2008年06月25日
レイダース失われたアーク<聖櫃>(DVD)
記念すべきシリーズ第一作。1930年代の戦乱期を舞台に謎の伝説に包まれた黄金のアークをめぐって様々な人々が暗躍するという冒険活劇。製作総指揮はジョージ・ルーカスとハワード・カザンジャン、製作はフランク・マーシャル、監督は「1941」のスティーヴン・スピルバーグ。ジョージ・ルーカスとフィリップ・カウフマンの原案を基にローレンス・カスダンが脚色。
物語:時は1936年。第2次大戦勃発直前の混乱期。勢力を増しつつあるナチス・ヒトラーは、最大の武器として多大な力を発揮するという伝説的なアーク<聖櫃>の行方を執拗に追っていた。そのことを知ったアメリカ側は、阻止すべくあらゆる手段を用いる覚悟でいた。
その困難な任務を受けることになったのは、インディアナ・ジョーンズ博士(ハリソン・フォード)。大学で考古学を教える教授である彼はアメリカ政府から、アーク発掘の要請を受け、早速エジプトに渡った。彼は、恩師の娘で、かつて恋人だったマリオン(カレン・アレン)とネパールで再会した。早くもナチス一派の攻撃を受けた彼らは、必然的に行動を共にすることになる。
しかし、インディのかわりにマリオンが襲われ、彼女が死んで初めて彼女を深く愛していたことに気がつくインディ。
ナチス側は、腹黒いフランス人の山師ベロック(ポール・フリーマン)を味方につけ、砂漠の廃城に発見されたアークの埋蔵地点発堀を開始した。現地へ急行するインディ。
そこで、彼は、マリオンがまだ生きており、ドイツ軍の捕虜となっていたことを知る。そして、敵の裏をかき見事アークを手にしたインディだったが、それもつかの間、アークを奪われると、マリオン共どもヘビの群がる神殿の奥底に閉じ込められた。
そこから脱出した2人は、軍用トラックを駆使して、再びアークを取り戻しカイロからアメリカへと向かった。
しかし、ナチスは、Uボートでインディらの乗る貨物船を襲撃、アークとマリオンを奪い去ってゆく。彼らは、ドイツ軍基地になっている、とある島についた。ヒトラーに届ける前に、そのアークを開けることになったのだ。島に追いついたインディは、マリオンを助けようとして、敵に捕われてしまう。
棒にしばりつけられる2人。夜、いよいよ、アークの蓋が開けられた。
しかし、中味はただの砂だ。がっかりと顔見合わせた瞬間、すさまじい光が発し箱の中から出て一面をはうと、それは美しい女の姿になり、やがて恐ろしい骸骨に変わり、あっけにとられていた人々を襲い始めた。
その寸前にインディは、マリオンに絶対見てはいけないと警告しており、2人だけは、その様子を見ることなしに目を閉じていた。
嵐のような騒ぎがおさまると、インディとマリオン以外の人の姿はなく、アークの蓋はもとにおさまり、うそのように静まりかえるのだった。
それから数日後、政府の倉庫に、アークが運び込まれた。そこには、同じような木箱が山と積まれているのだった。(作品資料より)
<感想>ジョージ・ルーカスが「スター・ウォーズ」と同時に温めていた“考古学者が世界の遺跡を発掘して、超自然の謎に挑む”という連続活劇のアイディアが、すべての始まりなのである。
ルーカスは、愛犬“インディアナ”から主人公の名前を思いつき、インディアナ・スミスと名づけたが、スピルバーグの意見で、“インディアナ・ジョーンズ”に決定されたという。
シリーズ1作目の舞台は、1936年。十戒の破片が収められており。
神秘の秘宝とされた聖櫃(アーク)を探し、強大なる力を得ようと企むナチスを阻止するため、アメリカ政府に依頼された考古学者インディ・ジョーンズが、ネパールやエジプトへ秘宝探しの旅に出る。
インディの恩師アブナー教授が、アークの所在の手掛かりとなる“ラーの杖”のメダルを持っており、インディは教授が隠遁しているネパールへと向かう。
だが、教授はすでに亡くなっており、インディはかつて“理由あり”だった教授の娘のマリオン(カレン・アレン)と再開する。
しかし、ナチスのエージェント、トートに扮したロナルド・レイシーたちもまた“ラーの杖”のメダルを狙って、マリオンのもとにやって来る。
このシーンでは、インディとマリオンのウォッカの飲み比べが始り、そこへ黒の帽子にコート姿で、トートがメダルを取りに入ってきて、争奪戦となる。
ナチスのエージェント、トートに扮したロナルド・トレイシーの不気味さ、インディのライバルであり、ことごとく彼の発掘を邪魔するルネ・ベロック博士(ポール・フリーマン)の存在。今回の「インディ・ジョーンズクリスタル・スカルの王国」にも登場するマリオンとインディの“くされ縁”的ロマンスも楽しい。
そしてインディの友人として登場するするサブ・キャラクター、サリー(ジョン・リス=デイビス)とマーカス・ブロディ(デンホルム・エリオット)の2人は、シリーズ第三作「インディ・ジョーンズ最後の聖戦」で、再び活躍することになります。
インディはネパールからエジプトのカイロ、そして地中海の孤島へとアークを追っていくのです。危機また危機の連続で、アクションまたアクションが息もつかせぬテンポで繰り広げられて行きます。この作品は19年前、何と言ってもハリソン・フォードが若い(笑)
そして、見どころは、未知の洞窟、そこに眠るお宝、洞窟の中には人間を阻む罠の数々が!・・・それを難なくクリアできるインディも凄い!!
こんなにワクワクする冒険、そこは歴史のロマンというか、考古学的な発掘した時の格別な興奮を味わえるとなると、興味をそそられ、病み付きになりそうな気もします。
インディの使うムチが、これまたかっこよくて、ごっつい刃物を、振り回してた男が、インディと闘うはずが、銃一発でやられちゃうシーンが、あっけ無さ過ぎで可笑しい。
でも、ジョンズ教授は、意外と無鉄砲で、行き当たりばったりですよね。罠を切り抜けたりする時は結構冷静なのに、行動を起こせば、なんとかなるだろうというのが最高です。蛇嫌いもこの作品で発覚ですよ。
随所に、カーアクションシーンが満載で、ハラハラ・ドキドキ感が面白く、アドベンチャー・アクション映画でも、コメディセンスが散りばめられていて笑いがあり、恐いナチスの悪人が迫ってくるのに、あっけなく脱出してしまうところが好きですね。
それと、音楽がいいですね、作品の独特のイメージが吹き込めれていて、一段とファンタジックな世界を醸し出してくれています。
お宝探しのワクワク感、罠をかわすスリル満点のドキドキ感、憎い敵との対立もあり、楽しめる要素盛り沢山、「インディシリーズ」は何度観ても楽しいものです。
追記:今だから話せる“レイダース” ハリソン・フォード=インディ・ジョーンズは、いまでこそ当然の話ですが、けれどもキャスティングの最終段階まで、ルーカスはハリソンの起用に大反対。
「アメリカン・グラフィティ」(73)、「スター・ウォーズ」(77)とルーカス作品の常連俳優だったからそうです。