弁理士Tajの発明研究ブログ

『発明にこだわる弁理士』を目指したいと考えています。
※掲載内容についての完全性・正確性は保証しておりません。

2017年07月

#中小企業(サービス業)、フィンテック

前回(【113】)で、フリー vs マネーフォワードの件をチェックしていたのだが、新たな進展があったようだ。

◆概要
現在、フリー株式会社は2件の特許を有している。1件が「対応テーブル」、もう1件が「機械学習」を使った自動仕分け技術に関するもののようだ。「対応テーブル」の特許で訴訟提起したが、相手(マネーフォワード)が「機械学習」の技術ということで議論が噛み合わずに早期に負けてしまった。(ということで、個人的には、もう1件の「機械学習」の特許(後述の特許5936284号)で改めて議論してもらいたいところだ。)


◆ニュースリリース(再掲)
フリーからの特許侵害訴訟で勝訴 ~東京地裁平成29年7月27日判決~

フリーの請求が棄却されたようだ。
請求棄却というのはどういうことだろう。無効の蓋然性が高いのだろうか。

  ↓ というわけではなく、そもそも議論が噛み合ってなかったようだ。


通常、知財訴訟は14カ月程度の期間が必要となるが、今回の場合は9カ月でのスピード判決となった。マネーフォワードでは、freee側がマネーフォワードの持つ技術についての十分な検証を実施せず、特許を侵害していないとする実例に対して具体的な反論もないことから、早期終結につながったと分析している。なお、freeeは提訴の6カ月後に、別特許の侵害も主張したが、タイミングが遅すぎたとのことで裁判所から却下されている。
今回の裁判は、“機械学習 VS 対応テーブル”と主張されていますが、そこには語弊があります。freeeは機械学習も活用していますし、会計ソフトで機械学習を使った自動仕訳機能の特許を持っています。今回、それは争点にはなっておらず、もう一つ手前にある「自動仕訳をするかしないか」というコアの部分、自動仕訳そのものの考え方に関する特許です。機械学習をするかどうかで争っていないのです。
 別の特許で訴訟を提起するのだろうか。


◆判決の内容(再掲)
自動仕訳で特許侵害なし、マネーフォワードがfreeeに勝訴
 既に判決文の内容がわかるような状態になっていた。


◆その他(最近の特許活動)
・フリー側では、審決取消訴訟で請求が認められたようだ。「給与計算方法及び給与計算プログラム」の発明が特許になる見込。クラウドを意識したサービスが強化されていきそうだ。
 ※平成28年(行ケ)第10220号 審決取消請求事件(平成29年7月4日判決言渡)

・マネーフォワード側では、「インセンティブ付与システム及びインセンティブ付与方法」の早期権利化が進められていた。資産管理を意識したサービスが強化されていきそうだ。
 ※特許6166505


(追記)判決文
平成28年(ワ)第35763号 特許権侵害差止請求事件



特許5936284
【発明の名称】会計処理装置、会計処理方法及び会計処理プログラム
【出願日】平成26年7月14日(2014.7.14)
【特許権者】フリー株式会社

【請求項1】
 クラウドコンピューティングによる会計処理を行うための会計処理装置であって、
 ユーザーにクラウドコンピューティングを提供するウェブサーバを備え、前記ウェブサーバは、
 ウェブ明細データを取引ごとに識別し、
 各取引を、前記各取引の取引内容の記載をキーワードに分節し、各キーワードに対応づけられた1又は複数の勘定科目の出現頻度を参照して、特定の勘定科目に自動的に仕訳し、
 日付、取引内容、金額及び勘定科目を少なくとも含む仕訳データを作成し、
 作成された前記仕訳データは、ユーザーが前記ウェブサーバにアクセスするコンピュータに送信され、前記コンピュータのウェブブラウザに、仕訳処理画面として表示される
ことを特徴とする会計処理装置。


【0027】  
 なお、ここで「形態素」とは、意味を持つ最小の言語単位をいい、以下、当該用語をもって説明を行うが、本発明においては、必ずしも最小の言語単位ではなく、より広い言語単位のキーワードへの分節を行ってもよい。

【0036】
  修正した結果は、ユーザーごとのユーザールールとしてウェブサーバ110ないしデータベース120に保存され、次回からは、その取引内容に対して修正された勘定科目を表示するようにすることができる。このようにして蓄積された修正結果は、後述するように、各形態素に対応づけられた1又は複数の勘定科目の出現頻度の機械学習による学習済み(ラーンド)データベース(learned  DB)の生成に用いられ、これはスタンドアロンアプリケーションではなく、クラウド技術であるからこそ可能となるものである。

【0040】
 ここで、取引内容の記載が「損害保険ジャパン(登録商標)保険料(インターネット)」の場合を例を考える。この記載を形態素に分かち書きすると、「損害」、「保険」、「ジャパン」、「保険料」、「インターネット」の5つに分節される。ウェブサーバ110は、各形態素につき、ラーンド・データベースから、当該形態素に対応づけられた1又は複数の勘定科目の出現頻度を読み出す。

【0044】
 本発明では、未知の取引内容の記載についても、自動的な仕訳をすることができる。

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#中小企業

前回(【129】)、「座椅子事件」を眺めたのだが、その際に面白い事案を見つけた。
座椅子業界で、特許権だけでなく意匠権も使って訴訟をしていた事件があった。
結論として、特許権非侵害・意匠権侵害と判断されたようだ。
知的財産権による多面的保護という観点で興味深い。


◆当事者
○原告:向陽技研株式会社 (専用実施権者)
・資本金 6000万円
・従業員数 本社70名(パート・アルバイト含む)・中国工場160名

○被告:株式会社ヒカリ
・資本金 1000万円
・従業員 30名


◆知的財産権の関係
○特許権(特許4895236)
角度調整金具事件

○意匠権(意匠登録1379531、意匠登録1399739)
 ⇒特許出願を分割し、意匠登録出願に変更して権利化ている

角度調整金具事件ー意匠権

○発明者
 向陽エンジニアリング社長
◆特許訴訟(特許4895236
平成24(ワ)3276  特許権侵害差止等請求事件(大阪地方裁判所第21民事部)
 ⇒請求棄却

 (27,28頁)
(2) 上記を踏まえた構成要件Cの意義
 上記検討した原出願の内容,本件明細書の記載及び出願経過を参酌すると,原出願は,くさび形窓部を第1アームのケース部に形成することで,くさび効果による押圧力で揺動を抑制する構成が開示され,その分割出願である本件特許発明において「くさび形窓部」が「くさび形空間部」にやや上位概念化されたと認められるから,構成要件Cは,第1アームのケース部自体にくさび形空間部を設けることを意味するものと解すべきであり,このように解する限りにおいて,本件特許の分割出願は適法と認められる(争点(4))
 原告が主張するように,構成要件Cについて,第1アーム側にくさび形空間部が形成されていればよく,その具体的構成は問わない(あらゆるくさび形の空間部の形成方法が包含される)との意義であるとすると,原出願との関係において新たな技術的事項を導入するものというべきであって,分割出願である本件特許の構成要件Cの解釈として,取り得ないところと言わなければならない。

(3) 被告構成について
 被告構成cについては,前記1(3)のとおりであるところ,第2アーム 2 の2枚のギア板部 45,45 による部分は,構成要件Cと同じであるものの,くさび形空間部の形成は,平行に配置された2枚の外壁部 17,17 の内部に,連結壁 A2,A2 を付属させた中本体(受け部材)A と,中板 B(保持板 1c)によって形成されており,第1アームのケース部自体に形成されるくさび形空間部によってはおらず,これとは異なる技術的手段によりくさび形の空間部を形成したものと認められるから,前記(2)のとおりに解される構成要件Cを充足しないものというべきである。


◆意匠訴訟(意匠登録1379531意匠登録1399739

平成23(ワ)9476  意匠権侵害差止請求事件(大阪地方裁判所第26民事部)
 ⇒被告は,別紙イ号製品目録,別紙ロ-1号製品目録及び別紙ロ-2号製品目録記載の各製品を製造し,使用し,譲渡し,輸出し又は輸入してはならない。

角度調整金具事件ー意匠比較


◆コメント
特許クレームの表現をもう少し工夫できなかったのだろうかとも思ったが、それは酷だと思うに至った。やはり、構造物を特許化するには少なからず限定する必要がある。一方で、構造物なので、他社は侵害にならないように設計することが比較的容易だろう。
このような状況で特許出願から意匠登録出願に変更していた点は特筆に値すると思う。結果として、意匠権侵害ということで差止請求が認められた。この事案は中小企業の知財戦略を考える上で非常に参考になる事案だと思う。

意匠権侵害が認められて、特許権侵害が認められなかったとすると、この分野では特許より意匠の方が重要というような雰囲気になっているように思う。ただ、構造物でも特許が威力を発揮した例(【021】【055】)もある。構造物の創作と特許との関連について、もう少し考察を深めていきたいところだ。


特許4895236
【発明の名称】角度調整金具
【出願日】平成21年8月5日(2009.8.5)
【原出願日】平成21年8月5日(2009.8.5)
【特許権者】山下  直伸

【請求項1】
第1軸心(C1)を中心として相互揺動可能に枢結された第1アーム(1)と第2アーム(2)とを備えた角度調整金具に於て,
上記第2アーム(2)は,上記第1軸心(C1)を中心とした円弧線に沿って形成されたギア部(4)を備え,かつ,該ギア部(4)は一枚の板体(40)を所定間隔をもって平行となるように折曲加工して成る2枚のギア板部(45)(45)をもって構成され,
さらに,上記第1軸心(C1)を中心側とした場合に上記ギア部(4)の外周歯面より外方側位置に,上記外周歯面との間にくさび形の空間部を形成するくさび面(8)を,上記第1アーム(1)側に於て形成し,
しかも,該くさび形の空間部内に移動可能であって,かつ,一面側が上記ギア部(4)の外周歯面に噛合可能な歯面(7)とされ,他面側が上記くさび面(8)に当接する当接面(9)とされた浮動くさび部材(6)を,備え,
上記浮動くさび部材(6)の上記当接面(9)が上記くさび面(8)に当接し,かつ,上記歯面(7)が上記ギア部(4)に噛合し,上記ギア部(4)とくさび面(8)との間に挟まれた浮動くさび部材(6)のくさび作用により,上記第2アーム(2)が上記第1アーム(1)に対して展開方向へ揺動するのを抑制す
るように構成し,
さらに,上記浮動くさび部材(6)の左右端面が対応して該浮動くさび部材(6)の左右方向への脱落を防止するための左右側壁(34)(34)を,上記第1アーム(1)側に備え,かつ,
上記左右側壁 (34)(34) が橋絡壁をもって橋絡されて横倒略コの字状として,上記左右側壁 (34)(34) と橋絡壁は薄板体から一体ものに形成され,
上記2枚のギア板部 (45)(45) を有する上記ギア部(4)に上記浮動くさび部材(6)は,左右幅方向の2箇所で,噛合し,かつ,
上記浮動くさび部材(6)の左右方向への移動による脱落を,上記左右側壁 (34)(34) を上記浮動くさび部材(6)の左右端面に対応させて防止するように構成した
ことを特徴とする角度調整金具。 

 ↑

○原出願(特許4418382
【請求項1】
 ケース部(3)を備える第1アーム(1)と、
 該ケース部(3)にて該第1アーム(1)と第1軸心(C1 )廻りに揺動可能に枢結されると共に相互に平行な2枚のギア板部(45)(45)から成るギア部(4)を備える第2アーム(2)と、
 該第1アーム(1)の該ケース部(3)に形成されるくさび形窓部(5)と、
 該くさび形窓部(5)内にて移動可能に配設されかつ一面側が上記ギア部(4)に噛合可能な歯面(7)とされ他面側が上記くさび形窓部(5)の外方側のくさび面(8)に当接する当接面(9)とされて該歯面(7)が該ギア部(4)に噛合しかつ該当接面(9)が該くさび面(8)に当接し上記第2アーム(2)が上記第1アーム(1)に対して展開方向へ揺動するのを抑制する浮動くさび部材(6)と、を具備し、
 さらに、上記ケース部(3)内にて上記第1軸心(C1 )廻りに揺動可能に枢着され、上記第2アーム(2)の上記ギア部(4)を上方から覆うように配設された異物侵入防止部材(26)を、具備する
ことを特徴とする角度調整金具。

【請求項2】
  ケース部(3)を備える第1アーム(1)と、
 該ケース部(3)にて該第1アーム(1)と第1軸心(C1 )廻りに揺動可能に枢結されると共に相互に平行な2枚のギア板部(45)(45)から成るギア部(4)を備える第2アーム(2)と、
 該第1アーム(1)の該ケース部(3)に形成されるくさび形窓部(5)と、
 該くさび形窓部(5)内にて移動可能に配設されかつ一面側が上記ギア部(4)に噛合可能な歯面(7)とされ他面側が上記くさび形窓部(5)の外方側のくさび面(8)に当接する当接面(9)とされて該歯面(7)が該ギア部(4)に噛合しかつ該当接面(9)が該くさび面(8)に当接し上記第2アーム(2)が上記第1アーム(1)に対して展開方向へ揺動するのを抑制する浮動くさび部材(6)と、を具備し、
 さらに、上記ケース部(3)を左右外側から包囲するように配設され、上記浮動くさび部材(6)が上記くさび形窓部(5)から脱落するのを防止する脱落防止カバー(33)を、具備する
ことを特徴とする角度調整金具。

#原出願の方がスッキリしている気がする。
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#実務(日本)、中小企業?

先日、特許セミナーに参加したのだが、講師が「中央」といった用語は「center」のように限定解釈されないような工夫が必要という解説をしていた。詳しい解説はなかったが、「座椅子事件」について言及していた。

講師の考えとしては、クレームで位置や形状を特定する場合には、そこから多少ずれてもよいように明細書に定義を記載するのがよいとのこと。これにより、裁判に行かずに事件が解決できたり、均等に頼らずに文言侵害を主張できたりするかもしれないとのこと。

もっともな説明で当然といえば当然である。
だが、改めて「座椅子事件」眺めてみると、均等の話など出てこないし、明細書に用語「中央」の定義もない。どちらかと言えば、この事件は、明細書に用語の定義がなくても妥当な判断をしてもらえる可能性がある、というのに使える事案ではないかと思う。


◆判例
平成21(ワ)31831  特許権侵害差止等請求事件
 別紙
 ⇒原告の請求をいずれも棄却する。

○争点(1)技術的範囲の属否(構成要件B,Cの充足)
 ⇒技術的範囲に属する
 (21,22頁)
 しかし,この場合の「座面中央」とは,本件明細書の段落【0003】に記載されている本件発明の目的「(略)」 ,や 段落【0005】に記載されている本件発明の効果「(略)」からすれば,その位置は厳密に解されるべきものではなく,要するに,座部の座面に臀部が落ち込む円穴を設けたこと自体で,座面に対する臀部の前後左右方向の位置ずれが防止できればよいのであって,そのためには,当該円穴の位置は,上記目的及び効果を達成できる程度の範囲をもって,座部の中央部の辺りに存在すればよいというべきである。
 そうすると,「前後の略2対1の比率位置 は 上記の意味合いで座部の 」,中央部の辺りということができるから,被告製品の中空孔80は,構成要件Bとの対比においては,なお「座面中央」に位置するものと評価できる。

○争点(2) 無効事由の有無(特許法104条の3の抗弁の成否)
 ⇒本件特許権を行使することができない
 (39頁)
ウ 以上によれば,本件発明の相違点a,bに係る構成は,引用発明に,乙3及び乙5に記載された周知の技術的事項(座椅子の座部が座面中央に座面側に向かって次第に拡大する形状の円穴を設けること)及び乙6,乙7,乙9及び乙10に記載された周知の技術的事項(椅子用のクッション材として上層に低反発クッション部材を配設すること)を組み合わせることにより,当業者が容易に想到できたものと認められる。
※引例
(乙1)実願昭63-57584号(実開平1-159873号)のマイクロフィルム
    =引用発明


◆当事者
○原告:株式会社H
#ネット検索でもあまり引っかからないので、伏字を使用。
 意匠権も保有している。

(意匠権)
ヒロプランズ意匠

○被告:明光ホームテック株式会社
・資本金: 2600万円
・従業員: 30名(海外連結:36名)
・売上高: 22 億円 *2016年5月期 (海外連結:30 億円)
#この業界では大きな会社なのかもしれない。


◆「座椅子」業界の特許動向(簡易検索)
「座椅子」というのは面白い商品だなと思い、もう少し調べて見ることにした。
結果として、現在あまり特許活動はされていないという印象を受けた。

○発明の名称=座椅子+座いす
 ・特許公報 (特公・特許(B)) =66件
 ・公開特許公報 (特開・特表(A)、再公表(A1)) =327件
 ・公開実用新案公報 (実開・実表・登実(U)、再公表(A1)) =243件
 ・実用新案公報 (実公・実登(Y)) =25件

 cf「意匠に係る物品=座椅子+座いす」
 ・意匠公報+意匠公報(国際意匠) =178件

○公開特許公報 (特開・特表(A)、再公表(A1)) 上位出願人
出願人 件数 直近の出願日
株式会社ヒカリ 9 2008年2月12日
明光ホームテック株式会社 7 2014年5月27日
フランスベッド株式会社 7 2005年4月18日
株式会社ヤマザキ 6 2012年7月25日
株式会社日宏 5 2003年2月10日
株式会社サーメル 5 2002年8月7日
中鉢 照雄 4 2012年5月7日
株式会社大日工業 4 2005年5月17日
松下電工株式会社 4 2002年3月18日
アラコ株式会社 4 1998年11月25日
専田 司郎 他 4 1998年5月6日
ユティ・カラー新潟株式会社 4 1995年9月28日
株式会社宮武製作所 3 2015年8月27日
大東電機工業株式会社 3 2015年6月24日
明和グラビア株式会社 3 2007年10月11日
岸 征男 3 2005年5月23日
松下電器産業株式会社 3 2003年8月29日
日本製紙株式会社 3 1997年9月29日
冨士高工業株式会社 3 2000年10月30日
株式会社日本クリンエンジン研究所 3 1997年9月25日

○特許公報 (特公・特許(B)) 上位出願人
出願人 件数 直近の出願日
株式会社ヤマザキ 3 2012年7月25日
フランスベッド株式会社 3 2005年4月18日
株式会社日宏 3 2003年2月10日
山下 直伸 2 2013年2月15日
株式会社ヒカリ 2 2005年6月7日
日本製紙株式会社 2 2001年11月7日
株式会社佐藤製作所 2 1996年10月3日
専田 司郎 他 2 1994年8月23日

○会社規模の比較
フランスベッド株式会社は別格として、30名程度の人数の会社が中心のような印象を受ける。
逆に言れば、フランスベッドのような大企業と、どう戦うか。そのための知財戦略というのがあるような気がするが、そのような検討フェーズは既に終了したということだろうか。

フランスベッド株式会社
 資本金 56億450万円
 従業員数 1,374名
 資本金 1,200万円
 従業員数 24名

株式会社ヒカリ
 資本金 1000万円
 従業員 30名

◆コメント
座椅子業界では、既に特許活動が収束しているような印象を受ける。座椅子の構造に関しては技術的に飽和しているのだろうか。座椅子にとっては素材の影響が大きい気がするが、それはまた別のプレーヤーの技術のような気がする。特許より意匠での争いが激化していく業界のような気がする。

座椅子事件では、特許が無効にされて権利行使ができずに終ってしまった。こんな簡単に特許を無効にされてしまっては(※被告は物凄い努力の末に特許を無効にしたのだとは思うが)、特許権を保有していても意味ないと思う雰囲気が生じてしまう気がする。本件で、無効を覆せて、権利行使できていたら、この業界における特許活動も活発になっていたかもしれないなと思ってしまう。


特許4132056
【発明の名称】座椅子
【出願日】平成16年6月17日(2004.6.17)
【特許権者】株式会社ヒロ・プランズ

【請求項1】
A 座部と前記座部に対して傾倒自在な背部とを備えた座椅子において,
B 前記座部は座面中央に座面側に向かって次第に拡大する形状の円穴を有するとともに,
C 当該座部の垂直断面において上面側表層カバー部材の直下に円穴の内周面側から座部の外周面側にかけてその長さ方向の中央が高く全体として弧状になるように配設された低反発クッション部材
D を有することを特徴とする座椅子。

ヒロプランズ特許

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