#外国企業、オープンクローズ、標準化

話が前後するが、今度はQualcomm vs Nokia。
時期的にはBroadcomと争っていた時期と被っている。
この時期のQualcommの特許弁護士は凄まじく儲けただろうなぁ。 
2005~2008年頃。(【038】【039】

事件の背景は、以下の本がわかりやすい。
GMSの優勢は一向に衰えず、普及台数は右肩上がりでした。クアルコムは2005年、クアルコムのもつ第2世代特許群の侵害を理由にノキアを訴えました。第2世代はノキアの強い技術領域でしたが、そこにクアルコムが権利主張したのです。つまりGSM(第2世代)からの離脱を促そうとしたわけです。

○Qualcomm vs Nokiaの紛争の経緯

○ホールドアップ問題
このときの事案は、ホールドアップ問題のテーマで語られることが多い。

標準化活動におけるホールドアップ問題への対応と競争法 
(Nokia 対 Qualcomm 事件)
Qualcomm 社が,WCDMA 標準規格を利用する Nokia 社ら6社とのライセンス交渉が決裂した際,高額のライセンス料を提示したことに対して,Nokia 社が,Qualcomm 社の行為は当時の欧州共同体設立条約(以下「EC 条約」という。)第 82 条(現在の EU 条約第 102 条)に違反するとして,欧州委員会へ申し立てた事件。2007 年に欧州委員会が調査を開始したが,2009 年に両社は和解し,欧州委員会への申立ては取り下げられた。
cf パテント2015Vol.68No.6「技術標準と弁理士」
ホールドアップ問題とは,標準規格の実施者に対して,「必須特許」の保有者が特許権を行使(例えば,高額の実施料を請求)する問題のことである。

○この頃のQualcommのビジネスモデル
技術を開発し、チップで儲ける──Qualcommのビジネスモデル (1/3) 2006/6/1
 
われわれは携帯電話会社にチップセットを供給して利益をあげていく必要がある。そしてそのビジネスを続けていくためには、Qualcommのチップセットを使った携帯電話が大きな魅力を持つ製品になる必要がある

優れた技術を低価格で提供し、ハードウェア(チップ)の利益で回収する。

#ここでいう、「(低価格の)優れた技術」こそが、オープンクローズ戦略の肝なのだろう。


さて、こんなのを見つけた。ここから以下の特許番号を抽出。 
In the Matter of Investigation No. 337-TA-578
Certain Mobile Telephone Handsets, Wireless Communication Devices, and Components Thereof

U.S. Patent No. 5,452,473 JP3452930 (B2)  
U.S. Patent No. 5,590,408 JP3452930 (B2) 
U.S. Patent No. 5,655,220 JP3452930 (B2)   


●US5452473
・QUALCOMM INC
 
1.
 A method for correcting transmit power of a radio device having a plurality of predetermined calibration values and a reference voltage signal, the radio device transmitting and receiving on a plurality of frequencies, each frequency having a frequency index, the method comprising the steps of:
 receiving a first signal having a first gain, a first frequency of the plurality of frequencies, and the first frequency having a first frequency index;
 determining a receive power value of the first signal;
 generating an automatic gain control setpoint in response to the receive power value and the reference voltage signal;
 selecting a first predetermined calibration value in response to the automatic gain control setpoint and the first frequency index;
 adjusting the first gain in response to the first calibration value;
 transmitting a second signal having a second gain and a second frequency of the plurality of frequencies, the second frequency having a second frequency index; determining a transmit power value of the second signal;
 generating a second calibration value in response to the automatic gain control setpoint, the second frequency index, and the transmit power value; and
 adjusting the second gain in response to the second calibration value.

 ↓ 対応JP特許

●特許3452930
・クゥアルコム・インコーポレイテッド
 
【請求項1】
 それぞれの周波数が周波数インデックスを有する複数の周波数で送信および受信する無線装置の送信電力を補正する方法において、
 受信装置において複数の受信周波数の中の第1の周波数インデックスを持つ第1の周波数の第1の信号を第1の利得で受信し、
 第1の信号の受信電力値を決定し、
 受信電力値と基準電圧信号に応答して自動利得制御設定点信号を発生し、
 記憶されている予め定められた複数の較正値の中から前記自動利得制御設定点信号および第1の周波数インデックスに基づいて第1の較正値を選択し、
 この第1の較正値に基づいて受信装置における前記第1の利得を調節し、
 複数の送信周波数の中の第2の周波数インデックスを持つ第2の周波数の第2の信号の送信電力制御設定値を決定し、
 記憶されている予め定められた複数の較正値の中から前記自動利得制御設定点信号と、第2の周波数インデックスと、送信電力制御設定値とに基づいて第2の較正値を選択し、
 第2の較正値に応答して送信装置の利得である第2の利得を調節し、
 前記第2の周波数の第2の信号を第2の利得で送信するステップを有する
ことを特徴とする無線装置の送信電力補正方法。