官僚の言いなりに落ちぶれている与党の不甲斐なさ経済至上主義という架空のリアリティ

2008年03月20日

母たる者の決断

テレビ朝日のJチャンネルSPにて、「銀座の24時間託児所シングルマザーの決意」というニュースをたまたま見た。24時間体制で運営している託児所が、銀座においてそこにしかなく、様々な背景を持った親が小さい幼子を連れて託児所を訪れている様子がレポートされていた。

客観的に、かつ冷徹に見てしまえば、1歳前後の我が子を託児所に預け、生活の為とは故、仕事に邁進してしまう親の姿には、少なからず違和感を感じてしまうのだが、こういった社会風潮を作り出してきた我々大人世代の負の遺産だとすれば、我々大人世代こそが反省すべき事なのかもしれない。

そんな中、銀座のホステスをしている美優(みゆう)さんとその愛娘の美海(みみ)ちゃんにスポットが当てられていた。(名前はたぶんあっていると思う)

29歳の時に上京し、5年が経つ美優さんには、昨年の夏あたりに出産した美海ちゃんという娘がいて、美優さんにとって銀座の仕事と娘の育児に日々てんてこ舞いの日々であった。しかし、美優さんは上京時、一大目標を掲げた経緯があり、挫折をするわけにはいかない。その目標とは銀座に自分の店を持つことであった。

美海ちゃんは、託児所で深夜の1時頃にママが迎えに来るまで、独り寂しさに耐え、時には真っ暗な託児所の中で泣きじゃくっている様子が映像に映し出されていたのだが、その様子を見るのは辛く、母親たる自覚に残念ながら疑問符を打ちたくなった。

そんな状況の中、美優さんの母親が上京し、3人で過ごす時間が取れた様子が映し出された。公園でのひとときは、美優さんの心からの笑顔も出て、娘の美海ちゃんも独り立ちすべく、いつもより頑張っていた。その頑張りに娘の成長の素晴らしさを感じたのか、美優さんは、母親を駅に見送る際、実家に帰ること、銀座での夢を諦めること、を告げた。

自分が一生を賭してでも叶えたい夢を捨てるには相当の葛藤があるのは誰しも理解できるところであろう。子供の存在に対して、時として理不尽な考えに取り憑かれることもあろうかと思う。しかし、子供を産む決断を下したのは紛れもない自分であって、その責任を負うのは間違いなく自分であることを、美優さんは最終的に感じ、そして、娘の笑顔を見続けることを選択したのだ。

「夜、母親がいない子供にはしたくない」

うる覚えではあるが、美優さんは、このような言葉を語っていた。銀座のホステスという厳しい世界にあって、彼女は人としての暖かい情愛を失うことなく、娘への情愛により強く目覚めたことで、潔く自分の夢を捨てたその姿には、清々(すがすが)しい表情が垣間見られた。

こんな母親に愛されたら、・・・と思う話であった。







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この記事へのコメント

1. Posted by あれ?   2008年03月20日 23:06
父親はどこで何を考えているのやら・・・

2. Posted by あれ?   2008年03月21日 00:57
連続投稿失礼します。

子育てにおいて母の情愛を過大評価することは、少し危険ではないかと思います。人としての情愛が求められるのは父親も同じでしょうし、理想を云えば、血縁にない子どもに対しても大切ですよね。私の知人は、渡米中に妊娠し一時帰国して出産、その後乳飲み子を実家に残して再渡米しました。「夢のため」ですが、その子は健やかに育っていますし・・・

この番組から垣間見える問題は、家族のあり方が多様化し、女性の就業形態が「夢」などとは無縁のところで多様化(ダブルワークや深夜勤)している実態をフォローしきれていないことの方にあると思います。

託児所のスタッフと予算にもう少し余裕があれば、赤ちゃんも安心してお母さんのお迎えを待っていられたのではないか? それだけの問題だと思うのですが・・・

3. Posted by あれ?   2008年03月21日 01:48
再三失礼します。
誤解があるといけないので、追記します。
一つ前のコメントですが、託児所を充実させて女性の深夜勤務をもっと増やして欲しいと思っているわけではありません。
託児システムは不十分で仕事の掛け持ちもままならず、右往左往して駆けずり回っているうちに身体を壊し、生活保護の申請に行けば「夜の仕事なら短時間で十分な収入がある」と示唆される国です。
母性だけの問題だとは思えません。
4. Posted by see21   2008年03月23日 00:31
>あれ?さん

コメントありがとうございます。
このニュースに関しては、全てを網羅してエントリーはしていませんので、父親についてもカットした内容になっています。

父親の存在ですが、既に別れた後に子供を身籠もっていることが分かったという経緯らしいので、詳細事情は分かりませんが、父親の認知どうのに関係なく、子供を授かったことに感謝し、そして迷うことなく産む決断をしたらしいです。
5. Posted by see21   2008年03月23日 00:48
>子育てにおいて母の情愛を過大評価することは、少し危険ではないかと思います。

夫婦関係、子育て問題、家族の在り方、女性の社会進出と、このニュースで報じていた内容に対して、様々な視点から見ることができ、賛否両論、何が正しくて、何が間違いなのか、を単純に論じることはできない、と思っています。

あれ?さんが懸念されるのは、女性を子育てに縛り付ける考えというものは、この時代において受け入れられるものではないですよ、という警告的な意味合いを持つものと解釈しました。それは、たぶんに私の持論から派生する記事内容が、そういう懸念を誘発させたものだと思いますので、それはそれでそういう受け止め方をする人がいても構わないと思っております。
6. Posted by see21   2008年03月23日 00:48
ただ、こういった問題の中心軸においてあげないといけないのは、「子供」であろうという事です。大人の都合で、父親の都合で、母親の都合で、社会の都合で、政治家の都合で、官僚の都合で、等々の都合で、「子供」を振り回してはいけない、振り回すことに人間としての恥を感じなければならない、と思うからです。

子供の時代に、近くに親がいるのといないとでの「心の平静」の違いを想像してみて下さい。親がちょっと居ないだけで物凄い孤独感を感じたことはなかったでしょうか?デパートではぐれただけなのに、この世の終わりのごとく悲しみに打ち震えたあの気持ちに嫌悪感を感じなかったでしょうか?

今の時代、残念ながら子供目線のものの考え方にはなっていなく、大人目線のものの考え方で処理しがちな状況にあると感じています。

少し冷静に、子供の存在に優しくなってもいいのではないでしょうか?

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