弁理士会のeラーニング研修で、「ソフトウェア関連発明の出願及び中間実務」というコンテンツを視聴した。
その他の情報も含めて、ソフトウェア関連発明について情報を整理しておこうと思う。

1.出願

◆CS関連発明に特有の事項
・画面ユーザインタフェース (侵害特定が容易)
・データ構造 (規格必須特許)
・複数主体(ネットワーク発明)

コンピュータ・ソフトウェア(CS)関連発明では、上記の点が特徴的とのこと。
これらの点については、雑誌パテントにも関連記事が公開されているようだ。
自分なりにも勉強しておきたいと思う。

ある記事の著者の中には、自分の知人の名前も含まれており、自分も勉強せねばと思わされた。
弁理士会のソフトウェア委員会が硬派な活動をしていることを知って感心した。


(1-1)画面ユーザインタフェース

パテント2015Vo.68No.1に、
画面ユーザーインターフェースの保護事例」という記事が公開されていた。
特許の例として25個の案件が挙げられていた。
出願人の情報が記載されていなかったので、調べてみた。

 
5121084 携帯端末装置及び表示制御方法並びに表示制御プログラム パナソニック株式会社
5087532 端末装置、表示制御方法および表示制御プログラム ソニーモバイルコミュニケーションズ株式会社
5210471 文字入力システム 合同会社  Patent  Works
5060651 表示処理装置、表示制御プログラム及び表示処理方法 株式会社東芝
4632102 情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラム ソニー株式会社
4853510 情報処理装置、表示制御方法およびプログラム ソニー株式会社
4636131 情報提供装置、情報提供方法、およびプログラム ソニー株式会社
4678692 携帯情報端末 シャープ株式会社
5161383 情報提供システム、情報提供方法、及び情報提供プログラム 楽天株式会社
5196912 携帯電子機器 京セラ株式会社
5200641 リスト表示装置及びリスト表示方法 ソニー株式会社
5077833 システム表示装置 横河電機株式会社
5007625 表示インターフェース、表示制御装置、表示方法、及びプログラム ソニー株式会社
5154653 情報システムトポロジー表示を提供するユーザーインターフェース 株式会社日立製作所
5003599 地図情報表示装置および地図情報表示方法 株式会社JVCケンウッド
4962788 車両周辺監視装置 株式会社デンソー
4846765 ゲーム装置、プログラムおよび記録媒体 株式会社コナミデジタルエンタテインメント
5068114 車載用ナビゲーション装置、及び、車載用ナビゲーション装置におけるアイコン表示方法 クラリオン株式会社
4231898 経路表示システム、ナビゲーションシステム、経路表示方法、ナビゲーション方法、ナビゲーションサーバ、経路表示装置、及びナビゲーション装置 株式会社ナビタイムジャパン
4857406 制御装置およびスクリプト変換方法 パナソニック株式会社
4928580 文字列登録装置、文字列登録方法、ならびに、プログラム 株式会社コナミデジタルエンタテインメント
5183759 注文受付装置およびプログラム 東芝テック株式会社
4798088 入力表示装置 沖電気工業株式会社
4882911 ナビゲーション装置、及びナビゲーションプログラム アイシン・エィ・ダブリュ株式会社
5199296 選択装置、選択方法、ならびに、プログラム 株式会社コナミデジタルエンタテインメント


(1-2)データ構造
 
パテント2013Vo.66No.14に、
データ構造に関する発明の事例紹介」という記事が公開されていた。
6つの技術分野に分類して解説してくれている。
一見して、H04Lの分野の特許の内容が広い気がした。

①G06F(デジタルデータ処理)
②G06T(イメージデータ処理)
③H04L(デジタル情報の伝送)
④H04N(画像通信)
⑤G11B(情報記録)
⑥G01,G08,G09(地図、ナビゲーション等)

なお、「まとめ」に、

「単なる情報の提示」にすぎない旨の29条1項柱書違反が通知された場合は、補正をすることなく、「情報の提示に技術的特徴がある」と主張することで反論可能な場合もある。

と記載されていた。この点は意識しておきたいと思う。

その他、米国でも欧州(EPO)でもデータ構造に関する発明成立性が是認されているようだ。
・米国:Lowry事件、MPEP2106.01
・欧州:T0858/02


(1-3)その他
・プログラムの記載例
 例1:コンピュータに手順A、手順B、手順C、・・・を実行させるためのプログラム。
 例2:コンピュータを手段A、手段B、手段C、・・・として機能させるためのプログラム。
 例3:コンピュータに機能A、機能B、機能C、・・・を実現させるためのプログラム。
 米国出願を考慮すると例1がオススメ!


2.中間処理
◆まとめ 
・本願発明と引用発明との相違点をしっかり捉え、予想以上の効果又は阻害要因を主張すること。
 時々、本願発明の特徴を上位概念化されて引用発明と対比されることがあるので、要注意。

・「処理が速くなる」 、「誤作動が減る」などの効果でなくてもよい。(EP,CNとの違い)
 cf ゲームの楽しさを増長する等、 ビジネス上の効果も主張し得る