走行中に会話ができるインカムの便利さや楽しさは今さら語るまでもありませんが、話す相手がいなくてもスマホとBluetooth(近距離無線通信)で接続することによってバイクライフは一気に快適なものになります。例えば自分の場合だと普段は音楽やラジオ(radikoアプリ)を聞いていて、ソロツーリングの時はさらにナビの音声案内も一緒に聞く感じです。そんなわけで今回は一般的にBluetoothインカムと呼ばれる物の基礎知識や、自分が愛用しているBT Multi-Interphoneを紹介します。

まず最初に一般的なインカムに共通する特徴は以下のようになります。
・一定の距離内で双方向の会話ができる(電話と同じ感覚)
・基本的に同じメーカーまたは機種としか会話ができない
・通信費用や契約や免許は不要

インカムは最初に会話をしたい相手と機器をペアリングしてから通信するので、通信範囲内に同じメーカーや機種を使用する人がいても声を聞かれることはありませんし、他の電波と混信するようなこともありません。

また、様々なインカムがあるので何を基準に選べば良いのかわからない場合は、まず最初に何人で通話したいのかを決めれば良いと思います。というのも人数が増えると性能(主に品質と音質と通信距離)が良くなって価格も上がるので、予算に応じて選択肢を絞り込めるからです。ちなみに価格は差ほど気にせず様々な人と会話を楽しみたいのであれば、シェア1位で装着率がダントツのB+COM(ビーコム)を選べば間違いないですし、毎回5人以上の同じメンバーでマスツーリングを楽しみたいのであればSENA(セナ)で統一すればOKですw

<有名2大メーカーの最新機種>
B+COM SB5X 4人同時通話、通信距離1.4km、連続通話16時間
SENA 20S 8人同時通話、通信距離2km、連続通話13時間
※2016年2月現在




そんな予算はないし、他人と会話なんてしたくないわ!という人には自分が愛用している中華製・激安インカムの代表格であるBT Multi-Interphoneをオススメしますw


BT Multi-Interphone (V2-500)
・最大通信距離:500m
・連続通話時間:7時間
・待機時間:約100時間
・通信可能速度:最大120km
・最大3台で通信が可能(同時通話は2台)
・生活防水
・ノイズキャンセラー機能
・Bluetooth対応(電話の着信とハンズフリー通話、音声や音楽の聴取)

BT Multi-Interphoneが正式名称のようですが、本体にはBT Interphoneと書かれていたり、販売元によってはBTバイクインカムとかBTインターコムとかの名前でも売られています。商品説明もバラバラでメーカー名の記載もないので、OEMやODMみたいな感じなのかもしれません。種類もいくつかあって性能も異なりますが、これは一番お手頃なタイプです。ちなみにこの商品にはいくつかのバージョンがあり、自分が使っているのは現時点(2016年2月)での最新版になるVer.4になります。過去のバージョンだとコネクタがUSBじゃなかったり、スピーカーの音質が今より劣ったりしますので、もう古いバージョンは市場にないとは思いますが念のため注意してください。





【BT Multi-Interphoneの使い方】

1.電源ON
2.電源OFF
3.電話
4.音量アップ
5.音量ダウン

<電源のONとOFF>
各ボタンを2秒ほど長押し。

<音量の上げ下げ>
各ボタンを押す。

<インカム同士のペアリング>
[電源ON]のボタンを3秒以上押すと本体の中心にあるランプが赤と青に点滅します。2台ともこの状態にして片方が再び[電源ON]のボタンを押します。2台ともランプが青の点滅に変わればペアリングは完了です。なお、他のインカムとペアリングをしない限り設定は残ります。

<インカム同士の通話>
ペアリングが完了した状態で2台とも電源を入れ、どちらか片方が[電源ON]のボタンを押すと接続されて通話ができます。使用中に通信が切れた場合も同様にどちらか片方が[電源ON]のボタンを押すことで再開できます。

<Bluetooth対応のスマホや音楽プレーヤーとのペアリング>
[電源ON]のボタンを3秒以上押すと本体の中心にあるランプが赤と青に点滅します。この状態でスマホや音楽プレーヤーのBluetooth設定画面を開いてインカムを選択します。パスワードを求められたときは数字で「0000」と入力します。ランプが青の点滅に変わればペアリングは完了です。

<Bluetooth対応のスマホや音楽プレーヤーの操作>
音楽を再生中に[音量アップ]のボタンを長押しすると次の曲が再生され、[音量ダウン]のボタンを長押しすると前の曲が再生されます。再生中にインカムの電源を切ると曲が一時停止の状態になります。

<電話の操作>
スマホとペアリングした状態で電話の着信があると、約3秒後に自動でハンズフリー通話になります。電話を切る際は[電話]のボタンを押します。ちなみにスマホ側の設定で着信しないようにもできますので安心してくださいw なお、電話の最中はインカム同士の会話が無音になります。

※同じ機種でも音量ボタンの上下が逆になっていたり、長押しの秒数が違ったりするものもあるようです



【レビュー】

2年ほど愛用していますが特定の人と二人だけで使用するならこのインカムが断然オススメです! 自分は一日に7時間以上使用することもたまにあるので、お得な2個セットを購入して一つは予備にしています。どちらかというと一人の時のほうが使用する機会が多く、あまりの便利さにもうインカムなしのバイクライフは考えられないほどになってしまいましたw


ステーはヘルメットに挟み込むようにしてネジで固定します。一応両面テープも付いていますが、曲面に装着すると端のほうが浮いてしまって汚いので剥がしましたw インカム本体を固定する穴はL字になっているので、風圧で外れるようなことはありません。付属のネジは錆びやすいのでステンレス製(M4×10)に交換しています。


スピーカーは裏面がマジックテープになっていて、固定用のシールも付属しているので半ヘル以外であれば装着できます。自分は遮音性がそこそこあるフルフェイスヘルメットで使用していることもあってか、音声も音楽もクリアに聞こえています。時速80km程度くらいなら普通に会話はできるので、一般道であれば何の問題もありません。高速道路や風の強い日だと聞こえづらい時もありますけど、「SAに入る!」みたいな簡単な指示程度なら問題ありません。音楽は時速100kmでも余裕ですが、結構音漏れはするので自分は控えめにしていますw インカム本体にUSBコネクタがきちんと挿し込まれていないと音が途切れたりするので注意してください。


本体はUSB充電になりますが、一般的な家庭用コンセントが使えるACアダプタも付属しています。ただしUSBコネクタはデジカメなどに採用されているミニUSBタイプになりますので、スマホやタブレットなどに採用されているマイクロUSBタイプの充電器は利用できません。充電時間は大体3時間くらいで、充電中はランプが赤になり、完了すると青になります。ボタンも大きいので3シーズン用のグローブなら問題なく操作できます。


配線も十分な長さで、マイクの線もヘルメットの形状に沿って曲げることができます。取り付けも特に難しいことはないですが、内装が外せるタイプのヘルメットじゃないと配線の処理に困りそうです。また、本体は非常に軽いですが配線はそんなに細いわけでもないので、わずかですが装着後にヘルメットの重量は増します。

<電波について>
通信距離は建物などの大きな障害物がなければ大体400mの範囲内までクリアに聞こえて、それを越えると徐々にノイズが増えます。車が何台か間に入っても影響を受けることはなく、声が遅れて聞こえるようなタイムラグも起きません。2台での走行だと信号で離れても余裕でインカム越しに声をかけられますし、通信圏内から離れてしまっても接続が解除されることはなく、再び圏内に入れば会話が再開できます。たまに近くにいるのに通信が突然切れることはありますが、再接続はどちらかが[電源]のボタンを押すだけですぐに繋がります。

<会話人数について>
最大3台とありますが、これはペアリングができるだけで同時に会話ができるのは二人までです。イメージ的には3台だと『A←→B←→C』となり、AとBが会話中はCが話せませんし、BとCが会話中はAが話せませんし、AとCは常に話せません。切り替え操作も面倒なので二人専用と割り切ったほうが良いですw

<製品としての品質について>
雨天走行も含めて2年ほど(頻度は月に15時間程度)使用していますが、過去にトラブルは一度も起きていません。バッテリーは内蔵式なので交換できませんけど、今でも購入当初と変わらずフルに7時間は使えます。中華製なので多少は商品の当たり外れがあるとは思いますが、濡れた状態でコネクタの抜き差しを行わなかったり、丁寧に扱っていれば簡単に壊れるような作りではないです。それに大体の販売元は6ヶ月補償を付けているので、運悪くハズレを引いてしまっても期間内であれば交換してもらえますw




【取付作業】
フルフェイスヘルメット(OGK KABUTO エアロブレード3)への取り付けです。


内装を外してスピーカーとステーとマイクを取り付けます。スピーカーの中心が耳穴になる位置で、なるべく隙間も開かないようにスポンジなどで底上げをして調整することが重要です。これがきちんと出来ていないと音が聞こえずらく、最悪の場合使い物になりません。マイクは固定箇所の裏面がシールになっているので貼り付けるだけです。配線は重ならないように這わして、3本の線がまとまる部分は少し厚みがあるので頭に直接触れないところが良いです。

btmultiinterphone_09
ステーに関してはトリムラバーの一部をカットして、きっちり奥まで差し込んで挟めるようにしています。


インナーパッドを取り付けるとこうなります。


そしてチークパッドを取り付けると、配線もきれいに隠れて完成です。ちなみにチークパッドと頬の間にも隙間があると風切り音が大きくなるので、速度を上げるに連れてインカムの音も聞こえづらくなります。

自分の愛用しているヘルメット(OGK KABUTO エアロブレード3)だと音もよく聞こえるし、取り付けも難なく行えたので、こちらもオススメしますw