夜

とこしえにゆれる ともしびにあれど


います神々は 国の数だけあろうか

います神々は 人の数だけあれば

人の数だけ 人を思えばよく

いたせば 聖夜に 色などつかず


肌の色越えて 祈り合え 聖夜

身の受く安らぎは 他者にこそあれば

想いやるうちに めぐりあう 聖夜

たれにでも同じ 母の愛なれば


ともしびをつなげ それぞれの 聖夜

果ては見えねども それぞれの 聖夜


(2015,12,23)






矢尾板拓也 


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「体調調整」 公演後記2






「体調調整」 公演後記2



主催者さまからの

出演依頼のあと

矢尾板は

矢尾板の病状を知る関係者に

かたっぱしから

出場の是非を伺ったが

こたえはこれも

かたっぱしから

「やりなはれ」であった



別に

皆、浪速の商人だった訳ではないが

お答えのニュアンスが

おおさかあきんどの

まさにそんな感じであった


「挑戦されたらよろし、」


「ここでびびってどないしなはる、」


「ほねはわてがひろいますさかいに、」


そんなフレーズが

前後左右に

貼り出されてしまっていた




どうなったかというと


最初に相談した理学療法士さまは

ボランティアで車いすを押してくださり


次に相談した

リハビリ指導の特にお厳しいデイ・スタッフさまは

矢尾板がステージに出た時から涙涙であったとか…

いわゆる

出落ちじゃないかと思ったが

お車乗り合わせの上

休日返上で

他のスタッフの皆さんと来てくださった


受診している病院の相談員さんは

矢尾板好みのブーケを携え

離接市からわざわざおいで下さり


何より

おいではなかったが

我が主治医さまは

かなり今回の挑戦を後押ししてくれた


毎回診察では症状や体調面で

練習に支障はないか

本番当日は大丈夫かと

気を配っていただいた


矢尾板は

パーキンソン病の症状を

抑える薬を服薬しているが

効きはまだら


一日のなかでも、


日によっても、


季節によっても、



効いている状態がまるっきり

切れることはないが

切れるということは

動かなくなることで

それだけは無いように注意しているが

薬の効果を甘受するのには

やはり波があり

その振幅は広く

パターンは雑多である


まずは

一日のうちどの時間が

一番薬が効き

からだの状態がいいのか

確認することから始めた



薬が

(ヤクとは発音しないように)

効いている状態でないと

右手が上がらず

ピアノの鍵盤に触れることすらできない


パーキンソン病は

ドーパミンの不足から起きる

運動疾患といわれ

その不足を補う為のドーパミン剤と

その効果を持続させる為の

補完的な薬剤が使われる


主たる成分であるドーパミン剤は

まるで車のガソリンのように

スピードを上げれば減りが激しく

重い荷物を積みに積むように

負荷をかければ消費はこれまた増え

疲労が溜まれば

エンジンに煤が溜まるように

ガソリンのエネルギー効率は下がる


どうやら一番いい状態は

昼の薬の効果が

朝の服薬効果の残像に乗る

そして

特に疲れの溜まってない

午後一時頃であった


しかし

1230という開場時間と

1300という開演時間と

自分の演目というか

病い人という重さ

(まぁ体重でもいいのだが)

を考えると

いきなりはきつい。


<緞帳が上がりました。>


<タヌキの置物がピアノを抱えてました。>


では

ぶち壊しになってしまうので


他の出演者の方々のプログラムのあと

午後二時頃の出演が
妥当であるということになった



(つづく)



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