2007年10月29日

”ブッラクストーン”日本上陸

米投資ファンド ブラックストーンが日本法人 “御三家”勢ぞろい

≪来月に記者会見≫

 世界最大の投資ファンド、ブラックストーン・グループが東京・丸の内に日本法人を開設したことが24日、分かった。運用資産額は787億ドル(約9兆円)に上り、世界規模で企業買収や不動産投資を展開している。欧米ではサブプライムショックでファンドの投資活動に影響が出ているが、日本では業界再編や事業リストラが活発化しているほか、地価も上昇傾向にあり、投資チャンスは多いと判断し、活動を本格化させる。来月中に記者会見を開き、投資戦略を説明する予定だ。

 ブラックストーンは、すでに日本に進出しているコールバーグ・クラビス・ロバーツ(KKR)とカーライル・グループと合わせ米投資ファンドの“御三家”と呼ばれている。6月にニューヨーク証券取引所に上場したほか、中国政府から30億ドルの出資を受けるなど注目度の高い“真打ち”がいよいよ日本上陸を果たす。

 日本法人の名称は「ブラックストーン・グループ・ジャパン」。19日に東京・丸の内のAIGビル11階にオフィスを開いた。関係者によると、日本拠点の責任者には米国のマネージングダイレクターで日系人のアラン・宮崎氏が就任。新生銀行や米ファンドのローンスター、米大手証券のゴールドマン・サックスのM&A(合併・買収)と不動産投資の専門家5人程度で業務を始める。

 ≪ホテル入札に参加≫

 まずは国内のホテルなど不動産投資を手掛ける方針で、その後、企業買収にも本腰を入れるとみられる。日本拠点は投資案件を開拓し、グループが運営するファンドへの助言を行う。

 これまで日本では、4月に米大手証券のモルガン・スタンレーが買収した全日本空輸(ANA)が持つ13ホテルの入札に参加したこともあり、日本への本格進出がうわさされていた。その後、8月に東京都千代田区のビルに仮事務所を設け、日本進出に向け市場調査などを行っていたという。

 ブラックストーンは、1985年の設立。最近では米ホテル大手のヒルトン・ホテルズを約260億ドル(約3兆円)で買収したほか、世界一の外貨準備を持つ中国が出資し、運用を任せたことでも話題になった。ニューヨーク証券取引所に上場しているため、自社株を使い日本企業を買収する「三角合併」も活用できる。

 “御三家”では、00年にカーライルがいち早く日本に進出。04年10月にDDIポケット(現ウィルコム)を買収したほか、今年8月には買収した工場用クレーン大手、キトーを再建し東証1部に再上場させるなど実績を積み重ねている。30年以上の歴史を持つ老舗のKKRは06年春に進出。実績はオリエントコーポレーションの第三者割当増資の引き受けなどにとどまっているが、4月に代表者が来日し投資拡大を表明している。

 米サブプライム(高金利型)住宅ローンによる金融市場の混乱で資金調達が困難になるなど投資ファンドは逆風にさらされている。しかし、日本については、「企業の『選択と集中』が欧米に比べ周回遅れ。事業売却や合従連衡による再編は不可避」(ファンド関係者)との声は多い。御三家のそろい踏みで、M&Aラッシュがさらに加速することになりそうだ。
(FujiSankei Business i. 2007/10/25)



◆米投資ファンド御三家
米系カーライル・グループ(1987年設立)(2000年日本進出)
米系大手コールバーグ・クラビス・ロバーツ(KKR)(1976年設立)(2006年日本進出)
米投資会社ブラックストーン・グループ (1985年)(2007年日本進出)

◆その他米投資ファンド
米系大手ベイン・キャピタル
米系サーベラス・キャピタル・マネジメント

◆欧州系投資ファンド
オランダ・ベルギー金融大手フォルティス
英系ペルミラ(1985年成立)


 
この記事に出会うまで、投資ファンドに関しては皆無に近い知識であったが、「ブラックストーン」という怪しき輝きを放つ石を連想させるネーミングの登場が、どうも来年以降の不安材料に成りかねない予感がする。

上記に、外国系の有力ファンドを挙げたが、米投資ファンド御三家と呼ばれている3社が、今回ブラックストーンが日本進出を果たしたことで出揃うことになったそうだ。それぞれが各々の思惑があって日本進出を果たしたようだが、この3社は深い関係にあると「HEATの雑記」にて述べられているので、引用したい。

「米ファンドとして、KKRとブラックストーン、そしてカーライル、現在この3社が事実上の3巨頭となるが、この3社はブッシュ家を通してとても近い関係にあることが解る。普段は自社の利益を求めて各社が別々に活動しているように見えるが、これらはいつでも同じ意図と意思をもって“一体化”することが可能であることを知っておく必要がある。「別々のようで同じである」と。」(HEATの雑記より)

つまり、顔は3つあるが、その大元は1つである、ということ。利害関係は大筋一致しており、投資あるいは買収案件において、いつでも3社は協力する関係にあるということであろう。

1ドル115円で換算すると、運用資産額の概算は次のようになる。

カーライル・グループ⇒8.7兆円(756億ドル)
コールバーグ・クラビス・ロバーツ(KKR)⇒3.1兆円(270億ドル)
ブラックストーン・グループ⇒9.1兆円(787億ドル)


合計運用資産額は、約20.9兆円。小泉政権の時に、国債発行額30兆円を目標にするという事で話題になったが、その額に匹敵するぐらいの金額を3社で保有しているということである。いかに日本企業にとって厳しいハゲタカファンドが、米国から送り込まれてきたかがお分かりであろう。米国は、本気で日本企業をM&Aの標的とし、企業の切り売りや転売等で荒稼ぎをしようとしているのだ。

「企業を買収し、企業価値を高め、国際競争力を上げることは正義である」

彼ら米国系ファンドの論理はコレである。「企業価値を高め、国際競争力を上げることの何が悪いのだ」、という考えが彼らの揺るがしがたい論理であり、それは正義であると信じ切っている。その正義のナタ(鉈)を日本において、存分に振るうことが彼らにとっては至極当たり前の所業であり、もし日本人が非難をしたら、恐らく首を傾げ呆れ果てるであろう。

「企業は切り売りして、商品のように扱う対象ではなく、企業そのものが日本人の生活の一部である」

多くの日本人がそう感じているとは言わないが、先般のブルドックVSスティール・パートナーズの結末を見る限り、企業への思い入れは、米国人のソレとは異なるものと感じるが、いかがであろうか。

莫大な資産を抱えるハゲタカファンドが、サブプライムローンの煽りから回避することも包含した中、日本を料理の場と選び、上陸してきた。日立、東芝、松下等の系列を多く抱える企業に対して、非効率な会社や部門をターゲットに、今後、虎視眈々と戦略を組んで買収を仕掛けて来るであろう。日本企業は、その戦略に対して、動揺することなく、冷静に坦々と対処することが大事だ。決して、相手に白旗を揚げるのではなく、日本を守るぐらいの気概で立ち向かって欲しい。

現行の会社法は、ある識者によれは「最悪」な法律と言えるらしい。どうも、買収する側に有利で、防衛する側には不利な内容になっているとのことだ。これは、再三述べているように、「年次改革要望書」によって仕組まれた事であり、会社法は、米国のため、米国系企業のため、であることをいま一度再認識する必要がある。そして、早急に国会議員に訴えることで、会社法の改正を押し進めなければならない。

これから、米投資ファンド御三家が、テレビ、新聞、雑誌等でさんざん賑わすであろうが、我々日本国民は、今、どういうハゲタカファンドが、常駐しようとしているかを知っておく必要がある。そして、できれば、彼ら悪魔なハゲタカファンドを締め出すような風潮を作り上げることが大事だ。
(国外追放しよう、日本列島は彼らの遊び場ではない)


【参考】
ハゲタカファンドという名称は通称であり、正式名称は「バイアウト・ファンド」である。バイアウト・ファンドには以下のものがある。
・MBOファンド
・買収ファンド
・プライベート・エクイティ・ファンド
・企業再生ファンド
・ターンアラウンド・ファンド
・バルチャー・ファンド

米ファンド・ブラックストーンが日本法人…“御三家”勢揃い
http://www.business-i.jp/news/sou-page/news/200710250006a.nwc

HEATの雑記
http://d.hatena.ne.jp/HEAT/20070317

【M&Aを問う】(1)防衛策に具体的ルールを
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/economy/78062/

【M&Aを問う】(2)守るべきもの 企業は再考を
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/business/78063/

【M&Aを問う】(3)ファンド悪玉論は認識違い
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/business/78109/

【M&Aを問う】(4)規制緩め過ぎ 厳しい規律を
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/economy/78097/

【M&Aを問う】(5)ファンドのニーズ変わらず
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/economy/78098/

米ベインキャピタルの正体
http://gendai.net/?m=view&g=syakai&c=020&no=27748

050403 ブラックストーングループ
http://homepage.mac.com/netslave/iblog/B136738049/C910810045/E1615211200/index.html





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