先日、Maxは日本の漢字検定を受ける機会があり、1年生の漢字を徹底復習しました。去年習った漢字だし、数も少ないからまだ何とかなうだろうと思って始めた問題集。ところが日本語の経験不足が災いし、とんでもなく大変な道のりに。
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「木ひょうは大学に入学すること」(正解:目ひょうは大学に入学すること)
お母さんはちょっと目眩が...!

という訳で海外での日本語教育にまつわる頭痛ネタ、爆笑?アンサー続・爆笑?アンサーに続いて第3弾をお送りします。
Maxは日本で生まれ育ってアメリカに来たと思っている人が時々いるくらい、日本語の強い子です。話す時に言い回しが変だったり、語彙が少ないので説明的だったりというのはありますが、スムーズに話せている方だと思います。ところが、というか、やはりというか、書き言葉に極端に弱い。熟語を知らないのです。
家にあった漢字ワークをやらせてみたら、漢字そのものは知っていても、知らない用法がたくさんあることが判明しました。例えば「げざん」と聞いて、山をおりることだとわからないのです。普通の会話では「山をおりる」と言うので、「下山」を知らなくても何の問題も無いですし、文章に出て来たとしても、読めなくても意味がわかってしまうのでそのまま過ぎて来たのだと思います。
が、試験の場面になると徹底して正確な知識を試されます。話言葉で知っていても、テストで紙の上に書かれるとわからなくなってしまうこともある模様。

これはダメだ!と気づいて慌てて漢字検定用のワークブック2冊を購入。「本当に漢字検定受けるの?合格したい?じゃこのワークで勉強出来る?」と本人の意思を確かめ、本人は「やる!」とはっきり答えたので、親子で必死の漢字復習となりました。

その間に発生した珍回答の一部です。

<漢字編>
「大の月 正の月」(正解:大の月 小の月)
  お正月!?  30日か31日かを分ける言い方だと知らなかった。
「休しゅうは大雨です」(正解:九しゅうは大雨です)
  天気予報も関係無いし、九州地方の名前を意識して聞く体験、考えてみるとほとんどしていない。
「ばん見がこわい」(正解:ばん犬がこわい)
  番をして見るのが怖いと思ったか。
「村の中に大川がある」(正解:村の中に小川がある)
  おがわのお、を大きいのおと間違えて、答えは見事に正反対。
「千日かりた本」(正解:先日かりた本)
  延滞料を払わないといけないかもね。

<読みがな編>
「じゅうにんじいろ」(十人十色 じゅうにんといろ)
  どこかに旅に出そうな響きになってしまった。
「そうそくにいく」(早足にいく はやあしにいく)
  高尚に聞こえなくもないんですが。
「おおきなさんだん」(大きな山男 おおきなやまおとこ)
  漢字熟語は音読みだと思って懸けたけれど、見事に外れ。訓読みのときもあるのよ。
「ひゃくにんちからのおとこ」(百人力の男 ひゃくにんりきのおとこ)
  だめ押しっぽくてこの方が確かに力はありそうなんだけどバツね。
「ねんづちでつくる」(ねん土で作る ねんどでつくる)
  作りながら念力を込めていそう。
「せんよがみで、せんばづるをつくる」(千よがみ ちよがみ)
  どんな立派な紙? 千代紙という言い方を覚えていなかった。
「きんのたまごを なまむめんどりがほしい」(生む うむ)
  なんでこういう答えになるかな...自分でも変だな?と思いながら書いているらしい。
「まんづきがうかぶ」(まん月がうかぶ まんげつがうかぶ)
  だから満月ってよく空を見て話しているのに。
「やすけいじかん」(休けいじかん きゅうけいじかん)
  ちょっと休憩!って自分でよく言う割に、字で見るとわからなくなる模様。
「いっそく、あしりない」(一足、足りない いっそく、たりない)
  たりるという言葉が、まさか足と関係ある言葉とは思わなかったらしい。
「しろさいはやさいの中ではしろっぽいいろをしている」(白さい はくさい)
  白サイは動物、野菜は白菜!!
「あまてんちゅうし」(雨天中止 うてんちゅうし)
  雨天中止という言葉自体、初めて聞いた。現地校の遠足は雨天決行だから。


それから書き順が数えられない。せっかちなので、書き順もいつもいい加減で数える度に違っていたりします。おちついて一画一画確実に数える練習も必要でした。ついでに漢字の形も土か士か、目か且かなど、バランスが変わったり飛び出したりするとバツにされるかもしれない部分を、丁寧に書く練習。
今まで私が「丁寧に!」「書き順もちゃんと声に出して読みながら書きなさい!」と言っていたのを聞き流していたMaxですが、ここに来てどうもお母さんの言っている通りに書かないと合格しないらしいと気づいた様子。テストの練習問題の時は以前より”少しだけ”丁寧な字で書いていました。

普段の宿題の合間に漢字検定の勉強をやるのですから、こんなに勉強をしたのも彼にとって生まれて初めての経験です。本番では始まる前は緊張したのに、始まった途端にリラックスして落ち着いてできたそう。時間が余ったので12回見直しをしたのだとか。(見直し最高記録)

何事も「Have fun.」が一番大事だと現地校の先生が教えてくれたそうで、私が漢字検定は楽しかったの?と聞いたら「頭が壊れそうなくらい勉強して疲れて楽しかった。」と無理矢理楽しかったことにして納得していました。全力を出した満足感はあったのだと思います。
結果はまだ出ていませんが、合格しているといいな、と親子でお祈りしているところです。


今回我が家で使った問題集を紹介します。
   
「1年生のかんじがくしゅう」は平仮名、カタカナの学習も含む内容で、反復練習というよりはさらっとまとめの復習で流すのに向いている内容でした。巻末に検定試験と同じ形式の力試しが3回分載っています。過去問題集には本物と同じ用紙の練習問題がついていました。
 ※この他、今回我が家では使いませんでしたが、同出版社から「10級漢字学習ステップ」が各級の準備学習用に出版されています。