2014年10月26日

良心的価格とは難しい

P1010010r2 先日、客先の発注担当者から、「あの修理の値段、良心的やと現場が喜んでました。」と伝えてもらいました。
 評価してもらったことは嬉しかったのですが、儲けを逃がしたか・・・と、少し後悔でした。
 つい正直に、「もっと悪人になったらよかったです。」と答えると困惑されました。

 一般的に「良心的価格」とは、利益圧縮の低価格のことようですが、商売は利潤追求が当然なので、どうも矛盾した言葉かもしれません。

 そもそも良心とは、映画『炎のランナー』のエリック(宣教師ランナー)のように、自らの信念を貫こうとする心のようです。
 つまり、例えばキリスト教の教義に従った行動を行なおうとする心が良心で、極端な場合、カルト教団信者の毒ガス散布が教義に則した行為なら、それも良心的な行為となるようです。
 映画上でも、エリックの良心は社会通念と対立するものでした。

 数年前、地域の役員をしていたとき、とある設備の補修部品の見積価格が、我々を素人とナメたのか、ボッタクリ価格でした。
 営業マンが「良心的な価格です。」と嘯くので、価格の内訳について説明を求めた所、シドロモドロでしたので、「アホか、見直せ!」と追い返し、交渉の末、価格が半分以下になったので、その部品を購入しました。

 その会社のHP上の経営方針に、「取引にあたり、相手に不当な利益を求めたりしない」という趣旨の記載があったので、この営業マンの見積計算は、安くない上に、社内ルールから逸脱するため、ダブルで良心的ではない代物でした。

 前述のとおり、利潤追求が企業の目的なので、不当な利益の定義も難しいですが、少なくとも、その価格の内訳を説明できないようでは、良心的価格という言葉が薄っぺらくなると考えます。


parts0662 at 22:25│Comments(0)TrackBack(0) いろいろな難しい話 

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