2014年DVD鑑賞作品

2014年10月20日

ファイ 悪魔に育てられた少年5

ファイ、タイトルSad Movie <サッド・ムービー>』などのヨ・ジングを主演に迎え、『地球を守れ!』などのチャン・ジュヌァン監督がメガホンを取ったサスペンスドラマ。
幼いころに誘拐され、
5人の犯罪者たちに犯罪テクニックを仕込まれた少年が、ある事件を機に自らの衝撃の過去をたぐり寄せていく過程を活写する。犯罪集団のボスを、『10人の泥棒たち』などのキム・ユンソクが怪演。
純粋な心を持つ主人公が体験する地獄の苦しみと、彼にまつわる因縁の物語に心が締め付けられる。

あらすじ:男児誘拐事件を起こした犯人グループは、身代金受け取りに失敗して逃走する。
リーダーのソクテ(キム・ユンソク)は手元に残された男の子を生かすことにし、ギテ(チョ・ジヌン)をはじめ
5人で彼の面倒を見る。
やがて
17歳になったファイ(ヨ・ジング)と名付けられた少年は自分の過去も忘れ、彼らと共に暮らしていたが……。

ファイ、2<感想>5人の犯罪者たちに育てられ、過去の秘密を知らずに生きてきた少年の非情な運命を描いたドラマ。
アイデァの面白さ、キャストの豪華さ、アクションシーンの切れの素晴らしさ、最終展開の面白さと、数々の驚嘆するところ満載の映画である。

冒頭からいきなり、グループによって誘拐の身代金受け渡し現場のスリリングな展開から始まり、さらには幾つかの犯罪を重ねるうち幼児が少年へと成長していき、やがてはごく当たり前のように彼を一端の犯罪者に仕立てようとするのである。

拳銃の操作や運転技術などを教え込んでゆき、これが骨太の伏線となり、血みどろの復讐戦へと傾れ込んで行く。

ファイ、1「そんな馬鹿なぁ〜、そこまでやるか〜」と言ったツッコミどころも多々あるが、それを封じ込んでしまうアクションのキレの良さ、快適走行のハイウェイではない、工事中の田舎道を見るからに危なっかしいカーチェイス。

狙撃銃による的確な射殺に始まり、十数人が乱れ撃つ肉弾戦もどきの至近距離での銃撃戦とか、ナイフや包丁を使った凄惨な殺傷シーンなど、そして、少年とは思えない技巧に富んだ流麗な格闘技戦なんかも。サスペンスに満ちた見どころ満載といった作品です。

ですが、何よりも見事なのは、すべての登場人物に対してのキャラクター造形でしょう。主演は三大小太り中年名優の、チェ・ミンシクと、ソン・ガンホと並ぶキム・ユンソク。

ファイ、3犯罪集団のリーダーとして強烈なカリスマ性と、手塩にかけて育てた少年に対する愛憎半ばする複雑な心理を、感情を隠した能面のようなマスクで表現しているのだ。圧倒的なクールさと残酷さで、血も凍るような物語を引っ張っていく。

また、その彼に盲目的に付き従っていく部下たちも「七人の侍」のような感じで、巧みな描き分けで、それぞれの性格と役割をくっきりと浮かび上がらせているのだ。そして、その彼らの守られ飼育される少年ヨ・ジングの、年齢を感じさせない神がかり的な名演に魅せられてしまう。

こうして物語は、少年の本当の父親との悲劇邸な巡り合わせを軸に二転三転とし、想像を超えるラストへとエスカレートしていく。

全てが終わった後、エンドロールに映し出される意味不明な鉛筆画に唖然とさせられます。ここにドラマの骨子が描き出されているからです。

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papikosachimama at 12:45|Permalink

2014年03月22日

ルビー・スパークス3

ルビー・スパークス「リトル・ミス・サンシャイン」のジョナサン・デイトン&バレリー・ファリスが同作以来6年ぶりに手がけた監督作。スランプ中の若手作家と現実世界に出現した小説のヒロインが繰り広げる恋を描いたラブストーリー。

脚本を執筆し、タイトルロールを演じたのは、映画監督エリア・カザンの孫娘ゾーイ・カザン。19歳で天才作家として華々しくデビューしたものの、その後10年間にわたりスランプに陥っているカルヴィンは、夢で見た理想の女の子ルビー・スパークスを主人公に小説を書き始める。するとある日、目の前にルビーが現れ、カルヴィンと一緒に生活を始める。しかし、ルビーが自分の想像の産物であることを隠そうと、カルヴィンは周囲と距離を置き、そのことに寂しさを覚えたルビーは、新しい仲間たちと交流を広げていく。そうして次第に関係がぎこちなっていく2人だったが……。

2012年(アメリカ)原題:Ruby Sparks 監督:ジョナサン・デイトン/バレリー・ファリス
出演:ポール・ダノ、ゾーイ・カザン、クリス・メッシーナ、アントニオ・バンデラス、アネット・ベニング、スティーブ・クーガン 、エリオット・グールド
(映画comより)

ルビー、1<感想>物語の、実際の着想は、まさに「理想の恋人を自ら製造する」話の祖形である、ギリシャ神話のピュグマリオンとのことだが、いずれにせよ自分が夢に見た女子をヒロインにして小説を書いていくと、彼女が実体化して出現する、・・・という少し不思議なSF的な、妄想を設定し、やがて自己中心的な欲望が暴走するという内容です。

そして、しっぺい返しに転じるという教訓劇の構造が、私たちには昔から親しんでいる藤子F的なものに思えるのだが。おまけに主人公の青年カルヴィンを演じるポール・ダノのルックスが、いかにものび太っぽいメガネ君であることも大きな要因の一つに思えた。
しかしだ、そう
カルヴィン青年は29歳でいい歳なのである。今時こだわりという面倒くさい自我を示すアイテム、その年代物のタイプライターを使い、「オハイオ州出身、初恋の相手はハンフリー・ボガードとジョン・レノン」と、二次元の嫁的な“俺の萌えキャラ”を鼻息荒く創造するのだから。
例えて言うなら今どきの草食系男子みたいな。まぁ、カス扱いされても仕方がないのだ。
日本の「モテキ」がアラサー男子への、共感を軸に恋愛ものを描いたものだとしたら、ヒロインのルビー役のゾーイ・カザンが脚本も務めているこの映画は、同種男子のコミュニケーション不全に向けた、女子目線からの直截的な説教なので、カルヴィンには欠点が濃厚に凝縮されていると思う。それゆえに甘酸っぱいのではなく、奥まで噛んだら苦いのである。
ルビー、2ちなみに私生活でもカップルのポールとゾーイは、撮影中も超熱愛ぶりを見せつけていたそうですよ。このように知能は高いけど社会的に不器用なキャラウターが、「リトル・ミス・サンシャイン」の監督、ジョナサン・デイトン&ヴァレリー・ファリス夫妻の好みなのだろう。「リトル・ミス〜」では、ハミ出し者ばかりの“負け組一家”を描くロードムービーだが、実は全員個性的な規格外のインテリぞろいで、天才ファミリーの物語でもあった。本作でも、ヒッピー的な生活を送っているカルヴィンの両親が紹介されるシーンは、解放感あふれる魅力的な描写が映されており、ここだけ「リトル・ミス〜」の再演のように感じた。両親にはアネット・ベニングとアントニオ・バンデラスが演じており、ベテラン同士の絶妙な演技で面白おかしく熱演しているのもすこぶるいい。ここだけ前作の再演のような、ポール・ダノが自閉的な長男役を演じた「リトル・ミス〜」は日本でも人気が高い。しかし、本作に関してはあくまでも、ゾーイ・カザンの脚本がクリエイションの柱であり、83年生まれというゾーイの世代感覚に支配されていると思う。中でもカルヴィンがルビーの出現に驚いて口にする「ハーヴェイ」、映画版では巨大ウサギの幻覚上の友人を持つ無垢な中年男をジェームズ・スチュワートが演じている。
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papikosachimama at 22:51|Permalink

2014年01月30日

ファインド・アウト4

ファンド、タイトル『赤ずきん』『レ・ミゼラブル』などの女優アマンダ・セイフライドがヒロインを務めた驚がくのスリラー。毎年多くの行方不明者が出るアメリカで、拉致の事実を誰にも信じてもらえずたった一人で失踪(しっそう)事件の調査に当たる主人公の奮闘を描く。
共演は、テレビドラマ「デクスター〜警察官は殺人鬼」のジェニファー・カーペンターや、テレビドラマ「レスキュー・ミー 〜NYの英雄たち」のダニエル・サンジャタ。
次第に深まっていく底なし沼のような謎に翻弄(ほんろう)される。

あらすじ:若く魅力的なジル(アマンダ・セイフライド)は、自分は1年前に何者かによって誘拐された揚げ句軟禁されていたと警察に訴える。だが、彼女の申し出を裏付けるような証拠は一つも出てこず、心の病を患っているジルの狂言ということで一件落着。
しかしある朝、妹モリー(エミリー・ウィッカーシャム)が姿を消したことでジルは激しく取り乱す。

ファインド、<感想>最近若くて歌も歌えて、目立っている女優さんのアマンダ・セイフライド。
彼女が出演の月並みなカルト誘拐犯ものだが、筋の運びとテンポが抜群で、一瞬のダレもなく、ジェットコスターのような緊迫感が持続して惹きつけられます。

非常にスピーディーに主人公が移動しまくる物語だが、アマンダのギャラで製作費が飛んだかと思うほど、周囲の俳優が地味で、アマンダだけで引っ張っていく中盤あたりまでは、若干停滞してつまんないです。

ファインド、3精神を病んだ経歴のある女性が、失踪した妹の手掛かりを掴むために、頻繁に嘘をつく展開の不穏さは、この映画の設定には貢献しているが、キャラへの愛着はもちづらいようだ。
アマンダのありきたりな小悪魔キャラなどよりも、誰の助けも求めず、孤立無援に奮闘するハードボイルドな役柄で、光って見える。だから、彼女の今作でのヒロインは適役だと思います。

ですが、後半部分では、作り手がアマンダに頼り過ぎて、人間消失のサスペンスの不条理がまるで描けていないが、ラストはアマンダの人徳か爽快に終わっていて最高です。
ファインド、2終盤の野蛮さと意地の悪い知恵は、充実していて魅力的ですよね。

演出力もさることながら、主演のアマンダの真剣さがひしひしと伝わってくるからだろう。
米国では毎年大勢の人が謎の失踪をとげ、その多くに犯罪が絡んでいるというのに、警察は何もしてくれないという怒りが画面にみなぎっていて、熱いです。
監督はブラジル出身で、これがハリウッドデビュー作とは、中々の才人とみましたね。

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papikosachimama at 13:40|Permalink

2014年01月13日

ザ・タワー/超高層ビル大火災3

ザ・タワー、タイトルTSUNAMI-ツナミ-』のソル・ギョング、『白夜行 -白い闇の中を歩く-』のソン・イェジンら、韓国の実力派が顔をそろえたディザスタームービー。
大火災に見舞われた地上108階の超高層ビルを舞台に、ビルから出られなくなった人々のサバイバルと消防士たちによる決死の救出劇を映し出す。
監督は、『第7鉱区』などのキム・ジフン。
極限状況下に置かれた者たちの内面を深く見つめたドラマもさることながら、実写と最先端CG技術を巧みに融合して作られたパニック描写の数々にも圧倒される。

あらすじ:ソウルの汝矣島にそびえ立つ、地上108階の高層ビル「タワースカイ」。クリスマスイブを同ビルで迎えようとする客に備えるフードモール・マネージャーのユニ(ソン・イェジン)は、思わぬ厨房のボヤ発生に驚き不十分な換気設備に不安を抱く。
人々が上層階に集う中、タワースカイ会長(チャ・インピョ)はタワー周囲を旋回する10機のヘリコプターで粉雪を降らせる演出を敢行。
だが、そのうちの1機が上昇気流の影響によりビル内部に激突、すぐさま爆発炎上を起こしてタワースカイを火炎地獄へと変貌させる。

ザ・タワー、4<感想>韓国版「タワーリング・インフェルノ」ですね。前半の日常を描く部分が劇画化されすぎていて、無駄にふざけた場面もあるのだが、高層ビル火災が起こってからは、一気に面白くなっていく。
超高層マンションの大惨事が、そもそも最上階のパーティで、大富豪が悪天候にもかかわらず、無理やりヘリで雪を降らせようとしたためという、あまりにもバカバカしい理由である。
それが高層ビル火災の直接の原因となるヘリの激突という、まるで“9.11”テロ事件を思い起こさせる始まりから、予想した通りの展開になっている。
それにしても良く頑張っていて、最後までダレることなく緊張感を持って見せてくれるのは、さすが韓国映画でしょう。
ザ・タワー、5ゴンドラで宙ズリの恐怖や、火だるまで高層階から落下したり、崩れた壁で圧死などの救助できない死も描いているのも韓流ならでは。
主人公の娘が、泣きながらガラスで出来た渡り廊下を渡るシーンのハラハラ感や、エレベーターが高速で落下するシーンとか、跳水タンクからの放流で水浸しになるも、それでも火事は収まらない。
ハリウッド版と似てしまうのは、それだけ本家作品が良く出来ていた証拠で、韓国版はそれに追いつこうとして、人間関係を色濃く作り上げている。
理不尽な方がパニック映画のボルテージは上がる。けれど殉職するヒーローの伝説の消防士カン隊長が、何故自ら爆弾のスイッチを押さなければならなかったという理由が、リモコンスイッチを落としてしまったからという設定に腹が立つ。
ザ・タワー、1結局はただ騒ぎたかっただけということなの。それでも、奥さんのためにホワイトチョコレートケーキを注文して置いて、ケースの棚の上に1つだけ取り置きされているシーンが映し出されるところなんて、韓国映画ならではの涙のシーンなんでしょうね。

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papikosachimama at 20:07|Permalink

2014年01月01日

2014年、新年のご挨拶5

謹んで新春のお喜びを申し上げます。

お正月、2
















皆さまのご健康とご多幸をお祈りいたします。

本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

    平成二十六年  元旦


お正月、3

















昨年は、このブログを閉じてしまおうと思っていましたが、過去の映画の記事が消えるのが寂しくて、今年も少しずつではありますが新作映画やDVDの感想をレビューしたいと思ってますので、何卒宜しくお願いいたします。
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