私的音楽的楽享受的評価 …★★★★★★★
2009年2月1日 西宮市民会館アミティホール 14:00開演
曲目:キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン/インディー・ジョーンズ/プライベート・ライアン/
ジュラシック・パーク/シンドラーのリスト/1941/ E.T.
入場料:一般1000円、学生(高校生以下)500円
アロハ合奏団・公式サイトは
こちら
「アロハ合奏団」。
このインパクトある…つか「は?何者?」と疑問符飛び交いそうな…名前の、
「アロハ」を着た「合奏団」。
実は2年前に行われた、
記念すべき「不」定期演奏会・第1回にも行ってました。
で、待ちに待った、今回2回目の演奏会。
すげーんだぜ、ここ。
音楽(吹奏楽・クラッシック)ファン、
及び映画ファン諸氏。
あるのかないのか、
あるならいつなのか、
皆目分からないここの3回目「不」定期演奏会に、
是非行くべし。
強力リコメンド。
この辺り是非全部読んでもらいたいんですが。
ご紹介ということで、リンクページより抜粋ダイジェストでお届け。
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「アロハシャツ着てコンクール出ようか」という
宴会での会話から始まった、
ハワインアン・ミュージックを演奏する団体、というわけでは(残念ながら)ない、
「吹奏楽」を母体とした、
観客と演奏者とが「楽しい瞬間」を共有することを真剣に求める音楽団体。
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だそうで、もう10年以上の活動のようです。
中学高校で吹奏楽部だった方ならよくご存知かと思うのですが、
例の「コンクール」ってやつですよ。
日本全国津々浦々、吹奏楽部員ならきっと皆が「最も暑く・熱くなる年中行事」。
吹奏楽における「甲子園」。
小生が現役だった頃はお盆頃に県予選が催されていましたが、
今はもう少し前になってるとは小耳に挟んだ情報。
都道府県大会を通過すると地区大会があり、そこを抜けると全国大会へ。
確か、全国大会の演奏はCD発売されてるんではなかったか。
「甲子園」であるからには、そこは正に「聖地」。
しかも崇め奉られる「クラッシック音楽」。
そりゃー、あれですよ。
絶対制服着用。大人ならフォーマルまたはセミフォーマル。
そこに、アロハシャツで乗り込むという、
ネタのような…つか多分「宴会での会話」段階ではネタであったであろう…
企画、いやほとんど暴挙。
しかも映画音楽を選曲して出てるというのだから、なんとまぁ。
が、しかし。
ここのバンド、まじウマなんすよ。
信じらんねー超絶技巧。
予想通り、
コンクール出場当初はキワモノ・イロモノ扱いされてたらしいですが、
回を重ねるごとに実力が認められていき、
映画音楽やって(るのに、とこの業界では言われると思う)
見事高い評価を受けるまでになった、という話。
以上ここまで、小生が聞き及んでいる合奏団足跡をご紹介。
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さて。
で、だ。
何が良いって、ここのスピリッツなんすよ。
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代表である私自身は、何かの音楽に取り組む際は、その音楽に対して出来るだけの愛情を込め、その音楽を作り上げた作者や時代に対してリスペクトしつつ、その存在に近づこうと心がけています。その上で(私の個人的な考えですが)音楽はしかめっつらをして「挑む」ものではなく、その断片であっても、自分自身が「楽しむ」方法を見つけることが不可欠であると思っているのです。
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演奏家の使命として、決して仲間うちだけの楽しみに没頭するのではなく、聴いて(観て)頂く様々な世代のお客様に「楽しい」と感じていただく為に、自分たちが「思いっきり楽しめる」為の準備(それは努力とも言えるのでしょうが)を怠らないことも、これからも忘れないようにしなければなりませんね。
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引用、以上同HPより。
マジうまなんすよ。
本当に。
その上で、「楽しむ」訳ですよ。
んで「楽しませてくれる」訳ですよ。
のだめカンタービレが定着した現在日本でなら、
きっと理解していただけるであろう、この魂。
それを忠実に実行する、その心意気、姿勢。
んもう、サイコーっすよ。まじで。
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さて。
以下は少々私事。
2年前、小生、大フィルのジョン・ウィリアムズ特集を聴きに出かけました。
そして間を置かずして、アロハ合奏団の記念すべき第1回不定期演奏会。
目玉は「スター・ウォーズ特集」。(前半は「シカゴ」と「プロデューサーズ」。)
とある経緯でアロハのチケットを手に入れた訳ですが、
大フィルが控えておった小生、
「ほう、吹奏楽でスター・ウォーズか。
ふ〜ん、それは行ってみてもいいかな」
くらいの軽い気持ちでありましたが。
どっこい、蓋を開けてみれば、
アロハ合奏団、大フィルを完全に凌駕。
んもー、あの興奮は忘れられません。
大フィルの、プロだから上手いのは当たり前なんだけど気の抜けたオーケストラ演奏と、
プロ並みに上手い人々が上記スピリッツで楽しみ楽しませる、熱気溢れた吹奏楽演奏。
のだめ好きな方、機会があれば是非、この極北を聴き比べて頂きたい。
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で、今回。
曲目をご覧いただくと分かる通り、
「スピルバーグ×ジョン・ウィリアムズ」特集
となっております。
他、「未知との遭遇」「ジョーズ」もやってたな。
かなりカジュアルな演奏会で、
恐竜が出てきたり(泣く子続出、客席を逃げるお婆さんもいた)、
「TAKE IT EASY」というダンス(演劇)チームの歌と踊りがあったり、
おなじみ・客席に奏者がいたり、
インディが戦ったり、
チャイコのごとくベードラを大砲に見立てて打ち合ったり、
とまぁ、そんな感じ。
背景スクリーンに
UNIVERSALオープニングをもじったALOHABANDロゴが出たり(HPと同じもの)、
サメが出たり(笑)、
曲の映画タイトルが出たりしてました。
ラストはもちろん、映画テロップ仕様で演奏会スタッフ&奏者紹介が流れます。
(ちなみに前回はもちろん、例のSTAR WARSオープニングが使われてました…
斜め後ろに流れていくやつね。
20世紀FOXのオープニングもセットです。)
吹奏楽団ではあるのですが、
今回はバイオリンが1本とチェロが2本、入ってましたね。
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と、そんな感じで
「それって学芸会的楽しさなんじゃん?」
と突っ込まれかねない演奏会なんですが。
のだめが壁にぶち当たっているように、
「音楽の正しい楽しみ方」
が身に付き実践できていなければ、「単なる学芸会」で終わるわけです。
ジョン・ウィリアムズなので当然オーケストラベースな訳ですが、
吹奏楽経験者の皆様ならよくよくご存知の通り、
オーケストラベースの曲を吹奏楽に編曲し直すというのは
「陳腐」「ペラい」
に落ちる可能性大。
その編曲に相当成功しているのが、まず勝因のひとつ。
その代わり、
「プレイヤーにとっては相当えぐい」
曲になるのは必然であり、
(実際、小生なんぞ「現役当時でもあんな曲をあんな数を吹かされたくない」と思う)
それを(多少のアラはあれど)演奏し上げまとめあげる、
コンダクターとプレイヤーの実力。
それがあってこその、
「学芸会・お祭り」的演出。
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『音楽はしかめっつらをして「挑む」ものではな』い。
ちょうど漫画原作「のだめカンタービレ」で、
ルイが千秋×ウィルトールと共演していた、あのエピソード。
ルイのつぶやき「今日のお客さん、好き」。
のだめでは所謂「クラッシック音楽」と呼ばれるジャンルの曲ばかり出て来る訳ですが、
それをもう一段掘り下げて、
「映画・ミュージカル音楽」という「邪道」「格オチ」を
あえて「神聖なるコンクール」でやってやろう
という、その「高み」に、小生、いたく共感と尊敬を感じる訳なのでした。
っつー訳で、要は
「良かったよ」
「次もしあったら、絶対行ってね」
という話なんですが。
小生はこちらの活動を、熱烈に応援したい所存なのでありました。