28 mai 2013 18:14
花の香りをいただく PARFUM DE JARDIN - ACACIA SUREAU
いつも当ブログをご覧いただきありがとうございます
Merci pour votre visite. Petit texte en Français à la fin de la page.
*************************************
五月の緑にかけられた広くて長い白いヴェール、
ひとつはアカシア、もうひとつはシュロー(にわとこ)。
アカシアの方は、花がまだ開きはじめたばかりの初旬に、
近所のギーさんがお皿いっぱいの自家製、
この辺りでは風物詩的グテ(おやつ)の”アカシアのベニエ”を
庭の初収穫のフェーヴ(そら豆)といっしょに届けてくださいました。
すぐに食べてみるように勧められ、その場でまだ温かいベニエを口に含むと、
揚げ衣のなかの薄紅色と白とモスグリーンの花穂から、
新鮮な花の香りがぷーんとしました。当然のことながらアカシア蜂蜜に通じる匂いです。
”わあ、しこしこしていて、それに香りがいっぱい!”と
感激して私がいうと、
”今朝、森の空気のきれいな場所まで入って取って来たんだよ。
開きすぎた花はだめだよ。
ミドリもするのなら、車の一台も通らない、排気ガスにやられていない
むこうの坂をおりた沼の傍の茂みに取りに行くといいよ。”
”そうなのね。でも、たとえうちの庭の道沿いの蕾にしたって、
一日に郵便配達と学校に子供たちを送り迎えするカリーユの車と、
多くてせいぜい5台ぐらいでしょ、ぜんぜん気にしないわ。
私、東京からパリ経由でこの村に来たの。”
私は、この辺りのことならなんでも知っているギーさんから、
村の昔のこと、花のことやキノコのこと、動物たちの様子を聞くのがとても好きです。
ギーさんの長男のヴァンサンが私と同じ年ということがわかってから、
”ベルナデットはフランスのママン、僕のことはパパだと思いなさい。”と言って、
快く孫のドリーを預かってくださいます。
夏には庭の果樹や野菜を取りにいかないと逆に怒られてしまうほど。
寒い冬の夜にスノードロップという白い花を探しに森に遣られる少女が、
季節を操る十二月の聖人に出会うロシアのお話がありましたね、
その中にでてくるのはきっとギーさんみたいな人だろうと想像するのです。
何か月分も担当しそう・・・。
例年は、アカシアのベニエの時期がすぎると、気候もすっかりよくなって、
青空を背にしたアカシアの木の高いところから、そよ風に乗って
花がつぎつぎに舞い降りて地面が白くなるほどなのですが、
今年は寒くて雨が多く花はまだ木にしがみついています。
この時に、ギーさんがうちの庭を見渡して、
”あ、シュロー(にわとこ)が盛りだね。これでもベニエできるんじゃないかな。”
と言い残して帰りました。
”にわとこ”、
なんだか愛らしい響きのこの植物も、
青と白の混ざったような清潔な香りのする、
ひとつひとつ丁寧に造られた小花を寄せ集めた清楚な花で、
薬効があって花を摘んでシロップにしたり、
秋の黒い実を待ってアルコールにつけたりするのだそうです。
また、製菓用の香料にもこの花の香りがあり、
この香りのするミルクチョコレートを買って食べてみたことがあります。
きょうは、ピカッと光る黒いグラサージュの傍にこの花を置いてみたくなり、
粉なしのガトー・ショコラに重ねたムースにもほんの少し、
シュローの花のエッセンスをいれました。
にわとこのガトー・ショコラ〜Gâteau Sureau au chocolat、
五月の森に贈ります。
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2013年度パティスリー定例レッスン・プログラムを
こちらでご案内しております。
和食レッスンは仏語版Atelier 2013にて、併せてよろしくお願いいたします。
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お問合せ
コクリコの風の家へ
コクリコの風レシピ集
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SUREAU
MERCI POUR VOTRE VISITE.
****************************************************
★ Cuisine japonaise et Pâtisserie française
Programme de l'ATELIER 2013 est prêt.
Association Franco-Japonaise Bordeaux Minna no Table
N°siret: 503 189 904 00017
Merci pour votre visite. Petit texte en Français à la fin de la page.
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ひとつはアカシア、もうひとつはシュロー(にわとこ)。
アカシアの方は、花がまだ開きはじめたばかりの初旬に、
近所のギーさんがお皿いっぱいの自家製、
この辺りでは風物詩的グテ(おやつ)の”アカシアのベニエ”を
庭の初収穫のフェーヴ(そら豆)といっしょに届けてくださいました。
すぐに食べてみるように勧められ、その場でまだ温かいベニエを口に含むと、
揚げ衣のなかの薄紅色と白とモスグリーンの花穂から、
新鮮な花の香りがぷーんとしました。当然のことながらアカシア蜂蜜に通じる匂いです。
”わあ、しこしこしていて、それに香りがいっぱい!”と
感激して私がいうと、
”今朝、森の空気のきれいな場所まで入って取って来たんだよ。
開きすぎた花はだめだよ。
ミドリもするのなら、車の一台も通らない、排気ガスにやられていない
むこうの坂をおりた沼の傍の茂みに取りに行くといいよ。”
”そうなのね。でも、たとえうちの庭の道沿いの蕾にしたって、
一日に郵便配達と学校に子供たちを送り迎えするカリーユの車と、
多くてせいぜい5台ぐらいでしょ、ぜんぜん気にしないわ。
私、東京からパリ経由でこの村に来たの。”
私は、この辺りのことならなんでも知っているギーさんから、
村の昔のこと、花のことやキノコのこと、動物たちの様子を聞くのがとても好きです。
ギーさんの長男のヴァンサンが私と同じ年ということがわかってから、
”ベルナデットはフランスのママン、僕のことはパパだと思いなさい。”と言って、
快く孫のドリーを預かってくださいます。
夏には庭の果樹や野菜を取りにいかないと逆に怒られてしまうほど。
寒い冬の夜にスノードロップという白い花を探しに森に遣られる少女が、
季節を操る十二月の聖人に出会うロシアのお話がありましたね、
その中にでてくるのはきっとギーさんみたいな人だろうと想像するのです。
何か月分も担当しそう・・・。
例年は、アカシアのベニエの時期がすぎると、気候もすっかりよくなって、
青空を背にしたアカシアの木の高いところから、そよ風に乗って
花がつぎつぎに舞い降りて地面が白くなるほどなのですが、
今年は寒くて雨が多く花はまだ木にしがみついています。
この時に、ギーさんがうちの庭を見渡して、
”あ、シュロー(にわとこ)が盛りだね。これでもベニエできるんじゃないかな。”
と言い残して帰りました。
”にわとこ”、
なんだか愛らしい響きのこの植物も、
青と白の混ざったような清潔な香りのする、
ひとつひとつ丁寧に造られた小花を寄せ集めた清楚な花で、
薬効があって花を摘んでシロップにしたり、
秋の黒い実を待ってアルコールにつけたりするのだそうです。
また、製菓用の香料にもこの花の香りがあり、
この香りのするミルクチョコレートを買って食べてみたことがあります。
きょうは、ピカッと光る黒いグラサージュの傍にこの花を置いてみたくなり、
粉なしのガトー・ショコラに重ねたムースにもほんの少し、
シュローの花のエッセンスをいれました。
にわとこのガトー・ショコラ〜Gâteau Sureau au chocolat、
五月の森に贈ります。
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コメント一覧
1. Posted by L'Aubergiste 28 May 2013 19:40
Que de fleurs en toutes sortes. C'est la saison, mais un peu de soleil en plus serait le bienvenu.
Il n'y a pas que les lecteurs (et surtout lectrices) du blog qui "sont les bienvenus"
LL once again.
Il n'y a pas que les lecteurs (et surtout lectrices) du blog qui "sont les bienvenus"
LL once again.
2. Posted by parismidori 13 June 2013 01:50
L'aubergiste,
Je garde ouvre l'accueil de commentaire pour toi, LL. Merci.
Je garde ouvre l'accueil de commentaire pour toi, LL. Merci.
3. Posted by Yumi 14 June 2013 22:11
可愛いスウィーツの中にお花の香りが入れられるだなんてとても素敵!つい最近アカシアのベニエのことをしったばかりで、なるほど〜〜なんて思ってしまいました♪シュローのお花とチョコレートがとても素敵な組み合わせ♪
4. Posted by parismidori 17 June 2013 06:27
Yumiさん、
香水の国フランスは、お茶や食べ物にも花の香りをつけることにあまり抵抗がないようです。
香水の国フランスは、お茶や食べ物にも花の香りをつけることにあまり抵抗がないようです。