ま行の映画

2017年06月27日

メッセージ5

メッセージ、タイトル「プリズナーズ」「ボーダーライン」などを手がけ、2017年公開の「ブレードランナー 2049」の監督にも抜擢されたカナダの鬼才ドゥニ・ビルヌーブが、異星人とのコンタクトを描いた米作家テッド・チャンの短編小説「あなたの人生の物語」を映画化したSFドラマ。
ある日、突如として地球上に降り立った巨大な球体型宇宙船。言語学者のルイーズは、謎の知的生命体との意思疎通をはかる役目を担うこととなり、“彼ら”が人類に何を伝えようとしているのかを探っていくのだが……。
主人公ルイーズ役は「アメリカン・ハッスル」「魔法にかけられて」のエイミー・アダムス。その他、「アベンジャーズ」「ハート・ロッカー」のジェレミー・レナー、「ラストキング・オブ・スコットランド」でオスカー受賞のフォレスト・ウィテカーが共演。

<感想>この映画の脚本エリック・ハイセラーと、監督のドゥニ・ビルヌーブは、物語の核心と骨子を残しつつ大胆な映画的アレンジを施している。その結果、この作品は、原作に劣らぬ傑作となっていると思う。映画の本当のテーマは、SFでもなく、デザイスターでもなくヒューマン・ドラマであること。主人公である言語学者、ルイーズのパーソナルな物語となっている。

メッセージ、1この異星人は何者なのか?・・・何のために地球にやって来たのか?・・・だから脚本の構成と編集の素晴らしさ、それに連動したテーマとなる概念をビジュアル化した文字とその形態など。無重力空間の撮り方や、音の使い方など、いろいろとつっこみどころはあるけれど、それを含めて新しい映像体験であることに変わりはない。

それに、ドラマのゆくえを左右する局面では、中国のポジションが、今の国際社会における中国のそれと多分に関係しており、政治的にも映画を含む産業的にも如実に反映されていたと感じました。

言語学者のヒロインである、主演のエイミー・アダムスが、国家の要請を受けて宇宙人とのコミュニケーションに協力するというアイデアが秀逸であり、とてもいい感じでヨハン・ヨハンソンの音楽も素晴らしかった。

メッセージ、2宇宙からの訪問者の目的は友好なのか?・・・それとも侵略か?。ルイーズはアメリカ政府から人類の存亡を左右する困難なミッションを委ねられる。物理学者のイアンと共に、言語解明をするルイーズは、米軍大佐のフォレスト・ウィテカーたちからの、強いプレッシャーをかけられる。

初めに宇宙船の彼らとの接触を試みる。宇宙船内は無重力であったが、スクリーンのような壁で地球外生命体と対面したルイーズは、懸命にコミュニケーションの手段を模索して、やがて、「ヘプタポッド」と名付けた彼らが提示してきたもの、丸い図形のような表意文字の解析に成功し、対話ができるようになっていく。

メッセージ、、1突如現れた異様な宇宙船とペプタポッドと名付けられた宇宙人の姿は、猟奇的で煽情的ではないが、印象的なイメージを残していると思う。「プリズナーズ」で見せたドゥニ・ビルヌーブ監督の優れた映像センスですね。

SFとしての道具立てはかなり簡略化されており、展開は淡々としていて、派手さはないがラストに待ち受ける驚きと、感動は格別であり、頻繁にフラッシュバックされるヒロインの過去の私生活が、最後に意味を持ってくる。「未知との遭遇」を発展させた新しいSF映画の誕生と言えるでしょう。
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2016年04月26日

モヒカン故郷に帰る3

モヒカン、タイトル『横道世之介』などの沖田修一が監督と脚本を担当し、数年ぶりに故郷に戻った売れないバンドマンが余命わずかの父親のために奮闘する姿を描くコメディードラマ。
恋人の妊娠を報告するために瀬戸内海に浮かぶ故郷の島に帰るバンドマンを『舟を編む』などの松田龍平が、昔かたぎの頑固な父親を『悪人』などの柄本明が演じる。
共演は、前田敦子、もたいまさこ、千葉雄大ら。松田のモヒカンヘアでのパフォーマンスや、松田と柄本の広島弁を駆使したひょうひょうとした掛け合いが見どころ。

あらすじ:プロのバンドマンになるべく東京で活動していた永吉(松田龍平)は、付き合っている由佳が身ごもったことを報告するために数年ぶりに広島の島へ戻ってくる。
頑固な父親・治(柄本明)は息子の永吉につっけんどんな口調で接するが、内心はうれしくてその夜、島民たちを誘って大宴会を開催。しかし、宴会の最中に治が倒れ、がんであることが発覚し、余命宣告を受ける。永吉は父親の喜ぶ顔が見たいと奮起するも、なかなかうまくいかず……。

モヒカン、3<感想>この監督作品「南極料理人」「キツツキと雨」、を思い出します。あの映画でパラレルな関係性として描かれている父と子供の関係の話が、全面に展開して現れているのが本作と同じだと思います。

主人公の松田龍平の魅力満載と、言う以上に彼の物語を語っているような、何かの意見を求められると考えるふりをしながら、まともなことはなにも言わないくせに、無言の力で引っ張っていくところ。
とにかく、父親の衰亡をかみしめる息子の風情がいいのだ。

どこにいても、何をしていても、何処か心ここにあらずという、常に浮いている男がぴったりな松田龍平。

モヒカン頭でデスメタルのロックバンドに夢中な息子が、妊娠中の彼女と故郷へ帰って、病気の父親と対峙して、本の少し未来を思う。

モヒカン、2すでに成長しているはずの大人が、ごくごくゆるく、かすかな成長を綴った家族映画にして、息子のめざめの物語でもある。

故郷へ帰って見れば、父親は末期がんで余命が短い。生きているうちに、父親の好きな食べ物、ウィンナー入りピザを喰わせてやろうと、本土から3店舗のピザ店に注文して、テーブルに並べて好きなだけ食べさせるシーンとか、父親がヤザワの大ファンで、死にぎわに自分が矢沢永吉のフリをして成りすまして、父親の枕元へ立つシーンも涙ぐましくて良かった。

途中で父親の柄本が、点滴の機材を引きずりながら、病院の屋上から向かいの中学校の屋上へ集まった吹奏楽部の生徒たちに指揮をするという、なんとも素敵な楽しいシーンもある。

それに、父と息子に嫁を連れて海を見ながら話を交わす言葉。その二人の表情がたまらなく良く映っている。


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2016年02月28日

森のカフェ3

森のカフェ、タイトル長年、劇場の支配人を務める傍ら、プロデューサーや脚本家としても活躍し、前作「見えないほどの遠くの空を」で記念すべき映画監督デビューを飾った榎本憲男の長編第2作。
美しい紅葉に染まる小さな森を舞台に、論文の締切りに追い詰められている哲学研究者の青年が謎めいた女性と出会い、思いも寄らぬ物語に巻き込まれていくさまを、哲学的な考察や不条理なタッチを織り交ぜユーモラスに綴る。主演は管勇毅と若井久美子。

あらすじ:締切りが迫っているのにまったく論文が書けない哲学研究者の松岡啓志。気晴らしに近所の森を彷徨い、偶然みつけた小さなテーブルに腰を落ち着けアイデアを練ることに。
ところがふと気づくと、目の前にひとりの若い女が現われ、“森のカフェにようこそ”と言って微笑みかけてきた。戸惑いつつも、彼女が提供するコーヒーを口にする啓志。いつの間にか寝てしまった彼が目を覚ましたときには、女の姿はなくなっていた。もしかしたら森の妖精と出会ってしまったのかもしれないと思い始める啓志だったが…。

森のカフェ、1<感想>何故か気になって観た映画。しかし、内容が論文に悩む哲学青年が、森の中でカフェと名乗る女と出会うシーンがあり、それが二度も繰り返されてその種明かしもされていて、結果書いたのがデカルト批判だという。

珈琲を毎日5杯以上は飲んでいる私としては、こういうロマンチックな場所で、論文の書けない哲学者と、珈琲を持って現れる不思議な女。
何となく期待して観てしまった。ですが、ちょっと私には複雑で難解であり、つまらなかった。

だから、雰囲気以上に、2人のキャラクターの持つ魅力とか面白みにより多く趣きを置いて欲しかった気がしました。

森のカフェ、3紅葉が色づく秋の風景に、森の中で現れる不思議なカフェ。その画はとても美しくまるで少女漫画的な世界に見えた。
ですが、演技がね、まるで学芸会のようだったのが残念。

精神を病むほどに悩んでいる哲学青年は、森で出くわした女子大生に心を惹かれ、彼女のギター弾きがたりに癒される。
それに、授業のシーンは難しすぎてつまらないし、哲学を散りばめた会話の妙をギャグに昇華させてくれていたら、もう少し印象が違っていたのではと思った。

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2015年09月09日

ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション5

ミッション、タイトルハリウッドスターのトム・クルーズ主演の世界的大ヒットシリーズ『ミッション:インポッシブル』の第5弾。今作では、世界各国の凄腕スパイたちによって作られた謎の組織“シンジケート”の陰謀に立ち向かう。毎回、スタントの限界を超えたトムちんの究極のアクションに注目が集まるが、もの凄い見せ場が満載での、命がけのアクションシーン。ベンジーが草むらに隠れて遂行中のベラルーシでのミッションからいきなりスタートする。武器を運び出そうとするテロリストを阻止するために、イーサンがさっそうと登場して、離陸する軍用機のドア外部に張り付き、時速400キロで高度1500メートルに上昇する機体内へ侵入!

おいおい、という度肝を抜く超絶アクションを披露するのだから。もろ最初っから目を奪われたかと思いきや、すぐさま流れだすあのイントロが、やばいよ、この作品でもこの瞬間でもう確信してしまったようなものだ。

サイモン・ペッグ演じるベンジーとの友情に涙!、第3作から登場し、イーサンのチームの、ムードメイカー的なキャラクターであるベンジー。彼がこれまで以上にフィチャーされているのが、シリーズのファンとしては大いに嬉しいところ。

イーサンたちが所属するスパイ組織IMFが解体され、CIA長官の監視下に置かれてしまう。長官にはアレック・ボールドウィンが、監督・脚本が「アウトロー」に続きクリストファー・マッカリー。

仲間たちには、CIAから追われるリスクを押させられないと、イーサンは協力の要請を最小限に、単独でテロ組織壊滅に挑もうとするわけ。
ミッション、9だが、ここでベンジーが、「このまま帰れるわけないじゃないか、僕は君の友達だろう」と宣言するのだ。イーサンとともにベンジーまでが身体を張る、バディ感あふれる展開に熱くなるのは確実ですね。もちろん笑わせてもくれます。

それに、ベンジーだけではない。ブラントとシリーズ皆勤賞のルーサー(ビング・レイムス)も合流し、バックアップは期待できない状況下で、チームワークを頼りにテロ組織=シンジケートを追い詰めていくのだ。さすがにキビキビと任務遂行する、チームプレーのシーンはハラハラさせてくれて興奮する。

このシリーズは、トムちんが自ら身体を張り、度肝を抜く壮絶なアクションシーンであります。ウィーンのオペラハウスで、舞台裏での照明器具の上でのスピーディなアクションもカッコいいが、思わず息を呑むのはモロッコでの極秘データー奪回シーン。巨大な給水タンクの中に隠されたデータセンターへ潜入するため、イーサンは酸素ボンベなしで水中へダイブ。制限時間は3分、だが、思わぬトラブルが彼を襲うのだ。給水タンクの中の排水ポンプのスイッチを切るベンジー、だが、給水タンクの中は渦巻状態の水流で、データーを落としてしまいそれを拾いに追いかけるイーサン。出口のバルブに手をかけるも間に合わない。意識を失くしたイーサンを助けるイルサが助けるのだ。息継ぎ不可能なこのシーンで、トムちんが6分間ノーカットで水中撮影を続けたと言うから、何という肺活量、伝説どうりの不死身の男であることを証明した。  

ミッション、3<感想>何よりも感服するのは、シリーズが回を重ねるごとにパワーアップしているところですね。それらのアクションを自ら楽しげに苦も無くやってのけているトムの姿と、生きた心地がしない冷や汗たらりのアクションシーン。

「観客が楽しんでくれる。好きだから出来るんだ」というトムの心意気に驚く。

CGやハイテク技術に頼るパワーアップではなく、自らトム・クルーズの肉体を駆使したアクションで魅せるのが嬉しい。息をむ見せ場はふんだんにあるが、それを繋ぐ二転三転とするストーリーが上手く作られているのに感心した。

劇場空間を活用した演出には驚く、ウィーンのオペラ座を舞台にした場面のそれが凄いのだ。モロッコ市街にくれば、もちろんカーチェイスがあるし、さらにそれに続くバイクチェイスのスピード感たるや。

ミッション、8もちろん魅力的なヒロインの登場も忘れてはいけない。本作で大抜擢された「ヘラクレス」(2014)で、ハリウッドデビューを果たしたばかりの、女スパイのレベッカ・ファーガソンは、バイクアクションやマーシャルアーツといったハードなアクションを披露するかと思えば、ウィーンのオペラハウスでは、太腿まであらわになるスリット入りのセクシードレス姿を見せつけるのだ。

そして、イーサンのピンチを何度も救うのだが、謎の女イルサ役で、敵か味方なのか?・・・終盤まで解らずやきもきさせられます。

超絶アクション大作としてこのまま押すのかと思いきや、「個人の信念に圧倒される」「自分の代わりなどいくらでもいる」という諜報部員の悲哀も滲みでて、本格スパイものの匂いをも漂わせてている。

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2015年08月26日

ミニオンズ3D5

ミニヨンズ『怪盗グルー』シリーズで登場し人気を博した、謎の生物ミニオンたちが主人公のアニメーション。正体不明の愛くるしいキャラクター、ミニオンたちの秘密や、グルーとの出会いなどが本作で明らかになる。ボイスキャストを務めるのは『ゼロ・グラビティ』などのオスカー女優サンドラ・ブロックや、『ニード・フォー・スピード』などのマイケル・キートン。世界中を笑いの渦で包み込む、キュートなミニオンたちの知られざる謎に目を見張る。

あらすじ:バナナに目がない不思議な黄色い生物ミニオンたちは、人類誕生よりもはるか以前に生息していた。彼らの唯一の目的は、向かうところ敵なしのボスに従うことだったが……。

<感想>人類の誕生前から存在したミニオンズ。そのルーツを紐解きつつ、「怪盗グルー」シリーズの人気キャラクターたちが主役となり、1968年を舞台に大活躍する。この年代からも分かるように、いろんな60年代の名ポップ・カルチャーづくしで、全篇これもミニオンづくしで、どちらも大好きな私には至福の1時間半でした。

ミニオンズ、1ケビン、スチュアート、ボブの3人がボスを探しの旅に出発することになる。やがて1968年のNYに辿り着き、偶然に見たTV番組でフロリダ州で開催される大悪党大会のことを知るのです。その時に、着ていた防寒服を脱ぎ、洗濯物の干してある中から、子供用のジーンズで出来たオーバーオールを盗んで着るわけ。それが定番となりフロリダへ向かう途中で、ヒッチハイクで車に乗せてもらうネルソンファミリーの陽気な悪党家族。旅の途中で銀行強盗をして警察に追われるし、無事にオーランドの悪党大会の会場へと。

会場の中には、クローンの博士がたくさんいるところで、ケビンが雇って下さいと頼むと、使用人は機械でたくさん作れるのでいらないと断られるも、その時、オリジナルの博士が事故で死んでしまうのだ。

ミニオンズ、9そして、大悪党大会で史上初の女悪党スカーレットに魅せられたケビンたち。スカーレットの手にあるルビーを、私から盗めたらその場で子分にしてやるというのだ。3人の大奮闘でルビーを盗み、スカーレットの手には熊のぬいぐるみが。そして、彼女の子分になった3人は、最初の任務として英国女王の王冠を盗んでくるよう指示されるのですが、英国王室へ忍び込んだ3人の身に飛んでもない事態が発生するのです。

3人が女王のいる宮殿の中へと侵入、ドアは溶岩銃で壊して穴を開け、警備の兵士たちを催眠帽子で眠らせて、王冠の部屋には老兵が留守番をしていた。その老兵も催眠帽子で眠らせてと、するとその老兵には催眠ガスが効かないのだ。王冠が下へと転がって行き、ボブの伸び〜る手足で3人が女王の馬車の中へと。

ミニオンズ、6その後が、なんとアーサー王の剣が、石に突き刺さっているところへと出た。するとボブがその剣を抜いてしまう。つまりは、イギリスの新国王様はボブに決まりってことに。

恐竜と人間が共存した時代は実際にはないのだが、映画ではしばしば描かれ、ミニオンズたちも恐竜時代から存在し、今なにをしているかというと、女性の悪役に従って、英国女王の王冠を手に入れようとする騒動に巻き込まれるのです。その部分のイギリス的な感覚とユーモアに大笑いしてしまった。

英国女王の出てくるロンドンのシーンでは、非常に楽しく当時の何でもありっぽい世界観も、アニメーションの創造性の自由さにフィットしていてとてもいい相性。

60年代から70年代の英米がなぜかメインの舞台とあって、ウォーホールやビートルズなどへのオマージュを多数配置して、劇場へ子供を連れていった大人たちがクスリと笑える「妖怪ウォッチ」的な配慮が行き届いているような。

ミニオンズ、7冒頭での、ユニバーサルの地球儀が出て来て、ミニオンズのその合唱たるや、オープニングテーマから楽しませてくれました。そういう意味では、実は子供よりも大人の方が楽しめる作品かもしれない。

怪盗グルーに出会う前の、彼らの身に何が起きたのかが全部明らかになっているのが嬉しいですよね。とにかくミニオンズが超可愛いし、全編に渡って笑えたアニメーションの世界では、さまざまな不思議な生物が登場し、人間の目とは違った視点から地球の歴史を空想することも自由で、この作品もその一つだが、今後も新発見が続くことでありましょう。


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2015年07月24日

メイズ・ランナー4

メイズランナー、タイトルアメリカのベストセラー小説を基に、謎の巨大迷路に放り込まれた若者たちが決死の脱出劇に挑むサスペンス大作の第1弾。
さまざまな死のトラップが仕掛けられ、どんどん変化していく巨大な迷路(メイズ)を、知力・体力を駆使して駆け抜ける若者たちの運命、そして迷路に隠された秘密が描かれる。
キャストには、『インターンシップ』のディラン・オブライエン、『
17歳のエンディングノート』などのカヤ・スコデラーリオらがそろう。

あらすじ:そびえ立つ壁や毎晩変化する構造を持つ謎の巨大迷路に月に1度、自分の名前以外何も覚えていないランナーが送り込まれてくる。
やがて団結し始めた彼らは迷路の仕組みを調査し脱出法を見いだそうとするが、迷路の扉が閉まる夜までに帰還しないと命の保証はない。
生き残りを懸け巨大迷路に隠された謎を解き明かそうとするランナーたちの運命は……。


<感想>
巨大な壁が取り囲む謎の広場に放りこまれた、自分の名前以外の記憶のない少年たち。
メイズ・ランナー壁の向こうの迷路に飛び込み、決死の脱出を試みるのだ。

そして、最新のVFXで見事に映像化されている。
視覚効果出身の監督ならではの迷路内外の斬新なビジュアルには、驚嘆するしかない。
原作は全3部作のスケールで描かれ、今作はその第1部となる。

確かに映画の前半は、映画化もされた「蠅の王」を思わせるのだが、ここは無人島ではないし、少年たちだけではなく女性も加わっているし、メイズは密室的ではなく空が開かれた巨大なスケールであることが意表をつく。

ある空間に閉じ込められた少年集団の、友情と争い、秩序と無秩序が、正攻法な演出によってスケール感たっぷりに描かれているのだ。
メイズランナー、9少年たちを演じるのは未来のスター候補だろう。
いずれも強烈な個性は感じないが、フラットに共に志を生きる聡明の漂うあたりが、新世代っぽい気もする。

何かの実験状況を描くSFだとが、すぐに想像がついたが、これは序曲なので、続篇がどう広がっていくかで、想像が膨らむ。
もっと走って欲しいのだ、ひたすら走って、走って謎が解けていく。それこそがゲーム的といえよう。

ここでは、映像的な尺度の示し方に工夫があって圧倒された。今後の展開がありきたりではないことを祈るしかない。



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2014年08月18日

マレフィセント4

マレフィセント、タイトルディズニーアニメ『眠れる森の美女』ではオーロラ姫に呪いをかけた悪役だった、邪悪な妖精マレフィセントを主人公とするダークファンタジー。
マレフィセントをアンジェリーナ・ジョリーが演じ、彼女の封印された過去とオーロラ姫を永遠の眠りにつかせる呪いをかけた理由が明かされる。
監督は、『アバター』などのプロダクションデザインを手掛けたロバート・ストロンバーグ。
エル・ファニングやアンジーの娘ヴィヴィアン・ジョリー
=ピットが共演。おとぎの国のごとく幻想的で美しく、一方でダークな映像世界に期待できる。

あらすじ:とある王国のプリンセス、オーロラ姫(エル・ファニング)の誕生祝賀パーティー。幸せな雰囲気があふれるその会場に、招かれざる邪悪な妖精マレフィセント(アンジェリーナ・ジョリー)が出現する。
オーロラ姫に永遠の眠りにつく呪いをかけたマレフィセント。それは、なぜなのか。答えは、謎に包まれたマレフィセントの過去にあった。

<感想>「アナ雪」の姉妹編みたいな物語。近年のディズニーアニメの童話リブーと作品がみなそうであるように、フェミニズム視点で解読するとやたら面白くなる。
マレフィセント、6その視点で見ると、展開はすべて倫理的帰結。巨大な翼をはばたかせて能力を誇示する女に、男社会はどんな仕打ちをするのであろうか。だが、翼をもがれたくらいでは、おとなしくなるアンジーではないのだ。ハマリ役でもあったマレフィセントを演じているアンジェリーナ・ジョリー。

ドラマとしてはこの劇映画のほうが胸に迫るかもしれない。主役の妖精が翼を奪われるという設定がうまく、リック・ベイカーのメイキャップによるアンジーは、まさにハマリ役で美しい。ひとまず、アンジーの頬骨が特殊メイクだと知って安堵した。

旧作のアニメ版とは別物と言い切れぬ内容に戸惑うも、「これでいいのだ!」とナレーションされるので納得せざるを得ない。実際、それでも楽しめる良質のファンタジーに仕上げているのはたいしたもの。

マレフィセント、7増悪と母性を巧みに見せて、森で王女を育てる3人の妖精も、旧作での性格を誇張してあって笑わせてくれます。女性たちに迫力があり、男は情けないのも新しいディズニー作品だと思う。

子役にアンジーの娘が可愛いったらない。それに16歳のオーロラ姫に扮したエル・ファニングも可愛らしいのだ。本当の悪役はオーロラ姫の父親ステファンに、あの「第9地区」のシャールト・コプリーが演じていて、若いころに妖精であるマレフィセントと恋仲になったのに、王国を貰えると知り妖精の国を襲い、マレフィセントにも襲い掛かる。

「アバター」っぽい美術だと思ったら、監督は同作のプロダクション・デザイナーだった人。戦闘シーンの演出の本気っぷりにも好感がもてました。

 

 

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2014年05月07日

マチェーテ・キルズ4

マチェーテ・キルズ鬼才ロバート・ロドリゲスと個性派俳優ダニー・トレホがタッグを組んだ、バイオレンスアクションの第2弾。メキシコ最凶の悪人と世界屈指の武器商人を相手に、大型ナイフの名手である元捜査官マチェーテが世界存亡の危機も絡んだ戦いに挑む。ミシェル・ロドリゲスやジェシカ・アルバをはじめとする前作のメンバーに加え、レディー・ガガ、メル・ギブソン、カルロス・エステベスことチャーリー・シーンといった豪華な面々が新参加。奇怪なキャラにふんした彼らの怪演に加え、破天荒を極めた見せ場も盛りだくさん。

あらすじ:アメリカ大統領(カルロス・エステベス)から、メキシコの極悪人マッドマン(デミアン・ビチル)を倒すよう依頼された元捜査官マチェーテ(ダニー・トレホ)。
しかし、マッドマンは多重人格者である上に、停止すると同時にワシントンをターゲットにしたミサイルが発射されるという恐ろしい連動機能を備えた心臓の持ち主であった。それを解除できるのは、世界一の武器商人として悪名をとどろかせているヴォズ(メル・ギブソン)のみ。だが、彼も宇宙からの地球総攻撃というとんでもない計画を進めていた。

<感想>前作同様メチャクチャな展開で、それでも前作同様に結構手をかけていて、出演している大物俳優に、女優が続々出て来るが、あくまでも彼らは座興で、とにもかくにも怪優ダニー・トレホの一人舞台である。もう、これはB級ではないです。A級にして二流の娯楽バイオレンス・アクションの仕上がりである。

マチェーテ、2「グラインドハウス」の予告で見たときが一番面白かった、という印象がぬぐえないのは何故なのか?・・・登場人物が複雑で関係性が追いづらいのだ。

奇想天外な設定が多くて、展開も早くカオスすぎて、ギリギリ理解できない程度に破綻した物語になっていた。

おまけのような大物男優や、女優が続々出て来るが、あくまでも連中は座興で、とにもかくにも怪人俳優ダニー・トレホの一人舞台になっていた。

今回は本編が始まる前に、予告編がある。シリーズ3作目の「マチェーテ・キルズ・アゲイン・・・イン・スペース」。これから2作目を見るというのに、3作目の予告編を出すなんて強気としか思えませんから。

その予告編は、「スター・ウォーズ」と「007 ムーンレイカー」を足したようなSFもの。ここでも、トレホが主演で、ライトセイバーならぬライト・マチェーテで大暴れまくりです。

それと、初の大統領役に挑むチャーリー・シーンが、本名のカルロス・エステベスで出演、昼間っから酒を飲んで女とヤリまくっている、というチャーリーにしかできない大統領なんですから。

そして、不良性感度の低い顔の黒人俳優、キューバ・グッディング・ジュニアも出演。演じるのはいくつもの顔を持つ殺し屋、エル・カメレオン。変身して、レディー・ガガになり、ゴムの仮面を脱げばアントニオ・バンデラスというデタラメな変化振りには笑ってしまった。

マチェーテ、3それでも、お色気要素も、こんなに無駄に挟まれると、話の中断になってしまって、あまり嬉しいものでもないと思った。それにしても、脚とか腕、またはオッパイにガトリングガンを仕込んだ娼館のママ、ソフィア・ベルガラ。おっぱいの機関銃化でネタが取れるのが興味深かった。

マチェーテの連絡係となるミス・サンアントニアのアンバー・ハードなど、大味美女も続々と出演しているよ。捜査官のジェシカ・アルバは、早々に殺されてしまったが、ミシェル・ロドリゲスは、相変わらずアイパッチでOK、だが、見える片目もメル・ギブソンにやられて、まるで座頭市状態。それでも、頑張る彼女が最後の方でマチェーテをヘリで助けに来るところもいい。

マチェーテの武器は大きいナタが多いのだが、マチェーテ自身がヘリのローターにロープで引っ掛かり、グルグル回って、敵の集団の首チョンパのシーンなんかは、グロかったり、胴体真っ二つなんてあったり、とにかく人が死ぬ時は派手で残酷描写がキモかった。
マチェーテ中でも、メル・ギブのクローン用心棒のサロールを演じたマルコ・サロール、殺されても何回も出て来るので、目だってましたね。だが、スターウォーズのオマージュがたくさんあって楽しかった。

いちいち面白いし、とりわけ場当たり的にアクションを繋げてみたと言うような、ストーリー設定は味わい深いのだが、どこか物足りなさを感じてしまう。
というのも、新しさを期待したわけではないが、もはやダニー・トレホの顔に飽きてきたということだろう。それにしても、よくよく見ると、「プレデーター」のような壊れたあくどい感じがするでもなし、ファッション化しようがない絶対的なダサイところがいいのだろう。



 

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2014年04月18日

土竜の唄 潜入捜査官 REIJI4

モグラの唄、タイトル1高橋のぼるの人気コミックを、三池崇史監督、宮藤官九郎脚本のタッグで実写映画化したアクションコメディー。
交番勤務の巡査が暴力団組織を壊滅させるべく潜入捜査を命じられ、さまざまなピンチを乗り越え任務を果たそうとする姿を描く。
主演は、三池組初となる生田斗真。彼を取り巻くキャラクターには堤真一、仲里依紗、山田孝之、岡村隆史、上地雄輔らがふんし、原作の世界観そのままの強烈なインパクトを放つ。

あらすじ:正義感は強いものの警察署きっての問題児の巡査・菊川玲二(生田斗真)は、上司からクビと言われてしまう。
しかし、内実は関東一の広域暴力団・数寄矢会の轟周宝(岩城滉一)を逮捕するため、モグラこと潜入捜査官になれという命令だった。
偶然にも傘下の阿湖義組若頭・日浦匡也(堤真一)と親交を深めた玲二は、数々の試練に見舞われながら轟に近づいていく。

<感想>クドカンのファンなら十分に楽しめること間違いありません。ですが、客観的には彼のテイストが企画を損ねてしまった感じがした。
この後が面白いからね、みたいな作りも疑問に思った。シャレのつもりか、それとも本当に続編やるのかが問題だ。

モグラの唄正義感は人一倍強いがスケベで破天荒な警官が、クビと引き換えに潜入捜査官となって、合成麻薬の密売ルートを暴くために、広域指定暴力団に潜入し、幹部へ接近するために組織内で出世していくという物語。

まぁ、これだけならよくある潜入捜査ものにすぎないが、ヤクザ、歌舞伎町は新宿黒社会、チャイナ、マフィア戦争を初めとする数々の作品で描いてきた三池監督だけに、メジャー映画でおなじネタを拡大映画化するだけでは終わらないはず。
まったく異なる表現で描かれるのに注目ですね。

街並みの背景はCGで作り込まれ、虚構の世界であることが強調されている。こうした虚構性の強調が、生田斗真と義兄弟の契りを交わすクレイジーパピヨン役の堤真一や、凝ったメイクで派手なアクションを見せるマンガチックな怪演の、猫沢の岡村隆史という、浮いてしまいそうなキャラをハマリ役にしている。

モグラの唄、2それと、忘れてならないのが、数奇矢会の月原を演じているキレキレの頭脳を持つエリートヤクザの山田孝之、全身豹がら入れ墨男の上地雄輔や、組長の大杉漣など迫力ある演技合戦で白熱している。

それを受ける主人公のワルノリ三枚目ぶりも魅力的で、こういう彼を見たかったという人も多いと思われます。


ドギツいキャラに、ど派手なコスチューム、まるで焼肉にモツ煮込みをぶちまけたようようにケタタマしいアクション・コメディですが、「愛と誠」の三池世界にベタ惚れした人でも、一気に笑わせてくれる“根性試し”からスタートするこの作品。もう嬉しいったらない。生田くんいい体してるんよ。

モグラの唄、5麻薬取締官の面々が歌う「土竜の唄」も絶品です。どこかウブさを残した生田斗真くんの修羅場演技も愉快なり。
ま、それを言えば、デカにヤンキー、極道、殺し屋と、男優陣は全員役柄にノリまくりで、正義も遊びも暴力もお祭り的なのがよかった。

でも続きがあるなら、コメディ風味を抑えたいですよね。
物語が始まったところで終わり、という映画で評価のしようがないです。

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papikosachimama at 17:43|Permalink

2014年03月21日

魔女の宅急便3

魔女の宅急便、タイトル宮崎駿によってアニメ化もされた、角野栄子の名作児童文学を原作にしたファンタジードラマ。
一人前の魔女になるための修行として、知らない町で1年間生活する13歳の少女キキがさまざまな出来事を通して成長するさまを見つめる。
監督は、『呪怨』シリーズの清水崇。キキを演じるのは、オーディションで選出され、角野も太鼓判を押したという新星・小芝風花。
尾野真千子、宮沢りえ、筒井道隆といった豪華な顔ぶれの共演陣はもとより、原作の世界観を再現した美術や衣装にも注目。

あらすじ:魔女の家系である少女キキ(小芝風花)は、13歳になったのを機に魔女になるための修行をすることに。
それは見知らぬ町で、1年間だけ生活するというものだった。黒猫ジジと空飛ぶホウキに乗って旅に出た彼女は、海辺の町コリコへとたどり着く。
やがて、パン屋の女主人おソノ(尾野真千子)の家に居候し、宅急便屋を開業する。つらい出来事があっても、母コキリ(宮沢りえ)に言われた笑顔を忘れずに働く中、空を飛びたいと願う少年とんぼ(広田亮平)と出会う。

魔女の宅急便、6<感想>アニメじゃお馴染みでも物語は違います。こっちは魔女に対する世間的通念を悪用して、荷物じゃなく呪いを運ばせたと、人々に信じ込ませたりするような下劣な人間が登場したりするんです。

こういう押話の方が上手くいっているような清水崇監督。上手くいってないのは歌を失ったディーヴァが再起して少女を歌声で勇気づけるクライマックスですよね。

何か押し付けがましいと思う。これがなくても魔女の少女は、自力でどうにかするんじゃないかと思うんですけど。演出間違えてるよね。

アニメ版と重なる箇所は、相当慎重に撮られており、そこまで気を使うなら、実写にする意味があるのか、なんて思った。キキが訪れる現在と過去が同居したような和洋折衷の街がうまく成立しているので、まずは実写の世界へ入っていけた。

魔女の宅急便、4キキが大空を飛ぶシーンは、それなりにワクワクしたが、飛行シーンに精彩が欠いて、多感な時期の少女を人間が演じているのに、ガーリーな雰囲気が薄く、せめて礼儀や大人の常識とか、金銭のやりとりを、さりげなく学ぶシーンがあれば成長譚になったのに、自転車に乗る練習ではね。

そういえば、高畑アニメの傑作「火垂るの墓」も、日向寺太郎監督が実写化していたが、どうしてもアニメの鮮烈なイメージが強すぎて、実写版が再現ドラマのような印象がした記憶がある。だからっていうわけでもないが、この「魔女の宅急便」もそれに近い感じがするのだ。

キキはじめ俳優たちの演技がどこか上の空のリアリズムで、しかも猫なで声まじり。監督が撮りたかったのは、シリアスなファンタジーというより、少女の成長譚だと思うが、いずれにしても残念ですよね。

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papikosachimama at 23:51|Permalink