世界でいちばん

誰かに出会ったとき、たとえほんの一瞬でも、意識のすべてを相手に注ぐことによって、相手の存在を認識していますか? それとも、相手を目的のための手段、あるいは単なる役割とみなして、相手の価値を減じていますか?


スーパーのレジ係とあなたの関係のクオリティはどうでしょう? 駐車場の係員とは? 修理係とは? 顧客とは?

意識を向けるのは、ほんの一瞬で構いません。それで充分なのです。相手を見つめたとき、相手に耳を傾けたとき、意識の鋭敏な、静止状態が起こるはずです。それは、短いときには、ほんの2、3秒かも知れませんが、それでも、ふだん演じている役割とは違う、もっと真実に近い何かが湧き上がってくるはずです。

あらゆる役割は、人間の心の作用である、条件づけられた意識なのです。意識を向けるという行動を通して表出する静止状態こそが、名前と形の根底にあるあなたのエッセンス、条件づけられていない「本当の自分」なのです。

そのときあなたは、もう「台本どおり」に行動していません。「真実の自分」「ありのままの自分」なのです。その次元があなたの中で花ひらくとき、あなたは、相手の中にある真実の次元をも、花ひらかせることができます。


エックハルト・トール「世界でいちばん古くて大切なスピリチュアルの教え」より