2016年12月02日
2016年12月01日
受賞した、術後腋窩網症候群に対する新しい取り組みについての症例報告
By Maria
DiDanieli p 1/2
登録マッサージセラピストであるポール・ルイスは、ジョーン・カニンガム医師と協力して、乳がん手術後の腋窩に網状に認められる、リンパ管索状組織に対する運動学的角揉捏法(DAP)の活用についての症例を報告しました。
乳がんの手術を受けた方々は、腋窩の網状組織による痛みや可動制限にとどまることなく、様々な術後合併症に悩まされています。残念ながら、現在腋窩網症候群(AWS)について確証された治療法はありません。この症例報告は、著者が若い女性に対して可動域を拡大する治療を行っています。その中で、術後AWSを優しく、また迅速かつ効果的に上肢の痛みを和らげるために、DAPを活用したことについて述べています。
DAPは、ルイスによって開発された治療方法です。この方法は、片方の手で筋肉が伸縮する方向に沿って、伸ばしたり角度を変えたりして受動的に伸縮させつつ、もう片方の手を使って軟組織を優しく揉むとういうものです。
この症例では、AWSである索状/網状組織が、可動域の制限と痛みを引き起こしていました。これらの組織を緩める上で、索状組織は裂けたり断裂したりする有害な組織というよりも、むしろ腕の構造の一部として捉えて治療しました。この患者様は、DAP治療法を含む2つのマッサージ療法を受けると同時に、治療後に自宅で行う特定の運動を行っていました。
1時間半の治療の後各々に、索状組織は目に見えて減少し、痛みは著しく軽くなっていき、可動域も改善したようでした。これらの結果から、DAPはシンプルですが効果的で、AWSの患者様に合った治療方法であることが考えられます。
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2016年11月28日
2016年11月23日
中腰部と首のストレッチ例(立位もしくは坐位)
2016年11月15日
ウォーキングは運動とし考えて良い?
継続して身体を動かしましょう。ただしストレッチは忘れずに
丈夫な骨や筋肉、十分な体力を維持したければ、年齢に関わらず、体を動かすことが重要になってきます。運動をするということは、筋肉を動かすということであり、次第に筋肉が引き締まってきます。
また、身体の柔軟性を維持することは、痛みを防ぐために重要となります。私は、毎週いくつかのストレッチ方法を紹介し、そのストレッチがどの筋肉に効果があるかを説明しています。
それぞれのストレッチはどのくらい保持すれば良い?
ストレッチを行うとき、それぞれのポーズを少なくとも30秒保持し、その後10〜15秒の休憩を入れます。この、ストレッチと休憩のサイクルを少なくとも3回繰り返してください。
そのとき、息は止めずに、優しく筋肉を伸ばしていくようにしましょう。
ストレッチはいつすれば良い?
ストレッチは身体を動かす前、そして間と後(もしくはどちらか)にすると良いでしょう。
ウォーキングは運動とし考えて良い?
ウォーキング、ランニング、ガーデニング、ダンス、ゴルフ、バスケットボール、テニス、ボウリングなどは、全て運動として捉えています。そして、それらを通して様々な筋肉を使うことができます。ウォーキングを行い、なおかつその後によく使った筋肉を少しの時間でもストレッチをしておくと、より良いでしょう。たとえば、ウォーキングの際にストレッチをすべき基本的な筋肉は、腓腹筋とヒラメ筋、大腿四頭筋、臀筋、前脛骨筋、内転筋です。ランニング、ダンス、テニスなどをする時も同様にこれらと筋肉が使われ、そしてさらに多くの筋肉が使われることになります。ですので、他の運動をする時にも、これらの筋肉をストレッチすることは効果的と言えるでしょう。
ポール・ルイスは、登録マッサージセラピスト、複合的うっ血緩和療法師(CDT)、アクアインストラクター、フィットネスインストラクターの資格保持者です。
また、カナダ、アメリカ、日本、イギリス、ドイツで、ワークショップの開催や、患者様の治療をしています。
www.paullewis.ca
2011年01月12日
2010年10月26日
乳がん手術後のリハビリテーション
私はいま、マッサージチェアで行うセラピーの講演とワークショップを行うため、イギリス、フランス、ドイツを回っています。
今回は、乳がんの手術後に私のマッサージ・セラピーを受けた患者さんから体験談をいただきましたので、ご紹介したいと思います。日本の皆さんの参考になれば嬉しいです。
10月は乳がん月間です。私自身もそうでしたが、乳がんの手術後は、とても気がふさいでしまいます。そんな方々に、マッサージ・セラピーが私にとても良かったことを伝えたく、ペンを取りました。
乳房切断、化学療法、放射線治療などの後、私の体は自分の物ではないような感覚があり、力も入りませんでした。手術後は、体の左側が全体的に動かしにくく、とても少なくなった髪をとかすことさえ苦労していました。マッサージ・セラピストのポール・ルイス氏に紹介された時も、「また違うトリートメントを受けて、私の体は大丈夫か?!」と心配でした。しかし、肩や首は動かしにくく、常に手にしびれを感じている状態でしたので、失うものは少ないと思い、トリートメントを受けることにしました。
ポールがトリートメントを始めると、私の心配はすぐに消えていきました。すべての動きや方法を、事細かにを説明してくれましたし、力加減も決して痛くなく、揉み方もシンプルでとても快適でした。家でできる体操も教えていただきましたが、これも簡単で覚えやすく、すぐに実践することができました。毎回、私の体の位置やシーツの使い方にもとても気を使っていただき、リラックスしてトリートメントを受けることができました。
週に1度、1時間半のトリートメントを2ヶ月間受け、私の体はとても良くなり、体の左側の動きも、手術前の90パーセント程までに回復しました。髪をとかすのでさえ苦痛であったのに、今では子どもと一緒に泳ぎに行くこともできるようになりました。ポールのおかげで、癌にかかる前のように生活を楽しむことができるようになったのです。
がんと闘った後、数々のトリートメントを受けた後、また他のトリートメントを受けようと決心するのはとても難しいことです。でも、活気のある生活を取り戻すために、マッサージ・セラピーは試してみる価値があります。がんを罹った方々だけではなく、医者や、セラピストの方にも、がんの手術後のトリートメントの知識と慎重さをかね備えたセラピストを患者に紹介することをお勧めします。また、セラピストを選ぶ際には、乳房切断手術後のトリートメントの経験があり、がんのために患者が受けてきた治療を理解しているセラピストを選ぶことがベストだと思います。
妻であり、母であり、そしてがん経験者である
カレン.Tより
2010年