August 23, 2005

TAXI NY

 
papiusagi at 20:22|この記事のURLComments(0)TrackBack(0)洋画 

July 31, 2005

ロスト・イン・トランスレーション

TSUTAYAの有線でしばらく紹介されていて、東京が舞台だというのでずっと気になっていました。

で、感想としては

スカーレットがかわいい…!

あたしは彼女を見て「世にも不幸せな物語」のエミリー・ブラウニングを思い出したのですが、そんなのあたしだけ?w
とても自然な感じが好印象です。
自然すぎて、ケリーが出てきたときには霞んで見えてしまったほど(笑)。

あの、脚が、ものすごくきれいだと思ったよ…!
時々体育座りみたいなのしてましたが、思わず見とれてしまいました。脚に。

お話は、とても女性らしいつくりだなぁと感じました。
混沌としたトーキョーという街がよく表現されていたのではないでしょうか。
雑多で猥雑で、孤独。

でもあたしには監督がなにを伝えたかったのかはわからなかったなぁ。
響くものがなかったので、残念。

特に色恋のごたごたがあるわけでもないし、深くつっこんで掘り下げることもなかった。
いっそ潔いほどライトな印象を受けました。
それが「ひとときの恋」ってやつ?

「例のトーク・ショー」にマシューが出てきたのにはびっくりしました(笑)。
わけのわからない日本人を象徴するのには充分な存在だったね。
妙に納得しました。
しかも彼、エンドクレジットにも「マシュー南」ってあって、あれはあくまで藤井隆じゃないんだなーとも思ったり(笑)。

ソフィア・コッポラがそうだと言うわけじゃないんだけど、海外から見た日本というのはやはりああなのでしょうか。
日本人は背が低くて、「L」と「R」の発音がヘタクソで、スシにキモノにシャブシャブ?
あながち間違ってもないし、それがどうだとか言うわけじゃないんだけど。
言い得て妙、だなぁ。

全体に写真集を見るような画のつくりは秀逸だと思いました。
「ヴァージン・スーサイズ」が気になります。
papiusagi at 23:54|この記事のURLComments(1)TrackBack(0)洋画 

April 30, 2005

エターナル・サンシャイン

もっと事前に情報を集めてから観に行くべきでした。
ダーリンに誘われるままに観に行ったので、予備知識がなにもなく。
内容を理解するのに時間がかかって面白さも半減な感じでした(あたしの理解力の問題だけども)。

とにかく時間の入り組み方が複雑。
ああ、なるほどね、と思うまでは頭を使って考えることに必死でした。

冒頭の出逢いから、いきなり過去に飛んで車の中で泣きじゃくるジム・キャリーのシーン、あそこですぐに頭を切り替えなきゃいけなかったんですね。
どこからどこまで繋がっているのか、そもそもこの話のあらすじさえ知らなかったので、記憶を消すだのなんだのって何のことだか。
伏線だったと気付いた頃には興味もそがれていて。

やっと面白いと思った頃には物語も中盤。
ジョエルの「恥」を思い出すあたりには大笑いしました。
いやぁ、男のひとって大変ね(笑)。

この映画、レビューを見た感じでは「面白い!」というひとが大半のようだけど、正直あたしには…でした。

一度でわかる映画ではないのもそうだけど、結局、あたしには感情移入できるものがなにひとつなかったのよね。

隣でダーリンがガッツリ泣いているようだったけど、あたしにはそのタイミングがわからなかった。
ちょっとショックです。
結構ツボりそうな脚本なんだけどなぁ。むーん。

そんなわけで、機会があればもう一度リベンジかけたい映画です。
モチベーションの低いときに観る作品でないことだけは確かです。

同じ「失恋を知るひとにススメたい映画」なら、あたしは「ジョゼ虎」をイチオシしますけどね。今は。続きを読む
papiusagi at 23:11|この記事のURLComments(1)TrackBack(0)洋画 

April 01, 2005

OUT

/桐野夏生

いやあ、面白かった。
上下巻あわせると結構なページ数になりますが、あっという間に読破。
こんなにのめり込んで読んだ本も久し振りな気がします。夢中で読み続けました。

話の内容もさることながら、あたしはずっと雅子に好感を持っていて。
主人公だから、っていうのももちろんあるんだろうけど、こういう頭がよくて回転の速い、頭のキれるひとが好きなんだと思います。
スッキリしててサバけてる。

だからラストは衝撃でした。
ああ、そうなのかって。
性癖のことじゃなくて。
あたしは孤高の雅子が好きだったんだろうなぁ。
結局佐竹と通じ合うことで救われたわけで(それによってまた絶望するんだけど)、かっこよくて隙のなかった雅子の「隙」を感じてしまってからは正直拍子抜けというかなんというか。

かなりの文章力で淡々と語られていくので、だからこそ最後はしらけてしまったのかもしれません。
前半多かった、死体をバラバラにする件は顔をしかめてしまうほど。
佐竹の回想シーンなんかも鳥肌立ちますね。

でも、雅子と佐竹からの視点で交互に語られるあたり、その構成力には感嘆しました。
お互い同じようで微妙に擦れ違うベクトルが悲惨であり爽快であり。

それにしても、邦子がああまで憎憎しいのはなんでかね。
殺されるのはなんとなく予感してました。

あたしにはカズオも嫌悪の対象でしかなかったなぁ。
なんであれ女を襲うのは最低。
雅子は頼ることになるんだけどね。心開いたみたいだし。
でもあたしには…とても。

十文字だって、もうちょっとキれるやつかと思っていたのに、結局ただのチンピラだったのにはがっかり。
保証人のことで佐竹をハメたとこはよかったけどね。

ただね…ただ。
一番もったいないのは、読後から数日経っててあたしがあのときの興奮をそのまま伝えられないこと。
ほんとにいい小説だったんだよー。
登場人物ひとりひとりからの視点で物語られるその緻密な描写がとっても面白かった。
グイグイ引き込まれて目が放せない。
カテゴリ的にはミステリに分類されてるようだけど、この人物描写はそれに止まらないよ。
papiusagi at 17:17|この記事のURLComments(2)TrackBack(0)小説 

February 10, 2005

そういうふうにできている

/さくらももこ

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さくらももこの、妊娠・出産、そして子育て+αなお話。

たまたま最近、我が身にも避けて通れない問題が浮上して子供のことを考えずにはいられないこともあったので、出会ったのも何かの縁ですね。
彼女のエッセイは既に何冊か読んだことありましたが、やはり読んだ時期と、それなりにあたしも成長したのか、前よりも多くのことを感じた気がします。
あたしがずっと感じていた「そういうふうにできている」という概念がそのものズバリ書かれていたので「そうそう、そうなんだよ」と激しく賛同です。

そういうふうにできている。
まさにそうだとあたしは思います。
辛いことがあったって今はそんな時期なんだと思えば乗り越えられるし、「そういうふうにできてんだ」って飲み込んでしまえば案外スラっとなんでも出来るものなんです。
人生何事もそういうふうにできている。

それにしても、このひとはほんとに読み手のムズ痒いところをうまくユーモアに置き換えながら表現できるひとですね。
終始感心してました。
物書きのプロにペーペーのあたしが意見するなんざお門違いも甚だしいですが、そういう感情面や心の「わけわからない部分」をこうも的確に表現されると実に気持ちがいいもんです。
彼女も述べてますが、なにかの渦中にいる時はやたら深刻になるんです。
冷静に自分を俯瞰してる暇なんかありません。
でもこのエッセイを読む限り、彼女はひとよりも冷静に物事を把握したり推察したり、はたまた深くものを考えれたりするのではないかと思います。
あたしなんか、あとからいくら思い返したって、感情的になった時の事柄なんか正確に伝えられません。むしろ覚えてないです。
考えながら行動してないせいかもしれないけれど。それじゃイカンなぁと思うわけで。


妊娠・出産は余程のことがない限りあたしも体験するであろう事象でしょうね。
そしてそう遠くないかもしれない。
そんなことを考えながら読んでいました。
笑っちゃいかんと思いつつ、ついうっかり吹き出してしまったり。
彼女のユーモアセンスが非常に好きです。

オススメしたい一冊。

February 03, 2005

オペラ座の怪人

やーもうこれはあの音楽ありきでしょう!
アンドリュー・ロイド=ウェバー天才です。
あのゾクゾクするようなオーケストレーション!
予想以上に「ミュージカル」だったので、あの音楽でなければ映画は成り立たなかったでしょうね。
見るほうも飽きてしまったかもしれない。

これは好き嫌いが分かれる映画ではないかなーと思います。
あたしはミュージカル好きなのでどんと来いですが、ダーリンは「めっちゃ感動したけど中盤は正直ものすごい眠かった」と言ってました。
うーん。わからなくもないかなぁ。
とひっそり思ったり思わなかったり。

キャストもよかったですねー。
クリスティーヌがあの「デイ・アフター・トゥモロー」の子だったなんてすーっかり抜けてました。
歌うまいねほんと!
ていうか彼女まだ17歳なの!?うそでしょ!ほんとに!?
おっどろいた…今検索かけて調べるまで知らなかったよ。
あれで年下なのか…ちょっとショック。なんとなく。
映画みてるときはきれいだなーなんてぼやっと観てましたが、そう思うと可愛くも見えるね。そうか年下か…(凹

あとやっぱりカルロッタ役のミニー・ドライヴァー!!
彼女がものすごいよかった!
癖のある歌い方としゃべり方、なによりあの性格!
いやーツボでした。
ちやほやおだてられるとコロっとご機嫌になるんだもんね。
ああいうわかりやすいひとはいいですよ。見てて気持ちがいい。
映画の中ではさっぱりだったけど、あたしは彼女の歌声好きだったよ(笑)。

ああそうそう、声と言えば、メグ役の子の声がものすごく可愛らしくて萌えたよ!
しゃべってるときは意識しなかったけど、歌いだしてみたらまあなんてハニーヴォイス!(*´д`*)ポワワ


衣装も装飾も時代背景すら絢爛豪華で、ひとときの夢のようでございました。

ただファントムがね…意外と萌えなかったんだよね…
仮面取ったら案外普通だったんだもん。
もっとひどいの想像してました。
アレで誰もが後ずさる、なんて言うもんだから本気で不憫に思えたよ。

でも実際ファントムは切なかったなぁ。
最後は泣きました。
あのキス。
またあそこの歌がいいんだ…ほろり。
あたしよりもダーリンの方が泣いてたのには正直首傾げたけどw

あーこうなると舞台がみたくてしょうがないです。
行くか東京!

…その前に、キャッツのDVD観なきゃな。(←買ったまま放置



・追記・(20050206)
…なんだか、今ちらちらと他のブログを見ていたのですが、どうやらカルロッタの歌声だけ吹き替えだったようですね…。
ショック!
どこぞのオペラ歌手が吹き替えてるそうです。なんだ…
papiusagi at 23:20|この記事のURLComments(1)TrackBack(3)洋画 

January 28, 2005

ドラムライン


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iconドラムライン
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観てる間中、ずぅっと「かっこいーーーーー!!!!!」と連呼しておりました。
なによあの技!音!
反則だろうと呟いてしまいたくなるくらいまあ次から次へと華麗な演奏の連続。

なんでしょうか、あれ。秘儀でしょうか。スーパーコンボですね。

マーチングにはさほど興味もなかったので見る機会もありませんでしたが、あんなことしてるんですね。
日本のマーチングもああなの?
自分がやってた吹奏楽やらパーカッションアンサンブルやらのイメージしかなかったので、非常にセンセーショナルでしたわ。
いやぁかっこよかった。

天才って好きです。
ひとの出来ないことをサラっとやってのけちゃったりしてね。
それを鼻にかけてようが自慢しちゃおうがいいんです。出鼻挫かれてもいいんです。
それでもその実力が存分に生かされて、それを周囲に認められる瞬間が好きなんです。

この話はまさにそんな感じでしたわ。
ベタっちゃベタなんですが。黄金パターンだからこそ最後のあの盛り上がりが感動的なのですよ。うん。

あのダンサーのおねーさんキレイだったね。
ほそっこくてひきしまってて。じゅる。(ドウデモイイ)

ところでデヴォンは楽譜じゃなくて音で曲を覚えてましたが、あたしもぶちゃけあんまり楽譜読めません。
なにこれあたしもひょっとして天才?天才?
papiusagi at 16:42|この記事のURLComments(2)TrackBack(0)洋画 

January 22, 2005

パイナップルの彼方

/山本文緒

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珍しくハッピーエンドでしたね。
「大人向けに書かれた最初の小説」らしいので、まあこんなもんかと思います。

でもやっぱり彼女の根底の「喪失感」は抜けないんだね。
深文は最後には恋人を取り戻すことができたけど、仕事も生活も失って。
(天堂と暮らしてからの生活は別として。)
友達もひとりいなくなってしまった。友達自身の選択だったとしてもね。
全てが元通りになることなんてない。いやもう当たり前のことなんだけど。

その友達が現実から逃げたまま帰ってこなかった理由は最後まで語られなかったけど、きっと彼女は深文のように戻ってこられるような場所がなかったんだろうなぁ。
旦那からも友達からも逃げ出したんだから、そら新天地見つけたら離れられないわな。
てゆか子供からも逃げたんだろうね。育てる意義を見出せなくなったんだろうと憶測。うまくいかないのは子供のせいだと押し付けたんじゃなかろうか。

それにしてもサユリさんがいい味してた。
実は彼女こそが岡崎の嫁なんじゃないかと邪推してましたが、やはりただの愛人のひとりでちょっと残念でした。
会社の人間にうまく隠しとおしてひとり暮らし装ってんだと思ってましたが、そんなわきゃなかったですね。ちぇ。
あんな感じのひとがひとりはいると、ピリピリしたりハラハラしたりしてよいですね。
主人公を陥れようとするあたり相当腹立ちますが、物語としてはそうじゃないと。彼女を掘り下げて話書いたって、結構面白そうだしなぁ。

主人公は斜に構えて周りを冷静に見てるつもりなんだけど、周囲がどんどんかき乱して冷静じゃいられなくなるあたり、自然と続きが気になって読み進めてしまいますね。
山本作品はいつもそんな感じがする。
頭いいんだかブってるだけなんだか(多分どっちもなんだろうけど)、そんなのが好きです。強がりのうまいひとは、そういられなくなったときにそのひとの本質をみますね。泣けます。

オススメ教えてください〜。
女性作家でそんな感じの書いてる人、他にいないかなぁ。
papiusagi at 23:26|この記事のURLComments(0)TrackBack(0)小説 

January 21, 2005

tokyo tower


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icon<公式HP>
江國香織原作の純愛映画。
原作の内容をいい感じに忘れている頃だったので、新鮮な気持ちで観れた気がします。

まず配役が素敵でした。黒木瞳がいる時点でもうもう。
好きです、彼女。いつまでも上品な色気があって。
それに岡田准一だというので結構期待してました。
岡田くんもきれいな男よね。

そんで感想。
なんてきれいに泣く男なんでしょう。岡田准一。
役柄のせいもあったかもしれませんが、ほんときれいな男。
下世話な話かもしれませんが、最初のシャワーシーンとかどうよ。あのケツ。
ダーが「女の人かと思った」と唸るくらいからだもきれいでしたね。
適度に引き締まってて、無駄なものがなくて。

黒木瞳の実年齢をあたしは知りませんが、彼女もまたほんとにきれいでした。
エンドクレジット見る限り、衣装やらなんやら専属のスタイリストさんとかメイクさんとかいたみたいですね。
妙に納得しました。すごい。

このふたりの雰囲気と台詞回しが、江國香織の世界観をよく表してくれたと思いますよ。
よい意味で年齢差を感じさせないふたりでした。

そして寺島しのぶ。
彼女がめちゃめちゃいい味出してました。
彼女がいなかったらあんな映画にはならなかったんだろうなぁ。
激しくて情熱的で、ヒステリックな人妻の役。
登場シーンからして異彩を放ってました。
あの真っ赤でピカピカな車がすごく効果的だったと思うの。車もそうだけど色が。
松潤の車に後ろからガツガツぶつかるシーン、笑ってしまいました。
いかにも彼女らしいね。
趣味がフラメンコってのもまたいかにも。
発表会の場面好きです。あと松潤のバイト先で詰め寄るとこも(タップの音だけ入ってたよね)。
やっぱりあたし、フラメンコ好きなのかね。ああいう情熱に溢れる曲が好きな様子。

てゆか松潤、最近あんなイメージしか抱けないのは「きみはペット」からの影響?

それにしても江國作品の世界観がツボでたまりません。
あの小説での空気やら温度やら、どうやったらあんなの表現できるんですかね。

papiusagi at 23:59|この記事のURLComments(0)TrackBack(0)邦画 

January 18, 2005

ウエハースの椅子

/江國香織

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きっと彼女にしか書けないであろうな、と思う。
とにかくゆったりとしている。
たゆたう水の流れのような、静かな水面に広がる波紋のような。

ストーリーはあるようでない。いや、はじめからない。
ひとりの女がひとりの男に惚れていて、絶望している。ただそれだけだ。

絶望。彼女は絶望している。
そもそものはじめから。
当然のようにそこにある。
しかし親しいわけじゃない。わかったフリをしているだけだ。
誰も仲良くなんてできない。だからこそ心乱れるのだ。穏やかなフリをしているだけだ。

恋人の優しさはときに暴力よりもひどく縛り付ける。
逃げ場がない。心地よい監獄。逃げられない。
彼女はそれを十分に知っていた。

ラストまで読み終えてから冒頭を振り返ると、一段と深く絶望に触れることができる。
絶望。そもそものはじめからそこにある、甘い檻。
それは人生そのもので、恋人で、自分自身。

papiusagi at 05:37|この記事のURLComments(0)TrackBack(0)小説 
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