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赤石岳・荒川岳を行く

 南アルプスの赤石岳・荒川岳は隣町から見え、近くにそびえる3,000m級の山ですが、行くとなるとピークに立つまでには10時間歩かねばならないハードな山です。最短コースは大鹿村湯折から小渋川を遡り、広河原小屋からウエストンも登った急峻な尾根を登り稜線の大聖寺平に出て、1日目に赤石岳、2日目は荒川三山に登って、昼前に大聖寺平を湯折に下れば1泊2日で可能です。ですがこれはかなりハードで、私も20年前にやりましたが、その翌年には赤石岳を飛ばして荒川三山で帰って来ました。今回はそれ以来の挑戦です。
 夏休みを利用し12、13日を計画したものの13日は天気が崩れるということで、特にこのコースは小渋川の渡渉が14~15回と、増水の場合非常に危険なルートであるためどうしようかと迷いました。ですがモチベーションも上がっていたので気合を入れて朝4時に起床して大鹿村へと向かいました。駐車場には昨日来たのか既に6台留まっておりました。登山者カード投入箱に手を突っ込んで出して見たら、早朝暗いうちに出かけた二人組もいたようでした。30分程車道を歩き七ツ釜橋からは河原歩きです。

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                         高山の滝
 
 写真にあるようにゴロゴロの河原を約4km、渡渉回数14回、今回は水量が多く膝より少し上くらいであった。できるだけ幅が広い浅瀬を選んで渡るが、流れが速く補助のストックが支えてくれた。稜線までの途中で単独行2名と2パーティとすれ違ったが、明日の天候を心配して途中で断念して諦めたようであった。最後にすれ違った2名はなんと午前2時に駐車場を出発し、真暗の中を渡渉したようで、相当無理したようだった。
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           稜線の大聖寺平に登り着く 正面は荒川前岳と右奥は荒川中岳

 ここで赤石岳に行こうか荒川岳にしようか迷う。既に時計は14時40分であった。ここまで湯折の駐車場から8時間20分掛かっており、赤石岳山頂小屋までコースタイムは2時間。赤石岳山頂までにテント場が無く、小屋泊りとなることから小屋到着が17時頃では遅いと考え、荒川方面に向かう。
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              荒川小屋と幕営地  正面は荒川前岳  15:19
 
 稜線を荒川岳に向かって行くと前方右下に荒川小屋が見えて、その新しいきれいな建物に時の流れを感じます。東海フォレスト(旧 東海パルプ)の管理でテント張代600円とトイレ代100円を支払う。
 
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                チシマギキョウとミネウスユキソウ

 テント場は大学生のパーティ、親子等が10張り程度。テントを張ってから夕飯に鈴木屋の「とりじん」とピラフを食べた後、明日は天気が期待できないと思い荒川岳に向け歩く。もう17時過ぎで誰一人歩いていない中を山頂までの高度差400mの急勾配を登る。日本でも有名な荒川のお花畑は鹿の食害よけネットで囲われ、ゲートが設けられておりその中を登山道が通っていて、黄色のシナノキンバイに替わりマツムシソウ、チシマギキョウ等すっかり青い秋の花が咲き乱れておりました。
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            荒川岳へ登る途中から見た赤石岳 18:25

 富士山も見え、夕焼けもいくらかしており、明日の天気ははそんなに心配しなくてもと楽観していたのですが…
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                   荒川前岳山頂  18:59   

 湯折を出てから12時間40分で遂に荒川前岳に着きました。奥は赤石岳になります。山頂のすぐ後ろに張られているロープの先は「荒川大崩壊地」の断崖絶壁です。荒川三山(前岳、中岳、東岳〔悪沢岳〕)の内で唯一前岳が長野県と接しております。
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ヘリの遊覧飛行で撮影した荒川大崩壊地(平成7年頃)小渋川の支流、荒川の源頭部

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                                             小赤石岳(3,081m)

 夜9時頃パラパラと雨が落ち一旦止んだものの、日が替わって午前3時頃からまた降りはじめました。大した降りでないためパンで腹ごしらえした後、テントを撤収し4時に赤石岳を目指し出発。大聖寺平まで来たところで雷が鳴り、ひとまずハイマツ帯の影に待機し、過ぎるのを待ってピークを目指すが、いっこうに視界がよくならず赤石岳(3,121m)まであと30分の小赤石岳で断念し引き返すことにしました。小渋川の増水はどうか?それだけが気がかりで7時に下山を開始し、雨で濡れた木の根っこや石で滑って転んで手足を痛め、おまけに帰りの渡渉は若干の増水とコース取りが悪かったため、予定時間をだいぶ過ぎてしまい、駐車場に到着したのが15時半でした。   
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                   ライチョウ  大聖平にて  左に子が隠れている
 
  赤石・荒川岳の登山者の9割以上は静岡県側から入山しており、小渋川のコースは嫌遠されているようです。登山道も整備がされておらず、ハイマツが登山道を埋めて分からない箇所や、下りの登山道で間違って迷い込みそうな箇所がありますので充分な注意が必要です。今回の山行で左手小指の骨折と、河原で浮石に足を取られ、軽い捻挫程度で済みましたが単独行は人気のあるコースにした方が無難です。



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コメント
1. Posted by 武田正雄   2015年09月06日 11:43
5 お久しぶりです、武田です。
しばらくHPが見られなくなっていて寂しかったのですが、復活されたのですね。
赤石はいつか小渋のコースを使ってゆっくり行ってみたいコースです。その折には色々教えてください。
2. Posted by 赤羽目壮人   2015年09月06日 18:09
プロバイダーのOCNが完全にホームページのサービスを止めたため、GMOクラウドに変更し、ようやく野塾でも検索できるようになりました。赤石岳はまたこの秋に行きたいと思っておりますが、骨折した小指と右足の捻挫が完全でないので9月いっぱいは無理かもしれません。寒くなってからの渡渉も引けますねえ。
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