2016年09月30日

 君の名は。5

きみの名は、タイトル「秒速5センチメートル」「言の葉の庭」の新海誠監督が、夢の中で入れ替わる少年と少女を主人公に贈る青春SFファンタジー・アニメーション。入れ替わりが巻き起こす思春期ならではのコミカルで甘酸っぱい青春模様と、2人を待ち受ける思いも寄らぬ運命の顛末を美しい映像とともに綴る。声の出演は神木隆之介、上白石萌音、長澤まさみ、市原悦子。

あらすじ:千年ぶりとなる彗星の接近を1ヵ月後に控えた日本。山深い田舎町で鬱屈した毎日を過ごし、都会の生活に憧れを抱く女子高生の三葉。ある日、夢の中で自分が東京の男子高校生になっていることに気づき、念願の都会生活を満喫する。一方、東京の男子高校生・瀧は、山奥の田舎町で女子高生になっている夢を見る。そんな奇妙な夢を繰り返し見るようになった2人は、やがて自分たちが入れ替わっていることに気がつく。戸惑いつつも、メモを残してやりとりしながら、少しずつ事実を受け止めていく瀧と三葉。ところが、互いに打ち解けてきた矢先、2人の入れ替わりは突然起こらなくなってしまう。そこで瀧は、夢の記憶を頼りに三葉に会いに行こうと決心するのだったが…。

<感想>別々の時空間で、ずっと誰かを何かを探している高校生の男子と女子。2人は出会うことなく、相手と出会い、出会わないのに相手の存在に気が付く。何やらややこしい言い回しになってしまったが、思春期特有の「なりたい願望」をベースにした本作は、宇宙の神秘まで取り込んでリアルに着地するのだ。

とはいえ、途中でこちらの飲み込み方が悪かったのか、未消化なところもある。ですが、繊細で美しい映像と、2人のキャラクターを観ていると、それだけで心地よくなり、新海誠監督のアニメに流れる時間は格別であります。

きみの、8千年ぶりの巨大彗星の到来を1ケ月後に控えた日本で、山深い田舎町の女子高生、三葉と東京の男子高生、瀧の中身が突然入れ替わるという不思議な現象が起こる。慣れない環境に戸惑ったり、楽しんだりして、状況を受け入れ、お互いの毎日を過ごす二人。一人で二人の人生を、あるいは二人で一つの人生を生きるような時間の中で、彼らは深い結びつきを得てゆく。

「入れ替わり」という超現象によって訪れた奇妙な出会い。それは偶然にもたらせられたものだったが、彼らはその中で、互いを取り囲む景色を見つめ、周りの人々を見つめ、そこから見える三葉と瀧自身を真っ直ぐに観た。

「入れ替わり」の後、出逢いを無に帰しかねない出来事が、彼らに襲い掛かる。

しかし、その信じがたい現実を前に、二人は繋がりを諦めることをしなかった。

それは彼らがほかでもない自分の眼で、意志で、互いを「運命の人」として選びとったからなのだろう。

きみの出逢いは何時だって偶然だ。私たちにも、日々たくさんの出会いが訪れる。でも、それを必然に変えられるかどうかは、常に自分自身の選択と行動にかかっているのだ。三葉と瀧が必死につかみとった飛び切りの「運命」は、そんな勇気のある事実を、私たちに教えてくれているのだから。

映画では、ラストで東京ですれ違いざまに、三葉と結婚相手の男性と会うのですが、お互いにまだ気が付いていない。それが、瀧が大学を卒業して就職し、マンションの3つ目くらいの隣の部屋に三葉が住んでいて、公園の階段で上と下で気が付いて「君の名前は?」と尋ねるところで終わる。心の中で二人は何処か繋がっていたんですね。これからに二人の関係はどうなるのだろう、って気になるよね。

夢で見知らぬ誰かと出会うなんてファンタジックな出来事は、現実には無いような気がするけれど、常にまだ会ったことのない誰かを待っている状態にあると思うから。明日誰かと新たに知り合うかもしれないし、転校して思いがけない出逢いがあるかもしれないのだ。
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papikosachimama at 14:43|Permalink2016年劇場公開作品 | か行・が行の映画

2016年08月23日

インデペンデンス・デイ:リサージェンス3D4

インデペンデンス、タイトル1996年に公開された、地球に攻めてきた侵略者と人類の激突を描いたSF大作『インデペンデンス・デイ』の続編。前作での闘いから20年後を舞台に、地球防衛システムを完備した人類が再び侵略者と対峙(たいじ)する。
『ホワイトハウス・ダウン』などのローランド・エメリッヒ監督、『ロスト・ハイウェイ』などのビル・プルマン、『ディープ・カバー』などのジェフ・ゴールドブラムと第
1作のメンバーが再結集。新たに『ハンガー・ゲーム』シリーズなどのリアム・ヘムズワースらが加わる。壮大な物語と圧倒的な映像技術に息をのむ。

<感想>前作の舞台はちょうど20年前の1996年、巨大な宇宙船からシグナルが送られてくるシーンから始まります。その後、宇宙船は分裂し直径24kgの個体となって世界中の上空に出現します。
今作にも出演しているビル・プルマン演じるウィットモア大統領は、宇宙船と交信を試みます。
主人公の1人デヴィッド技師の説得により、彼らが侵略者であることを理解し、避難命令を出しますが、交信を試みたヘリは破壊されてしまいます。大統領とデヴィット達は危機一髪逃げ切りますが、宇宙船から放たれたビーム砲は、面白半分で宇宙船の下に集まっていた民間人ごと、周囲の都市を焼き尽くしました。

インデペンデンス・デイ、1
物語自体も前作から20年後と言う設定で、エイリアンと人類の戦いが、さらにスケールアップに描かれている。監督は前作に引き続き「デイ・アフター・トゥモロー」(12)「2012」などパニック超大作を得意とする巨匠ローランド・エメリッヒ監督。物凄い音響とともに、画面いっぱいの宇宙船の迫力に圧倒されました。

前作に引き続き出演しているのが、デイヴィッド役のジェフ・ゴールドブラムの他、ホイットモア大統領役のビル・プルマン、ジュリアス・レヴィンソン役のジャド・ハーシュ、ブラキッシュ・オークン博士役のブレント・スピナーが、老人ホームに住んでいるようなデイヴィッドの父親ジャスミン・ヒラー役のヴィヴィカ・A・フォックスなどが前作から続投。

インデペンデンス、、1今回では新たな主役を任されたのが『ハンガー・ゲーム』シリーズなどのリアム・ヘムズワース、主人公が扮する戦闘機パイロットの新キャラクター・ジェイクにバトンタッチされていて、元大統領ビル・プルマンの無娘のマイカ・モンローが恋人になっていた。彼女は「イット・フォローズ」のホラー映画で活躍。女性パイロット役で香港女優のアンジェラ・ベイビーがクール・ビューティな魅力を発揮している。

他にも女大統領のランフォードを演じるのが、『ゴーン・ガール』『デイ・アフター・トゥモロー』でも知られるセーラ・フォード。そして、アフリカに残されていた宇宙船の基地のゲリラの女博士にシャルロット・ゲンスブールが。

いつになったら事件が起きるのかと退屈していたら、ようやく登場する巨大宇宙船。この登場シーンのイマージネーションは凄く良かった。そこからが、大スペクタルのディザスター・ムービーになるけれど、中盤からの展開が何だか懐かしい感じのする、ハードでなくSF展開になる。

インデペンデンス、、前作では丁寧とはいえないまでも、宇宙人襲来までのプロセス、人物の相関や背景も描かれていたが、今回はそういったドラマ的要素が物凄く薄く感じた。

そんな中で目を引くのが、前作で宇宙人の腹話術人形となったロン毛の博士が、ゲイキャラになっていたのが笑う。恋人と宇宙人に挑みながら愛と絆を深める姿に、自身もゲイであるエメリッヒの想いみたいなものを感じずにはいられない。ビル・クリントンが絶賛した前作からもう20年も経過し、今度はヒラリーが初の女性大統領になることを想定してか、アメリカ主導のエイリアン対決ドラマを作る商魂の逞しさはさすがです。

相変わらず大都市破壊の映像が繰り返されるのだが、そこに居住する人間たちの痛みは伝わらず、軍事エリートたちがCG技術の進歩に支えられ、まるでオモチャを操作するように、新しい機械を使って宇宙区間を飛び回る。

エイリアンが女王蜂のごとく君臨するというので、期待したけれどそんなに官能的ではなかったのが惜しい。
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papikosachimama at 13:04|Permalink2016年劇場公開作品 | あ行の映画

2016年06月01日

テラフォーマーズ3

テラフォーマーズ、6環境の地球化を目的に送られた火星で異常進化して人類の脅威となった驚異の生物テラフォーマーと、その駆除のために火星に送られた様々な昆虫の特殊能力を持つ人間たちの壮絶な戦いを描き大ヒットした同名コミックスを三池崇史監督が実写映画化したSFアクション。出演は伊藤英明、武井咲、山下智久、山田孝之、小栗旬。

あらすじ:21世紀、人口爆発が深刻化する地球では火星移住が計画され、火星の過酷な環境を地球化するためにコケとゴキブリが移植された。それから500年。計画の仕上げのため、小町小吉たち15人のワケあり日本人が火星に送り込まれる。しかし彼らがそこで目にしたものは、黒光りした人型の巨大生物だった。その生物こそ、500年の間に異常進化したゴキブリの姿だった。テラフォーマーと名付けられた彼らは、高い身体能力とパワーに加え、互いに意思疎通もできる知性を持ち合わせ、侵入者である人間を次々と瞬殺していく。そんな絶体絶命の中、人間側にもある秘策があることが明らかとなる。隊員たちにはそれぞれ昆虫のDNAが組み込まれており、その昆虫が持つ超人的な特殊能力を発揮することができるのだった。騙されたことに怒りながらも、昆虫パワーでテラフォーマーに立ち向かっていく小吉たちだったが…。

テラフォーマーズ、2<感想>今から500年後、地球に居場所のない荒くれものたちに大金を握らせて手術を施し、火星の害虫=テラフォーマーのお掃除をしてもらう、・・・といった設定の大ヒットした同名コミックスを、三池崇史監督が実写映画化した本作。主演の伊藤英明を筆頭に、武井咲、山下智久、山田孝之、小栗旬などずらりと揃った豪華なキャストが、特殊メイクで昆虫パワーを持つ戦士に変貌し、人類にもっとも嫌われてきたあの虫「ゴキブリ」が進化した敵との、残酷すぎるほどの死闘を繰り広げる驚異の108分であります。

あの天才イラストレーター、寺田克也がリファインした、テラフォーマーたちの筋肉の質感。死ぬともちろん汁が出ますから。

ですがアクション映画なのに間延びしているし、テラフォーマーを死滅するために火星に送り込まれているくせに、こっちから攻めずに向こうが来るのを待っているのがダメ。

また昆虫細胞活性剤でパワーアップする時に、元の昆虫の説明が出てくるのは、ご愛敬で悪くはないが、彼ら隊員たちの生い立ちとか、地球でどんな暮らしをしていたかを画にしてみせるのは、なんともウザイ。

テラフォーマーズ、、、もともと三池監督は、「ゼブラーマン」「ヤッターマン」的な映画の監督なのだから、本作での様々な昆虫の能力を持つ改造人間らがバトる、「仮面ライダー」の変奏みたいなものと思っていい。

強くて巨大な謎の生物と人間の死闘を描く本作、かの「進撃の巨人」よりも、こちらのほうがより漫画的な思い切りがよくて、細かなツッコミを入れるスキもなく、軽快すぎる展開と共に気楽な気分で楽しめた。

歯が立たない敵と立ち向かう絶望と無力感こそが、原作の肝でもあるが、そのあたりをさらりとかわしているのだ。火星における人間のクズVSゴキブリの戦い。SF映画的なネタや伏線をはらむことが相殺したような、そんな感じで飽かさず見せるのがいい。
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papikosachimama at 14:13|Permalink2016年劇場公開作品 | た行・だ行の映画

2016年04月26日

ボーダーライン5

ボーダー、4メキシコの麻薬組織壊滅を目的とする特殊チームにスカウトされた正義感あふれるFBI女性捜査官が、突然放り込まれた麻薬戦争の最前線で目の当たりにする衝撃の実態をリアルかつ極限の緊張感で描き出した社会派サスペンス・アクション。
主演は「オール・ユー・ニード・イズ・キル」のエミリー・ブラント、共演にベニチオ・デル・トロ、ジョシュ・ブローリン。監督は「灼熱の魂」「プリズナーズ」のドゥニ・ヴィルヌーヴ。

あらすじ:FBIの誘拐即応班を指揮する女性捜査官、ケイト・メイサー(エミリー・ブラント)。
ある日その活躍が認められ、メキシコの麻薬組織“ソノラ・カルテル”の壊滅と最高幹部マヌエル・ディアスの拘束という極秘任務を帯びた特殊部隊にスカウトされる。
こうしてリーダーの特別捜査官マット・グレイヴァー(ジョシュ・ブローリン)やコンサルタントとしてチームに同行する謎のコロンビア人アレハンドロ(ベニチオ・デル・トロ)ともに国境を越えてメキシコのフアレスに向かったケイト。しかしそこで待っていたのは、正義や法の手続きなどが一切通用しない、暴力のみが支配する麻薬戦争のあまりにも深い闇だった。

ボーダー、7<感想>こんなストーリーは何度も語られてきたはずなのに、一度も見た事のない話のようにも思えるのだ。
最高レベルのアクション演出が見られるのに、アクション映画とは全然違う何かを観たかのような思いがした。

善悪の境界を曖昧にさせる麻薬戦争の過酷な現実。メキシコから国境を越えてアメリカへ運び込まれ、人々の心身をむしばむ“麻薬”という深刻な社会問題であり、その危機に対するために結成された特殊チームのミッションの行方を骨太にかつリアルに描き出している。

まるで魂の奥底へと沈んでいくかのように。空を大きく捉えた画面も空撮も、これほど効果的に思えたことはない。


ボーダー、5硬質な映像で人物の心情をすべてすくいあげ、物語りに圧倒的な深みを与える撮影に感心した。

「麻薬の国のアリス」といったところなのか、ヒロインのエミリー・ブラントの目を通して、正義も仁義も法のどうりもありゃしないのだ。
卑劣で、残酷でどす黒い麻薬戦争の実態を見せつけている。

そして、その渦中に飛び込んだばかりに困惑し、恐怖し、疲弊する彼女の姿が観ているこちらと被ってくる。

それに、敵の姿をまったく見せないことで尋常ならざる緊張感が、境界線の傍に掘られているトンネル内での銃撃戦など、今回もドゥニ・ヴィルヌーヴ監督が発揮する。

ボーダーライン、4すっかり太って中年ぶとりなのに、俊敏な殺人マシンを演じ切るベニチオ・デル・トロが見事だ。

メキシコの麻薬カルテルとの闘いを描いた映画は多いが、これほどリアルな迫力をもったものは例がないだろう。
詳細をしらされぬまま、戦いの一員に加えられたFBIの捜査官、エミリー・ブラントの視線で、正義も法律も無力化し、暴力のみが支配する白日夢の街へと投げ込まれる。

二転三転する調査のいきとどいた脚本に、廃墟しきった街を切り取る見事な映像と、見応えのあるクライム映画の傑作になっている。
テロに対して、テロで応じるという現代戦争の縮図を観た思いがした。



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papikosachimama at 14:58|Permalink2016年劇場公開作品 | はとぱ行の映画

モヒカン故郷に帰る3

モヒカン、タイトル『横道世之介』などの沖田修一が監督と脚本を担当し、数年ぶりに故郷に戻った売れないバンドマンが余命わずかの父親のために奮闘する姿を描くコメディードラマ。
恋人の妊娠を報告するために瀬戸内海に浮かぶ故郷の島に帰るバンドマンを『舟を編む』などの松田龍平が、昔かたぎの頑固な父親を『悪人』などの柄本明が演じる。
共演は、前田敦子、もたいまさこ、千葉雄大ら。松田のモヒカンヘアでのパフォーマンスや、松田と柄本の広島弁を駆使したひょうひょうとした掛け合いが見どころ。

あらすじ:プロのバンドマンになるべく東京で活動していた永吉(松田龍平)は、付き合っている由佳が身ごもったことを報告するために数年ぶりに広島の島へ戻ってくる。
頑固な父親・治(柄本明)は息子の永吉につっけんどんな口調で接するが、内心はうれしくてその夜、島民たちを誘って大宴会を開催。しかし、宴会の最中に治が倒れ、がんであることが発覚し、余命宣告を受ける。永吉は父親の喜ぶ顔が見たいと奮起するも、なかなかうまくいかず……。

モヒカン、3<感想>この監督作品「南極料理人」「キツツキと雨」、を思い出します。あの映画でパラレルな関係性として描かれている父と子供の関係の話が、全面に展開して現れているのが本作と同じだと思います。

主人公の松田龍平の魅力満載と、言う以上に彼の物語を語っているような、何かの意見を求められると考えるふりをしながら、まともなことはなにも言わないくせに、無言の力で引っ張っていくところ。
とにかく、父親の衰亡をかみしめる息子の風情がいいのだ。

どこにいても、何をしていても、何処か心ここにあらずという、常に浮いている男がぴったりな松田龍平。

モヒカン頭でデスメタルのロックバンドに夢中な息子が、妊娠中の彼女と故郷へ帰って、病気の父親と対峙して、本の少し未来を思う。

モヒカン、2すでに成長しているはずの大人が、ごくごくゆるく、かすかな成長を綴った家族映画にして、息子のめざめの物語でもある。

故郷へ帰って見れば、父親は末期がんで余命が短い。生きているうちに、父親の好きな食べ物、ウィンナー入りピザを喰わせてやろうと、本土から3店舗のピザ店に注文して、テーブルに並べて好きなだけ食べさせるシーンとか、父親がヤザワの大ファンで、死にぎわに自分が矢沢永吉のフリをして成りすまして、父親の枕元へ立つシーンも涙ぐましくて良かった。

途中で父親の柄本が、点滴の機材を引きずりながら、病院の屋上から向かいの中学校の屋上へ集まった吹奏楽部の生徒たちに指揮をするという、なんとも素敵な楽しいシーンもある。

それに、父と息子に嫁を連れて海を見ながら話を交わす言葉。その二人の表情がたまらなく良く映っている。


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papikosachimama at 14:34|Permalink2016年劇場公開作品 | ま行の映画

2016年02月29日

オデッセイ5

オデッセイ、タイトル『グラディエーター』などのリドリー・スコットがメガホンを取り、『ボーン』シリーズなどのマット・デイモンが火星に取り残された宇宙飛行士を演じるSFアドベンチャー。
火星で死亡したと思われた宇宙飛行士が実は生きていることが発覚、主人公の必死のサバイバルと彼を助けようとする
NASAや乗組員たちの奮闘が描かれる。共演は、『ゼロ・ダーク・サーティ』などのジェシカ・チャステインや『LIFE!/ライフ』などのクリステン・ウィグなど。スコット監督による壮大なビジュアルや感動的なストーリーに注目。

あらすじ:火星での有人探査中に嵐に巻き込まれた宇宙飛行士のマーク・ワトニー(マット・デイモン)。乗組員はワトニーが死亡したと思い、火星を去るが、彼は生きていた。空気も水も通信手段もなく、わずかな食料しかない危機的状況で、ワトニーは生き延びようとする。一方、NASAは世界中から科学者を結集し救出を企て、仲間たちもまた大胆な救出ミッションを敢行しようとしていた。

<感想>オバマ米国大統領が、「2030年代の半ばまでに、火星への有人着陸を目指す」と宣言していたが、火星探検はもはや夢ではないのだ。本作もそんな手に届く近未来を舞台に、火星に残されたたった一人の男のサバイバルを描いたSF映画です。

オデッセイ、6主人公はマット・・デイモン扮する宇宙飛行士マーク・ワトニー。嵐のせいで取り残され、救助がくるまでのソル561(火星の1日の単位で、24時間39分35秒)を、資源も空気もない火星で生き抜こうとする。

原作である「火星の人」でも、ルイス船長のデータファイルに入ってたのは、趣味の“70年代のディスコ音楽”だったが、映画では具体的にテルマ・ヒューストンや、ドナ・サマーのヒットナンバーを流し、曲名と歌詞が主人公の心情と重なるようにしてあるのも良かった。

その船長の趣味は、孤独なワトニーを慰め癒しつつも、辟易させるのだが、いよいよNASAと彼がイチかバチかの手段に出るとき、劇中ではデイヴィッド・ボウイの「スターマン」が流されるのだ。

オデッセイ、5しかし、急死に一生を得たワトニーは、基地に残された資材と食べ物を集め、さらなる食糧確保のために排泄物を肥料に、ジャガイモ栽培を開始する。必要な水は、水素燃料から作ろうとするが、爆発するなど一筋縄ではいかない。

それに、土に埋もれていた大昔の探査機を発掘し、わずかな写真データーしか送れない旧型機だが、なんとか修理をして地球と交信を試みるワトニー。「YES」「NO」のレベルだがついに交信に成功する。

ですが、ベースキャンプの居住区ノハブのエアロック部分が気圧差のせいで爆発をお越し、せっかく作ったジャガイモの屋内農場はめちゃくちゃになり、氷点下の気温に作物も凍りつき、食料にも種イモにもならず、再び訪れる餓死のピンチが。

一方ではワトニーに補給物資を送ろうとロケットを打ち上げるが、作業を急ぎ過ぎたためにロケットが爆発してしまう。これでは、ワトニーは火星で飢え死にしてしまう。

地球に帰還中だったヘルメスが、Uターンをして火星に戻ればワトニーを救えるかも、との報告が届くも、ですが、それは全員が死亡の説もありえる危険な賭けだった。ルイス船長らは、制止するNASAを無視して火星へと向かう。

オデッセイ、3ついに火星軌道上に到着したヘルメス。ワトニーをキャッチ出来るタイミングは一瞬なのだ。さらには、ワトニーが火星の大気圏外に出るには、着陸船の極端な軽量化が必要であり、あまりにも危険で大胆な改造が強いられる中で、ワトニーの取った策とは。

着陸船を軽量化にするためにワトニーが取った策は、屋根を壊してビニールのシートをかぶせるだけ。それに、ヘルメスに戻るために彼が取った行動が、自分の宇宙服を破って飛び出す策には、一つ間違えれば宇宙の彼方へ飛び出す命がけのミッション。映画だからして成功するのですが、ちょっと眉唾もんでした。

宇宙船ヘルメス号にいる船長、ジェシカ・チャステインは、自分がマークを救出に行くといいはり、その瞬間がドキドキもので、もしかして、船長もマークも助からないのではという危険迫りくるシーンでありました。信じ難い救出劇には怒涛の感動が待ち受けていますから。

それでも、火星の地形や気候の描写、NASAが開発した宇宙施設などのデザインにおける徹底的な細部へのこだわりは、やっぱりリドリー・スコット監督ならではと頷けます。



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2016年02月28日

orange−オレンジ−3

オレンジ、タイトル高野苺のコミックを基に、未来からの手紙によって運命を変えようと奮闘するヒロインの姿をファンタジックかつ爽やかに描く青春群像劇。手紙により10年後の自分が後悔していることを知った女子高生が、大切な人を救おうと行動する姿を映す。
NHKの連続テレビ小説「まれ」の土屋太鳳と山崎賢人がヒロインと相手役で再共演。『君に届け』やテレビドラマ「鈴木先生」などに携ってきた橋本光二郎が、長編映画で初のメガホンを取る。
土屋と山崎のほかにも、『マジックナイト』などの竜星涼や『神さまの言うとおり』などの山崎紘菜らが出演。

あらすじ:高校2年生の高宮菜穂(土屋太鳳)に、10年後の自分から手紙が届く。そこには、26歳になったときに後悔していることが数多くあること、転校生の翔(山崎賢人)を好きになるが、彼が1年後に死んでしまうことがつづられていた。当初はイタズラだと思った菜穂だったが、手紙に書かれていることが現実に起こり始める。菜穂は後悔しないため、そして翔を救うために行動を起こす。

オレンジ、4<感想>未来から来た手紙に、これから起きる出来事が事細かく書いてあったら、すぐにでも一気に読みたいはず。ですが、この主人公は、やたらと他のことにかまけては、手紙を読むのが遅いんですね。

過去に起きた友人の事故死を、未来からの手紙で知り、それをくい止めようと懸命になる主人公なのだが、日記を書いていたようなので、それが引出の中から出て来て先生のいう、世界はパラレルワールドになっているということを聞き、可能性を考えてもいいと思うようになる。

未来を変えるというより、要するに現在より良いものにするという、コンセプトには納得します。ですが、SFとしては片手落ちですね。どうやって、手紙を過去へ送るのか?・・・何の納得できる説明もないのもね。

こういう突飛なシチュエーションほど仕掛けとか伏線とかが必要なのに。ある朝、カバンの中に入っていた手紙というのが、ズサン過ぎる。二通目も無駄ですから。それと、手紙を過去に送った人には、パラレルワールドの現在は判らないので拍子抜けですよね。

オレンジ、現在と過去が交錯するが、過去を変えても平行世界で異なる未来が広がるのはいいとして、どうやって過去の手紙が届いたのかが曖昧すぎるのだ。

どうやって手紙を過去へ送るのかが、何の納得できる説明もないままに、それでもラストで明かされる過去への手紙を書く主人公の菜穂と、結婚したのだろう赤ちゃんを抱いている須和弘人の二人が、10年後にはこの世にいない翔への後悔の念のために書いたのであろう過去への手紙を、缶の中へ入れて土に埋めるシーンが見られる。

アンジェラ・アキの歌で「手紙〜拝啓十五の君へ〜」をちょっと真似したような設定も気にかかるのですが、この6人の高校生たちの愛だか友情だかの、間延びした薄っぺらさは、もう無かったことに、観なかったことにしたいほどでした。

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森のカフェ3

森のカフェ、タイトル長年、劇場の支配人を務める傍ら、プロデューサーや脚本家としても活躍し、前作「見えないほどの遠くの空を」で記念すべき映画監督デビューを飾った榎本憲男の長編第2作。
美しい紅葉に染まる小さな森を舞台に、論文の締切りに追い詰められている哲学研究者の青年が謎めいた女性と出会い、思いも寄らぬ物語に巻き込まれていくさまを、哲学的な考察や不条理なタッチを織り交ぜユーモラスに綴る。主演は管勇毅と若井久美子。

あらすじ:締切りが迫っているのにまったく論文が書けない哲学研究者の松岡啓志。気晴らしに近所の森を彷徨い、偶然みつけた小さなテーブルに腰を落ち着けアイデアを練ることに。
ところがふと気づくと、目の前にひとりの若い女が現われ、“森のカフェにようこそ”と言って微笑みかけてきた。戸惑いつつも、彼女が提供するコーヒーを口にする啓志。いつの間にか寝てしまった彼が目を覚ましたときには、女の姿はなくなっていた。もしかしたら森の妖精と出会ってしまったのかもしれないと思い始める啓志だったが…。

森のカフェ、1<感想>何故か気になって観た映画。しかし、内容が論文に悩む哲学青年が、森の中でカフェと名乗る女と出会うシーンがあり、それが二度も繰り返されてその種明かしもされていて、結果書いたのがデカルト批判だという。

珈琲を毎日5杯以上は飲んでいる私としては、こういうロマンチックな場所で、論文の書けない哲学者と、珈琲を持って現れる不思議な女。
何となく期待して観てしまった。ですが、ちょっと私には複雑で難解であり、つまらなかった。

だから、雰囲気以上に、2人のキャラクターの持つ魅力とか面白みにより多く趣きを置いて欲しかった気がしました。

森のカフェ、3紅葉が色づく秋の風景に、森の中で現れる不思議なカフェ。その画はとても美しくまるで少女漫画的な世界に見えた。
ですが、演技がね、まるで学芸会のようだったのが残念。

精神を病むほどに悩んでいる哲学青年は、森で出くわした女子大生に心を惹かれ、彼女のギター弾きがたりに癒される。
それに、授業のシーンは難しすぎてつまらないし、哲学を散りばめた会話の妙をギャグに昇華させてくれていたら、もう少し印象が違っていたのではと思った。

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2016年02月15日

ザ・ウォーク3D5

ザ・ウォーク、タイトル1974年にワールド・トレード・センターでの空中綱渡りに挑戦した、フィリップ・プティの著書を実写化した実録ドラマ。彼が成し遂げた前代未聞の偉業の全貌が映し出される。メ
ガホンを取るのは、『フォレスト・ガンプ/一期一会』などのロバート・ゼメキス。『ドン・ジョン』などのジョセフ・ゴードン=レヴィットがフィリップ・プティを熱演、その脇をオスカー俳優のベン・キングズレーらが固める。事実は小説よりも奇なりを地でゆく物語はもとより、めまいがしそうな歩行シーンも見どころ。

あらすじ:1974年。フランス人の大道芸人フィリップ・プティ(ジョセフ・ゴードン=レヴィット)は、誰も考えついたことのない挑戦をすることに。それはニューヨークのマンハッタンにそびえ立つ2棟構造の高層ビル、ワールド・トレード・センターの屋上と屋上の間にワイヤーロープを張って命綱なしで渡っていくというものだった。そして、ついに決行の日を迎えるフィリップ。地上110階の高さに浮いているワイヤーを、一歩、また一歩と進んでいく彼だったが……。

ザ・ウォーク、10<感想>実にこの映画の3D映像は衝撃でした。今まで観た事のない映像を見せて驚かせる。飛び出してくる映像とは違って、高低差を特化して高所にいることを疑似体験できる映画ということで新鮮であった。

この映画の舞台となった、ニューヨークのマンハッタンにそびえ立つ2棟構造の高層ビル、ワールド・トレード・センターは、2001年9月11日のテロで崩壊してしまって、現在は何も残っていない。だからそれを完璧に再現したのも凄いけれど、ニューヨーカーに愛されるこの建物に対するレクエムでもあるんじゃないかと思いますね。

地上441mの高さで綱渡りをするなんて想像もできないけれど、この映画を観ているとその感覚が伝わってくるのだ。ビルの屋上から下を見るシーンだけでも、震えて来るのだから。高所恐怖症の方には、ちょっとキツイかもです。

ザ・ウォーク、2独学で綱渡りを体得した天才ワイヤー・ウォーカーのフィリップ・プティ。その主人公を演じているのがジョセフ・ゴードン=レヴィット。飛んでもない男で、綱渡りに憑りつかれて、その途方もない夢に周囲を巻きこんでいきます。エネルギーに満ち溢れてはいるけれども、よくよく考えたら危ないヤツで、そんなキャラクターに説得力を持たせているのが、演じいているジョセフ・ゴードなのだ。なにせ、最後のワイヤーの上であんなこと、寝そべったり座ったり、腰かけたりと、本当に神様のように光り輝いて見えましたね。

監督はロバート・ゼメキスで、この無謀で非合法な計画をどうやって実行していくのか。準備段階からほぼぶっつけ本番に近い当日までを、克明に追い掛けてサスペンスを盛り上げていきます。

それに、次々と予期せぬアクシデントが発生するんですよ。屋上に上がったもう一人が、高所恐怖症という辺りからすったもんだがあって、フィリップがなだめすかしてやっとロープを結び付けるところなんか、独りでは成し遂げられないもんね。

この物語は実話だし、主人公の回想形式で展開するから、成功するのは分かっているのだけれども、それでも見ている方はハラハラ、ドキドキ、しますから。演出も名人芸ですよね。


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papikosachimama at 17:31|Permalink2016年劇場公開作品 | さ行・ざ行の映画

2016年02月09日

スター・ウォーズ/フォースの覚醒5

スターウォーズ、タイトル2005年の「スター・ウォーズ エピソード3 シスの復讐」で新3部作が完結してから10年ぶりに製作・公開されるSF映画の金字塔「スター・ウォーズ」のシリーズ7作目。
オリジナル
3部作の最終章「ジェダイの帰還」から約30年後を舞台に描かれると言われる、新たな3部作の第1章。テレビシリーズ「LOST」や「スター・トレック」シリーズなどで知られるヒットメーカーのJJ・エイブラムス監督がメガホンをとり、脚本にはオリジナル3部作の「ジェダイの帰還」「帝国の逆襲」も手がけたローレンス・カスダンも参加。
音楽はおなじみのジョン・ウィリアムズ。無名から大抜てきされた新ヒロイン、レイ役のデイジー・リドリーのほか、ジョン・ボヤーガ、アダム・ドライバー、オスカー・アイザック、ドーナル・グリーソンといった新キャストに加え、マーク・ハミル、ハリソン・フォード、キャリー・フィッシャーらオリジナル
3部作のメインキャストも登場する。

<感想>「スター・ウォーズ」大ファンなので待ってた甲斐があった。DVDを見直してから、TVでも放送されてましたね。今回もかなり楽しめました。

スターウォーズ、1物語は:エピソード6の後、エンドアの戦いから30年後。ダース・ベイダーの死によって指揮系統が乱れた帝国軍だが、新たな共和国軍が残党を一掃しようと、30年間、両軍の戦いは続いた前提のもとで、レイア将軍やポー・ダメロンは共和国軍とも違うレジスタンス(反乱軍)として立ち上がる。

そんな状況下、帝国政府の残党の中でも右翼的な軍事組織ファースト・オーダーが台頭してくる。そしてダークサイドのフォースも強くなりつつあることを感じたレイア将軍は、最後のジェダイの騎士ルーク・スカイウォーカーの助けを求めるのだが、ルークは雲隠れをして何処にいるのか分からない。

そこでレイア将軍は彼を探す手掛かりを入手するため古き友人のいるジャクーの集落へと秘蔵っ子のパイロット、ポー・ダメロンを送り込むのだ。

スターウォーズ、11やや、複雑な勢力図にフォースがどう絡むのかに注目したい。

主人公のレイ(ポー・ダメロン)が砂漠に住んでいて、これって「スター・ウォーズ」の旅の始まりって感じで、冒険に巻き込まれていく主人公。敵に追われて宇宙船に乗り込むと爆破されて、オンボロの宇宙船それがハン・ソロの「ファルコン号」なのだ。もう完全に昔を思いだし嬉しくなった。

それに、ハン・ソロにチューバッカも出て来て懐かしいよ、そしてレイア姫のキャリー・フィッシャーが、だいぶ痩せて見違えたわ。その二人の息子が、悪役のカイロ・レン(アダム・ドライバー)で、ダース・ベイダーを思わせる風貌で、十字型のライトセーバーを振り回してフォースを使い敵をなぎ倒す。

スターウォーズ、2そして、スター・キラーという天体のような基地への攻撃開始という。そうですね、一番初めに観た「スターウォーズ4」をなぞっているんです。クライマックスが、ダースベイダーとルーク・スカイウォーカーが戦ったような細い鉄橋で、父親のハン・ソロとカイロ・レンが再会を果たすのだ。

今回は女戦士のレイが出て来て、フィンが倒れている傍からライトセーバーを拾い上げてカイロと戦うのだ。彼女はジャクーに住み廃品を拾っては売っている女で、コロコロと転がるBB−8を助けるし、もしかして、悪党のカイロ・レンとは双子の兄妹なのかもしれない。

そして、最期が、レイが会いにいくのは、オビワン・ケノビのような風体で現れ、R2−D2が目を覚ます。もう涙が出るほど嬉しかった。次のエピソードへの期待感がワクワクですから。

もう、オマージュ映画に留まらず、CGも宇宙船も宇宙人もさすが本物のように見えた。興奮冷めやらずってとこですかね。
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