10月の始めのある火曜日、留守番電話に子ども達の小学校からのメッセージが残っていました。学校秘書さんです。「SarahにReading Academy Programの案内が行っている筈だけれど、レジストレーションの書類が何も提出されていません。Sarahを入れる意思があるかどうかメッセージでもいいので今日中に返事を下さい」という用件でした。
英語力が弱い子を対象に学校区が無料で提供しているリーディング強化のためのアフタースクールプログラムに、Sarahが対象児童として選ばれていたというのです。そんな書類に心当たりが無かった私、入れる意思がある旨をすぐに学校に返事しました。

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(写真:インドの祭日Divaliについてのアクティビティで子ども達が作ったディヤ、素焼きの器に入った蝋燭)

案内の手紙が来ていなかったことをオフィスで話すと「そういう家庭が他に3軒もあったのよ」と学校秘書さん。申し込み用紙を別にもらって記入、無事に提出をしました。(※後日、案内書は夫のところで長いこと他の手紙に紛れいていたことが判明しました...汗)
電話がかかってきた翌日からReading Academyは早速スタートし、Sarahは現在、放課後週に2回一回1時間半のアフタースクールプログラムに行っています。実験をしてその結果をまとめたり、レベルに合った本を一定時間読んだり、設計したものについてプレゼンテーションを行ったりと、Sarahは毎回とても楽しみにしています。中には案内をもらったことで「私は英語が苦手じゃない!」とショックを受け、プログラムには入らなかった子もいるそうですが、Sarahにとっては楽しい以外の何物でもない様子です。

ここまでは今回の日記とは全く関係ない話、長い前置きでした。
本題はここからです。
同じ週の木曜日、また学校から電話がかかってきました。同じく学校秘書さんからです。そしてその内容が驚くべきものでした。
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「うちの学校にサンノゼのチャータースクールから電話がかかってきて、その学校の新入生名簿にMaxの名前が載っているけれど9月○日の最初のミーティングに現れなかったとかで、その学校がMaxが通う予定があるのかどうかを知りたがっている」
というのです。
数日前のSarahのこともあってしごく呑気に
「Prep course? Is the course for reading? Is Max eligible to attend?」
「Is the program provided by Palo Alto school district?」
MaxもReadingプログラム対象なの?市提供のプログラム?とか質問する私に学校秘書さん、声をひっくり返して
「No, not a program. Charter school gave us a call.」
「No, No, this time, it's about Max!」
「No, No, No, it's CARTER SCHOOL in SAN JOSE!!!」

何度かとんちんかんな会話のやりとりをして、ようやく私は事態を理解しました。
住所がサンノゼ市にある公立校(チャータースクール)にMaxの名前で編入手続きがされていた。だけど最初のミーティングに来なかった。本人も一向に学校に現われないので、そのチャータースクールはMaxが編入してくるのか知りたがっている、と。
  (※参考:チャータースクールについてGreatSchoolsウィキペディア、このブログの過去記事から)

学校秘書さんが電話をもらった際、相手の学校が言ったMaxのファーストネームとラストネーム、そして誕生月日は確かに合っていたそうです。
我が家はもちろん引っ越しする予定もなければ転校する予定もない。
家族の誰もそんな手続きはしていない。
勝手に手続きしそうな親族とか関係者もいない。

誰だ、そんな編入手続きを勝手にしたのは!!

学校秘書さんは「同姓同名の子がこのエリアに他にもいるんじゃないの?」と一つの可能性を提示してくれましたが、それはまずあり得ません。我が家のラストネームは日本の苗字の中でさほど一般的ではなく、日本全国でも500人くらいしかいないそうです。シリコンバレーに同年代の同姓同名、しかも同じ誕生日がいる可能性は限りなく0に近いのです。Maxの個人情報が勝手に使われたのは間違いないでしょう。


ベテラン学校秘書さんも初めて経験したという”勝手に編入手続き事件”、自分の個人情報ならまだいいですが、子どもの個人情報がこんな形で使われるのは、気味が悪い以上に不愉快極まりないことです。

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疑問:どうやって個人情報を得たのか?

これはわかるような気がします。あちこちの誕生会で、例えばGymパーティーやジャンプハウスパーティーなど外部の施設では親の同意書が必要なことが多々あります。その時に必ずの様に姓名と誕生日と電話番号を書きますよね。
サマーキャンプや様々なクラス受講の際にも書きます。
Maxの誕生日をどこかに書いたのはこれまでに20回や30回では済みません。どこから漏れても不思議ではないでしょう。


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  (写真:ガネーシャ、ラクシュミなどインドの神様とお供え物)

疑問:なぜ編入手続きがされたのか?
なぜ、これが最大の疑問です。
個人的な恨みによる嫌がらせだった、っていうのはあるかもしれません。恨まれるならまず夫じゃなくて私だろうな...。本人に全くもって心当たりが無いってところも逆に、恨み説があり得そうだと思えるところです。
ただ、この事件をよくよく分析すると、個人的な恨みにしては解せない食い違いが多々ありました。私達家族をよく知らない人が手続きしたのだろうと思えるのです。

学校秘書さんが教えてくれたそのチャータースクールの電話番号に、私は直接電話を入れてみました。すると不可解な台詞がポンポン飛び出しました。
電話に出た女性は開口一番
「Finally, I could contact you!」
やっと?
今まで書類の一通も、メールも、電話ももらったことありませんけど。
「Oh, Palo Alto School District didn't release your son yet, so he couldn't come to our school.」
英語が苦手な私でも、電話に出た女性が独り言のように超早口で言ったこの台詞ははっきりと聞き取れました。手続きしてないもん、行ける訳ないでしょ。
リストに載っているというMaxの姓名と誕生日を確認した時点で、その女性は後ろにいる誰か(聞こえた名前はうちの小学校に電話してきた女性)と一言二言会話し、急に言いました。
「I'll call you back in ten minutes. May I have your name and phone number?」
つまり、その学校は”新入生”の親の名前も電話番号も知らないと?
ちょっと嫌だなと思ったのですが、その時は相手は学校だしと思って電話番号と私のファーストネームを告げました。(後で「自分でかけなおす」と言えば良かったと思いました)

15分後、アメリカには珍しくちゃんと電話がかかってきました。そこでまず、編入の意思はないのでMaxの名前をリストから削除して欲しいと告げ、それから質問しました。
「Who wrote my son's application form?」
答えは
「I don't know.」
知らんってアナタ、無責任な。それおかしいでしょ。
重ねて質問。
「Who else could apply to your school for my son.」
答えは
「May be county's specialist or one of your teachers outside of your school...」
親の承認無しに??? そんなことする先生はいないし、カウンティのスペシャリストとやらには会ったこともないし。
「You didn't have my name and phone number. I didn't get contacted by you until today. I didn't sent you application form. I wonder why you have my son's name on your new student list. Who did it?」
不思議がる私に「あなたは教育に関心のある母さんで、こうやってうちの学校に自分で電話してきてくれてありがとう」と訳のわからないお世辞?嫌み?を言うその女性、思いついたように逆に私に質問してきました。
「How did you know this phone number? Where did you get this number?」
うちの学校秘書に聞いたけど、あなた彼女に言ったでしょ?と答えると
「Oh, okay.」
と慌てたように納得していました。

電話番号を知っていることがそんなに不思議でしょうか?
申込んだ先の学校の電話番号を知らない親っていないと思うんですが。

おかしい。
何かおかしい。
絶対におかしい。

電話で話しているうちにその学校に対する不信感が湧いてきました。
下手に質問して逆にこちらから個人情報を提供するのも嫌なので、学年、父親の名前、メールアドレス、Maxのミドルネームのイニシャル、誕生年については記載があるかどうかには敢えて言及しませんでした。

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  (写真:インドのバービー人形? リアルな顔の人形には体が欲しいかも...)

<おかしい点>
1.チャータースクールは最初に間違った小学校にコンタクトしていた
確かにうちに近い学校だが、Maxが通っているのとは別の小学校にチャータースクールは電話をし、そこで「うちにはそんな児童はいません」と言われて、その後でうちの学校の連絡先を知って電話をかけて来た。
そして(親ではなく)学校に転校の意思を確認しようとした。これには学校秘書さんも「子どものプライバシーについて、私が勝手に返事できる訳ないじゃない!!」と憤懣やる方なしといった風情でした。

2.親の連絡先を知らない
そんな申込書類が効力を持つ筈が無い。なぜ学校側はそれを受理したのか。
なぜ不完全な書類に効力があると考えていたのか。

3.学校名が微妙に違う
後でインターネットでサーチしたところ、名乗った名前(学校秘書さんが聞いてメモした名前)とは微妙に違う名前のチャータースクールがヒット。他に似た名前のチャータースクールはカリフォルニア州には存在しない。
学校自体はカウンティの認可を受けており、チャータースクールリストにもwebサイトの名前で載っている。
その学校のWebサイトには連絡先として住所とメールアドレスのみ記載、電話番号は一切載っていない。州のデータベースでは違う電話番号と責任者のフリーメールのアドレスが記載されていた。

4.そのチャータースクールはwebサイトによれば6-12の中高一貫校である
MaxはG5を始めたばかり。飛び級してないしG6からの中学校に入れる筈が無い。そもそも学年を間違っているのだ。
誕生月日は合っていても誕生年の情報が無かったのか?
来年入学の話かと思えば、電話での「まだPalo Alto学校区がリリースしてないから...」の発言から、相手は今年の話をしていると思われる。



そういえば最近、あんまり子ども達の名前と誕生日を晒しているので、誕生会のウエイバーフォーム(同意書)など形さえ出してればいいものには、誕生日の月日は書いてもあえて年は書かないことも多かったのでした。もしかしたら月日だけで年の情報は漏れていなかったのかも。年がわかっていたら、学校関係者は絶対に学年を間違えないと思うのです。
それともうちの可愛いMaxが、飛び級していそうな賢い子に見えたかな?(親バカ)



そのチャータースクール関係者が怪しいとすると、じゃ何で偽の書類を真に受けてうちの学校までわざわざ電話してきたかというのが謎になります。
偽書類があると何かいいことがあるのか?という疑問も湧いてきます。
たとえ新生徒勧誘としても、こんなやり方で転校を決意する親もいないでしょう。
学校関係者が関与していたとするならば、私が考えつく理由はこのくらい。
○やっと認可をとって学校を開設したが、思ったより応募数が少なかった。人気校に見せるために応募数を水増ししたかった。
○州の補助金が欲しかった。

州の補助金は人数×実際の出席日数で計算され、交付されるそうなので、生徒のリストに載っているだけでは補助金増にはならない筈です。




リストから削除してもらってからは、その後は何も動きはありません。一応解決として良さそうです。ただ、何人かの友人から、小学校の校長や学校区に今回のことをきちんとレポートした方がいいんじゃないかとアドバイスをもらっています。他にも同じ経験をした人、する人がいるかもしれない、と。
レポートについては夫とも相談してみようと思います。

何でこんなことになったかなぁ。
とにかく目が点な”勝手に編入手続き事件”でした。