宇宙アポロとかソユーズとかジェミニとか、アメリカの宇宙船の飛行士たち。当然、彼らは航空工学をしっかりと修め、マスター級の科学者でもあります。そんな彼らが、地球に帰還後、みょうな話をしているのです。

.......それを、ちょっと要約して紹介しましょう。

ジム・アーウィンアポロ15号飛行士ジム・アーウィン。

「宇宙飛行までは、私の信仰は人並み程度のものでした。それと同時に、神の存在に人並み程度の疑念も持っていました。しかし宇宙飛行によって、それらの懐疑は吹き飛びました。神がそこにいるということが如実に分かるのです。こんな精神的な内的変化に私自身も驚きました」.........
宇宙で......「その臨場感は知的認識を媒体にするのではなく、直接的な実感でした。私がそこにいて君がそこにいる。そんな感じでした。神に何を祈っても、神は無言です。それが当然であると私は考えていました。しかし、そのとき、確かに神が声を出して答えてくれるわけではないのですが、まるで超能力者同士のコミュニケーションのように、神がそこに在るのが分かり、パーソナルな関係の中で語り合ったのです」.......
「姿が見えないことの方がおかしくて、私は振り返って神のすがたを探したほどでした。しかし神は超自然的にあまねく遍在しているのです」

・・・アーウィンはこう言って、事実、伝道活動に専念してしまいます。驚くことに、その活動に、アポロ15号のアル・ウォーデン、アポロ16号のチャーリー・デューク、スカイラブ4号のビル・ポーグなどが加わっているのです!ジーン・サーナン


宇宙また、ジェミニ9号、アポロ10号、17号飛行士のジーン・サーナン。
「宇宙の体験が私にもたらした一番大きなものは、『神の存在の認識』です。宗教の名前がなんであれ、それが指し示している、ある同一至高の存在があるという認識です」......
「地球の美しさは素粒子と素粒子の偶然による結合の結果とは思えません。神が創造したものと私は確信したのです。白い服を着ているか、ヒゲを生やしているかは知らないが、その存在は人格神です。つまり、人間の祈りを聞く神であると」

ジェリー・カースカイラブ4号船長のジェリー・カーはもう少し冷静。
「神は、天から地上を眺めているような全知全能の存在ではないと思います。人間が自由意志を持つ存在である以上、それはありません。私は神は、宇宙の万物の秩序を司るパターンであると思います。万物は調和し、バランスがとれており、ある秩序のもとに存在しているのです。そのことに気付いた人類は、この秩序の背後にあるものを人格的存在として、様々な名を与えた。このあるパターンによって調和しているという現実を理解しやすく案出された名辞が『神』というものなのです」
......と、冷静な発言なのですが、宇宙の体験がなんの意識変容ももたらさなかったと公言したディーク・スレイトンやポール・ワイツの発言を「うそ」だと非難する。
宇宙飛行そして「人間は死んだら無に帰すということはない。個人の意識がそのまま残るということはないと思いますが、人間がまだよく理解していない死を超越した何かがある。エネルギー不滅の法則というものがあるが、個々の生エネルギーの場が死後は宇宙全体のエネルギー場に吸収・一体化されるのではないかと考えます」と冷静ながらも、表現を気にしながらも、かなり大胆な発言。

チャーリー・デュークアポロ16号のチャーリー・デューク。

「1978年4月、ハイウエイを走っているとき、突然私はイエスが神の子であり、神であるという確信が持てたのです」......
「私はビック・バン仮説を信じていましたが、聖書がいうように、宇宙は神の手により創造されたものであると思います。生命は物質進化の過程で偶然に生まれた物質の組み合わせであり、その存在は無目的であると考えていました。しかし、それ以来、私は、生命は神により目的を持って創造されたものであり、その目的とは、あらゆる生命が神に仕えることだと考えるようになりました。それまでの私の人生はすべてなにかを『得る』ことを目的としてきましたが、それ以来、『与える』ことが私の人生の目的となりました」エド・ミッチェル

アポロ14号のエド・ミッチェル。彼は航空宇宙工学博士でもあります。
「私は科学的真理と宗教的真理という二つの相克をかかえたまま宇宙に行きました。宇宙ではほとんど一瞬の内に、この長年悩み続けた問題の解決を見ました」.....
「人間はただの知的動物なのか、宇宙は物質の偶然の集合に過ぎないのか、我々はどこに行こうとしているのか、宇宙や人間は偶然に創生されたのか、そんな疑問であります」.....
「こんなああでもないこうでもないという考えていた疑問が、宇宙では、瞬間的に解決されました。問いがあり、答えがあるという二段階のプロセスがあったというより、すべてが一瞬でした。宗教学でいう神秘体験とはこういうことなのでしょう。瞬間的に真理を知ったという思いでした」.....
アポロ14号「世界は有意味です。私も宇宙も偶然の産物ではない。すべての存在がそれぞれの役割を担っています。それぞれに神的プランが働いているのです。生命はその神的プランに従って進化しつつあるのです。個別的生命は全体の部分です。個別的生命が部分を成している全体がある。すべては一体です。一体である全体は、完璧であり、秩序づけられており、調和しており、愛に満ちている。この全体の中で、人間は神と一体なのです。自分も神の目論見に参与している一人なのです。」......
「神とは、宇宙霊魂あるいは宇宙精神(コスミック・スピリット)であると言えます。宇宙知性(コスミック・インテリジェンス)とでも表現しましょうか。ともかくその大いなる思惟に従って進行しているプロセスがこの世界なのです。人間の思惟はそのスペクトラムに過ぎない。宇宙の本質は、物質ではなく、霊的知性であります。この本質がいわゆる神なのです」.....
「人が死ぬと、自意識をもったエゴは疑いなく消え去ります。しかし普遍的な存在であるその霊は残り、そのもともとの出所である普遍的スピリットと合体します。つまり神との一体化です」.....
「以上のような真理を認識することが一瞬だったのです。その途端に私に歓喜が打ち寄せてきました。自分の存在の基底を揺さぶるような思いです。正確に言えば、今話した内容でも分かるように論理的な流れで真理を把握したのではありません。言葉で表現できませんが、とにかく真理が解った!という喜びなんです。今、自分は神と一体であるという実感が如実にありました」.....

宇宙体験とは.....そして彼は最後に警告を発します。

「現実の人間はエゴの塊であり、様々のあさましい欲望、憎しみ、恐怖などにとらわれて生きています。自分のスピリチュアルな本質などはすっかり忘れて生きています。そして、総体としての人類は、まるで狂った豚の群れが暴走して、崖の上から飛び降りようとしているのも同然の行動をしています。それが集団自殺に等しい行動であると気付かないほどに愚かな状態なんです」

・・・・まぁ、こんな具合です。ともかく、彼らが異口同音に言っていることは、かなり、ニューサイエンスの先端的理論の方向性と合致しているんですね。宇宙体験が何をもたらせたのか? 特殊な生活環境により酸素の希薄さが意識変容をもたらせた....なんて見解もあるでしょうが、それが先端科学の諸分野の帰結との同一性を見せているという事実は、ただの酸欠、または酸素濃度の過剰とかでは片付けられない何かを示唆してますよね。

酸素濃度からの幻視体験とか、興奮状態からくる精神の変容、ある脳の部位からの共通の信号.....などとシラケた見解を述べ立てるよりも、この私たちの生きる世界が、そして生きている私たちが、マスター・プランという共通の目的に向かうべく意味ある存在として命を受けている真理を、コペルニクス的に考察することの方が、理論的だし、「科学的」であると思いませんか?