2011年10月26日
アザー・ガイズ/俺たち踊るハイパー刑事
「ザ・ファイター」のマーク・ウォールバーグと「主人公は僕だった」のウィル・フェレル共演のアクション・コメディ。ニューヨークのダメ刑事コンビが巻き起こす騒動と活躍を描く。「ザ・スピリット」のサミュエル・L・ジャクソン、「ワイルド・スピード MEGA MAX」のドウェイン・ジョンソンなど豪華スターが共演。監督は、『俺たちニュースキャスター』『俺たちステップ・ブラザース−義兄弟−』以来のウィル・フェレルとのタッグとなるアダム・マッケイ。
あらすじ:犯罪都市ニューヨーク。ハイスミス(サミュエル・L・ジャクソン)とダンソン(ドウェイン・ジョンソン)は、派手なカーチェイスや銃撃戦で、徹底的に追い詰めて犯罪者を捕えるニューヨーク市警のスター刑事。マスコミ受けもよく、市民からも人気だったが、自分たちのスーパーすぎる能力を過信した2人はあっけなく殉職してしまう。
ハイスミス&ダンソン亡き後、次期スター刑事の座を狙うのは、その他大勢のダメ刑事たち。テリー・ホイツ(マーク・ウォルバーグ)もその1人。正義への熱意は人一倍のテリーだったが、彼には大きな障害が。それは、つまらないデスクワークに熱中し、PCの前を離れようとしない会計課出身の相棒アレン・ギャンブル(ウィル・フェレル)だった。彼のせいで、緊急無線が入っても出動できない。
上司のジーン・マウチ警部(マイケル・キートン)や同僚たちからバカにされても、マイペースで屁理屈だけは一人前なアレン。テリーがストレスを募らせていたある日、アレンが珍しく腰を上げた。工事用の足場の設置許可を取っていないビルの建築主を摘発するという。地味な事件とはいえようやくのチャンス、テリーも一緒に出動し、建築主である大投資家アーション(スティーブ・クーガン)を逮捕する。
ところが、警察署に連行しようとしたところ、武装した側近が2人を取り囲み、アーションを連れ去ってしまう。身ぐるみ剥がれ、裸足で署に戻ったテリーとアレン。ジーン警部からは手を引くように命じられる。(作品資料より)
<感想>ハリウッドのトップコメディアンでありながら、日本ではイマイチ知名度が上がらないウィル・フェレル。この俳優さんの「俺たちフィギュアスケーター」は面白かった。
しかしだ、最近は二枚目の俳優ブラッドリー・クーパーが主演の「ハング・オーバー」なんて言うのもコメディ爆発で面白かったりするから、コメディアンが出るから喜劇だろうというのもなんだか。
まぁ、それでも脇役陣が豪華版で、冒頭から超イケてるNY市警の花形刑事の二人に、サミュエル・L・ジャクソンとプロレスラー“ザ・ロック”として有名だったドウェイン・ジョンソンが。街中でマグナムを撃ちながらド派手なカーチェイスを繰り広げるコンビの活躍に目を奪われるのだが、ビルの屋上からダイブして意外に早く二人の最後が来るとは驚きの展開。
もう少し引っ張って見せてくれるのかと思っていたのだが、それでも主役はウィル・フェレルとマーク・ウォルバーグの凸凹コンビが、いや本当に背丈の高さが凸凹(小さいマークなので)で、テンションの高い掛け合いを展開するアクション・コメディに仕上がっています。
バディ・ムービーの常識を覆す刑事コンビに、いつもの下ネタギャグ満載かと思えば、それなりに笑いもありの展開で面白い。
フェレルがオタクな刑事として同僚にそそのかされ、署内で拳銃を発砲しての騒ぎ。上司のマイケル・キートンにおもちゃの木製の銃を持たされても動じないのだから、どこか頭のネジが緩んでいるのだ。
コンビのテリーにしてみればお荷物のアレンなのだが、彼の家に行ってみると美人の奥さんエバ・メンデスが出迎えて二人の仲はアツアツなのだ。それに何故か奇麗な姉ちゃんにモテるアレンに嫉妬さえ感じるテリー。
スーパー刑事のサミュエルとドウェインがニューヨークの街で派手なカーチェイスや銃撃戦、そしてクレーンの鉄球がビルを破壊する宝石店襲撃シーンなどの、アクション・シーンはとにかく本気ムード。だが、二人が乗っている車は日本製の真っ赤なエコカー(プリウス)、車のBGMはメロウな音楽だったりと、テリーの恋人が通うバレエ教室で見せる、マークがクルクル回転するなど意外な特技を見せてくれたりして、予想を裏切るギャップが喜劇だ。
それでも自殺者を拡声器(アイスの出店)で「人生はすてたもんじゃない」なんて諭すが、そんなの聞いていないしで飛び降り自殺。事件がくれば二人で仲良く車に乗り現場へ直行。おもちゃの木製ピストルで構えるウィルの可笑しさ。ヘリにゴルフのボールが当たり墜落って、そんなバカなことってあり!
ダメ刑事が腐敗した金融業界に鉄槌を与えるという「頑張ろう、イマイチ人間たち」の次世代ヒーロー映画でもある。笑って元気になれて、そしてエンドクレジットまで全部見るとちょいと賢くなれちゃうという。
エンロンやワールドコム、リーマン・ブラザーズ等々の用語が飛び交う劇中で、アメリカの金融破綻の内容を、エンドクレジットのアニメーションを用いて分かりやすく解説しているのもいいですね。
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この記事へのコメント
そうなんですよね、マークのコメディ作品って、ないですよね。
「ラブリーボーン」の父親の役が印象的でした。
他には「猿の惑星」でしょうかね。ハマリ役だったと思います。
見るからに身長の差も凸凹コンビですよ(^−^)
しかし性格も、仕事の選び方も全く違いの凸凹コンビ。
ウィルの「主人公は僕だった」は、観ています。
確かに真面目でシリアスな演技も上手いですよね。
ウォルバーグはどちらかというと、コメディ作品が合うと思うのですが、本人はシリアスかアクション映画が多いです。
おはようございます!
いつもTBのみで失礼しております!
すみません。間違って他の記事まで
TBしてしまいました。お手数ですが、
削除宜しくお願いします。
面白かったですね。
マーク・ウォルバーグがコメディとは
ちょっと驚きましたが。
何でもウィル・フェレルが彼に出演
オファーしたそうです。
マーク・ウォルバーグ、公称170cm
だからほんとに凸凹コンビです。
ウィル・フェレルは真面目な役の方がおかしいです。
「主人公は僕だった」も面白いですよ。
マーク・ウォルバーグはヘタレの役が似合います。