2010年07月06日

『モチベーション3.0』は日本を変えるか?【レビュープラス】

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『モチベーション3.0』という題名を
いわゆるWeb2.0のような流行言葉と誤解するともったいない。

この本はひとが行動を起こすしくみを、パソコンのOSに例えている。
かつてWindowsは3.1から95、98、2000、Me、Vistaや7へ進化した。
同じようにひとのOSが1.0から2.0、そして3.0へ移行しつつあるという著者の主張は
その中身を知れば知るほど衝撃的だった。

『ケチャップの謎』に続き、レビュープラスの企画で
ダニエル・ピンク氏の著書『モチベーション3.0』の
発売前の原稿を読ませていただいた。感謝

目次

訳者まえがき 停滞を打破する新発想<モチベーション3.0> 大前研一

はじめに ハリー・ハーロウとエドワード・デシの直面した謎
本書にでてくるキーワード

第1部 新しいオペレーティング・システム
第1章 <モチベーション2.0>の盛衰
第2章 アメとムチが(たいてい)うまくいかない7つの理由
第3章 タイプIとタイプX

第2部 <モチベーション3.0>3つの要素
第4章 自律性
第5章 マスタリー(熟達)
第6章 目的

第3部 タイプIのツールキット
モチベーションを目覚めさせる9つの戦略
会社、職場、グループ能力を向上させる9つの方法
タイプI式の報酬
子どもを助ける9つのアイデア
必読の15冊
ビジネスの本質を見抜いた6人の識者

※今回、第6章 目的の手前まで読ませていただいた。

モチベーション1.0、2.0、3.0とは

ひとは、なぜ行動するのだろうか。
この「動機」の解釈こそが、この本のすべてだ。
  • 1.0 人間は生物的な存在なので、生存のために行動する、とみなした。
  • 2.0 人には報酬と処罰が効果的だとみなした。
  • 3.0 人間には、学びたい、創造したい、世界をよくしたいという第三の動機づけもある、とみなしている。
といっても1.0や2.0はいままでにもあった。
そこに、3.0が加わっているのが新しい。

背景には、仕事の変化がある。
日本企業が生産設備を海外に移転させていったように、
ルーティン的な作業は消えていく。
求められるのは新しい価値の創造だ。

だが、2.0のしくみは創造を阻害するという。
例えば、被験者を複数のグループに分けて課題に取り組んでもらう。
予め報酬が提示されたグループと、事後的に報酬が提供されたグループ、報酬と無関係なグループは、それぞれどんな成績を残すか。
数々の実験というアプローチから積み上げられたデータがいかにもアメリカ的であるとともに、強い説得力をもつ。

さて、いままで有効とされてきた「報酬」と「処罰」のしくみ、2.0が期待した効果を発揮しないなら、企業は大きな変革が必要になる。
すでに先進的な企業が導入しつつある3.0は果たして社会に広がっていくのだろうか?

日本にはもともとモチベーション3.0があった?

考えてみれば日本には「仕事の報酬は仕事」という言葉がある。
ソニーの井深大氏の言葉だ。

「文藝春秋3月号より引用 井深大「仕事の報酬は仕事」天外伺朗 (作家・元ソニー常務)」

いい仕事をすればさらにもっと面白い、可能性のある仕事が任されるという好循環が日本にはあったはずだ。
だから、モチベーション3.0が日本に広がる可能性が十分にあると期待、いや強く願う。

ひとの創造力や可能性への期待が高まる一冊だった。

【追記】twitter連動キャンペーン実施中

発売にあたり、twitter連動のキャンペーンが実施されている。

「あなたはどんなときに『やる気』が上がりますか?」
という質問に答えるtweetをすると、抽選で著書がもらえる。

早速、わたしも参加した。


この本を読んで、働きかたをいろいろ考えた。

そのひとつが「転職したときに聞かれたこと」
よろしかったらどうぞ。

モチベーション3.0 持続する「やる気!」をいかに引き出すか
モチベーション3.0 持続する「やる気!」をいかに引き出すかダニエル・ピンク 大前 研一

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passionhack at 19:46│Comments(0)TrackBack(0)とにかく読む! 

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