昭和39年の東京下町を舞台に、そこで暮らす人々の人間模様を描くシリーズ第3作。監督は前作、前々作に続き山崎貴が担当。「ゴールデンスランバー」の吉岡秀隆、「プリンセス トヨトミ」の堤真一、「探偵はbarにいる」の小雪、「これでいいのだ!!映画・赤塚不二夫」の堀北真希、「東京オアシス」のもたいまさこらおなじみの出演陣が集結。

あらすじ:昭和39年(1964年)。オリンピック開催を控えた東京は、ビルや高速道路の建築ラッシュとなり、熱気に満ち溢れていた。そんな中、東京下町の夕日町三丁目では、5年前と変わらず、個性豊かな住民たちが元気に暮らしていた。
小説家の茶川竜之介(吉岡秀隆)は、ヒロミ(小雪)と結婚し、高校生になった古行淳之介(須賀健太)と3人で仲良く生活している。茶川商店の一角は改装され、ヒロミがおかみを務める居酒屋「新山藤」となった。ヒロミは身重で、もうすぐ家族が一人増える様子。
だが茶川は「冒険少年ブック」の看板作家として連載を続けているが、新人小説家の作品に人気を奪われつつあった。編集者の富岡(大森南朋)から「もっと新しい雰囲気で」と言われ、茶川はますますスランプに陥っていく。
一方、鈴木則文(堤真一)とその妻・トモエ(薬師丸ひろ子)、一人息子の一平(小清水一揮)、住み込みで働く星野六子(堀北真希)が暮らす鈴木オートは、順調に事業を拡大し、店構えも立派になった。六子にも後輩の従業員ができ、厳しく指導をする姿はすっかり一人前。彼女無しでは鈴木オートの仕事は回らないほどであった。そんな六子は、毎朝おめかしをして家を出て行く。それは、通勤途中の医者・菊池孝太郎(森山未來)とすれ違い、朝の挨拶をかわすためだった。六子のほのかな恋心を温かく見守るのは、大田キン(もたいまさこ)。そして小児科医・宅間史郎(三浦友和)は、今日も町の人のために診療を続けている。そんな折、茶川が隠していた、とある電報をヒロミが見つけてしまう。(作品資料より)

<感想>西岸良平のコミックを基に、昭和30年代の東京下町に暮らす人々、貧乏だけどみんなで励まし合って暮らしていた人々の、悲喜こもごもを描く人気シリーズの5年ぶりとなる第三弾。
東京五輪の開催を迎え、三丁目のみんなもウキウキ。どの家庭にも新しい家電製品を購入したり、自宅を増築したりと貧乏生活に別れを告げようとしていた。
前2作で家族同然の絆で結ばれた鈴木オートの従業員・六子、作家・茶川の一番弟子である淳之介がそれぞれ旅立っていくことになる。
ちょっぴり淋しいけれど、六子役の堀北真希、古行淳之介の須賀健太ら、レギュラーキャストの成長がリアルに感じられる温かさに溢れたフィナーレですね。
前作で芥川賞候補となった茶川は、冒険少年ブックで「銀河少年ミノル」を連載中。2階を増築するなどイケイケモードである。だが新人作家の緑沼アキラの登場により、連載打ち切りのピンチになる茶川さん。
奥さんのヒロミは出産間近で、茶川は淳之介の東大受験や何やらでお金の計算で頭がいっぱい。そんな時、茶川の父親が危篤だという電報が来るのだが、本当だったら飛んで行くのが息子である茶川さん。ところが父親が息子が小説家になることを反対して、勘当になり家を出て来たこともあり実家へ帰ることを悩んでいた。その電報を見たヒロミが、父親に会いに行くことを進める。だが一度は故郷へ帰っても、病気を持ち返した父親に激怒されまたもやすごすごと東京へ帰って来る。
しかし、やっぱり父親は亡くなり葬儀へ出席するためヒロミと一緒に実家へ向かう。信州松本の実家へ帰る茶川が、乗るのは懐かしいディーゼル列車。もっと懐かしいのは、六子と菊池先生が新婚旅行に乗る新幹線0系(こだま)、東京―新大阪を4時間で結ぶ夢の超特急と呼ばれた懐かしいシーンもあります。
新しいもの好きな鈴木社長は、東京五輪を観戦するために町内初のカラーテレビを購入。1作目では、色黒テレビでプロレス観戦だったけど、今回はカラーテレビで東京オリンピックを観戦。でもまだ白黒放送の方が多かったそうですね。
珍しいのが、酒屋の前に自動販売機が設置され、でも今のようではなく瓶のコーラで、飲んだ後その便を返すと10円〜20円戻って来たというから、酒屋のおじさんがいつも自販機の傍で頑張っている姿には、家の酒屋ではなかったので凄いというか暇なんだなぁなんて思いました。

一方、六子は仕事にもすっかり慣れ鈴木オートを切り盛りする立場に。その六子に男ができた。しかも相手は病院の跡取り息子というエリート。仕事中に腕に火傷を負い通った病院の菊池先生。森山未来さんが演じて、いつもアイビールック決め、六子と銀座でデート。この時代は、今と違い銀座は若者の街。柳の並木道をVANのシャツを着こんだお洒落な「みゆき族」が闊歩しています。
相変わらず短気で怒りっぽい鈴木オートの社長、堤真一が演じてますがこの俳優さんはどんな演技も器用にこなす演技派。一人息子の一平が、エレキギターにかぶれているのにもムカー。
しかし、六子に男が出来、外泊までして怒り心頭。いつもの頭の毛が逆立ってガオーって雄たけびを上げるシーンも健在。青森のご両親から預かっている大事な六子を傷者にするヤツは殺すと。ところが、本当の菊池先生は、困っている患者を無料診療で診ていた心優しいいい人だったという落ち。ほっぺが紅くて、ズーズー弁だった六ちゃんが結婚しちゃう。親代わりだった鈴木夫婦に「お世話になりました」と頭を下げる六子の晴れ姿に、ついホロリと感動の涙が込み上げます。教会で式を挙げる、堀北真希ちゃんのウエディングドレス姿はやっぱり奇麗!

東京オリンピックの女子バレー中継を観戦中に、ヒロミの陣痛が始まり鈴木オートではテンヤワンヤの大騒ぎ。無事女の子が生まれて一安心。でも茶川さんは、淳之介が東大受験を目指しているとばかり思っていたのに、実は新人作家の緑沼アキラが淳之介だったということが分かり激怒する。東大へいき、一流会社を目指せと勉強に集中せよといつもお説教してきたのに、淳之介が小説家を目指していたとは。
実の息子以上の絆で結ばれていた茶川と淳之介。作家として生きて行くことの厳しさを教えるため、敢えて茶川が心を鬼にして淳之介を勘当して家から追い出すシーンも、つい涙がホロリと感動のシーンです。
一作目『ALWAYS 三丁目の夕日』、二作目の『ALWAYS 続・三丁目の夕日』のキャストを振り返ってみてみたんですが、子役も含めてすべてのキャストがずっと同じ俳優が演じていたのですね。淳之介役の須賀健太くんの成長した姿や、六子役の堀北真希ちゃんなどは、今では立派な女優さんに成長して、この二人の“巣立ち”が本作のテーマのようですね。
そういえば、鈴木オートの新米従業員役ケンジで、「ヒズミ」の染谷将太くんが出ていましたね。それに近所の医者に三浦友和さんに、タバコ屋のもたいまさこさん、一番目立っていたのは、茶川さん役の吉岡秀隆かなぁ、それにヒロミ役の小雪さんも、1月の初めに出産されたそうで、違和感のない立派な妊婦さん役を演じてました。
今回は2Dで鑑賞しましたが、それに、シリーズ初の3Dで、平和のシンボルである五輪マークが青空いっぱいに浮かび上がるシーンでは、ブルーインパルスによる5つの輪っかがくっきりと浮かび上がり、それと冒頭での模型飛行機が三丁目を飛び立ち、東京タワーに向かって飛んでいく長回しシーンとか、トンボが群雄するシーンもが3D映像で楽しめるそうです。
昭和39年生まれの山崎監督が、思い入れたっぷりに三丁目の世界を細部まで再現した美術とCGワークは、前作以上の完成度で仕上がっていいます。
ところどころに笑いがあり、またホロリとさせられシーンもあって、昭和39年はこんな年だったという懐かしさと、遠い思い出が甦り、明るい話題の多い年でもあったのですね。
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今年もよろしくお願いします♪
1作目からのキャストが勢ぞろいで、皆さん
それぞれに良かったですね^^
小学生だった一平や淳之介も高校生になっていてビックリです(笑)
私も懐かしさと遠い思い出がよみがえりました。物は、今より豊富ではなかったけれど、希望に満ち溢れていたいい時代だったんですよね♪