2010年08月11日

H22受験顛末記録

今日は平成22年度技術士二次試験(建設・道路)筆記試験受験記録についてである。

いよいよ試験開始である。

試験官による注意事項説明の後、「それではいまから5分間、解答用紙に受験番号、部門、科目、専門とする事項を書いて下さい。」

早速書き始める。例によって「枚/枚の内」もついでに埋める。
それにしても、「建設」「道路」「道路計画」だけなので部門等の記入は非常にラクである。
全部でたった8文字である。「河川、砂防及び海岸・海洋」なんて科目だけで既に10文字以上なのに比べるとむちゃくちゃ差がありすぎる。

受験番号等の確認を何度かしているうち、試験官が「それでは私の時計を標準にします。では始めて下さい!」

問題用紙をめくると、「防災・減災」「成長戦略に向けた海外進出」の2問。
うーむ、どちらもいけそうである。
5分ほどじっくり迷ったあげく、防災に決め章立て書きを開始した。
ここで、「いやでもまてよ、おそらく大多数が防災を選ぶと思うけど、昨年は同様の傾向があった地球温暖化選んで失敗したし、だいたい防災ネタって地震とかいろいろ書かなきゃならないけど俺が書くとどうしても水害・土砂災害に傾倒しちゃうぞ」ということが脳裏に巡った。

幸い、昨日は唯一の受験準備として「国土交通省成長戦略」のおさらいをしていたことから、何とかまとめられる気がした。

ということで、作戦を変更、海外進出にすることとした。
追って詳細は紹介したいと考えているが、書いた概要は以下のような感じである。

まず、設問にはなかったが現状という章を設け、少子高齢化等による国内需要の縮小、東アジアの旺盛な需要、そして基礎的インフラが欠如している発展途上国の話を書いた。さらに地球温暖化防止にネタを振り、新幹線や原発等を「日本のエコ技術」として定義、これらは後進国だけでなく先進国でも旺盛な需要があると結んだ。

次は課題である。3つ書けと数が指定されてるので、以下のような感じにした。
○地域の実情に応じた社会基盤整備
○事業全体を見据えた展開
○官民・分野連携による取り組みと国のトップセールス

ここで、既に残りが1枚半を切っていることに気づく。課題、今後とるべき方策は別の章立てにする予定だったが作戦変更である。
「課題」という章の名前を「課題及び今後とるべき方策のあり方」とガッチャンコした。

書いた内容はだいたい以下の通りである。

○地域の実情に応じた社会基盤整備
日本の技術水準はすばらしい、たとえば、水処理なんて「おいしい水道水」「NPを徹底して除去した下水処理水」が可能、世界一レベル。
でも、水不足にあえいでいる発展途上国では「おいしい水」なんていらない。そんな金があるなら給水人口増やす方に注力するべき。

○事業全体を見据えた展開
ODAのダムが埋まって無駄遣いとか言われてるよね!
建設だけじゃなく現地での維持管理まで見据える必要があるよ。
運営へのPPP/PFI(ついに使ってしまった・・・)適用とか、維持管理にAMを取り入れるのも重要ですよ。

○官民・分野連携による取り組みと国のトップセールス
これまで企業や産業分野が単独で海外進出してきた。でも韓国や欧米では企業や分野が連携した上で国がトップセールスして成功してるよ。日本もまねして新幹線をシステム丸ごと売るようなことしましょう。

段落の前の行を開けずびっしり最後まで書いたため、終わったのは試験終了10分前であった。

来る途中京急構内のセブンイレブンで買ったおにぎりを食べる。
余談だが、本日はおにぎり100円均一デーだったので、いつもは買わない焼き鮭と明太子である。ちょっと贅沢である。
あとチキンの挟まったパンも買った。味が濃くてうまかった。

昼は皆さん殆どが、例によって想定解答や模範論文を眺め復習に専念している。

でも私は何も持ってこなかった(というか丸腰なので想定解答論文とか何も持っていない・・・)ので、キャンパス構内の探索に出る。それにしてもこの大学はいたるところに喫煙所がある。喫煙という悪習から抜け出せない身にとってはありがたい限りである。

やがて13時20分となり、午後の試験が始まった。

開始後早々に問題をめくる。

まずは皆が必ず答えねばならない1−1を見る。
個人的には「道路景観」「地球温暖化策」等を期待していたのだが・・・・。

1−1 道路事業の実施に当たって「整備に関わる側」に立つ者は、「整備の効果や影響などを受ける側」に立つ者との関係を考慮し、必要な対応を行うことが重要となる。
あなたがこれまで関わった事業において、このような対応が必要となった事例を挙げ、その内容を説明せよ。
また、上記の対応を踏まえ、より円滑に道路事業を進めるために今後どのような取組を進めていくべきか、あなたの意見を述べよ。

なんだよコレ、完全に体験記述じゃねーか!!!
それにしてもこんな体験、役人か、コンサルの道路計画屋さんしかしてないんとちがう???

ただ、河川がらみの業務で「堤防道路の拡幅整備構想」を、流域にある多数の受益者自治体で構成された委員会を運営しつつ策定する業務をやったことがある。
これは官−官であり、本来この問題が想定している「道路事業者」と「地域や利用者」の構図からは脱線するが、ネタはコレしかないと思いコレで埋めた。

業務体験半分、円滑に道路事業を進めていくための取組のあり方半分程度

業績は、なんかだらだら締まり無く書いてしまった。
どうしても昔の体験論文のせいで「創意工夫した内容」ばかり目立たせる悲しい性があるんだけど、この設問が求めているのはちょっと違うような感じがした・・・。
おまけに昔の体験論文みたいに私の役割も書いたが、なんかいらなかったような気がする。

あり方は近年のPIの常識から、
○徹底した情報の開示
○早期段階からのPI適用
○建設だけでなく維持管理まで見据えた取組

の3つを挙げて説明。
チョット最後のが怪しいけど、何とか形にはなった。

1問目の終了した時点で、1時間経過。
午前中ちょっとのんびりして最後焦ったので午後はややハイペースで進める。
章の上も1行開けることとした。

二問目の選択問題を眺める。
個人的にはなんとか「バリアフリー」か「道路景観」がでればその場対策で何とかなると期待していたが・・・。開けてみてがっくり。

答えられそうなのは、「ITSの説明と課題、今後のあり方」「渋滞の現状と社会に与える影響、既存ストックを活用した渋滞対策」の2つしかない。

ITSは知識がかなりあやしい。
カーナビ関連、ETCとスマートインター
道路台帳、GIS、究極の無人運転車
断片的にいろいろ浮かぶけどとても文章でつなげられない。

ということで渋滞対策に決定。

■渋滞の現状
高速はETC普及で料金所が減ったけど、都市環状路線未整備等により頻発、そして「1000円ぽっきり」で激増。
一般道路は、踏切などのボトルネック渋滞が深刻、地方部は車社会化で通勤渋滞なんかもひどい

■社会に与える影響
式:(燃費悪化+運ちゃんの残業代)×日本中で毎日沢山起きてる=膨大な経済損出
※具体的な概算損失額などかけばいいんだろうが知らない・・・

CO2排出量のうち運輸部門は全体の2割、このうち90%はクルマ→温室効果ガス増大

※もう一つ位挙げたかったが思いつかない。つぎいこ!

■円滑な交通を確保する方策
ほんとうなら道路作ったり拡幅するのがいいに決まってる。
でも金がないどころか860兆円借金。少子高齢化なんかで今後も好転の見込みなし。
だから既存インフラを活用した対策が重要なんです。

○モーダルシフトの推進
バス定時制確保、自転車利用推進、インセンティブで釣る
○ICTの有効活用
VICS等プッシュ型精度向上、情報伝達仕組み、ETCの活用拡大
○低コストなスポット対策の実施
大型店の駐車場渋滞専用車線設置、橋詰の簡単なボトルネック対策などなど金のかからないスポット的な対策

書き終えたのは、4時過ぎであった。
でももちろん問題がほしいので、推敲修正の他、章立てにアンダーライン書いたり何度も受験番号見直したり、うだうだして最後まで粘った。

慶応大学の机は低めだったことから、長時間かがむような格好で作文した。
このため、とくにクビが疲れた。

帰宅後、私とかみさんの会話。
「近所の○○さんから『旦那さん今日どうしたの?』って聞かれたんで、『今年もまた技術士試験受けに行ってる』っていったら、えー!まだあきらめずにうけにいってんだ!』って驚いてたよ。めんどくさいから余計な説明しなかったけど。」

オイオイ!・・・



pe_sagishi at 07:28│Comments(4)技術士試験 | 道路

この記事へのコメント

1. Posted by いなかもの   2010年08月11日 07:56
詐欺士さん,お疲れさまでした.

建設一般は,海外進出を選択ですか,差別化作戦が功を奏したと思います.

道路必須問題は,経験したことのない受験生には厳しかったでしょうね.
その点,詐欺士さんは河川の経験を活かした応用力を発揮!
流石です(^^ゞ.

選択は渋滞対策,私もこれしか選択できません.

P.S 最後の会話が受けました(笑)

★10月の結果発表が楽しみですね.
2. Posted by まちづくり   2010年08月11日 13:08
詐欺士さん、?−2を選ばれましたか。

私も競争率を考え、一度は?−2を考えましたが、解決策が思いつかず、安全パイ?の?−1にしました。

やっぱり、選択ミスかもしれません。

お互いに良い結果になると良いですね。
3. Posted by 詐欺士   2010年08月11日 18:06
いなかもの様 こんにちは。

建設一般は、本当、前日に「国土交通省成長戦略のおさらい」していたのが幸いしました。
あれがなければ、「安易な防災」に走り決して挑むことはなかったです。
あとは内容ですね。チョットあまりにも前原大臣の受け売りみたいな感じになったので・・・。

道路必須はホント設計屋さん泣かせですね・・・。
今年は実は河川の専門一般も設計屋さん泣かせになっています。

コンサル業界の基幹分野である道路と河川では、「設計業務や施工に従事する技術士はもういらない」ってことなんでしょうか?

>P.S 最後の会話が受けました
多分ご近所では「あほな万年落第オヤヂ」に思われてますね・・・
4. Posted by 詐欺士   2010年08月11日 18:07
まちづくりさん こんにちは。

なにしろ、昨年の温暖化選択→B評定、あれに懲りたことです。昨年建設一般がAだったら間違いなく防災に解答していたと思います。
それと、たまたま前日に「成長戦略」のお勉強をラッキーにもしてたこと。
以上により選ぶことができました。

当初は観光立国が怪しいと踏んでたけど、いざ前日に「成長戦略」の内容をよく見ると、観光立国関連の建設関連施策って、直接的なのはあまりないんですよね。歴史まちづくりとか、空港アクセス整備とか、観光立国に間接的には関与するけどとてもそれを主目的としたものとは言い切れないし・・・。
せいぜい町中や駅等に「外国語のサイン」付けるとか、駅にナンバリングする位で、あとはソフト的施策ばかり。

観光客が沢山来て、国全体は潤うけど、実は「建設分野」にはあまり関係がない気がしてました。
なので、「もしかしたら海外進出の方が怪しい?」と前日に感じていました。

>やっぱり、選択ミスかもしれません。
内容次第ですよ!
「少なくとも午前中は愉しんだ」とのことですので、その成果もレベルが高くなってると思いますよ。

お互い10月を期待せず(去年かなり期待していてコケたので・・・)待ちましょう!。

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