PCX150(KF18)のインプレです。
完全に主観なので話半分で聞いてくださいw

【デザイン】 
フルモデルチェンジによって洗練された外観は前後左右どの角度から見ても違和感がなく、カウルの形状やボディラインをじっくり観察すると非常によく考えられた無駄のないデザインであることがわかります。灯火類がすべてLEDであることを強調するような先進的なデザインのヘッドライトやテールランプも高級感の演出に貢献していて、小排気量でありながらチープな印象は感じさせません。そして小さすぎず大きすぎない車体サイズは日本の道路事情や日常生活に違和感なく溶け込み、価格以上の十分な安心感と満足感を与えくれます。
PCXのイメージ画像


【カラーリング】
艶消しが好きという理由でマットテクノシルバーメタリックを選びました。ブラックは高級感がある反面、スリムに見えるのでただでさえ細い車体がさらに細く感じるのはどうなんだろう??と思ったのと、ホワイトはコンセプトカラーなだけあって世の中にあふれすぎているので避けたというのもありますが、やはり自分が気に入った好きなカラーを選ぶのが一番ですw ちなみに艶消しは手入れが大変だと思っている人もいるようですが、洗剤や液体ワックスなどの使用も問題ありませんし、傷や汚れも目立ちにくいのでオススメです。
PCX150のカラー:マットテクノシルバーメタリック、ポセイドンブラックメタリック、パールジャスミンホワイト、キャンディーノーブルレッド
PCX150のカラー:マットテクノシルバーメタリック、ポセイドンブラックメタリック、パールジャスミンホワイト、キャンディーノーブルレッド

PCXのカラー:マットテクノシルバーメタリック、ポセイドンブラックメタリック、パールジャスミンホワイト、パールダークアッシュブルー
PCXのカラー:マットテクノシルバーメタリック、ポセイドンブラックメタリック、パールジャスミンホワイト、パールダークアッシュブルー


【エンジン】
150cc(14馬力)なのでさすがにパワフルとはいえませんが、発進はスムーズで最高速度までトルクの谷を感じさせず静かに加速していきます。発進からアクセルを全開にした際は80km/h辺りからスピードの伸びが緩やかになって110km/hでリミッターがかかります。単気筒のわりに振動も少なく、マフラーの消音効果もしっかりしているので逆に静か過ぎて寂しいくらいですw


【一般道の走行】
車両重量が130kgということもあって非常に軽快感があり、優れた直進安定性と快適な乗り心地も兼ね備えています。雨天時も安心して走行できますし、タイヤは細いですが無理な運転さえしなければハンドリングは素直でヒラヒラとよく曲がるので、右左折を繰り返すような街乗りは楽しいくらいです。また、低中速域のトルクは結構あるので発進もスムーズで流れに乗って走る分にはストレスを感じさせません。サスペンションは少し硬めなので路面のわずかな段差を拾いやすいですが、一瞬で衝撃を吸収するので差ほど不快感は残りません。しかし夜間に街灯のないようなところを走行すると不意の突き上げで驚くことが結構あるので、できればもう少しマイルドなほうが良いとは思います。それと世の中にはPCXが原付に見える人も多いみたいで、流れに乗って走っているにも関わらず強引に追い越そうとする車が多い気がします。


【高速道路の走行】
80km/hくらいまでの加速は良いのでインターチェンジやジャンクションでの合流もスムーズに行えますし、横風にも結構強く、軽い車体やスクーターによくあるフロントタイヤの接地感が極端に消えるようなこともないので、想像以上に安心感があります。高速域のトルクもそこそこあるので上り坂で急に速度が落ちることもありませんし、80km/h以下で走っているような低速車も楽に追い越しが可能です。しかしスクリーンの風防効果が弱いせいか90km/h辺りから急に走行風が強くなり(主に腕部分)、100km/h辺りになると車体の振動も少し体に伝わってきます。どちらにせよリミッターのせいで110km/h以上は物理的に出ないのでそこまで気にする必要はありません。コツとしては90km/h巡航くらいだと長距離でも快適に走れますので、同じような速度の車に先導してもらってくださいw ちなみにこれはカーブが多くて速度の変化が激しい阪神高速や、車の流れが速い名神や新東名や伊勢湾岸道、そして長い上り坂や下り坂が続く中央道などの走行経験からの感想です。


【タンデム】
平均体重の男性が2名でタンデムをした場合、大体ですが発進、加速、停止おいて性能が2~3割減といった感じでした。男性と女性の組み合わせだと1割減くらいなのでほとんど影響しません。高速道路は走ったことがありませんが、一般道であれば普通に流れに乗れたので特に気になることもなかったです。タンデムシートも広いのでゆとりがありますけど、グラブレールは少し握りづらいのでライダーの腰に手を回したほうが安定します。タンデムステップは足首が曲げられるので自然な姿勢で乗車できて楽ですし、ブレーキを掛けた際も踏ん張りが効くので安心感があります。停車時にライダーが足を出すとタンデムステップに乗せたパッセンジャーの爪先が当たる場合もありますが、少し気を付けるだけ解消できるレベルです。


【燃費】
一般道路:平均46.1km(最低44.7km 最高52.0km)
高速道路:平均45.7km(最低43.8km 最高47.6km)
※ノーマル状態、アイドリングストップシステムOFF、穏やかなアクセル操作
PCXのセールスポイントなだけあって文句なしの素晴らしい燃費です。試しにかなり激しいアクセル操作をした際は燃費がL38kmまで落ちましたが、それでもすごい数値だと思います。ガソリンタンクの容量は8Lなので満タン時の最大移動距離は360kmくらいですが、自分は大体300kmを過ぎたあたりで給油するようにしています。ちなみにガソリンメーターのメモリが残り1本になって点滅しはじめた状態でガソリン残量は約1Lです。


【アイドリングストップシステム】
ONにすると信号待ちなどで停車の際にエンジンが停止して燃費が向上します。灯火類はすべて灯いた状態で再びアクセルを捻るとセルが回ってスムーズに走り出すので、自分で何か操作する必要はありません。また、バッテリーの電圧が一定以下になったら自動でオフになるので、バッテリー上がりの原因になることもないです。しかし自分は精神衛生上よくないので常にOFFにしていますw
PCXのアイドリングストップシステム


【シート下の収納】
容量25Lで前方にフルフェイスヘルメットが入るようになっていて、後方にレインウェアなどを積むスペースがありますが、幅が狭くて深さもあまりなく、照明も付いていません。また、ヘルメットの形状や大きさによっては入らないので、前方の左側にヘルメットを吊るためのフックが装備されています。しかしヘルメットを収納することを諦めれば積載量は十分で、2泊ぐらいの荷物なら余裕で入ります。シートも開閉途中で固定できるストッパーが付いているので、ダンパーはありませんが物の出し入れは楽ですし、全開にするとハンドルに当たるまで開きます。
収納可能:バブルシールド付きのスモールジェット(フリーサイズ)
収納不可:SHOEI X-TWELVE(Mサイズ)、OGK KABUTO エアロブレード3(Lサイズ)
PCXのシート下収納


【グローブボックス】
入口も中身も狭く、さらに底が斜めに下る形状になっているので使い勝手は良くないです。ふたもプッシュ式なので貴重品は入れられませんし、ETC車載器や冬用の分厚いグローブも入りませんでした。500mlのペットボトルが入るといううたい文句ですが、本当にペットボトルを入れるためだけの形状をしていますw スマホが充電できるシガーソケットもここにありますが、1Aの供給なので最新の大型スマホだと急速充電ができない可能性もありますし、ソケットとふたの位置が近いので長いタイプのソケットを挿すとふたが閉められません。それとハンドルにスマホを付けてカーナビにする場合もふたは半開きの状態にできない(ふたが全開になる)ので、走行中にここから電気を供給できません。
PCXのグローブボックス


【取り回し】
車両重量が130kgなので非常に軽く、車体も細いので平均体形の男性であれば取り回しで苦労することは全くありません。センタースタンドも楽に立てられます。ただし全長は一般的な原付サイズ(170cm前後)に比べて193cmと結構長いので、場合によっては駐輪の際に注意が必要です。
PCXのサイズ


【足つき】
シート高は76cmですが座面の幅が広いこともあって実際はそんなに足つき性は良くありません。ちなみに自分は身長174cm(股下80cm)なので深く腰を掛けてもかかとは地面につきますが、ベッタリの少し手前でピッタリという感じです。足元が窮屈に感じることはありませんが、ステップボードの前方は幅が狭いので、そこに足を置くと車体から爪先が半分くらい出てしまうのと、サイドカウルの張り出しがあって足元が見えづらい(カウルを蹴って傷だらけになってしまう)ので、中央のフラットな部分に足を置いています。椅子に座っているような乗車姿勢になるので走行中はバランスが取りづらいのでは?と思うかもしれませんが、原付などと違ってシートで腰がホールドできるので想像以上に安定しています。
PCXの足つき


【ハンドルまわり】
一見すると少し高さのあるハンドルバーですが、固定位置が低いこともあって操作性は非常に良く、長時間の乗車でも疲れにくいです。ウインカースイッチとホーンの位置が逆になっているので最初は少し戸惑いましたが、今ではこっちのほうが親指を動かす範囲が少なくて良いと思いますw パッシングスイッチやキルスイッチはありません。
PCXのハンドルまわり


【ブレーキ】
フロントがディスクでリアがドラムですが、普通に走る分には十分な利きだと思います。というのもコンビブレーキというシステムを採用しているため、基本的にブレーキングは左右のレバーを同時に握るだけなので、前後の配分などもを考えなくても済むので楽です。グリップとレバーの距離も一般的なので特に問題はありません。パーキングブレーキは装備されていないので少し不便なときもありますが、社外パーツで後付けすることが可能です。
PCXのブレーキ


【シート】
生地は少し硬いですが長時間乗っていても痛みは感じませんでした。雨天時でも滑ることもなく撥水性も良いです。しかしバックレストになる部分の生地が少し浮いた感じになっていてるので、深く腰掛けると最初は少し違和感があります。 PCXのシート


【灯火類】
LEDヘッドライトの視認性はハロゲンの高効率バルブより少し明るいかな?といった感じですが、日常使用においてはハイビームと共に十分な光量だと思います。ただし、ハイビームは照射幅が少し狭いので街灯のない道でカーブに差し掛かる際は目線の先が非常に暗くなるので注意が必要です。ヘッドライトのLEDチップは3つあり、左右の2つがロービームで、ハイビーム時は中央も点灯します。LEDポジションランプ(ラインビーム状)はヘッドライトと常に同時点灯するので存在感はありませんが、LEDウインカーやLEDブレーキランプの視認性は日中でも非常に良く、ハザードも装備されているので安心感があります。


【メーター】
視認性は非常に良く、日差しが強いような状況でも瞬時に情報を把握できます。速度計、燃料計、時計、オドメーター、トリップメーターのほかに平均燃費を表示する機能があります。水温計やタコメーターはありません。
PCXのメーター


【整備性】
消耗品の交換に関しては特に問題なく作業が行えるように設計されています。ただし外装はクリップを使って固定しているところが多く、カウルの脱着には非常に気を使うのでカスタムをする人は慣れるまで苦労しますw また、ヘッドライトやテールランプはLEDですが、いずれは球切れをする可能性もあります。しかしパーツリストを見てみるとどちらもアッセンブリー(すべて一体型)になっているので、万が一どれか一つでも消えると交換費用は結構な額です。それと自分は屋外駐車なのでバイクカバーを掛けているのですが、すぐにスクリーンが擦り傷だらけになってしまいました。気になる人はやわらかい布などを掛けて、洗濯バサミなどで固定してからカバーを掛けることをオススメします。


【総評】
PCXはすべてにおいて燃費の向上を念頭に置いた設計なんだと思います。ガソリンの消費量を減らすための控えめなエンジンフィーリング、空気抵抗を減らすための細いタイヤや余計な装飾のない外装、軽量化のためのリアのドラムブレーキ、消費電力を減らすためのLED灯火類、それらを見事に融合した結果がこの形であり、そこから生まれた個性が『軽快感』なのかなと。150ccというとスピードもパワーも中途半端で軽二輪の税金や保険代がかかって損というイメージが強かったり、ニーグリップやギアチェンジができないのはバイクじゃないなんて言う人もいますが、実際に所有してみるとそれらはある種の虚栄心であったり、固定観念でしかないと感じました。自分にとってバイクは普段の足であり、たまにロングツーリングにも出かけたりもしますが、日常における扱いやすさは抜群ですし、長距離走行となると時間は多少掛かりますが、景色を楽しみながら穏やかな気持ちで快適に走行できるというのは新たなバイクの価値観だと思います。