#企業ネタ、訴訟ネタ、注目度【高】

前回(【020】)、リスパック株式会社の特許を株式会社エフピコが無効にしたのを見たので、今度は株式会社エフピコの特許について調べてみた。
cf 関連ネタ(【055】

 最近、株式会社エフピコとシーピー化成株式会社とで争っているようだ。

 ●資本金の比較
アテナ工業株式会社  :4億5,000万円(平成27年9月末)
リスパック株式会社    :6億3千万円
株式会社エフピコ    :131.5億円
シーピー化成株式会社 :0.96億円(9600万円)

●売上高の比較
・アテナ工業  :102億円(2014年9月期)wiki
・リスパック   :810億円(2014年)? グループ全体
・エフピコ    :1703億円(2016/3)
・シーピー化成 :623億円(2014年2月期)wiki

(追記)
●特許の簡易比較
○2010年1月1日以降の出願で、現時点(2016年6月18日)で特許された件数(※特許公報)。
 ・アテナ工業株式会社  :5件
 ・リスパック株式会社   :9件
 ・株式会社エフピコ    :42件 (筆頭IPC:B65D 43/08 6件)
 ・シーピー化成株式会社 :3件 (B65D 43/08 1件)

○2010年1月1日以降の出願で、現時点(2016年6月18日)で公開された件数(※公開特許公報)。
 ・アテナ工業株式会社    :28件
 ・リスパック株式会社   :25件
 ・エフピコ株式会社   :56件 (筆頭IPC:B65D 43/08 6件)
 ・シーピー化成株式会社   :8件 (B65D 6件、C08J 2件)

 ※エフピコは多数の特許を素早く権利化していると思われる。


●意匠の簡易比較
○2010年1月1日以降の出願で、現時点(2016年6月18日)で権利化された意匠の件数。
 ・アテナ工業株式会社    :11件
 ・リスパック株式会社   :505件
 ・エフピコ株式会社   :614件 (包装用容器)
 ・シーピー化成株式会社  :544件

 ※この分野は特許出願以上に意匠登録出願が活発のようだ。


(追記2) 株式会社エフピコの簡易特許分析(1990以降の出願)
a.出願日と取得特許のグラフ
エフピコ登録件数

 #特許取得活動が少しづつ活発になっているようにみえる
 

b.取得特許の技術分野分布(IPC)
エフピコIPC

(追記3)

こんな情報があった。内容はわからないが目次から競合会社が認識できた。
2016年版 プラスチック軽量容器市場の徹底分析

第3章:プラスチック軽量容器メーカーの展望と戦略
◆株式会社エフピコ
~市場を創り出す開発力・提案力で企業成長を加速させる~
◆中央化学株式会社
~全員創意の徹底により品質・コスト競争力・提案力の向上を目指す~
◆シーピー化成株式会社
~「食卓発想」に基づく製品開発を推進し、多様化する食生活をサポート~
◆リスパック株式会社
~感性重視の高付加価値製品の開発を推進し、価値訴求の売り場づくりに貢献~
◆デンカポリマー株式会社
~グループの総合力を発揮させ、OPS容器の新たな需要創造に取り組む~
◆アテナ工業株式会社
~得意な素材を用いた高付加価値製品で新規受注の拡大を図る~
◆株式会社ギンポーパック
~電子レンジ調理の可能性を追求し、発泡PP容器を用いたメニュー開発を推進~

簡易比較を追加。


プラスチック軽量容器201606IPC
 
 #エフピコとリスパックが技術開発で競争しているのだろうか。
 #アテナ工業は独自路線を進んでいるという印象。


プラスチック軽量容器201606件数

 #リスパックの特許出願が減少傾向で、エフピコが増加傾向。
 #リスパックは特許に愛想を尽かし、エフピコはこれからドンドン特許を活用してやろうということか?


(追記4)
シーピー化成のホームページで、販売終了の案内がでていた。

 2016.06.29: 廃番のご案内
 2016.06.14: 保全異議申立に関するお知らせ

関係者にとっては大変なことだなと思う。

ところで、仮処分にデメリットはないのだろうかと疑問に思ったところ。
こんな記事があった。パテント2009Vol.62No.12

権利者の側が仮処分で差し止めたことによって払わなければならない賠償額のほうが額が大きいというような事件もありました。


(追記5)
エフピコのホームページを覗いたら以下のニュースリリースが出てた。

間接強制については、平成23年特許法改正に関連項目があった。

その他、こんな情報もあった。

特許無効資料調査で、どの程度の有力文献がでてくるだろうか。


(追記6)
シーピー化成のニュースリリースが更新されていた。
・【保全異議決定に関するお知らせ】 2016/9/17
 9月2日に仮処分決定を取り消す判断が示されたとのこと。
 平成28年(モ)第40026号 保全異議申立て事件
 (基本事件 平成27年(ヨ)第22095号 特許権仮処分命令申立て事件)

今度はエフピコが面倒な立場になったのかと思う。
ただ、シーピー化成はなぜ、とっとと公表しなかったのだろう。
決定から2週間もあけて、しかも多くの人が休みを取るシルバーウィークの初日に公表している。
この間、両社で和解に向けた話し合いでも行なわれたのだろうか?

(追記7)
エフピコのニュースリリースの更新。
保全抗告及び訴訟提起に関するお知らせ 2016/9/21

シーピー化成が保全異議申立てを行い、
① 端縁部に凹凸が無いものに金型を変更した、
② 管理していた在庫を廃棄処分した、
③ 平成28年6月末日までに製造及び販売を終了し、これをウェブサイトに告知した
ことを主張
差止請求は議論の対象がなくなったと思われる。
均等論が気になるところ。

(追記8)
民事訴訟法のセミナーを受講したので関連事項をメモ。

損害額の議論においては、被告製品の販売数量を見積もる必要がある。
具体的には、以下の流れが想定される。
・裁判所から被告に対して証拠の開示をするように示唆がなされる(任意開示)
・被告が証拠資料を提出する
・被告の資料が信用できない等の議論を経て決着。

その他の留意事項
・被告はいい加減な資料を提出すると、開示したくない情報まで開示しなければならない状況になり得る。
・裁判所は文書提出命令をなかなか出してくれない。
・裁判所の証拠調べは(民234条)は訪問当日に連絡が来る。
・裁判所の証拠保全(民234条)は任意提出を求めるもの(顧問弁護士と要相談)。
【発明の名称】容器
【出願日】平成20年3月3日(2008.3.3)
【特許権者】株式会社エフピコ
#外国出願なし

【請求項1】
 熱可塑性樹脂発泡シートの片面に熱可塑性樹脂フィルムが積層された発泡積層シートが用いられ、前記熱可塑性樹脂フィルムが内表面側となるように前記発泡積層シートが成形加工されて、被収容物が収容される収容凹部と、
 該収容凹部の開口縁から外側に向けて張り出した突出部と
が形成された容器本体部を有する容器であって、
 前記突出部の端縁部の上面が収容凹部の開口縁近傍の突出部の上面に比して下位となるように、突出部の端縁部において前記熱可塑性樹脂発泡シートが圧縮されて厚みが薄くなっており、しかも、
 該突出部の少なくとも端縁部の上面側には、凸形状の高さが0.1~1mmとなり隣り合う凸形状の間隔が0.5~5mmとなるように凹凸形状が形成され、且つ
 該端縁部の下面側が平坦に形成されている
ことを特徴とする容器。

 エフピコ

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