日々是吉日:多事蝶論

August 07, 2007

ご飯が食べられる国。

首相が崖っぷちの今日この頃。
…何か最近この人目が行っちゃってる気がするんだけど。

年金問題は大きな問題だけど、別に安倍ちゃんと現内閣だけが悪いわけではなく「絶対やばいだろう、これ」と分かっていながら放っておいた与党も野党もみんな有罪な訳で、これを殊更に叩く野党はどうよと個人的には思うんだけど。
しかしこの人のイタイところは「厳しい意見もしっかり受け止め、反省すべき点は反省し、全力を尽くす」とかと口で言いながら全然自分が何で批判されてるか全然分かってなさげトコロだと思う。
「美しい国」と言いながら「じゃぁ、何が美しいんだよ」ってのが全然よく分からない。もしかしたら言ってる本人にも具体的に分かってないんじゃないかと最近私は疑っている。
美しいなんて抽象的なことじゃなく、国民が望んでんのは毎日キチンとご飯を食べられること、明日を心配せず安心して生活できることだと思う。人間、衣食が足りて初めて理を知るんだよ。

じゃ、ご飯を食べていくにはどうするかって言うと働いて何がしかの収入を得なければならない訳ですが…。続きを読む

May 30, 2007

自分の身は自分で守るキャンペーン勝手に開催中。

最近このニュースがテレビで報道されない日はない様子。
「宙に浮いた年金」5千万件、救済策を検討
国民年金や厚生年金の保険料納付記録が、五千万件も誰のものか分からなくなっている。このままだと、受給できなかったり年金額が減ったりする恐れもある。一部既に受給が始まっている人もいるとか。
1980年代に手書きの記録をオンライン化した際の入力ミスや、1997年に国民に一人一つの基礎年金番号を割り振った際、結婚などで姓が変わった人や転職、転居を繰り返した人の記録を完全に統合できなかったのも大きい。本人や勤務先の記入ミスに加え、社保庁や自治体の事務処理ミスも大量にあると指摘されている。


しかし実は他人事ではなかったのだ。
最近は3X歳のお誕生日を迎える頃、社会保険庁から「ねんきん定期便」なる年金加入記録を知らせるお便りをもらえる。順次全ての加入者に拡大される予定だと言うが、私は最近この定期便を見てびっくりした。

「年金加入期間に空き期間があります」
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March 23, 2007

産みの母より「実」の母。

向井亜紀夫妻が、代理出産でもうけた双子を実子として届ける出生届の受理を求めた裁判で、最高裁は23日受理を認められないとする決定をした。

私の感想は「そりゃそうだよな」である。現在の民法は代理出産を想定しておらず、母子関係は出産によって生じるとある。夫妻は現在の法律を知っていて、リスクは承知の上で、代理出産に踏み切ったはずだ。にも関わらず既成事実を作った上で、その権利を認めろ、と言う態度には私は賛成できない。
反対意見のもう一つはこの訴えが何のためなのか不明だからだ。夫と代理母である米国人女性の間の出生届は問題なく受理されるはずである。双子は日本人である夫の子であるから日本人としての国籍も取得できるし、その後、特別養子縁組を行えば、双子は実子と同様の法的な権利を受けることが出来るので、不利益は何にも発生しないはず。確かに戸籍を見れば「養子」である事は分かるであろうが、記載されているが、それが心情的以外の点で何が不都合なのか。
私自身は「代理出産」に抵抗感があるが、それをしてなお子どもが欲しい、と願った二人の気持ちは理解できるし、その親子関係は全く否定しない。
誰よりも夫妻こそが双子は自分たちの実子であると分かっているはずだ。胸をはって大切に育てていけばいいし、子どもに自信を持って説明すればいい。
法的に実子であるか、生物学的に実子であるか、そして本当の親子であるかは別の問題だと思う。「産みの親より育ての親」と言う言葉があるが、代理出産に限らず、養子縁組によって子をもうけて、立派に親子関係を築いている人もいるのだから…。

さてさて、繰り返しになるが、私自身は「代理出産」にはやはり抵抗がある。母親以外、あるいは父親以外の卵子や精子を使った人工授精にも。それは現代の医学が可能にした自然にはない行いだからで、自然でないものに恐れを感じるのは生物として当然のことだと思っている。それでも欲しい気持ち、それに踏み切る人、結果として生まれた子どもを愛しく思う親の気持ちは全く否定しないが、科学で可能ならば法でも可能すべき…と言う発想には違和感を感じる。
実際昨年の臓器売買事件で、私たちは臓器移植がビジネスになることを、何となく分かっていながら目をつぶっていたことを、見せつけられてしまった。卵子や精子が、そして代理母がビジネスになることを、なっていることを誰もが分かっているはずである。
だから議論が尽くされていない現時点で、民法が保守的であることは否定されるべきではないし、まだ改正する時機ではないと思う。

だから私が今後「確実に産めない」判定を受けたとしても、私は代理出産は選ばないし、精子も卵子も他人からもらわないと思うが、「もし普通に授からなかったらどこまでやるか」夫と話したことはある。
「自分たちの精子と卵子を使った体外受精までは考える。薬剤の使用はその時の体の状況にもよるが夫曰く基本的に使いたくない」
「他人の精子や卵子を使ったり、代理母出産などの自然ではない方法でしか授からないならあきらめる」
私は、自分自身に産む能力がないのであれば特別養子を考えたいと考えていたが、
夫は授からないのであれば、それが運命とあきらめたいと言ったので、それは断念した。ま、決まった訳ではないけど、話し合えたことはよかった。

科学は人を助けもするが、「当たり前のことが当たり前でなくなる」事は物事を複雑にもする、そう思う今日この頃…。

March 12, 2007

何でもアリの東証一部?

夕方、会社のPCでニュースを見て一言。
「ありえない…」

日興株の上場維持を決定・東証「不正会計、組織的と言えず」

久しぶりにニュース見て驚愕して、それから腹が立って腹が立って、いても立ってもいられないくらいなんですが…。法廷からだ〜って飛び出してきて「敗訴」って紙を振り回したい気分?

赤字を黒字にするような粉飾決算ではなく、利益の水増し額が多額ではない
ちなみに粉飾ライブドア53億円、日興187億円。日興はたまたま他で儲かっちゃって、黒字は黒字だから問題なし?そりゃ黒字だったらいくらでも粉飾していいってことですね。

組織的、意図的とまでは言えない。
どこをどう押せば「組織的じゃない」と言えるのか分からないが、個人的犯罪だって言うなら関係者に家屋敷に地検入れて、東京拘置所に引っ張って行け。ホリエモンにやったように。
組織的じゃなく187億円の粉飾を許すような会社上場させとくな。

…そこにルールがあると思ってた。でもルール以外の判断基準があるってことだよね。

で、ただ今報道ステーション放映中。トップニュースは大雪のニュース。二番目は空き地に5,000万円で、三番目は西武の野球選手の青田買い事件。放送開始30分、スポンサーの不祥事はスルーし続けてるテレビ朝日。

…ルールって、正義って…本当に何だろうね。

February 21, 2007

日興コーディアルは何故上場廃止にならないのか。

日興コーディアルグループが粉飾決算の疑いで監理ポスト入りしてからもう彼是二ヶ月が経つ。

監理ポストとは、上場廃止する可能性が出てきた企業に、その説明や改善を求める間に、その株式を特別扱いして、投資家が「この株式は危ない」と言うことを認識させるための仕組。この時点では重要参考人か容疑者ってところだろうか。上場廃止されたら取引所で取引できなくなってしまうので、売りたい時に売れないし、税金上も不利になったりするので、投資家としては急に上場廃止されても困ってしまう。だから、疑いが持たれた時点で注意を促すと言う訳。
その後本当に上場廃止が決定すると、更に整理ポストに移されて、一ヶ月で上場廃止となる。有罪確定・刑執行ってところか。
でも、日興コーディアル、はっきり言って既に真っ黒確定である。

彼らがやったことを無茶苦茶シンプルに書くと

■日興コーディアルは、後だしじゃんけんよろしく、自分の関係会社の一方が儲かり、一方が損をする取引を、不正に作り出した。
■その上で、儲かった関係会社だけを連結決算して、利益側だけを取り込んだ。


「自社の経済状態を虚偽によって実態よりよく見せようとした」と言う点で全くライブドアと同じ。
それどころか私はどう考えても日興コーディアルの方が罪が重いと思う。
日興コーディアルはご存知の通り証券会社。証券のプロ中のプロである。お客さんに株を売る立場の人間が、わざと商品に毒を仕込んで売っているのと同じこと。こんなん素人は太刀打ちできないぞ。

ちなみにライブドアが監理ポスト入りしたのが2006年1月23日、上場廃止が発表されて、整理ポストに移ったのが3月14日。その間約二ヶ月足らず。しかし日興コーディアルの上場廃止は未だ決定されていない。
しかもマスメディアの取り上げ方も非常に小さい。ライブドアが別に好きじゃないけど、分かりやすいモノ、出た杭だけを打つマスメディアって本当に幼稚だと思う。

そんな本日こんなニュースが発表になった。
<日興虚偽記載>担当のみすず監査法人事実上解体へ
有価証券報告書に虚偽記載(利益水増し)が見つかった日興コーディアルグループの監査を担当したみすず監査法人(旧中央青山監査法人)が、上場企業約600社を含む約3400社の監査業務と担当の公認会計士を今夏をめどに他の大手監査法人に移管する方向で検討していることが20日、わかった。日興の虚偽記載を旧中央青山が見逃したことに不信感が高まっているほか、金融庁の行政処分も予想され、顧客の混乱を避ける必要があると判断した。みすずは事実上、解体に追い込まれる。

本来この不正を見つけて「この株は大丈夫ですよ」と太鼓判を押してくれる、いわば番人の役目を果たすべき公認会計士、会計士が属する監査法人。彼らがしっかりしてくれないと困ってしまう訳で、その責任は重いはず。
しかしみすずの前身である旧中央青山はカネボウの粉飾も見逃した企業。チェックする能力がないのか…それとも依頼主と馴れ合っているのか…いずれにせよきっちり責任を取っていただきたい。解体はやむなし、かと。

で、日興コーディアルはやはり上場廃止するしかない。そしてもう一度体制を立て直して、再チャレンジするしかない。
株式はリスクのある商品だ。でも投資家は嘘のリスクまでは負えないよ。

そう言う問題かぁ?

昔深夜残業のタクシー代を領収書なくして、泣く泣く自腹切ったことあります。うちは郊外だから、私的には爆発的金額であった…。アレは痛かったなぁ〜…しくしく

だから(?)こそ言う!
領収書なしの経費なんてありえませんから!
増してやそれが国民の血税だったら…ありえな〜い!ありえな〜い!

でも領収書があったら、それでいいのか?

小沢代表、事務所費を購入…秘書宿舎建設に3億7千万円。
…会計上それは費用じゃなくて、資産だろ?
そもそも小沢さん次の選挙で落ちたらどうするんだ?今持病の心臓か何か悪くして、時期立候補出来なかったら、この宿舎はどうなるんだ?

小沢氏が公表した資料などによると、深沢に購入した土地(475平方メートル)の地代として3億4264万円、建物建築費に2569万円を充てた。これと別に、不動産取引の仲介手数料や登記費用として1100万円を計上した。名義は「陸山会代表・小沢一郎」。小沢氏は、「権利能力なき社団である政治団体名義での不動産登記は認められておらず、登記は個人名で行われるべきことになっている」と説明した。また、陸山会と小沢氏の間で「小沢氏個人は不動産について何の権利も有さない」との確認書を交わしており、これも合わせて公表した。

つまり、法律上の登記は小沢一郎個人であり、宿舎は小沢一郎個人の持ち物であるってことになる。陸山会と小沢一郎の間の確認書が法的に有効なのかどうなのか、私には分かんないけど…お金の出所はいずれにせよ国なんですが…。
だからって建物物納されても困りますが…。

日本を会社に例えると、完全債務超過の赤字企業なわけだ。社員に天井知らずで住宅手当を出す赤字企業なんて聞いたことありませんがな。とりあえず上限決めようよ。

February 02, 2007

ほわいとからーえぐぜんぷしょん。

柳沢大臣発言問題を語った後に古い話で恐縮だが、これまた政治に腹が立った話題と言えば「ホワイトカラー・エグゼンプション」である。

ちなみに私のお給料は残業代無しのいわゆる年俸制。だからこの法律が成立してもしなくても、直接の影響はない。とは言え、私はこの法案に大反対であった。

この法律は少なくとも今の日本に絶対に導入すべきではない、と思っている。
そもそも景気がいい、と言うけれど「お給料が上がった、生活が楽になった」と言うサラリーマンは少数派なのでは?現在の景気は企業が収益を上げているのに、それが内部留保や投資に回って、労働者にお給料として還元されていない好景気。こういう状態で労働者の権利を守るどころか、更に負担を強いるこの法律は今は出すべき時ではないと思う。
大体これが「きちんとやるべき仕事をやった人はすぐ帰れる」社会構造だったら成り立つんだろうけど、日本って国はそう言う分業体制が一般に出来ていないことが多い。働く人、頑張る人に仕事がどんどん集中して、そういう人が職場を支えている構造が今だ色濃く残っている。
ま、私みたいに嵐の中に自ら飛び込んで行っちゃうワーカホリック体質も問題だけど…「ちゃっちゃっと能率よくやるやれば、誰でも早く帰れる」なんてそんな単純な仕組みには出来ていない。
この法案は残業代をゼロにする法案であって、残業をゼロにすることには絶対に結びつかないはず。残業代なくす前に、まず政府や企業は残業をしなくてもすむ職場作りを進めるのが先でしょう。
安部総理が「これが少子化対策に効果がある」と言うのを聞いて私は「こいつは馬鹿か?」とマジで思ってしまった。

ま、結局世の人たちの理解は得られず、この法案は今国会には提出されないこととなったけど…。

その理由が「夏の参議院選をにらんで」ってのが私は無茶苦茶気に入らないのさ。

じゃ、何?選挙がなかったらゴリ押ししてたって訳?
本当に国民のためになる法案だと自信があるのなら、選挙の有無に限らず出せるはずだ。たとえそれが痛みを伴うものだとしても、本当に日本をお得意の「美しい国」にするため必要だ、未来の世代のためになるのだと政治家として胸を張って言えるのなら出せばいいのだ。

私は夏の参院選を思うと今から気が重い。投票所の「現在投票率7%」なんて強烈な数字を眺めながら、箱の前で「投票する人がいないよ…(涙)」と苦悩する自分が目に浮かぶ。でも投票に行かない訳には行かないし…はぁ…。

January 31, 2007

そんな暇ありません。

バラバラ事件が落ち着いたと思うと、ニュースは柳沢厚生労働相の「女は子を産む機械」論争でやたらにぎやかである。
…私、もう飽きたんですけどね…この話。

世の女性たちは怒っていると言うが、本当に皆さんどれくらい怒っているのだろう。
今日私は同僚とお昼ご飯を食べに行った。ウィンドウズ・ビスタの話もしたし、不二家の話もした。でもこの話題は出なかった。

そりゃあ私も「あ、ちょっと不用意な発言だよな」とは思った。
けれど、事件発生直後のニュースを見ている限り、彼は「女は子どもを産む機械」だと言う論を延々と展開した訳ではなく、機械の話は「産む人の数は限られている」と言う単なる例えであってそれ以上でも以下でもないように感じた。「産む人の数が限られてるのであれば、一人頭たくさんの子どもを産める社会にしていく必要がある」と言うのが彼の話の本質であったように思う。実際私を含めた団塊ジュニアも、もはや○高の年代にさしかかろうとしている訳だから、妊産婦も子どもも自然増加する訳がない訳で、これは至極まっとうな議論だ。

実際に私はその場にいた訳ではないから、真実は分からない。けれど、マスコミはいつものごとく、話の全体を伝えずに、よりショッキングな形に切り貼りして、クローズアップしていることは事実だと思う。実際、事件(?)の当日は報道機関もスピーチの前後のつながりを若干ながら報道していたのだ。
でも今は「女性議員も怒ってる」「野党も怒ってる」「あの人も怒ってる」「だから国民全体が怒ってる」とついでにアナウンサーまでヒートアップ。何だかちょっとヒステリックな感じすらする。

私がより怒っているとするならばこっちですかね。

「子産む機械」で野党、審議拒否構え

大臣に何が何でもこの職に留まって欲しいとも思わないが、審議拒否って何だよ。
あのねえ、今国がどんくらい巨大な借金を背負ってて、どれくらいスゴイスピードで高齢化と少子化が進んで、放っておいたら大変になることが、お偉い国会議員の皆さまのご立派な脳みそはどれくらい分かっておられるのか。
はっきり言って大臣の失言一つに揚げ足とって、論争してる時間なんて今の日本にはないんだよ。少子高齢化も、年金問題も、待ったなしなんだよ。
本当に女性のことを考えるなら、審議拒否する暇があったら、世で真剣に働くお母さんたちを助ける方法の一つでもひねり出していただきたい。

大体ね…男一人の失言くらいで、女の尊厳は傷つけられたりしない。
産んでる女は強くて、尊い。私は産めるんだったら、機械って呼ばれてもいい。産めるんだったら別にそれでもいい。ちょっとガタが来てますが…(笑)

February 18, 2006

壁のむこう。

…また痛ましい事件が起こった。

滋賀園児殺害 5歳児2人刺され死亡、別の母親逮捕
容疑者である別の子の母親は中国籍で、日本語は出来たものの得意ではなく、周囲とのコミュニケーションに問題を感じていたらしい。
勿論それでなんら子どもたちを手にかけた罪は免罪されない。しかし外国人の子ども殺しと言えば、最近もペルー人男性の事件があったばかりだ。あの事件の時、彼に前科があったため、私たちはつい「何だ。もともと変な人だったんじゃん」と軽く考えてしまった気がするが、そろそろ日本に住む外国人の孤独について私たちはもっと気にした方がいいと思う。

外資系の会社で周りを外国人に囲まれて仕事をしている私だけど、英語は正直得意ではないので哀しいかな英語会議の時は常に孤独を感じている。サイアクなのはうるさいレストラン…。アルコールを我慢してもなかなか聞き取れず、仕方なく曖昧に笑ってごまかしてみる時はツライ…。
でも日本に住んでいる外国人の同僚たちはもっと辛かろう。彼らが出席している打ち合わせでも込み入った話題になると「ごめん」と一言日本語に戻ってしまうことだってある。トイレや廊下での噂話、雑談も彼らの耳には飛び込んでこないのだ。

この会社に入った当初、私の中にはそれを「かわいそう」と思うこと自体が失礼に思える時代があった。彼らに聞き返すのが申し訳なくて、逆に怪しい英語を聞き返させてしまうことが申し訳なくて、素直に話しかけられなかった。国籍が違えば文化が違う。どこまで話していいのか。どこまで理解しあえるのか不安だった。
話したいのに自分で見えない壁を作ってしまったのだ。
みんなが作ったこの壁の向こうには未知の生物ではなく同じ人間がいて、彼らなりの感情であふれているのに。

その後根がおしゃべりの私はそれでも何か英語と日本語混じりの訳分からん言葉で雑談をしている時に「日本語でも英語でも通じればいいや」と思うようになった。
おかげで私の英語は大してうまくならないが、同僚の日本語は確実にうまくなっている(笑)でもまあどっちかが上達すれば両方楽になるわけで…楽しければいいんである。
しかし、毎日外国人を見て一緒に働いている私ですらいまだ壁をゼロには出来ないでいると思う。外国人が少ない地域・コミュニティでは尚更だろうと思う。

でも、強いて言えば足を汚した人に方を貸し、目が見えない人の手を引くように、ちょっと足りないところを助け合うのは当たり前。それが言葉だっただけのこと。なのに言葉は壁を作ってしまうのはなんとも哀しいこと。

こうなる前に何か出来ることはなかったんだろうか。
自分は知らない間に壁を作って相手を拒絶してないだろうか。

ちょっとだけ心に問いかけてほしい。問いかけて行きたい。

February 12, 2006

アキバ系の彼。

夫は今投資にはまってる。
毎日家に帰ってくるなりパソコン起動してチャートに張り付いてるし。
毎日国内外の金融機関から郵便物が届いてるし。
株だけではなく外国為替証拠金なんかもやってるので、夜もパソコンにくびったけ。
その割に「今日の○○値下がりしちゃったんだよ〜なんて一向に儲かってる気配はないんだけど。
ああ、今はキミは投資オタクなのね…と一定の金額を渡したまま放置してある。オタクは放置を好む。

真空管アンプにはまった時はネジだのトランスミッタだのを買いに毎週秋葉原に通ってたし。
自作パソコンにはまった時も水冷ファンだのマザーボードだのを買いに毎週秋葉原に通ってたし。
「十二国記」と言うアニメにはまった時は脚本集まで買ってきてたし。
彼は大学時代秋葉原の電気街でバイトをしてたらしく、今でもたまに電気屋で店員に間違われてテレビアンテナの部品の説明とか客にしちゃってるらしい生粋のアキバ系オタクなのだ。

私はそんな彼の趣味はあんまり気にならない。
だって私もオタクだもん。
私が毎晩「ベルサ○ユの○ら」のビデオを見て、お約束のように毎回同じところで泣いてたり。
実は友達からハンドルネームで呼ばれていたり。
突如アロマにはまってオイルを調合しだしたり。
おもむろに暗い部屋で香をたきオリエンタルミュージックを流して怪しげなポーズを取り出しても。
夫もコチラのオタクぶりを同じように温かく見守り、放置してくれる。
オタクはオタクに寛容なので、我が家はある意味とても平和である。

昨今は電車男も流行って、オタクもかなり社会認知度が高まったようで。

ある日、会社でいわゆる外資の麗しいお姉さま方とランチをしていた時「彼が実はオタクだったらどうする」と言う話になったのだが。

「人に迷惑をかけなければ別にアキバ系でも全然可」
と言う答えが大半だったのである。おお、意外。

別に気の利いた美味しいレストラン連れて行ってくれなくても、自分でお友達といくらでも行けちゃうし。
洋服が気に入らなければ好きなものを買わせて着せちゃえばいい訳だし。
彼の家にガンプラがあっても、まあ、足の踏み場がないとかじゃなければ平気。
ガンダムなんてうちの兄弟と一緒に私も見てたよ〜。

とにかく私の自由気ままにやらせて頂戴。文句なんて言わせなくってよ。

と言う三十路過ぎらしくも自由と言う水に慣れきった、言わば「負け犬」的発言が帰ってきた。
アキバ系オタクの皆様、今がチャンスです。

でも。
一致して「ここからは駄目」と言う一線があって、お姉さま方よりオタク許容度が高い私も激しくうなづいちゃったんだけど、それは…続きを読む