<ジャンル>
立てこもり群像劇

<関連ワード>
誘拐、身代金、交渉、別事件、オリオン座、レ・ミゼラブル、黒澤関連

71+eE0ItiOL

イメージ019

本作は「まともなオチのつく良い伊坂作品」である。
伊坂幸太郎の作品には
 ・オチがついてきっちり終わらせる
 ・オチがつかずに投げっぱなしで終わる
と大きく分けて二つあるが本作は前者なので安心だ。

物語としては「誘拐ビジネス」に従事していた「兎田」が
自分の所属する組織でトラブルが起き、それを解決させられるために
兎田に白羽の矢が立てられてしまい、全うさせるためにも組織は
妻の綿子ちゃんを誘拐して何が何でもやらせることになる。

イメージ020

解決するための手段としては組織から
とある理由で逃げた「折尾」を捕まえること。

別に特別な能力があるわけでもないただの小悪党の兎田はこうして
折尾を追うことになるが話の軌道がここからおかしくなる。

まず折尾に会うには会ったが不意打ちを食らい、逃げられてしまうが
なんとか発信機をつけて行方を追うことに成功するが、
そこはとある民家だった。

イメージ021

中に入るも折尾はいなく、母親と息子がいるだけの家庭であり、
他に誰かいないかと家探しをしていると父親らしき人物が…。

しかしそれは父親ではなくまさかの泥棒である。

泥棒を銃で脅して、親子と泥棒を縛るがにっちもさっちも行かなくなり、
やがては警察もやってきて囲まれ、テレビでも放映され、
けれども折尾は見つからずで目的が達成できないまま徐々に大事になっていく。

なんとかして折尾を見つけて捕まえなければ綿子ちゃんがどうなるかわからず、
焦りは増すばかりではあったが、さらに予期せぬ展開が怒涛の勢いで押し寄せてくる。

これが「序盤」の展開である。
この先はとにかく色々なことが起き、
読者を翻弄させるかのように状況が目まぐるしく変化していく。

というか読解力がなさすぎると多分置いていかれるので
読書慣れしていない人は注意。

しかし面白さとしてはさすがの伊坂幸太郎なだけあって
エンタメ性は抜群であり、シナリオも文句なしで面白い。

特に別作品の主役として登場する「黒澤」も深くかかわることになり、
その他に「今村」や「大西」も登場するので知っているファンはニヤリとする。
勿論知っていなくてもそこはちゃんと楽しめるようになっている。

なので伊坂ファンはもちろん、軽めのエンタメ小説を読みたい人にもオススメだ。

イメージ022

イメージ023