2015年10月14日

羽の無い攪拌機を用いたろ過装置

羽の無い攪拌機の開発で有名なヤマテックさん(エディプラスは、撹拌機の子会社です。)が再び驚愕の装置を開発されました。
「フィルター撹拌装置」です。
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これは羽の無い撹拌機で浴槽の溶液を吸い上げ、ステンレス金網に通して懸濁物や異物をろ過する装置です。
装置は浸漬槽の上に載せて稼働します。
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論より証拠、脱脂液が透明になり、脱脂のカス(スラッジ)が分離できています。
私は長年脱脂液は乳白色が正常な状態だと思っていました。
しかしそれは溶けていない懸濁物があるためであり、それをろ過すると透明になることが今回の装置で明らかになりました。
開発されたヤマテックさんも驚かれたそうです。
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このように装置の下の攪拌機の中央の穴から溶液を吸い上げ、上の攪拌機から噴出し、それが金網フィルターを通って槽内に戻るというメカニズムです。
たぶん言葉で聞いても分からないでしょう。
実際に見ないと、分からない構造です。
一般に脱脂槽のヒーターはスラッジがこびり付きますが、このろ過装置を設置するとヒーターにスラッジが付かなくなるそうです。
さらにはねじ部などの脱脂液のカス残りが無く、シミが出なくなったそうです。
また撹拌によりディップ槽全体の温度が均一になり、脱脂性が向上したそうです。
つまり浸漬脱脂の場合、喫水面近傍と深い部分の液温には大きな差がある場合が多く、低温部分では脱脂性が劣るからです。
右のグラフが導入前の浴液の温度変化、左が導入後の温度変化です。
ばらつきがかなり小さくなっています。
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装置の稼働後、2〜3週間で懸濁液が透明になり、あとはずっと透明が維持されるそうです。
すでに特許取得済みで、コンタミが懸念されるメッキ工程や塗装の前処理、電着塗料の異物除去への適用を検討されているとのことでした。
脱脂液による白い異物によるブツ不良は頻繁に経験していますので、とても期待いたします。
よくまあ、こんなアイデアを考案されたと本当に驚きました。
導入のご検討などがお有りでしたら、エディプラスのサイトから問い合わせメールをお送りください。

あすはお客様の川越のワイ・シイ・アイさんの新工場の開所式に出席いたします。  

Posted by pe_hirata at 20:58Comments(0) Clip to Evernote 塗装技術 | ツール