March 16, 2007

エルフィーの霊的体験の定義

『いのちとこころのカウンセリング:体験的フォーカシング法』のご紹介記事
のコメント欄でご質問があったので、お答えに代えて記事にしたいと思います。

『いのちとこころのカウンセリング:体験的フォーカシング法』におけるスピリチュアリティ(霊性)、スピリチュアル(霊的)についてのエルフィーの定義は、次の通りです。
霊性、あるいは霊的体験とは、微妙にからだで感じられる漠然と意味ありげな感じから、新しくより明確な意味がもたらされることであり、そこには超越的な成長のプロセスが関与している
同書p.39より引用

原書での spirituality、spiritual が、霊性、霊的 と訳されています。
この訳語を採用した経緯については、訳者あとがきに、日笠摩子先生がお書きになっています。
※spiritualityは、精神性と訳すのが適切とのご意見を、コメント欄にいただいています。当記事コメント欄を合わせて、ご参照ください。2007.3.17.追記

また、日本語版出版にあたってで、エルフィーは、カウンセリングの教育プログラムに、霊性という次元を取り入れる必要が出てきたことについて、次のように書いています。
西洋では何千年にもわたるユダヤ-キリスト教的な伝統の中で、霊性の定義や検討がなされてきたけれど、近年*アメリカでは一般の人々の間で重要な概念になってきた。そのため、こころの健康にかかわる各種専門職の人たちも、人間体験の霊的な次元を扱うための情報を必要とするようになった。
*:アメリカでの出版年は1998年、出版元はAmerican Counseling Association
要約 by nana


エルフィーの定義の新しさは、ジェンドリンの体験過程理論に依拠して、霊的体験の中身とプロセスを、分けたことにあります。

これにより、中身を問わない包括的な定義になっています。

また、以下の疑問へのひとつの回答を出しています。
その疑問とは、
こころの健康にかかわる各種専門職は、クライエントことに異なる様々な霊的内容に、評価や批判することなく、関わることが求められます。
同時に、その内容がクライエントにとって破壊的なものであるかもしれない可能性も考えなければなりません。
このふたつは、どのように両立できるでしょう?


pca_nana at 21:49│Comments(7)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Clip to Evernote カウンセリング | フォーカシング

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この記事へのコメント

1. Posted by ぽっき   March 16, 2007 23:26
spiritualityは単純に「精神性」で良いのに。「魂」は動植物一般にもあるけれど「精神」だけは人間と神にしかない。それがギリシア哲学の考え方で、キリスト教にも取り込まれた。「魂」とは別に人間にある神的なもの。それを指す言葉は日本語になかったので、明治に「精神」という言葉が作られた。日笠先生の「魂や命と似たような意味です」は間違いだと思う。
2. Posted by nana   March 17, 2007 00:14
なるほど。
たしかに、魂だとsoulがありますしね。
好みの問題ではないでしょうが、私も「精神性」の方が、ぴったりきます。

spiritual experienceを精神的体験、
spiritual wellness modelを精神的健やかさモデル、
spiritual emergencyを精神の緊急事態、
(↑これは、そのままカタカナでよく使われていますね)
spiritual repressionを精神的抑圧
と訳すと、何を指すのか、よく分からなくなる。
どう訳すとよいのかな。
初出に訳注をつければいいだけかな。
3. Posted by ぽっき   March 17, 2007 00:55
現代日本人には「霊」だと「背後霊」とか「心霊写真」とか連想するものなあ(w。神性と繋がってないもん。「精神」にはわざわざ「神」という字を入れている。「精」はもちろん「風の精(Spirit of Wind)」の「精」ね(^_^)。
4. Posted by nana   March 17, 2007 01:04
精「神性」ね。
> 「精」はもちろん「風の精(Spirit of Wind)」の「精」
(^_^)。
5. Posted by Nini   March 21, 2007 23:38
nanaさんありがとうございました。私としては訳語は普通に「霊性」でいいのではないかと思います。(読んでいないのに勝手に)
聖書の中でも霊という言葉は1:人の気質(彼は穏やかな霊の持ち主だった)、2:生命力(その霊は出てゆき、彼は地面に帰る)、3:信仰のレベル?を表す「霊的な人」という表現、4:人格を持つ霊者(悪霊とか)まで色々な意味を持っていますね。エルフィーさんは3の事を扱っておられるのでしょうか。唯物主義の人にはどうでもいい事でも信仰を持つ人には重大な事です。個人的には唯物論者のカウンセラーがクライアントの信仰の問題について扱う場合のヒントがこの本にあるのかな?と想像しました。(とか言い続けないで必ず読みます)
6. Posted by nana   March 21, 2007 23:53
Niniさん、ようこそ。
> エルフィーさんは3の事を扱っておられるのでしょうか
答えは、いずれでもないとするのが、正確かな。
エルフィーが直接扱っているのは、(霊的)体験なので。
 
7. Posted by nana   April 11, 2007 20:51
sleepy_sheep先生のブログ記事
スピリットをめぐるスプリット
http://lord-of-the-links.seesaa.net/article/29407019.html
 

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