2026年10月10日

モグラ叩きから抜けだそう






ごみ異物不良が起きるときは、その異物不良の発生原因と不良はかならずつながっています。
あたりまえですが、あまり気に掛けていない事例が見受けられます。
そのひとつの事例がモグラ叩きです。

いろいろ対策をしてみたが結果が出ないという声をよく耳にします。
つまりモグラ叩きです。
モグラ叩きは、自分の想定範囲内で対策を考えます。
それが原因であれば、不良率は下がります。
しかし不良が減らないということは、それは原因ではなかったという事です。

つまり原因は、これまでの経験や知見や想定範囲外にあるということです。
このことに気がつかないと沼にはまります。

私も会社員時代はモグラ叩きでした。
つまり、結果だけ見ていて、現物も現場も観ていなかったわけです。

製造現場では三現主義というのがあります。
現場現物現時点をよく観察しろと、就職した大洋製鋼時代に教わりました。
まさにそれです。
でも私はさらに深めて、現物観察も目視ではなくデジタルマイクロスコープを使おうとか、目に見えない浮遊ごみや気流を可視化して観察しようと言うことを提唱しています。

不良が多いという数字だけでは原因は教えてくれませんが、現物観察や現場観察は原因を教えてくれます。
いままでの逆のやり方で、モグラ叩きから脱却しましょう。

週末三連休は、孫の七五三です。
そのほか、群馬県伊勢崎市で溶剤塗装ラインの5S観察、金曜日は日本塗装機械工業会のセミナーを受講します。

この半年、私のブログにAIのアクセスがすごいです。
毎日数百アクセスがあります。
半年前はそれほどでもなく、しかも土日のアクセスも多いのでAIのアクセスとわかりました。
どんどんノウハウが流出しているようで、気になっています。

相変わらずブログのあたまに出ている変な広告が止まりません。
すこし空行を入れることでかぶりを回避してみました。
  
Posted by pe_hirata at 11:42 │Comments(0) │ │塗装不良率 | 現場管理

2026年10月01日

塗料・塗装設備展「コーティングジャパン」




昨日9月30日は、幕張メッセで開催された塗料塗装装置展示会コーティングジャパンに行ってきました。
小雨が降っていましたが、開場時間の10時にはいることができました。
塗料・塗装設備展コーティングジャパン
まず最初に向かったのは、日本工業塗装協同組合連合会のブースです。
日本工業塗装協同組合連合会
トップ工業
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ブースにはお客様のトップ工業様の製品が展示されていました。
隣はこれまたお客様のNCC様のブースでした。
NCC
NCCブースではイタリア製の塗装ロボットが稼働していました。
これはガンを持ってティーリングすることができる塗装ロボットです。
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NCCブースではトップ工業様の塗装治具剥離事業の展示もありました。
大型の治具剥離燃焼炉の実機の展示がありました。
どうやって会場に持ち込んだのかお聞きしたら4トンフォークを確保してそろりそろり時間を掛けて搬入したそうです。
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治具の熱分解剥離炉
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その隣は、AI塗装外観検査装置のアインソリューションズ様のブースでした。
アインソリューションズ
ゴミブツAI検査装置
アインソリューションズ様は以前コンサルティングさせていただいた広島のムラカワさんの子会社です。
自社内であったらいいなという製品を自主開発されました。
近くのビンクスのブースでは、話題の溶剤近接塗装ベルロボットが稼働していました。
ビンクスの近接塗装ロボット
溶剤塗料配管洗浄の時にエアーを混入して洗浄時間を短縮するクイッククリーナーの展示もありました。
透明な樹脂パイプで作ったデモ装置もあって、機構がわかりやすかったです。
私もこの装置は以前からお客様に紹介しております。
ビンクスクイッククリーナー
クイッククリーナー

アンデックスでは溶剤と粉体のブースの空調装置の展示がありました。
アンデックスのブース空調装置
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ブース空調装置の概要
写真の左側の大きな装置がヒートポンプユニットです。
アンデックスの粉体ブースの空調装置
アンデックスのバッチ粉体塗装ブースの空調装置
粉体バッチブースのエアコン
バッチの粉体塗装ブースでも空調ができるそうです。
私が塗装業界にはいった40数年前では暑い寒いを口にするなど考えられなかったです。
私は工業塗装工場の環境整備が今後の人材確保の鍵を握っていると思っています。
アンデックスのバッチブース扉の自動開閉装置
アンデックス 中央間仕切り開閉装置の
アンデックスのバッチブースの扉や間仕切りの自動開閉装置も気になる装置でした。
IECブース
IECのブース空調ユニット
IEC溶剤ブース空調装置
IECもブースの空調装置を展示していました。
どちらのメーカーさんでも言えることですが、ランニングコストが気になります。
ニッペマジョーラ
古巣の日立金属ではマジョーラの試作をおこなって自動車メーカーのデザインと設計さんにプレゼンしました。
水洗ブースの空調
水洗ブースの空調のブースもありました。
ゴミブツ対策でぜひ検討いただきたい床のコーティングのブースもありました。
床塗装
フォークの跡が付かない
UV硬化でした。UV硬化
ファナックの移載と塗装ロボット
ファナックは移載と協働塗装ロボットの展示がありました。
中国企業のブース
驚いたのは中国企業から多数の展示があったことです。
日本は市場としては小さいと思うのですが。
硬化前粉体塗膜厚測定機コートマスター
硬化前粉体塗膜厚塗装装置のコートマスターです。
私のお客様でも活用されておられます。
前田シェルサービス
前田シェルサービスではコンプレッサーエアーの異物水分の測定監視装置の展示がありました。
この装置もかなり気になります。
前田シェルのエアーフィルター
前田シェルのエアー品質可視化装置
前田シェルのパーティクルカウンター

焼付炉も赤外やレーザーなどの展示がありました。
中波赤外線乾燥装置
レーザ乾燥装置ブース
中部電力 電気加熱
中部電力の2次タレ防止ヒーター

大気社
大気社のフィルム加飾バンパー
大気社ではバンパーのフィルム加飾がありました。大気社の近接ベル塗装ガン
大気社も近接塗装ベルロボットの展示がありました。
大気社の昇温シミュレーション
大気社の段ボールフィルタ
溶剤ブースの段ボールフィルタです。中小企業でも採用できるようになることを期待します。
コーティングジャパン
私はこの数年ではもっとも賑わっていたように思いました。
初日で、しかも天気も良くないのに混んでいました。
塗装設備の清掃の丸和産業
塗装ラインや前処理やブースの清掃をしていただける塗装専門清掃業者様の丸和産業様です。
私は清掃ノウハウと清掃装備が充実している外部の業者様の活用をおすすめしております。
エアー漏れの見える化コンサル
見えないエアー漏れを可視化するコンサルです。
真空断熱研究所の焼付炉内物温測定装置
物温測定装置

私も会社員時代は米国製の物体温度測定装置を使っていましたが、日本製が誕生しました。
真空断熱研究所様の焼付炉内物温測定装置は、私は注目しております。

今年のコーティングジャパンは見所満載でした。
ワクワクする展示がたくさんありました。
お客様にもたくさんお会いできました。
あす10月2日の金曜日まで開催していますので、皆様のご参加をおすすめいたします。

来週は、兵庫県加西市、高砂市、埼玉県川越市で電着、粉体、溶剤塗装ラインの異物対策コンサルティングです。
孫の七五三もあります。ライカで撮りたいと思います。
  
Posted by pe_hirata at 15:17 │Comments(0) │ │学び | ものづくり

2026年09月27日

私が塗装技術を仕事にすることになったきっかけ

私が塗装技術を仕事にすることになったきっかけをお話しします。
私は大学は理学系の化学科でしたので、工業化学の学びはほとんどありませんでした。
しかし小さい頃からものづくりが好きだったので、学校の先生になる気はありませんでした。
就職活動はひどい就職難の頃で、製造メーカーを中心に廻りましたが成績のいまいちで、しかも理学系ということもあり、どこからも内定はもらえませんでした。
もちろん塗装技術系という発想は気づきもしませんでした。
その中で、偶然自宅近くの船橋にある大洋製鋼から技術職で内定をもらえました。
大洋製鋼は現在の日鉄鋼板というカラー鋼板メーカーです。
配属先は製造部カラー鋼板課で、そこから私の塗装技術のキャリアが始まりました。
カラー鋼板課には広瀬主任とおっしゃる優れた先輩がいらっしゃり、一から塗装技術を教えてくださいました。
その教え方もとてもうまく、私は塗装技術の虜になり自分でも水を吸い込むタオルのように吸収していきました。
広瀬さんの報告書はバシッと結論が書かれており、わかりやすいように囲いや吹き出しを使うなど、大学でズルズルと文字を並べることしか経験していなかった私には衝撃的でした。
もちろん当時はパソコンは生まれていなかったので、すべて手書きです。
当時は塗装技術に関する専門書はほとんどありませんでしたが、それでも頻繁に新宿の紀伊国屋書店に行って塗料や金属学の本を探して購入していました。
広瀬さんのすごかったところは、その引き出しの多さでした。
樹脂の性能から始まり、なぜそうなるのかや弱点や長所、塗料の塗装工法や報告書の書き方に至るまで驚きの連続でした。
山形のアイジー工業などの顧客へもいつも一緒に出張し、顧客折衝の裏技も教えていただきました。
当時の大洋製鋼は3コートの塗装鋼板や静電植毛鋼板、ポリエチレン被覆鋼板など、現在の技術水準でもすごいと思われる技術をたくさん持っていました。
また統計的品質管理の考えがベースにあり、報告書でも多用していました。
あいにく私は大洋製鋼は7年で退職してしまいましたが、ありがたいことに現在もOB会におさそいいただいております。
今年も10月25日に参加いたします。
残念ですが広瀬さんは数年前にお亡くなり、もうお会いすることはできません。
今思うと、広瀬さんご自身も塗装が大好きで、こんな面白い技術なんだよと言うことを私に伝えたかったのだろうと思います。
私も塗装技術コンサルタントとして、塗装技術の面白さを少しでも伝えられたらといつも思います。

9月30日から幕張メッセで始まるコーティングジャパンに出かけて、そんなネタを集めてきます。

ブログの頭に突然へんな広告がはいるようになりました。
回避策を探していますが、いまのところわかりません。
申し訳ございません。  
Posted by pe_hirata at 11:10 │Comments(0) │ │人とのつながり | ビジネス

2026年09月21日

溶剤近接塗装

先日の日本塗装技術協会のセミナーでは、溶剤塗装の近接塗装ガンの講演がありました。
静電ガンとエアーガンの事例でしたが、どちらもロボット用でした。
被塗物との距離を近接で一定に保つにはハンドガンでは無理ですね。
静電ガンは、電流だけで無く電圧も制御することでショートしないというメカニズムです。

溶剤塗装は塗料がノズルで微粒化されてノズルから吐出され、空気中を飛行中にミストの溶剤が飛散して塗料濃度が上昇します。
そのため被塗物に塗着したときには濃度が高いため垂れなくなるというメカニズムです。
これが塗着ノンボラです。
つまり今回の近接塗装では、ミストの飛行距離が短いので溶剤の蒸発量が少なくなります。
そこでいずれのシステムでも塗料はハイソリッド系に作り替えるという作業が伴います。

この塗料の作り替えるという作業は、簡単ではありません。
タレだけで無く外観、光沢、色調の調整が求められます。

今回講演された皆様は、塗料メーカーや溶剤メーカーや塗料商社さんと一体になってこの地味で困難な作業をされています。
とても尊敬に値する作業です。
それぞれ1時間という短い講演でしたが、お話しに出なかったこのような裏側のご苦労も伝わってきました。

今週はシルバーウィークでお墓参りと経理、請求書作成です。
  
Posted by pe_hirata at 12:48 │Comments(0) │ │塗装技術 | ツール

2026年09月18日

金型内塗装技術

日本塗装技術協会のセミナーを受講しました。
その中で、自動車樹脂部品の金型内塗装技術の講演がありました。
塗装技術に40年以上携わる身としてはかなりショッキングな内容でした。

私は成形後に少し型を浮かして意匠樹脂を流し込むと思っていましたが、そうではありませんでした。
成形と、その反対側に塗装用のメス、つまり意匠面の金型が配置された1台の成形機で完結します。

成形後にオスの金型が製品と一緒に反転し、塗装用のメスの金型に装着されて塗料が挿入されます。
金型内で硬化し、サイクルタイムは現在1分だそうです。
樹脂はイソシアネートで、膜厚は300〜500μmです。
すでにレクサスの外装部品で実用化されています。
自動車用外装部品なので、当然生地との密着性、耐候性は十分に検討されておられます。

光沢は金型の表面で決まるため、同じ塗料でも鏡面光沢から完全マット仕上げまで自由自在だそうです。
またスプレー塗装によるユズ肌は無いため、完全鏡面仕上げになるそうです。
付随効果としては、ウレタン効果反応なので擦り傷もドライヤー加熱で分子間の水素結合が再結合するため傷が無くなるそうです。

現在はまだピラーでの実用化ですが、私は自動車以外のパソコンやスマホなどで急速に広がる予感がしました。
ブースの空調も、塗装焼付炉も必要ないので、ゲームチェンジになるかもしれないです。
ただし金属部品は当分むずかしいかなと思います。

旭サナックさんやファルテックさんのご講演も、とても面白かったです。
本日は日本工業塗装協同組合の総会なので、かなりの数の塗装専業会社の経営者の皆様は聴講できなかったと思います。
来年からは日程を外した方が良いと思いました。  
Posted by pe_hirata at 16:57 │Comments(0) │ │学び | ものづくり

2026年09月13日

気流を可視化する

塗装工程やフィルム製造工程などのセミクリーン現場における異物不良対策のファーストステップは、不良現品の外観不良箇所をデジタルマイクロスコープで拡大観察することです。

その観察で私の経験では、落下ごみと浮遊ごみのふたつに大きく分類できます。
落下ごみは製品の搬送経路の調査になります。
一方、浮遊ごみは現場の気流に影響を受けます。
そのため、目には見えない空気の流れ、気流を可視化して観察する必要があります。

私は独立開業当初は、蚊取り線香、ドライアイス、ヤカンの湯気、スモークテスターなどで観察していました。
あれから21年、今はスモークマシンやネブライザーを使っています。
これらの装置を使って、現場の図面に気流を矢印で記録しています。
同時に風速計で風速も測定し、記録しています。
すると、浮遊ごみの挙動や発塵源方向がわかります。

浮遊ごみ対策として、現場の気流を可視化することをおすすめいたします。

今週は、群馬県伊勢崎市と埼玉県美里町で溶剤、粉体塗装ラインの異物不良対策コンサルティング。
金曜日は、塗装技術協会のセミナーを聴講します。
私のお客様の発表があります。
そのため、日本工業塗装協同組合の総会は欠席となりました。  
Posted by pe_hirata at 11:40 │Comments(0) │ │ツール | 見える化

2026年09月04日

塗装工程のごみ異物不良対策のポイント

塗装製品の異物不良対策で、モグラ叩きになっている場合が少なくありません。
何をやっても不良率が下がらない。
どこから手を付けて良いかわからなくなった。
しかし原因に肉薄する対策では無く、とりあえずいろいろやってみるという対処療法ではごみ異物不良が減ることはありません。

塗装工程の異物不良対策のポイントは2つあります。
ひとつは、不良現品をマイクロスコープで拡大観察すること。
もうひとつは、その情報によって現場の浮遊ごみ、落下異物の挙動を可視化することです。

異物箇所を目視で見ても何もわかりませんが、デジタルマイクロスコープで観察すればある程度原因と発生工程が把握できます。
数個では全体像は把握できません。
少なくとも100ヶ程度の数が必要です。
一度では無く、1週間に数個程度の観察を続けていきましょう。

ある程度原因が分かってきたら、前処理水切り乾燥炉、搬送工程、ブース、焼付炉内などの工程を観察していきましょう。
それらの工程では浮遊ごみや落下ごみが観察されますが、状況によって私は可視化ツールを選定しています。

モグラ叩きで効果が出ないということは、自分の経験や発想以外に原因があるということです。
一般の異物対策コンサルタントで効果が出ない場合は、コンサルタントの経験の範囲でしか指摘ができないから効果が出ないわけです。
私は現物と現場の可視化、見える化から攻めて原因を探索するので、一般のコンサルタントとは逆の動きをとっています。

これから冬場に向かうと湿度が下がり屋外の風も強くなるので一般に不良が増えます。
現物と現場の見える化で、対策を進めることをおすすめいたします。

今週は、兵庫県加西市、高砂市、埼玉県小川町の電着塗装、粉体塗装、溶剤塗装ラインの異物不良対策コンサルティングです。  
Posted by pe_hirata at 15:44 │Comments(0) │

2026年08月30日

塗料塗装設備展「コーティングジャパン」のご紹介

今年もコーティングジャパンが開催されます。

第9回 塗料・塗装設備展 COATING JAPAN
会期:2026年9月30日[水] 〜 10月2日[金] 
会場:幕張メッセ
主催:RX Japan合同会社

塗装実機が稼働しているブースが多いので、設備仕様が写真よりはるかに把握できます。
無料のセミナーも開催されます。
私も行く予定にしています。

今週は、日本鋳造協会の表面処理セミナーで講師、埼玉県川越市で場内の暑熱雰囲気をサーモカメラで調査測定します。  
Posted by pe_hirata at 12:00 │Comments(0) │ │塗装技術 | 学び

2026年08月28日

日本塗装機械工業会のセミナーのご紹介

今年も日本塗装機械工業会のセミナーが開催されます。
年に1回のみの貴重な塗装技術セミナーです。

テーマ:次世代塗装技術が拓く未来〜自動化・環境対応の最新動向〜
主催 :日本塗装機械工業会
日時 :2026年10月16日(金) 10時〜17時 オンライン開催
    10月20日からアーカイブ配信もあります。
受講料:8,000円

焼付炉、塗装ロボット、高塗着エアレス塗装機など最先端の塗装設備のご講演です。
私も申し込みました。  
Posted by pe_hirata at 16:17 │Comments(0) │ │塗装技術 | 学び

2026年08月24日

浮遊ごみの可視化

先日はグリーンレーザーシート光源による浮遊ごみの可視化をご紹介しました。
このグリーンレーザーシート光源はリアルの浮遊異物の挙動を可視化します。
しかしその浮遊ごみがどのような大きさや形状をしているかはわかりません。
そのような時にとても役立つツールをご紹介いたします。
ダストサンプラー


NTTATCR「ダストサンプラー」
NTTATCRはNTTの子会社ですが、自社のクリーン技術で有効だったツールを販売されておられます。
このダストサンプラーは粘着剤が塗布されたフィルムです。
表面に貼ってある透明の保護シートを剥がして、現場に数時間暴露します。
するとシートの上に落下した浮遊ごみが粘着剤で捕捉されます。

暴露時間は現場のクリーン度にも因りますが、数時間から24時間程度です。
シートの裏側には保護用に透明の保護シートが貼り付けてあるので、その保護用の透明シートを剥がして暴露面に貼り付けます。
これで捕捉したゴミが保護され、再汚染が無くなります。
このシートを明るいところで観察して、ゴミの内容を確認します。

私も多用しておりますが、これまでの経験では繊維や粒子状などの形状や色調が観察できます。
すると発塵源がある程度推定できます。
個数を数えて暴露時間で割れば、定量的な把握も可能です。
製品の搬送経路に設置すれば、どの工程で汚染されているかも分かります。

現場の異物雰囲気の可視化にダストサンプラーをおすすめいたします。

今週は群馬県玉村町でコンサルティングです。
  
Posted by pe_hirata at 14:18 │Comments(0) │ │ツール | 見える化

2026年08月12日

塗装現場の暑熱対策について

夏休みにはいりましたが、現場のメンテナンスや工事で出勤されておられる皆様もいらっしゃると思います。
私も日立金属在職中はお正月、5月連休、夏休みは工事やメンテナンスでほとんど出勤していました。
管理職だったので代休もありませんでした。
夏休みはエアコンが稼働しない中での作業となりますので、くれぐれも体調にご留意ください。

この夏期もサーモカメラで現場の暑熱原因の可視化調査をしております。
当然ではありますが、最も影響を及ぼしているのが焼付炉です。
炉壁の断熱が弱い場合は、熱損失もしていますし現場の暑熱原因にもなっています。
この恒久対策は、難しいと思いますが隔離ではないでしょうか。

次に私が懸念している箇所は屋根と壁と窓です。
先週調べた現場では屋根裏は60℃、壁は45℃でした。
屋根の暑熱対策は費用が大きいため、頭が痛い課題です。
断熱塗装とか2重屋根や被覆などの工法がありますが、ちょっと大きな工場だと数千万円と見積もられた現場もありました。
そうなるとお金を生まない投資なので、経営者の皆様も投資に二の足を踏まれると思います。

一般に内断熱より外断熱の方が断熱効果が大きいと言われています。
しかし外断熱ができない場合は、梁の下に隔離壁を作る対策も有りなのかなと思います。

さらに工場全体の熱源と作業員の位置関係で、熱雰囲気の排気と給気設備の設置があります。
私のコンサルティング経験では、大手企業でも工場内の気流制御をされておられる事例はあまり見かけません。
つまり熱がこもっている状態です。

経営者の皆様とお話しをさせていただいていると、これからは人材確保のために暑熱対策の投資が必要とのことです。
私が仕事を始めた頃(45〜6年前)の塗装現場は、夏は暑くて当たり前、冬は寒くて当たり前でも人が集まりました。エアコンは事務所だけでした。
工業塗装の職場を魅力的にしていくためには、塗装設備への投資とともに環境改善への投資も重要になってきたと思います。

今週はお盆休みをいただいております。
あすは雨ですが、浦安の両親のお墓参りに行ってきます。  
Posted by pe_hirata at 20:11 │Comments(0) │ │環境 | 現場管理

2026年08月01日

浮遊ごみを可視化するグリーンレーザーシート光源

私が現場で浮遊ごみを可視化しているグリーンレーザーシート光源をご紹介いたします。
私が購入した19年前は浮遊ごみの可視化装置はほとんど知られていませんでした。
あるとき文献にレーザーによる可視化事例があるという文面があり、それは何かと調べたことが最初です。
現在ほどネット情報がでておらず、分からないまま1年ぐらい過ぎたときにクリーン技術の展示会で装置を見て驚きました。
すぐにメーカーのカトウ光研株式会社様を訪問し、私のお客様のトップ工業様で実演していただきました。
そこでトップ工業の高橋社長様のご助言とご支援を賜り、即購入に至ったという次第です。

私は1000mWを使っており、プラ箱に入れて日本全国、遠くは韓国や米国にも持参して現場の浮遊ごみの可視化をおこなってきました。
韓国の仁川国際空港の入国審査で装置が引っかかってしまい、このまま投獄かと焦りました。
オムロン粗粒子パーティクルセンサもあったので、たしかに怪しいと思います。

このグリーンレーザーシート光源は浮遊ごみの可視化だけでなく、トレーサーを使って詳細な気流観察にも多用しています。
まるで墨絵のように気流が可視化できます。

気流の映像は公開できるのがありませんでした。
気流以外での可視化事例では、溶接ヒュームの排気状況の観察とか静電溶剤塗装ガンや回転霧化ガンのスプレーミストの挙動観察もあります。
手軽に買える金額ではありませんが、お客様の製造現場で一度は可視化することをおすすめいたします。
カトウ光研株式会社様のグリーンレーザーシート光源は、オムロン粗粒子パーティクルセンサとともに私の強力な相棒です。

今週は、兵庫県加西市、高砂市、埼玉県川越市で電着、溶剤、粉体塗装ラインの塗装技術コンサルティングです。
  
Posted by pe_hirata at 17:09 │Comments(0) │ │ツール | 見える化

2026年07月26日

オムロン粗粒子パーティクルセンサ「ZN-PD50S」

先週はオムロン粗粒子パーティクルセンサでお客様の塗装ラインの搬送経路のパーティクル数を計測しました。
オムロン粗粒子パーティクルセンサは私の技術コンサルティングの強力な武器です。
このセンサは浮遊ごみを吸引して、その数を大きさのレンジ毎に計測する装置です。
半導体製造現場で使われているパーティクルモニターは0.5μm以上のパーティクルの数を計りますが、0.5μmはフィルムや塗装工程では実害はありません。
私達が生産活動しているセミクリーン雰囲気では5〜50μmという粗粒子のパーティクル数の挙動を把握する必要があります。
またパーティクルモニターはポンプで雰囲気を吸引しているため吸引量がわずかなのでスポットのいわゆる微分値の計測となります。
一方オムロン粗粒子パーティクルセンサはファンで吸引しているので吸引量は大きく、測定値は雰囲気を反映してくれます。

さらに私はパソコン用のリチウムイオンバッテリーを接続し、ポータブルにして測定しています。
また別売りの温湿度ロガー「ZN-THX21-S」を接続し、計測数値と温度と湿度をロギングしSDカードに保存されたデータをエクセルでグラフ化しています。
するとラインの搬送経路のどこにパーティクルの発生源があるかが可視化できます。
これまでも、セッティングゾーンの給気口付近とか、焼付炉のダクトの破損箇所を発見できたことがあります。

現場の発塵源の見える化にオムロン粗粒子パーティクルセンサをおすすめいたします。
オムロン粗粒子パーティクルセンサー
  
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2026年07月20日

日本塗装技術協会のセミナーのご紹介

日本塗装技術協会のセミナーをご紹介いたします。
テーマ:「工業塗装の未来に踏み出す最新テクノロジー」
〜環境負荷低減・高効率・低コストを実現する革新プロセス〜
日時・2026年9月18日(金)9:45〜16:05
会場: オンライン(ZOOMウェビナー)

受講料:日本塗装技術協会及び協賛学協会 会員 22,000円
    非会員 29,700円
1.「近接静電技術の深化と最新静電ガンのご紹介」
   旭サナック株式会社塗装機械事業部 高橋 信基様
2. 「産業用ヒートポンプの技術展望」
   一般財団法人 電力中央研究所 甲斐田 武延様
3.「産学連携がもたらす工業塗装の変革:高品質と環境対応を両立する新工法」
   久保井塗装株式会社 代表取締役 窪井 要様
4.「カーボンニュートラル実現に向けた自動車用金型内塗装技術の開発」
   日本ペイントオートモーティブコーティングス株式会社 小阪 一輝様
5.「自動車外装部品の高効率塗装ブースの導入」
   株式会社ファルテック 生産技術部 白神 洋志様

とても興味深い内容です。
私のお客様も自動車部品塗装の新ライン事例を発表されますので、私は必須で聴講させていただきます。
そのような理由により9月18日は工業塗装協同組合の全国大会と重なってしまいましたが、全国大会は欠席いたします。

今週は埼玉県美里町、石川県小松市、群馬県伊勢崎市の溶剤、粉体、電着塗装ラインの異物不良対策コンサルティングです。
  
Posted by pe_hirata at 14:21 │Comments(0) │ │学び | 塗装技術

2026年07月12日

暑熱対策の第一歩はサーモカメラ

今年も厳しい夏がやってきました。
私は暑熱対策の第一歩は、熱雰囲気の可視化が第一歩だと考えています。
その可視化の武器はサーモカメラです。
私はちょっとお高いFLIRのE4というサーモカメラを持っています。
このサーモカメラで夏は現場と熱源の可視化をしています。
また冬場は熱流出を可視化して、省エネ対策をご提案しています。

E4はいまから10年ぐらい前に入手しましたが、現在はスマホに装着するカメラも販売されています。
当時よりメーカーも増えたようです。

現場の気流も浮遊ごみも落下ごみも熱雰囲気も、可視化の視点で攻めると糸口がわかります。
お互い。9月まで十分な水分を取って乗り切りましょう。  
Posted by pe_hirata at 08:01 │Comments(0) │ │見える化 | 自然

2026年07月04日

製造工程のごみ異物不良対策セミナーのご案内

私が講演する製造工程の異物不良対策セミナーのご案内です。

テーマ:
ゴミ・異物の"見える化"で歩留まり向上!
外観品質最大の敵を"見える化"で撃退!
塗装・コーティング・フィルム製造現場におけるゴミ・異物対策の実践
〜原因を可視化、コストをかけずに根本から行う現場改善ノウハウ〜

主催;株式会社情報機構
講師:平田技術士事務所 代表 平田政司
技術士(総合技術監理部門、金属部門)
日時:2026年8月25日(火) 10:30-16:30
会場:[東京・大井町]きゅりあん 4階第1特別講習室
受講料:1名50,600円(税込(消費税10%)、資料付)
*1社2名以上同時申込の場合、1名につき39,600円
講座のポイント:
塗装やコーティング、フィルム製造工程の外観不具合で最も多いものは「ゴミ、異物」です。
異物不良は製造コストを著しく上昇させ、収益を圧迫します。
今回は、製造工程の異物(ゴミブツ)対策を、「見える化」という視点でアプローチします。
不良発生原因であるゴミ異物をダイレクトに観ることで犯人を追い込んでいきます。
講演会場では、実際の見える化ツールを使って発塵メカニズムをご覧いただきます。
現場の不良発生メカニズムが「見える」と、「気づき」が起こり、効果が得られる対策につなげることができます。
いろいろやっても効果が出ないということは、知見経験の範囲外に不良原因があるということであり、これがモグラ叩きにつながります。
逆に不良原因の「見える化」を行えば、効果が得られる対策を構築することができます。
今回のセミナーを行動の指針としてお役立てください。
長年に渡る製造現場の泥臭い地道な経験を基に、改善ポイントを解説します。

今回主催の情報機構様から講師紹介割引をいただいております。
申込時にHP申込フォーム備考欄へ専用コード【 L-422 】を入れて申込下さい。

お客様の異物不良対策に新しい道が拓けるとお約束いたします。

今週は、兵庫県加西市と高砂市で電着、粉体、溶剤塗装ラインの異物不良対策コンサルティングです。
  
Posted by pe_hirata at 14:54 │Comments(0) │ │ツール | 見える化

2026年06月28日

第9回埼玉塗装コンクール

土曜日は大宮コニックシティ市民ホールで埼玉工業塗装協同組合主催の埼玉塗装コンクールが開催されました。
私は作品の審査と見学で参加しました。
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関東に台風が接近していましたが、多数の皆様がお越しになり盛況でした。
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工業塗装協同組合は塗装専業会社様の団体です。
年に1回工業塗装の技術向上を目的に規定課題と自由課題の作品を作成し、コンテストと表彰をおこないます。
自分一人では自らの実力がわかりませんが、こうやって他の人の作品を見ると自分のレベルが明らかになりまた次の研鑽に繋がると思います。
特に工業塗装はお客様のご希望通りに塗装するという点で、塗装規格が規定された規定課題の出来具合が非常に重要です。
工業塗装協同組合ではとてもすばらしい取り組みをされておられると思います。

今週は、群馬県玉村町、埼玉県川越市で溶剤塗装ラインの異物不良対策コンサルティング。
カティサークの押切社長様からWebマーケティングのご指導もいただきます。  
Posted by pe_hirata at 10:42 │Comments(0) │ │学び | ものづくり

2026年06月21日

事務所開業21周年

本日は私の事務所の開業21周年でした。
21年間お客様からご愛顧いただき、心から感謝申し上げます。

21年間というとリーマンショックや東日本大震災、コロナ禍などがありましたが、皆様に支えられ現在まで塗装技術コンサルティング稼業を続けることができております。
誠にありがとうございます。

21年前は現在ほど塗装製品の異物対策の情報が流れておらず、それぞれの企業内で工夫をしながら対応していました。
在職した日立金属でもコピー用紙の上に落ちるごみを観察したり、搬送経路にひさしを付けたり試行錯誤しながら対策をしていました。
当時はまだ気流や浮遊ごみの可視化には気がついておらず、まさにモグラ叩きでした。
月に1回ラインが止まる日に自分一人で焼付炉内の掃除をやっていましたが、不良率は変化せず悩んでいました。
原因は焼付炉内では無かったわけです。

34歳のときに技術士という技術コンサルタントの国家資格を取得しましたが、日立金属の仕事に満足していたので独立するつもりはありませんでした。
そのまま10年近く過ぎたあるとき技術士協同組合の会合に参加して、独立開業されておられる皆様の生き生きとした姿を拝見しました。
その姿に感動し私もいつか独立開業してみたいと思い始め、47歳で開業しました。

開業前は中小企業の塗装技術開発をお手伝いしようと考えていましたが、開業してみるとどちらのお客様からも異物不良対策コンサルティングをご依頼いただいたという次第です。
走りながら対策ノウハウを固めていくなかで、次第に不良発生メカニズムの可視化に気がついて少しずつ装備を買い増ししました。

私はあと数ヶ月で69歳になりますが、ありがたいことにまだ年金をいただいておりません。
それも私のお客様のおかげだと思っております。
いつまでコンサルタントを続けていくかはわかりませんが、お客様からお声かけいただく限りは続けていきたいと思います。
これからもよろしくお願いいたします。

今週は、埼玉県美里町、群馬県伊勢崎市で電着、粉体、溶剤塗装工程の異物不良対策コンサルティングです。  
Posted by pe_hirata at 11:20 │Comments(0) │ │ビジネス | コンサルティング

2026年06月16日

クリーンスーツの洗濯

梅雨が明けると毎年酷暑が始まります。
私が住んでいる熊谷は昨年連日40℃越えの週もありましたが、今年は昨年以上の暑さが予想されています。
製造現場は塗装現場のように熱源を抱えた工程があり、気象データ以上の厳しさになります。
そのような中でも発塵を防ぐためクリーンスーツを着用しなくてはならないという事情があります。

現場を拝見すると汗をかいているのにクリーンスーツを1週間着用している現場が少なくありません。
私はクリーンスーツは毎日洗濯して着用することを強くおすすめしております。
また洗濯は作業員の皆様がご家庭で洗濯するのではなく、現場近くに中古の全自動洗濯機を設置し、現場の近くで洗濯しましょう。
ご家庭で洗濯することはご家族にご負担を与えてしまうことにもなり、また通勤過程でのゴミの付着を防ぐことができません。

全自動洗濯機でクリーンスーツを洗濯すると、脱水後に干さずに着用することができます。
ほとんど濡れておらず、また適度に湿気ているのでホコリも立ちません。
理想的には昼休みの始めに洗濯を始めて作業開始の時に洗濯完了後のウエアをそのまま着用するのが良いです。

ごみ異物対策と作業員負荷改善の一石二鳥のクリーンスーツの現場洗濯をおすすめいたします。

今週は、埼玉県小川町で溶剤塗装工程の異物不良対策コンサルティングです。  
Posted by pe_hirata at 14:31 │Comments(0) │ │現場管理 | 5S

2026年06月07日

台風のときは工場の扉を閉めましょう

先週は今年一番大きな台風が来ました。
関東では冠水した道路もありました。

台風のあとでたまに耳にするのは、塗装工程の異物外観不良が増えたというお話しです。
意外と守られていないのは、製造工場の建屋の窓や扉をすべて閉めるという点です。

製品の搬入出があるため難しい課題ですが、特に大扉を開けっぱなしにしておくと強風が建屋を揺らして天井やライン内の落下ごみが増えます。
昔は当たり前のように閉められていましたが、世代が代わりノウハウが伝わらず忘れられているように思います。

塗料、シンナーの入荷停滞はだいぶ解消されてきているようですが、硬化剤などはまだ深刻です。
少しでも不良を減らして難局を乗り越えましょう。

今週は、兵庫県加西市と高砂市で溶剤、粉体、電着塗装ラインの異物不良対策コンサルティングです。  
Posted by pe_hirata at 12:55 │Comments(0) │ │自然 | 現場管理

2026年06月01日

塗装工場の風を把握する

先週は給排気バランスについて投稿しました。
給排気バランスが崩れていると汚れた雰囲気がクリーンエリアに流れ込んだり、またその逆もあります。

店舗や一般家庭や製造現場で、なぜそのような現象が把握できないのでしょうか?
それは空気の流れ、つまり風は目に見えないからです。
また浮遊しているホコリの挙動も目に見えません。
目に見えないため、不具合が起きていても分からないわけです。

したがって風を見える化して不具合が起きているメカニズムを把握すれば課題を解決する事ができます。
たとえば電動シャッターが設置してある工場でシャッターが工場内にへこんでいる状況をよく目にします。
つまりこれは工場内は強制排気されいるため陰圧になっており、シャッターが開くとドバッと外のホコリが工場内に流れ込むことになります。
しかも開き初めは開口が狭いので風速も速くなり、床のホコリを一気に巻き上げてしまいます。

私は独立当初は蚊取り線香で工場内の風の流れを調査していました。
いまではいろいろな機器を使って可視化し、記録しています。
この風の流れをたどっていくと塗装工場やフィルム工場などクリーンエリアに向かうことが多いです。

塗料とシンナーの不足のいま、溶剤塗装の不良を極限まで減らす必要があります。
まず第一歩で製造エリアの風を把握することをおすすめいたします。

今週は、埼玉県川越市、埼玉県草加市、茨城県茨城町で、塗装工程の異物不良対策コンサルティングです。  
Posted by pe_hirata at 14:05 │Comments(0) │ │見える化 | 塗装技術

2026年05月24日

店舗や一般家庭や工場建屋の給排気バランス

先日新しくできた大型登山用品店に行ったところ、エアコンと換気扇が残念な位置に設置されている状況が目に付きました。
その店舗では、大型の天井吊り下げエアコンのそばに複数の有圧換気扇が設置されていました。
すると空調はどうなるかというと、エアコンから出てくる空調雰囲気はすぐに排気されてしまいます。
これでは夏場はあまり冷えないし、冬場はあまり暖かくなっていないと思われます。
店舗をぐるっと見渡しましたが、自然給気や強制給気は無かったので対面の店舗の出入り口の開放時に外気が流れ込んでいると考えられました。

この店舗の空調はどうなっているかを推定すると、有圧換気扇で排気された雰囲気量が店舗の出入り口から流れ込みます。
しかしエアコンは店舗の一番奥に設置されまた近くに有圧換気扇があるので、出入り口から流れ込んだ夏場の暑い外気や冬場の寒い雰囲気は温度が調整されないまま店舗に留まると考えられます。

このような状況は一般家庭でも目にすることがあります。
最近は部屋の密閉が良いため、キッチンで換気扇を作動するとシンクの排水口から臭い空気が逆流する現象があります。
私の娘が大学生のときに借りたアパートがそうでした。
サッシの近くにある自然給気のフィルタを掃除するか、あるいは開放しないと部屋の給排気バランスが取れないわけです。

工場においても似たような現象を目にすることがあります。
一般に天井排気ファンは設置されていますが、自然給気や強制給気はあまり見かけません。
つまり熱源や発塵源を考慮した気流設計になっていません。
既設の工場では難しい面がありますが、工場を新設する場合は熱源やクリーン雰囲気が必要な場所を考慮した気流設計をおすすめいたします。

今週は群馬県玉村町で溶剤塗装ラインの異物不良対策コンサルティングです。
月末なので経理と請求書発行もおこないます。

  
Posted by pe_hirata at 15:10 │Comments(0) │ │自然 | ものづくり

2026年05月17日

色材協会の塗料入門講座

ご承知の通り、工業塗装業界は不安定な状態が続いています。
量は確保できているという政府の見解には誰も納得していないと思います。
現場を見ない、見に行かない。
見ざる言わざる聞かざるですね。

このような不安定な状況こそ、人材教育が工場経営の鍵となります。
これまで毎年11月に開催される日本塗装技術協会の塗装入門講座をご紹介してきましたが、色材協会も優れた入門講座が開催されます。

第66回塗料入門講座
主催   :一般社団法人色材協会関東支部
前期日程:令和8年6月18日(木)9:25〜16:55、19日(金)9:30〜16:45
後期日程:令和8年7月 2日(木)9:25〜16:45(名刺交換会17:00〜18:30)、3日(金)9:30〜16:45 
会場  :日本ペイントホールディングス株式会社 東京事業所 センタービルAホール
四日間に渡って塗料の詳細な講演がプログラムされています。
オンラインでは無いため出張がきついかもしれませんが、聴講後には現場の課題解決に大きな武器となるはずです。
分割申し込みも可能との事ですので、一部だけ聴講することもできます。
私が会社員時代もそうでしたが、教える工数が膨大で大きな負担となっていました。
色材協会や日本塗装技術協会の入門講座を活用して、若手の戦力化をおこないましょう。

今週は石川県小松市、埼玉県美里町で異物不良対策コンサルティングです。  
Posted by pe_hirata at 17:56 │Comments(0) │ │学び | 塗装技術

2026年05月10日

周辺視目視検査法の佐々木章雄先生のセミナーのご紹介

塗装製品の外観検査は速度と精度が求められます。
このふたつは両立しないと思われるでしょうか。
いえ、両立します。
たとえば一生懸命時間を掛けても見逃しが起きます。
それは一点を集中してみているので、周辺の欠陥が見えなくなってしまうというメカニズムです。
しかしぼんやりと広い範囲を眺めていると小さな虫が飛んでいるのに気がつくと思います。

あまりたとえが良くありませんが、これが周辺視目視検査法です。
この周辺視目視検査法の佐々木章雄先生の講演が開催されます。

周辺視目視検査法の進め方と実施法【LIVE配信】導入の手順・効率化するための光源選定ポイントや検査員育成まで
開催日時 2026年07月15日(水) 10:30〜16:30
主催   (株)R&D支援センター
講師   周辺視目視検査研究所 佐々木 章雄先生

私は20年ぐらい前から佐々木先生のご指導をいただいております。
外観検査は、がんばれ、見落とすなという体育会系では見逃します。
ダブル検査をすると検査の精度が上がるのではなく、見逃しが多くなります。
外観検査は、医学的、技術的なメカニズムがあります。
たとえば周東選手が盗塁するときは、ぼんやりピッチャーを見てタイミングを図るそうです。
これはまさしく周辺視目視検査法のメカニズムです。
現在では日本の自動車メーカー様全社に行き渡っており、部品メーカーにも広がっています。
周辺視目視検査法を学んで、検査のコストダウンを検討することをおすすめいたします。

今週は、兵庫県加西市、高砂市、群馬県伊勢崎市で塗装工程の異物不良対策コンサルティングです。  
Posted by pe_hirata at 19:11 │Comments(0) │ │学び | 現場管理

2026年05月06日

不良率のグラフを掲示する

連休明けのラインの状況はいかがでしょうか。
私の会社員時代の経験では稼働停止中のラインメンテナンスが悪いと、立ち上がりの不良率、特に異物不良率がひどい数値になりました。
それ以来、私は長期連休ではほとんど休みを取らず、ラインの点検とメンテナンスをおこなう習慣になってしまいました。
今では許されない事だと思います。
一番ひどい時は、元旦しか休まなかった年がありました。
管理職だったので休日出勤手当も残業分もゼロでした。
自分の能力不足が原因ですが、このときの負の経験が今のコンサルティングにつながっています。

異物不良改善活動をおこなっていると短期間では成果が分からないことが多いです。
私の経験では3ヶ月ぐらいの期間で不良率が徐々に下がっていきます。
そこでおすすめなのが、異物不良率のグラフ化と掲示です。
ほとんどの現場では不良率はエクセルで管理しているか、あるいは何も管理していないかです。
私は面倒でもエクセルでグラフにして、印刷して掲示することをおすすめいたします。

実は私の趣味の写真でもそうです。
普段はディスプレイやスマホで見るだけですが、特に気に入った写真は大きく引き伸ばして印刷しています。
すると印象がまったく違います。
不良率もパソコンのデータを見るだけと印刷物を見るのではまったく受ける印象が異なります。
印刷物を眺めていると、気づくことがあります。
また掲示盤に不良率グラフを貼り出すと、検査員から思いもしなかった改善アイデアを受けたこともあります。
異物不良対策はチームのちからの結集が必要です。
その武器として不良率グラフの活用をおすすめいたします。

今週は、埼玉県川越市で異物不良対策コンサルティングです。
  
Posted by pe_hirata at 16:35 │Comments(0) │ │現場管理 | 塗装不良率

2026年04月27日

溶剤塗装の塗料とシンナーの節減策

溶剤塗料とシンナー不足の件は、数週間経っても先が見通せないばかりか悪化する一方です。
今となっては手遅れで焼け石に水かもしれませんが、スプレー溶剤塗装の塗料とシンナーの節減策について記載します。

まずレシプロ塗装ラインの場合は、ハンガーに目一杯掛けて空きを無くしましょう。
これが最重要ですが、掛けが間に合わないなどの理由で徹底されていないことが多いです。
乾燥中の干し柿のように、空きなくずらっと吊して無駄吹きを止めましょう。
稼働時間の関係でラインスピードを落とせるなら、ラインスピードを下げてその分レシプロ速度を落としましょう。
相対速度が小さければ塗着効率は良くなるので、吐出も落とせます。
被塗物とガン距離を近づけることができれば良いのですが、私の経験では調整が難しかったです。
一般にレシプロ塗装では自動で塗りきり補正は極力しないという方向ですが、今は非常事態です。
レシプロ塗装の吐出を少し落として吹き散りを少なくし、補正塗装を投入するという荒技も有りだと思います。

ロボット塗装でもレシプロ塗装でも極力色替えを少なくする工程を組めると色替えの洗浄シンナーを少なくすることができますが、納期の問題も絡むかもしれません。
非常事態宣言ということで、生産管理部門にも相談してみましょう。
色替え時の洗浄シンナーにエアーを噛ませると洗浄時間が短縮し、シンナー量も少なく出来ます。
IECやランズバーグやビンクスなどから自動エアー供給器が発売されていますが、色替え時に吸込み口を持ち上げてエアーを吸い込ませる方法は昔からよく実施されています。
可能であれば色替えのカラーチェンジバルブの位置を極力塗装ガンに近くすればその分洗浄シンナーは少なくできて色替え時間も短縮できます。
現場を見ると、なぜかガンからかなり遠くに設置してあることが少なくありません。

これらの策を投じても、劇的な改善は難しいです。
私はまず最初に塗装不良を無くすことが前提かと考えます。
連休中に対応策を検討することをおすすめいたします。  
Posted by pe_hirata at 13:50 │Comments(0) │ │現場管理 | コスト

2026年04月19日

溶剤塗装ブースで粉体塗料を吹き捨て塗装する

シンナー不足の解決がまだ見通せない状況にあります。
そのような背景の中で、シンナーを使わない粉体塗装は今のところ塗料確保に支障は無いようです。
そのため私のお客様の中でも、顧客と相談の上で溶剤塗装から粉体塗装への切り替えが行われた事例が少しずつ増えています。
色調や光沢を合わせることは可能ですが、粉体塗装は一般にユズ肌があり顧客の承認が必要になると思います。
しかし背に腹はかえられない事情もあろうかと思います。

粉体塗装は専用の塗装装置が必要ですが、コントローラーとセットになった手塗り塗装装置はそれほど高額ではありません。
また塗装技能も溶剤塗装をしている作業員ならばすぐに塗装可能です。
焼付け温度は若干高くなりますが、既存の設備で対応可能な範囲です。
ブースは溶剤の湿式ブースで吹き捨て塗装をおこないます。
粉体塗料が回収できる粉体塗装ブースは、この緊急での設置は無理です。

私が考える懸念事項は、溶剤の湿式ブースで吹き捨て塗装して溶剤塗料と粉体塗料が混ざるとブースに凝集剤を入れていても塗料の凝集が無くなりヘドロ状態になることです。
私は会社員時代も含めてこの課題はあきらめていました。
いろいろな凝集剤を試してきましたがヘドロ状態は改善できず、清掃作業に膨大な作業負荷とコストが掛かっていました。
ところが数年前にプロセスイノベーションの凝集剤に出会ってから長年の懸案事項が解決できました。
溶剤単独のオーバースプレー塗料でも、溶剤塗料と粉体塗料が混ざり合ったブース水でも問題なく塗料凝集が確保され、ブース水が澄んでいます。
私のお客様でも次々に効果が確認できています。

私はプロセスイノベーションさんとはまったく利害関係はありませんので、中立公平にこの凝集剤をご紹介しております。
緊急で粉体塗装の導入をされる現場では検討をおすすめいたします。

連休前のメンテナンス準備でお忙しいことと思います。
今週は、埼玉県美里町、茨城県茨城町で電着塗装、溶剤塗装、粉体塗装の異物対策コンサルティングです。  
Posted by pe_hirata at 14:02 │Comments(0) │ │現場管理 | 粉体塗装

2026年04月12日

溶剤塗料のシンナーの代替え

いったい世の中どうなっちゃったのでしょうか?
シンナーの品不足の件です。
政府は生産は遅れていないのでどこかで詰まっていると言うし、業界団体ではものが入ってこないと言うし、真実がまったくわかりません。
転売やがネットに高値で出品していると言うし、世も末です。

入手できないシンナーの代替えを検討している事例が増えてきました。
どうやって検討するかは難しい問題です。
私はまずSDSで現行のシンナー組成を確認しています。
そこに書いてある溶剤成分のCASナンバーで沸点を検索して調べます。
正確に言うと正しい判断方法ではありませんが、検討シンナーは沸点が近い成分で構成されているかを私は確認しています。

樹脂の溶解性は、構成溶剤の真溶剤を確認します。
またビーカーに検討シンナーを少し入れて、該当塗料を滴下して塗料のしずくの拡散状況を観察します。
しばらく放置してゲル化しないかもあります。
でも最後は塗装してみないとわからないです。

はやくこのドタバタが終わることを願っています。
今週は兵庫県加西市と高砂市と群馬県伊勢崎市の溶剤、粉体塗装現場のゴミブツ対策コンサルティング。
広島のお客様とのミーティングが一件あります。
週末は浦安で父の七回忌法要です。
  
Posted by pe_hirata at 17:55 │Comments(0) │ │現場管理 | 塗装技術

2026年04月05日

私のコンサルティングの「見える化」の視点

私のコンサルティングでは「見える化」を使って不良率の改善を進めています。
その際の「見える化」の3つの視点を解説します。

ひとつ目は、不良現品の不具合箇所の「見える化」です。

これまで数多くの現場を指導してきましたが、不良現品の不具合箇所を目視だけで観察している場合が少なくありません。
自動車ボディや自動車部品の場合は外観不良の検査基準の閾値は0.5mmが一般的です。
自動車以外では0.2mmという極小の閾値の事例もあります。
これらの異物不良は、目視では不良の原因は判断できません。
最低でも200倍、私は600倍以上のデジタルマイクロスコープで観察しています。
すると現品の不具合箇所は、その原因をかなりの部分まで示してくれます。
これが不具合箇所の「見える化」です。
目視のみで判断して対策を取っている現場の皆様は、すぐにデジタルマイクロスコープを購入し現場に投入することをおすすめいたします。

二つ目の「見える化」は、現場の不良発生メカニズムの「見える化」です。
これは私のホームページや講演などでご紹介しているように、グリーンレーザーシート光源やスモークなどによる浮遊異物や風向などの挙動の可視化、「見える化」と、風速計や静電気測定機やオムロン粗粒子パーティクルセンサなどによる数値化です。
私は振動センサーを使ってラインのハンチングや振動を可視化数値化する場合もあります。

三つ目は少し手間が掛かるので敬遠される場合が少なくありませんが、情報の「見える化」です。
たとえば不良率、再塗装率を日々追っかけている現場はそれほど多くありません。
つまり不具合の程度が可視化できていないわけです。
できればこれらの数値はグラフ化して、傾向を可視化、「見える化」しましょう。
不良率が可視化できたら、それらの不良による損失金額を算出してメンバーで会社の痛みを共有化しましょう。
前述の風向風速、パーティクル数についても私はを現場のマップに落とし込んで不良発生メカニズムを把握するようにしています。
これも現場の不良発生メカニズムの可視化、「見える化」です。

これらの3つがかみ合ったときに、しっかりした改善活動成果が得られます。
3つの見える化を取り込むことをおすすめいたします。

今週は、埼玉県川越市、群馬県玉村町、埼玉県草加市でコンサルティングです。  
Posted by pe_hirata at 17:56 │Comments(0) │ │コンサルティング | 現場管理

2026年03月29日

自然排気口からの落下ごみ

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週末に熊谷の桜を見て回りましたが、まだ5分咲きぐらいでした。
しかし昼間は21〜23℃にもなりましたので、週中で満開になってしまい次の週末はかなり散ってしまうと思いました。

そろそろ連休のメンテナンスの手配と準備が固まってきた頃かと思います。
メンテナンスリストを作成して、抜けが無いようにしましょう。

よくある抜けですが、セッティングゾーンや焼付炉内の自然排気口からの落下ごみがあります。
普段観察できない箇所なので忘れられていることが多くありますが、なぜか排気口が搬送直上に設置されていることが多く、落下ごみが製品を直撃している場合が少なくありません。
また自然排気口までの高さが高く、足場が必要になることが多いです。

排気口の真下の床に落下ごみが観察される場合は、排気口の届く範囲で清掃が求められます。
自然排気口は強制排気ではないので、ライン停止の日には外部からの逆流もあり炉内を汚してしまいます。
月曜日の朝一番など炉内温度が低い時に観察し、連休中のメンテナンスに加えることをおすすめいたします。

期末のため、今週は石川県小松市のコンサルティングのみです。
  
Posted by pe_hirata at 17:53 │Comments(0) │ │現場管理 | 塗装不良率

2026年03月23日

仕事の射程距離

私は日本経済新聞の私の履歴書を読むのが好きです。
今月は元厚生労働次官であられた村木厚子さんです。

第18回でとても深いお話しがありましたので、ご紹介いたします。
それは「仕事の射程距離」というお話しです。
これは村木さんが大学生の時に経済学の教授から受けた話しだそうです。

ジャンルが異なるAからEまでの仕事がある。
A〜Cに1年ずつ、Dに2年、Eに5年携わったとする。
するとその人の仕事の射程圏内は、5つの仕事にそれぞれ5年間携わったのと同じ大きさになるとのことです。
どれかひとつだけでも深く携わると、他の分野は浅くてもその人のキャパシティはかけ算で大きくなるそうです。
公務員は転勤が多いそうですが、村木さんも後々でそれぞれの経験が有機的につながって同様の経験をされたそうです。

自分が携わっている塗装工程は前処理から塗装、焼付けまで長く、塗装も現場に依っては電着塗装、溶剤塗装、粉体塗装のすべて行っているところもあります。
さらには検査や梱包まで幅広いため、最近はそれぞれの担当の専門職になっている場合が多いように想います。
そこで上記の村木さんのお話を照らし合わせてみると、タイミングがあれば製造から設備、生産技術、品質保証あるいは営業など、人材を廻すことが人材育成で重要のように思いました。
どこも人手不足ですが、長期の経営課題のひとつとして取り組んでもはいかがでしょうか。

3連休は年明けに生まれた8番目の孫のお宮参りで名古屋に行っていました。
今週は、埼玉県川越市と群馬県館林市でコンサルティングです。  
Posted by pe_hirata at 10:49 │Comments(0) │ │学び | ものづくり

2026年03月15日

5月連休の焼付炉内清掃

あっという間に3月が過ぎつつあり、そろそろ5月連休のメンテナンス計画の時期になりました。
5月連休は比較的涼しい時期なので、焼付炉内の清掃は必須です。

炉内の清掃は次の手順でやりましょう。
1)ダクトのフィルターを外す。
2)床や壁、屋根の燃焼生成物をホウキでざっと落とす。
3)搬送レールのゴミもざっと清掃する。
4)タッククロスで屋根、壁、床、搬送レール、ターンホイール、ダクトの外側と開口部を清掃する。
5)掃除機でゴミを清掃する。できればホースを長くして掃除機本体は炉外に置く。
6)炉壁の鉄板のつなぎ目にゴミが溜まっていて炉温を上げると広がってゴミが出てくるため、つなぎ目は掃除機でゆっくり清掃する。
7)バーナーと循環ファン前後も念入りに清掃する。けっこう汚れています。
8)掃除機は奥から出入り口へ下がって清掃する。
9)フィルタをエアブローなどで清掃して取り付ける。
10)数時間空回しする。
11)空回し後、炉内を観察し、床にゴミの飛散がなければフィルタを新品に交換する。
12)さらに空回しする。

清掃前後でオムロン粗粒子パーティクルセンサを用いてパーティクル数を計測、記録しておくと、清掃の効果が把握できます。
数値が下がっていなければ、清掃のやり直しです。
寝た子を起こさないために炉内清掃しないという現場もありましたが、清掃は必須です。
連休に向かって作戦を練りましょう。

今週は、埼玉県美里町と群馬県伊勢崎市でコンサルティングです。
春のお彼岸なので熊谷から浦安まで行きますが、毎回一日仕事になります。
3連休は、孫のお宮参りで名古屋に出かけます。  
Posted by pe_hirata at 15:42 │Comments(0) │ │現場管理 | 塗装不良率

2026年03月08日

スプレーパターンの可視化

溶剤塗装の条件設定には、スプレーパターンの観察が有効です。
一般には一斗缶に塗って観察しますが、より詳しく観察するには模造紙や新聞紙に塗ってみると良いでしょう。
私は会社員時代にはレシプロ塗装機で塗り重ねや吹き散りを確認していました。

コンサルティングを始めてグリーンレーザーシート光源を購入後は、ガンの斜め後ろからシート状のレーザー光を当ててパターンを観察することがあります。
ベルガンの跳ね返りなども詳細に観察できます。
私は15年以上、カトウ光研株式会社様の1Wのグリーンレーザーシート光源を愛用しております。

グリーンレーザーシート光源を使う場合、連続的に条件を変えながらパターンの変化を観察することができるためスピーディーに条件設定が可能になります。
もちろん静電気による廻り込みも観察できます。

乗用車並の価格のグリーンレーザーシート光源を購入するのは厳しいかもしれませんが、溶接ヒュームの排気状況の観察など浮遊異物の観察以外にも使える場合が多いです。
いろいろな面で可視化は有効な観察手段です。

今週は、兵庫県加西市と高砂市で塗装工程の異物対策コンサルティングです。
  
Posted by pe_hirata at 14:49 │Comments(0) │ │見える化 | ツール

2026年03月02日

前処理工程の異物対策

先日から前処理工程の話題を書いています。
それが理由かどうかはわかりませんが、先週もアクセス数が爆上がりでした。
そのため今回も前処理関連の事を書いてみます。

前処理の洗浄工程は、脱脂や水洗があるため異物不良の原因としてはあまり認識されていないように思います。
しかし溶液には洗浄過程の異物が溜まっていくため、洗浄後の被塗物表面に異物が残ってしまうことがあります。
そのため各工程の異物を除去する必要があります。

場所は、湯洗や予備脱脂など前工程からやっていくのが基本です。
フィルタろ過と油水分離器の同時設置ですが、鉄系素材の場合はマグネットフィルターを設置している事例も少なくありません。
油水分離器は様々なタイプがありますが、私の経験ではステンレスベルト方式がよかったです。
これらの装置をしっかりすれば、脱脂剤の交換頻度が少なくなります。
現場によっては補給のみで、何年も交換していない事例もあります。

塗装前の異物付着が少なくなるだけでなく、古い脱脂剤の産廃費、交換費も減るという良い循環にはいっていきます。
異物不良は塗装工程と焼付炉内に目が行きやすいということがありますが、前処理工程にも目を向けられることをおすすめいたします。

今週は、埼玉県川越市、群馬県玉村町、埼玉県小川町でコンサルティングです。
金曜日は、カティサークの押切社長様からWebマーケティングのコンサルを受けます。
土日も自治会の役員会やパトロールなどがあります。  
Posted by pe_hirata at 20:32 │Comments(0) │ │前処理 | 現場管理

2026年02月22日

前処理のヒートポンプ

確定申告の時期になりました。
私は金曜日に税理士の先生とすりあわせをさせていただき、私の作業は終了しました。
ここで改めて私のお客様の皆様に深謝申し上げます。
ありがとうございました。

アクセス解析を確認したところ、前回投稿した前処理の純水純度の反響がわかりました。
今回はもうひとつ前処理関連の事を書きます。
それは前処理の加温に使うヒートポンプです。
私の記憶では15年ぐらい前から前処理の加温にヒートポンプを導入する事例が出てきたと思います。
ヒートポンプは温度を維持するのは省エネですが、温度を上げるのは苦手です。
そのため温度上昇用にボイラーを併設しているところが少なくありません。

しかしボイラーは保守点検費用が大きく、たまにしか使わないボイラーを設置するのは無駄という指摘もありました。
そのような背景の中、メーカーさんが試算したところ土日や長期連休もヒートポンプを切らない場合はボイラー併設よりランニングコストが小さいことがわかりました。
家庭用のエアコンでも同様の指摘を目にすることがあります。
前処理槽のメンテナンスで加温を切らなくてはならないときもあると思いますが、私は切らないという発想は無かったので目から鱗でした。
ボイラーを入れなければ初期投資も保守点検費用もガス代も無くなります。

以前は東芝キャリアさんしかありませんでしたが、最近はメーカーさんも増えています。
ボイラーの更新の際にはヒートポンプのみの検討もおすすめいたします。

  
Posted by pe_hirata at 16:12 │Comments(0) │ │コスト | 前処理

2026年02月15日

前処理純水洗の純度

偶然と思いますが、別々のお客様で顧客の認証サンプルの耐食性NGという事故があり対応しました。
いずれもCASS試験とかCCT試験という台上試験です。
まったく異なるお客様ですが、原因のひとつにある共通点がありました。
それは純水洗の純度でした。
私の50年の塗装技術経験の中では、前処理の純水純度のリスクは少し低く認識されているように思います。
私の経歴のほとんどの期間はクロメート処理でしたので、その強力な防食性能により純水純度の影響はそれほど高くありませんでした。
しかし最近はジルコニウム前処理がほとんどのため、純水純度の影響は無視できません。
クロメート処理つまり6価クロムはその強力な犠牲防食力により多少純水純度が悪くても十分カバーしてくれました。
しかしジルコニウム前処理は犠牲防食は働きません。
アモルファス皮膜によるシーリングに頼るだけです。

たまに最終水洗水の上水を使っている現場もありますが、耐食性の台上試験を行う場合は注意が必要です。
または純水を使っていても配管のコスト削減で亜鉛鉄管で配管しているためいつも純度が低い場合も見受けられます。
その場合はFeイオンが純水に残るため腐食電流が大きくなります。
何回試験を受けてもNG判定を受けている場合は、純水純度も疑ってみましょう。

今週は、埼玉県美里町、群馬県伊勢崎市、茨城県茨城町、群馬県館林市でコンサルティングです。
金曜日は、税理士の先生と確定申告のすりあわせをいたします。
昨年もありがたい結果を残すことができており、コンサルティングのお客様に心から感謝いたします。  
Posted by pe_hirata at 15:49 │Comments(0) │ │塗装技術 | 前処理

2026年02月08日

予備品の考え方

設備の老朽化が進んでいるときに悩ましいのは突発停止です。
モーターやインバータ、軸受け、ポンプなど、常時稼働しているので止まるリスクが高いです。

長時間停止を避けるために私も会社員時代には予備品を揃えていましたが、どれを揃えるかは悩むところです。

そのようなリスクを考えるときにリスクマネジメントという考え方があります。
リスクマネジメントは、そのリスクの影響の大きさと頻度のかけ算で考えます。
たとえば重大な故障でも滅多に起こらないとか、あるいは軽微な故障でも頻繁に起きるというような例です。
このように考えると、長時間停止が予想され、しかも設備の老朽化が進んでいる場合は停止が起きる可能性が大きいと考えられます。
塗装工程はラインが大きいので様々な設備が組み合わさっていますが、予備品の確保には限界があります。
そこでリスクマネジメントで選定するのも一案であり、しかも選定基準が可視化されるので上司の判断材料になると思います。
私の経験では15年以上稼働している設備は、予防保全の強化が求められると思います。

今週は、兵庫県加西市、高砂市、埼玉県草加市で塗装工程の異物不良対策コンサルティングです。  
Posted by pe_hirata at 18:05 │Comments(0) │ │現場管理 | コスト

2026年02月03日

塗装ロボットの排気の位置

塗装工程などセミクリーンエリアの床清掃は、現状は人手でおこなっているのが実情です。
私は清掃ロボットに期待していますが、今のところ有望な機種は見つかっていません。
理由は、段差の対応と排気の位置です。
排気の位置というのは、排気が床に近いところで床に向かって排気されているためホコリを巻き上げるからです。
やはり工場のセミクリーンエリア対象の清掃ロボットでは無いことが起因していると思います。
とはいっても、零点では無いので一度試してみるものよいかもしれません。

ソフトバンクはABBのロボット部門を買収しましたが、アイリスの掃除ロボットはソフトバンク製があります。
ぜひABBの塗装工程ノウハウを吸収してセミクリーンエリアの清掃ロボットを開発して欲しいと思います。

日曜日の夜遅くに名古屋から帰宅したので、ふたたび投稿が遅れました。
今週は埼玉県川越市、群馬県玉村町、石川県小松市でコンサルティングです。  
Posted by pe_hirata at 17:39 │Comments(0) │ │ツール | 5S

2026年01月28日

塗装工程の清掃業者様の活用

しばらく投稿が滞り、すみませんでした。
骨折の方は仕事や生活に支障が無くなりました。
ただし小指が曲がったままになり、薬指との間が空くようになりました。
見栄えは悪いけど、この程度でよかったです。

長期休み明けの不良率は下がったでしょうか。
私も会社員時代は長期休みも毎日出勤し、メンテナンスをフォローしていました。
これがおろそかだと休み明けの不良率に影響して後悔していました。

特に私が注力したのは焼付炉内の清掃です。
炉内温度が高い普段の状態では炉内清掃はできないからです。
私は年末と5月連休、8月休みと10月の4回清掃を塗装工程の清掃業者様にお願いしていました。

最初の5年ぐらいは社員に休日出勤してもらって私も含めて清掃していましたが、負担が大きすぎるのでその後は専門業者様にお願いしました。
すると餅やは餅やで、炉内清掃に特化した清掃用具や装備、人員確保ですばらしい仕事をしてくれました。
社員で清掃されておられる塗装現場は、清掃業者様へ依頼することをおすすめいたします。

昨日私達夫婦の8人目の孫が生まれました。
3,475gの男の子です。
そんな関係で名古屋に頻繁に通っています。
私はレンタカーの運転以外何もできませんが、家内がいろいろ助けています。
今週は群馬県館林市と埼玉県川越市でコンサルティングで、金曜日から日曜日まで長女が住む名古屋に出かけ赤ちゃんに会ってきます。  
Posted by pe_hirata at 10:59 │Comments(0) │ │現場管理 | 塗装不良率

2026年01月19日

現象の見える化

260119骨折経過_DxO
12月3日に右手の甲を骨折しました。
あれから1ヶ月半ですが、本日整形外科で経過を診てもらいました。
レントゲン写真の右側が当初で、左側は現在です。
なんとなくくっついているようですが、まだ隙間があります。
先生の診断では、重いものを持ったりするなど荷重をかけるとまた折れるので用心するようにとのことでした。

今はレントゲンもデジタル化されていてフィルム現像などしないのですね。
撮影してすぐに診察が始まり、とてもスムーズです。

一方ごみ異物対策の世界では、いまだに目視観察だけで終わっている事例がかなり多いです。
目視では不良の原因を掴むことはできません。
このブログでも何回も書いていますが、デジタルマイクロスコープで数百倍に拡大して観察するしましょう。
面倒ということで目視で判断しておられますが、急がば回れです。
私がいつも推奨しているDinoLiteを使えばノートパソコンやタブレットで簡単に観察することができます。
しかも目視では分からなかった現象が現れて、驚かれると思います。
サンプル数を増やす必要は無いので、気軽にデジタルマイクロスコープの観察を始めてみましょう。

今週は埼玉県美里町と群馬県伊勢崎市でごみ異物コンサルティングです。
木曜日から来週月曜日まで出かけます。  
Posted by pe_hirata at 18:18 │Comments(0) │ │ツール | 見える化