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2020年10月

初冬の蝶ヶ岳

 18日の日曜日に降った雨は標高2,000m以上の所では雪だったようで、自宅から見える南アルプス連峰も初冠雪となりました。北アルプスも相当白くなっただろうと期待して、槍穂高連峰の展望台として知られる蝶ヶ岳に日帰りで行って来ました。
 蝶ヶ岳にはもう20数年前に堀金村の三股登山口から登り、蝶ヶ岳~常念岳へと日帰りで一周して来たことがあります。12時間の長い行程で、常念岳から三股への長い下りに相当苦しんだ憶えがあります。蝶ヶ岳へはあの時以来です。
 平日でしかも雪が降った後なので、登山者はいないだろうと思って行ったところ、三股の駐車場には20台程車が有り驚きでした。コロナ禍で多くの山小屋が休業している中、蝶ヶ岳ヒュッテは営業中のようで、今日登った登山者の多くはヒュッテに泊まる人や幕営する人たちでした。登山道には木製の階段が随所に設けられており、よく整備されております。標高2,200m地点からは踏み固められた雪で危険を感じ、軽アイゼンを装着して登りました。アイゼンを持参せずに登って来た登山者もおりましたが、この時季は必携です。
 今日の行動は自宅を5時に出発、7時半から歩き出し、4時間半掛かって登り、山頂に1時間半滞在して、下りは2時間半のタイムでした。明日の予定が無ければテント担いで行ったところですが、もう相当寒いでしょうね。

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蝶ヶ岳からの槍ヶ岳と槍沢  2020.10.20  12:21

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蝶ヶ岳からの穂高連峰(左より前穂、奥穂、涸沢岳、北穂) 12:24

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北穂高岳(左)から南岳(右)に架かる大キレット  12:24

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登って来た登山者と浮かぶ常念岳  12:26

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絶景を目の前に見惚れる登山者  12:36




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御嶽山 噴火後6年目の状況

 以前に勤めていた職場で働く中国人実習生を、御嶽山に連れて行って来ました。6年前の御嶽山噴火のことは、母国でニュースを見て事故があった事は知っているようでした。58名が亡くなり、いまだに5名が行方不明となっており、この岩の下敷きになっているかもしれないと伝えると大変驚き、初めて登る活火山に脅威を感じているようでした。彼にとって一生の思い出となることでしょう。

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御岳ロープウェイを利用し黒沢登山道を登る。9合目覚明堂下付近 遠方は木曽山脈  
写真の岩は降ってきた噴石か? 2020.10.12   10:58

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9合目覚明堂直下より稜線を見上げる。この付近にも噴石が飛んできて、3名が犠牲となっている。  10:59

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剣ヶ峰に向かう途中右手の二の池と二の池本館 白いのは雪渓のようだが火山灰 拡大すると右奥に柱状節理帯が確認できる。 11:13

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剣ヶ峰から見下ろす王滝山頂 左が八丁ダルミ  ここでは16名が犠牲となる。  11:50

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剣ヶ峰から見た噴火口方面(左側) 火山灰で異様な情景 形容するなら魔の山だ。噴火したのは平成26年9月27日11時52分。ちょうど今の時間だ。土曜日で登山者が多く、山頂に到着して昼に入ろうかという丁度の時間に爆発は起きた。山の神はお怒りになったのか?この山頂周辺で33名が犠牲になった。 11:52

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剣ヶ峰に架かる階段より見下ろす。非難シェルターや避難誘導のためのスピーカーが設置された。 11:54 

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覚明堂非難小屋  噴火口から約1km ここまで噴石が飛んで来ている。  13:21

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登って来た道を下る。右下の赤い屋根が女人堂、左下は御岳ロープウェイ  13:25

 御嶽山には噴火後2回登っております。2回とも5月のGWの時で、スキーを9合目まで担ぎ上げ、黒沢口の御岳ロープウェイゴンドラ終点まで滑り降りました。地表が雪で被われているため、噴石や火山弾が分かりませんでしたが、今回登ってみてその惨状を見ることができました。

 被災され犠牲となられたみなさまのご冥福をお祈り申し上げます。


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スガラ(クロスズメバチ)採りに挑戦

先月、遊歩道整備に行った際に蜂の巣を見つけました。巣の外で見張りをしているハチを見たところ、スガラ(飯田下伊那地方ではそう呼び、伊那市周辺ではスガレと呼ぶ、地方によってはハエバチ、ヘボとも呼ぶ=正式名はクロスズメバチ)のようでした。クロスズメバチは普通は土の中に巣を作ります。私が小学生の頃(55年前)、親戚の高校生だった兄さんがスガラ採りの名人で、トノサマガエルを捕まえて、皮を剥いてブドウの木の処や、クルミの木のそばに置いてハチが来るのを待つのです。するとスガラが来て、カエルの肉を切り裂いて巣に運ぶ時に、白い綿をハチに着けてそれを目印として、舞って行くのを追うのです。途中で見失うとその場所にカエルを移動させ、巣との距離を縮めていき巣を見つけるのです。これが信州で昔から行なわれてきた「ハチ追い」です。近年ではハチもめっきり減ってしまい、ハチ追いする人も周辺では聞かなくなりました。
 信州は海が無いため動物性たんぱく質の補給に、山肉や昆虫で補ってきました。今でも食品スーパーに行けば、蚕のサナギの佃煮や、ハチの子の瓶詰めが置いてあります。さすがにザザムシ(カワゲラやトビゲラの幼虫)の佃煮は料亭でしか食べられなくなりました。 

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拡大するとハチがいるのが分かります。  2020.10.5

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過去に樹液に来ていたオオスズメバチに試して効果があった焼酎と葡萄ジュースを混ぜた液体を巣に向かって噴射し、ハチがその液体を吸って酔って飛べなくなるのを待つ。ハチは果汁が大好き。

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煙幕を長い棒にテープで留めて、巣の下に差し込んで燻す。土の中なら完全に燻せるが、煙が漏れるのと、巣の層が10段程重なっているため、上まで煙が回らなかった。煙幕が足りない!

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ハチの巣の上部を少し壊して内部を見たところ、元気な大群がいるではないか!

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ハエ取りリボンを長い枝に巻きつけハチを減らそうとしたが、数が多過ぎて近寄っては危ない。煙幕で気絶させておいて、鎌で巣を切って袋に入れようと考えたが作戦失敗。手袋だけの無防備ではいくらスガラでも数箇所刺されれば、最後の手段しかなかった。最後は長い枝を使って接地部を壊して落とした。落ちた巣にハチが群がって来たのを焼酎スプレーを噴射して酩酊状態にさせる。

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時期的にもちょうど身が詰まっている頃合でした。10段くらいの大きな巣です。

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写真は一部ですが、採ってきた全部のハチの子を抜き出すのに、かみさんと二人で3時間かかりました。

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同じ巣の中でも上流階級と一般階級があるのか、巣房(ハニカム)の大きさが手前の方が大きいですね。幼虫の大きさもスガラとは思えない程の大きさです。

 TV番組で、ハチ退治の専門業者が完全防備で強力な殺虫剤を噴射して退治するのを見ると、勿体ないなあと思います。信州人なら多くの人がそう思っていると思います。オオスズメバチの成虫(親蜂)は焼酎漬けにしておくと強壮剤になるようで、漢方薬として売られておりますね。オオスズメバチ等の幼虫は大きいので気持悪がられそうですが、素揚げは高級珍味です。伊那市の産地直売場ではつい先日、オオスズメバチの巣1段が7,000円で売られておりました。







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燕岳(つばくろたけ)の紅葉と夜景

 コロナ禍で各地の山小屋は感染拡大防止のため今シーズンは休業の処が多いようですが、北アルプスの燕岳への登山基地となる燕山荘は営業をしております。天候を見て9/29、9/30に行くことに決め、テント場の予約をして9/28の夜に出掛けました。平日ですが他の山小屋が休業中とあって、燕岳に登山者が集中しており、深夜だというのに駐車スペースは残り僅かでした。朝に家を出ていたら駐車出来なかったと思われます。出逢った登山者の一人は駐車場に入れなかったため、有明まで戻りタクシーで中房温泉の登山口まで来たため、2時間のタイムロスと大きな出費となったと嘆いておりました。
 私にとって燕岳は数えると過去に7回登っていると思います。高校の山岳部の後輩らと正月に有明の宮城ゲートから中房温泉までの約14kmを半日掛けて歩き、合戦小屋にテントを張って燕山荘までアタックしたこともありました。職場の仲間とも3回ほど登った思い出深い山です。今回は時間が充分にあるため、大天井岳の途中まで足を延ばしたり、北燕岳まで行ったりして200枚程撮影して来ました。その中から数枚を絞るのに大変苦労しました。トリミング無しです。写真をクリックすると拡大出来ます。

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燕山荘~大天井岳への表銀座コース 左は大天井岳 右に槍ヶ岳  
2020.9.29  11:49 

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燕岳山頂からの北燕岳  奥は左から立山、剱岳、針ノ木岳、蓮華岳  14:02

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北燕岳山頂からの燕岳   14:37

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燕岳山頂直下からの燕山荘方面と大天井岳  16:16

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テント場と奥の街は長野市か?私のテントは奥のオレンジ色  2020.9.30   1:33

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燕岳山頂からの安曇野市の街の灯りと燕山荘の灯り 遠くに富士山  3:21
この時間はまだ月が出ていて明るい。日の出までの2時間以上をここで待つ。

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金星が輝く。月が沈みようやく星が見えてきた。手前は有明山(信濃富士)と奥は浅間山 4:10

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槍ヶ岳、奥に三俣蓮華岳、水晶岳方面 輝く星は火星か?  4:16

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富士山遠望と右は南アルプス  街の灯りは松本・塩尻市  5:03

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浅間山の右からの日の出 手前は有明山からの尾根    5:43

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燕岳山頂からの雲海     6:27












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燕岳の奇岩

 北アルプスの女王と呼ばれる燕岳は花崗岩と砂礫で形成された山で、ここにはイルカ岩、ゴリラ岩、メガネ岩、蛙岩と呼ばれる奇岩があり、これらを前景にして多くの山岳写真家や、記念写真の場として親しまれてきております。

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イルカ岩と奥は槍ヶ岳   2020.9.29   13:27

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山頂直下から見た燕山荘方面  2020.9.30     13:32

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谷に延びる岸壁 北燕岳  2020.9.29   14:46

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北燕岳山頂からの立山方面  2020.9.29 15:04

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月明りのゴリラ岩  2020.9.30     1:46

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月明りのメガネ岩 街の灯りは安曇野市  2020.9.30  2:20




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