2008年12月20日
あぁ、結婚生活
知るべきか、知らざるべきか、のぞいてみたい夫婦の事情。結婚とは、夫婦とは?・・・苦しみは分かち合い、喜びは一人占め!これがホントの“夫婦のススメ”
物語:1949年、西海岸のとある街、ハリー(クリス・クーパー)とリチャード(ピアース・ブロスナン)は食事の為に待ち合わせをしていた。この日ハリーはリチャードに打ち明ける事があったのだ。
彼らが席に着くと彼らの前に美しい金髪女性が現れる。彼女はなんとハリーの愛人ケイ(レイチェル・マクアダムス)で、彼は妻のパット(パトリシア・クラークソン)に内緒で浮気をしていたのだ。
この時リチャードはケイがハリーの愛人ということを知りながらも、ケイに一目で恋に落ちてしまう。ハリーはケイへの愛を抑えきれないが、妻も愛しており、ケイの事がバレた時に傷つけたくないため、彼はある計画を立てる。それは妻のパットを殺すという事だった…。
出演は「アメリカを売った男」のクリス・クーパー、“5代目ジェームズ・ボンド”のピアース・ブロスナン、「エデンより彼方に」のパトリシア・クラークソン、「きみに読む物語」のレイチェル・マクアダムス。監督、脚本は3作目のアイラ・サックス。
(作品資料より)
<感想>この映画は先週鑑賞したのですが、結構皮肉が利いていてブラックユーモアとでも言うのでしょうか、面白かったです。
ノスタルジックな切り絵アニメーションで映画は幕を開けます。
結婚して子供にも恵まれ、その子供たちも結婚して親の手を離れ、そろそろ夫婦の倦怠期かな?・・・長年連れ添った女房にあきたのか、若い美人の未亡人を愛人に持つ亭主。
男って、どうしてそうなのかな~ぁ、って女として単純に奥さんに同情してしまったのですが、この映画の中の奥さんは、中々したたかで若いツバメを作って、ちゃっかり自分も好きなことしてるんですもんね(笑)同情して損した。
でもね、亭主のハリーは、愛人と結婚したいばかりに、離婚なんて考えないで奥さんを毒薬で殺そうと計画するんです。
何で離婚しないのかって、それはね、お互いに相手は自分無しでは生きられないと信じているからって設定なの。
思い込みも激しいわよね。
ハリーは、奥さんが、毎晩寝る前に飲む胃の薬。その胃薬の瓶に、薬局から買ってきた毒薬を混入させて、自分のいない間に妻がその毒薬を飲んで死ぬという計算だったのですよ。
しかし、ハリーは、愛人を独身の友達リチャードに紹介するんですね。きっと「俺にはこんなに美人の愛人がいるんだ」って自慢したかったのでしょう。
でも、リチャードは、ハリーの愛人のケイを見て、ひと目惚れしたみたいなんです。ハリーも、リチャードを信用しているのか、「俺の留守の間にケイのところへいって話相手になってくれ」なんて頼むんですね。
それに、ハリーは、愛人のケイにテレビとか何でもプレゼントしてケイの心を掴んでいると思っているようなのですがね、女って物だけじゃ~ぁね、いつまでも結婚してくれないと心細いでしょうに。
そこへ、独身貴族のリチャードが現れてハリーに奥さんがいることを教えるのです。
もう、自然とケイはリチャードに心を惹かれていくのが目に見えるようです(笑)
奥さんは、寝る前にあの毒薬を飲んだのかって、それは奥さんも感が鋭いって言うのか、半分くらい瓶に入っていた胃薬がいつの間に瓶の口まで増えているんです。
それに、ハリーがいつもしないのに、朝食をベットまで用意してくれるなんてね。
薄々気づいたのか、いつも飲んでいるのに飲まないんですよ。
そうとは知らないハリーは、急に恐ろしくなって急いで家に帰るんですが、奥さんは何食わぬ顔でベットに寝ているんですよ。
タイトルに、あぁ、なんて付いているのが上手いですね。当時のファッションとか、インテリア、音楽、風俗も再現されて、全体にゆったりとした時間が流れるのがノスタルジー映画な感じがします。
複雑に絡み合う男女の思惑は、いつの時代も変わらぬ永遠のテーマですよね。この当時のモラルから見ると、奥さんに若い愛人がいるって意外ですよ。いや、今だってそう簡単には若いツバメなんてもてないって(笑)。
ラストは、何ごともなかったようにみんなが勢ぞろいするホーム・パーティーで、映画は幕を閉じるのですが、一歩間違えば泥沼の恋愛ドラマになりかねません。
これから結婚する方たちには、参考にはならないでしょうね。結婚生活とは、思いやりと忍耐ですよ!
40~50年代のハリウッド・メロドラマにオマージュを捧げて、古き良き大人のメロドラマに仕上がっておりますです。
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去年は余り良いことがありませんでしたが、今年は良い年になりますように・・・。2009年もよろしくお願い致します。