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2008年09月05日

純喫茶磯辺3

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ノスタルジックだけど新らしい。可笑しいのに、なぜか切ない。

一杯のコーヒーから何かが変わる、不器用な父娘のハートフル・Cafe・コメディ!

物語:今朝も無愛想な表情で、工事現場に現れた、水道工員の磯辺裕次郎(宮迫博之)。
8年前、妻が家を出て以来、高校生の一人娘・咲子(仲里依紗)と公営団地に二人で暮らしている。

ある日、父が急死したことで、多額の遺産が舞い込むことになった裕次郎は、偶然入った喫茶店で、マスターが美女と楽しく会話している光景を目の当たりにしてしまう。
それを機に、彼は遺産を元手に、喫茶店経営を始めることを決意。
しかし、裕次郎は喫茶店の経営どころか、接客業に関しても、ただの素人。

計画性などないまま、とりあえず食品衛生責任者の資格を手にし、地元の商店街に喫茶店をオープン。
磯部を見上げるしかも、娘の意見などに耳を傾けず、勝手に決めた店名は<純喫茶磯辺>。
店名だけでなく、内装もかぎりなくダサい。
勢いから、江頭(近藤春菜)をアルバイトに雇った裕次郎だが、お客の入りはサッパリ。そんななか、バイト先を探していた素子(麻生久美子)が来店。江頭に比べて、明らかに美人の素子を雇うことにした裕次郎は、江頭を勝手にクビにしてしまう。

 だが、それを機に、状況は一転。いつしか、店内には常連客が入り浸るようになる。
裕次郎いつも葉巻片手にカウンターに座り、裕次郎よりもマスターぽい本郷(ミッキー・カーチス)に、誰とも構わず出身地を聞きまくる柴田(斎藤洋介)。

そして、明らかに素子へのセクハラ目的な小沢(ダンカン)。とにかく、集まるのは、一風変わったクセモノばかり……
ある時から、常連客に小説家の安田(和田聰宏)が加わった。店内で新作を執筆しているという彼の姿に、咲子は次第に惹かれていくが、今度は裕次郎がそんな咲子を気に入らない様子。(作品資料より)

 

裕次郎と咲子<感想>どこにもありそうなダサイ喫茶店で展開される、可笑しくて切ない人間模様。

たとえ勘違いでも、思い込んだら一直線なバツイチ男の単純さ。

そんな父を責めながら、やはり血は争えない一人娘の思春期特有の青臭さ。

そして、知らぬ間に、敵を増やしている美女の黒さ&掴めなさ。

そんな監督の恐るべき洞察力から生まれた、どこかにいそうな主要キャラ。

それをバラエティでは見せない男の哀愁を漂わせる父親役の「雨上がり決死隊」宮迫博之の演技が微妙に上手い。

素子と裕次郎一方、ダメ親父の暴走に呆れながらも、彼を温かく見守る、しっかり者の娘・咲子を演じるのは、06年に主人公の吹き替えを務めたアニメーション『時をかける少女』で、一躍注目を浴びた仲里依紗。

TVドラマ「ハチワンダー」のメイド棋士役で大きな注目を浴びる彼女だが、本作では新たなダサカワキャラが開花。

さらに、様々な人々との出会いと別れを通じ、少しだけ大人に成長する思春期の微妙な心情を表現している。

そして、「純喫茶磯辺」の看板娘となる素子を演じるのは、『夕凪の街 桜の国』でブルーリボン賞主演女優賞を始め、各映画賞を総ナメにした、今や日本映画界には欠かせない存在となった、麻生久美子。

素子のコスプレそんな彼女が、本作ではメイド・コスプレに身を包み、さすがの上手さでギリギリの不愉快さをキープして、これまでのイメージを大きく裏切ったキャラクターに挑んでいるのが抜群にいい。最近注目の女優さんです。

また、「純喫茶磯辺」に入り浸るクセモノ常連客には、ダンカン、和田聰宏、ミッキー・カーチス、斎藤洋介など、一筋縄ではいかない超・個性派キャストが集合。

さらに、女性お笑いコンビ、ハリセンボンの近藤春菜が、女性バイト役で本格的に映画初出演している他、裕次郎の別れた妻、麦子を「血と骨」、「アンフェア」の濱田マリが演じて、少ないシーンながらも強い印象を残している。
監督と監督・脚本・編集を務めたのは、『六月の蛇』『ヴィタール』『悪夢探偵』など、塚本晋也 監督作品で照明技師として活躍し、自主映画として製作した『なま夏』が2006年ゆうばり国際ファンタスティック映画祭<ファンタスティック・オフシアター・コンペティション部門>でグランプリを受賞。


07
年、初の劇場用映画となった『机のなかみ』が映画関係者を中心に大きな話題を呼んだ、吉田恵輔。
前作以上に、巧みな構成のもと全編に散りばめられたギャグや、ダメ人間たちの悲喜劇が展開。

かっこいいマスターになれば女にモテるという、不純な思い込みが喫茶店を開いた理由。

磯部の客しかし、皮肉なもんで雇ったバイト素子の、コスプレのおかげで店は繁盛し始める。

興味本位で父親が開いた喫茶店に、訪れる客たちがホントに危ない人達(スケベ)ばかりで少々引いてしまいました。

まぁ、殿方というものは、綺麗な女には弱いものだし、挙句にミニスカのコスプレ姿には、特に目がないようで、仕方ありませんね。

 

一方、娘の咲子は店の常連になった小説家に好意を抱くが、裕次郎は逆にその男の胡散臭さを見抜くのです。
娘を誘う偽小説家の和田聰宏さん演技上手いですよね。何かされたらどうすんのって、マジでドキドキしましたもの(笑)
いやいや、しかし、この父親からして危ないからね、娘としてはこういう父親と暮らしていくのは、大変だろうなぁ〜と。出て行った母親も何だかなぁ〜。

親の身勝手でね、離婚はいいけど、子供はそんな親の姿をかなり微妙に案じながら、我慢しつつ、毎日を送っているんですよね。

お母さんと主人公の仲里依紗が、とにかく気苦労が多いけど普通の高校生という感じで可愛かったですね。
あの、トンデモ親父が、バイトの不良女子、素子(麻生久美子)に入れあげても、なんだかんだとお店のお手伝いに明け暮れ、母親の居場所を突き止めて、彼女に本音を言うシーンでは、本当にいい子だなぁと思いましたね。
母親役の濱田マリも、ホロリとする台詞を言ってましたけどね。離婚した大人にはそれなりの理由があるのよね。
大胆なメイドコスプレ姿を披露しながら男口調で演技をする素子の麻生をはじめ、脇とは思えない
豪華な俳優陣、お笑い陣、ミュージシャン?などなど、一風おかしな面々を見事に配置させ、サラリとその場を流してしまうようなこの監督のセンスの良さを感じました。

タイトルからしてダサイ内容なのかと勝手に想像していた私は、意外にツボにはまって面白かったです。



papikosachimama at 23:43│ 2008年劇場公開作品、鑑賞 | さ行・ざ行の映画

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□作品オフィシャルサイト 「純喫茶磯辺」□監督・脚本 吉田恵輔 □キャスト 宮迫博之、仲里依紗、濱田マリ、麻生久美子、近藤春菜、和田聰宏、ミッキー・カーチス、斎藤洋介、ダンカン■鑑賞日 7月19日(土)■劇場 テアトル新宿■cyazの満足度 ★★★(5★満点、...
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