事実ならば、っていうか既に確定済みの事実なのだが、許しがたい話である。

自民党・小泉政権が三菱重工の開発した原発事故向けの特殊小型ロボットMARS-iの廃棄を命令していたというのだ。

以下、週刊新潮の当該記事を抜粋した2chのスレより。

http://toki.2ch.net/test/read.cgi/bizplus/1302318284/

【ロボット】国の方針で廃棄されていた"国産"原発災害用ロボット--「原発は安全。事故は絶対に起きない」 [04/09]

1 :ライトスタッフ◎φ ★:2011/04/09(土) 12:04:44.82 ID:???
    ※以下は『週刊新潮』、4.14号の記事抜粋です(書き起こし)。

    【ロボット大国の名が泣く 原発作業は米欧頼み】

    実は日本でも1999年に茨城県東海村の核燃料加工会社JOCで臨界事故が起きた後、原発災害用のロボットが作られていた。

    三菱重工業が02年に開発したロボット「MARS!1」(引用者註・ここは原文そのまま。後の検索で正しい名称はMARS-iと判明) は幅40センチ、高さ55センチ、長さ160センチで4輪の無限軌道(キャタピラー)付き。段差25センチ、傾斜45度までの階段の上り下りが可能で、PHS改正を通じて遠隔操作が出来る。プロジェクトに携わった東工大大学院の広瀬茂男教授はこう言う。

    「原発は安全。事故は絶対に起きないという国の方針によって開発から1年後の03年にすべて廃棄されることになったのです。私は、これは大変なことだと考え、 何とか保管できるようにしましたが、その後、予算も全くなく、メンテナンスできていないので、すぐに使える状態ではありません

    防災ロボットの権威である東北大大学院の田所諭教授も、「JOCの事故の後に作ったロボットを使ってちゃんと訓練していたら、こんなひどい事態は避けられたでしょう。人が入ると危険な場所に、もっと早くロボットを投入していれば、中の様子も分かったはずです」

    田所教授が続ける。
    「フランスでは電力会社が拠出して、原発災害時用の部隊を組織しています。原発廃止を決めたドイツでは、多くの原発が廃炉になっていますが、廃炉にも対応できる体制をとっています」

    世界に冠たるロボット技術を宝の持ち腐れにしてきた日本。だが、嘆いてばかりもいられない。

    「ロボット科学者有志が水面下で集まり、英知を結集して福島原発の事態を打開しようとしています。使えそうなロボットを徹夜で改造し、少しでも今の危機的な状況の改善に役立てようとしているんです」(同)

    それで誰がロボットを操縦するのか。さるロボット研究機関の職員は、「大学でロボット工学を学ぶ学生の中には、器用に操る人もいます。しかし彼らを意に反して現場に連れて行くことはできない。操縦は簡単なので、東電職員や自衛隊員、消防隊員に憶えてもらうことになります」
    と語るのだが、運用の一翼を担うであろう自衛隊関係者は楽観的ではない。

    「これまで原発災害用のロボットをろくに作らず、操縦者の訓練も満足にしてこなかった。ロボットも長時間被爆したら、高圧水流で洗浄しないといけない。機材も人員も足りず、結局は欧米に頼らざるを得ないのではないか」

    原発の安全神話にあぐらをかき、万一の備えを怠ってきたツケである。

    ◎ソース 『週刊新潮』、4.14号(スキャン画像)
    http://alp.jpn.org/up/s/6459.jpg

    ●参考/三菱重工(7011)が2002年12月11日に発表したリリース
    『複雑な建屋内の走行も自由自在 原子力発電所向け遠隔監視・点検用ロボットを開発』
    http://www.mhi.co.jp/news/sec1/images/021211.gif
    http://www.mhi.co.jp/news/sec1/021211.html

    ●関連スレ
    【ロボット産業】HONDAが「ASIMOに原発事故処理をしてもらえませんか」という質問に正式回答[11/04/08]
    http://toki.2ch.net/test/read.cgi/bizplus/1302234709/


さて。
ネトウヨたちはどう言葉を弄して逃げようとしているのか。
特徴的なレスとして、何度も貼られているものを見よう。

529 :名刺は切らしておりまして:2011/04/09(土) 18:42:44.30 ID:j2auQ8Pr
    >>1の毎日の記事は、完全な誤報です。

    日本でも原発災害用ロボットは開発しております。

    以下がそうです。
    http://www.bousai.ne.jp/tex/technology/index.html
    防災ロボットの開発・・・日本原子力研究所と(財)原子力安全技術センターでは、原子力緊急時に事故現場の放射線量などの情報を遠隔操作収集するためのロボットを開発しています。ロボットを使って情報収集を行うことにより、作業者の被ばく量を減らし、迅速で適切な対応が可能となります。

    現在、開発しているロボットを紹介します。

    日本原子力研究所による開発ロボット
    RESQ-A(初期情報収集用) http://www.bousai.ne.jp/vis/torikumi/robot_1.html
    RESQ-B(詳細情報収集用) http://www.bousai.ne.jp/vis/torikumi/robot_2.html
    RESQ-C(試料等収集用) http://www.bousai.ne.jp/vis/torikumi/robot_3.html
    RaBOT(放射線耐性型) http://matome.naver.jp/odai/2130164549665752401/2130164832765809303
    原子力安全技術センターによる開発ロボット
    防災モニタリングロボット http://www.nustec.or.jp/japan/robot_pamphlet.pdf

    ★平成21年の訓練で↓の原発ロボによる訓練が行われております。
    http://www.jnes.go.jp/bousaipage/kunren/2009/details/imgFile_17/index.htm
    ページの下から三つ目の写真。


全くの見当違いと言わねばなるまい。
まず第一に、記事は週刊新潮であり毎日ではない(失笑)
余程、先日毎日新聞によってネトウヨの嘘が暴かれた事がショックだったのだろう。自分に都合の悪いものは全て毎日新聞に見えるようだ。

第二に、そのロボットは役に立たない旧式ロボットなのだ。

階段も登れそうにないRESQシリーズは言うまでもなく、いちばんまともに見えるRaBOTにしても重量430Kgというとてつもなさだ。
ちなみに平成21年度の訓練にも出ていたという「防災モニタリングロボット」は重量600Kg。話にならない。

短くて不器用なアームが付いているものもあるが、このようなものは、余程運良く対象物が可動範囲に存在しない限り、現場で役に立たぬオモチャ程度のものでしかない事は見ればわかる通りである。

これでは足場の不安な災害現場での活躍は難しい。
ましてや原子炉建屋内での行動など夢物語であろう。


小泉らが潰した三菱重工のロボはこれである。

http://www.itmedia.co.jp/news/0304/09/nj00_rescue_2.html?print

磯崎氏は、三菱重工業が開発した遠隔・点検ロボット「MARS-i」を紹介した。このロボットの開発は、1999年9月の東海村のJCO事故(日本で最初の臨界事故)がきっかけになっている。

この事故後、国は「原子力災害用のロボット開発プロジェクト」を立ち上げ、三菱重工業もそれに参画しMARS-A、MARS-Tの2台のロボットを開発した。これは、重さが400キロもあるような非常に大きなもので、簡単に運べるものではない。もっとシンプルにして小型にならないのかというリクエストも多かった。

そこで、開発されたのがMARS-iだ。これは、機能は絞ったけれど、幅40×長さ160×高さ55センチで80キロと小型軽量になったと同時に、原子力災害以外の災害にも使えるよう汎用性も持たせたものである(三菱重工神戸造船所は、もちろん阪神・淡路大震災を経験している)。



MARS-i。プレゼンテーションのスクリーンより
ムービーはこちら(1.6Mバイト)

MARS-iは屋内で使うことが前提であり、階段や段差の走向、踊り場のような狭い空間での方向転換ができる(このとき、折りたたまれた形に変型して長さは78センチになる)。また、通信にはPHSを使うことで、混信にも強くした。

機能は目視に限定。パン(左右)±200度、チルト(上下)±90度、最高1.8メートルの高さにあげられるカメラの画像を送るのが目的だ。PHSの狭い伝送幅で効率よく画像を送るために、移動時にはモノクロ低解像度でリアルタイム性を優先、停止時にはカラー高解像度で画質優先という切り替えができるようになっている。

なんと変形機能を持ち重量僅か80Kgという驚異的なロボットである。

成程、これならば階段も昇降でき、狭い原子炉建屋内でも十分に活動が可能であろう。


自民党をぶっ壊すと言いながら日本を再帰不能にした小泉政権。
その負の遺産は留まる所を知らない。


おっと、書き忘れていたがあの悪名高き原子力保安院 (原子力を監視する筈なのに推進している不思議な団体) も小泉時代の産物であることを付記しておこう。

追記:
コメント欄にてご指摘を頂いたのだが、2006年に三菱重工はMARS-Gなる防災支援ロボットを開発・発表している。
ただし、


http://www.gamenews.ne.jp/archives/2006/10/7011mhi_marsg.html

「MHI MARS-G」は三菱重工業が原発をはじめとする原子力施設向けの作業・点検ロボットでつちかわれた技術をベースに開発したもので、2連のクローラー(キャタピラ)を装着し、傾斜45度までの階段や、地下街、がれきでおおわれた不整地などを走行できる。多彩なオプション監視機能が搭載可能で、事件現場だけでなく事故や災害など、幅広い危機管理ニーズに対応する。
(一部抜粋。全体は上記リンクより)


これを見ると、カメラを1.8m(人間の視界から見えるかどうか確認する機能)の高さにする機能も削除されているようで、どうも原発向けというよりは一般的な災害向けのように思われる。
また、このMARS-Gの開発は国の要請などではなく、それまでの技術をベース三菱が独自に行なった市販品のようである。ちなみに価格は2000万円だそうだ。

ま、いずれにせよ小泉政権がMARS-iを仕分けたという広瀬茂男教授の話には何ら変化はない。

なお、この追記にあたり上記itmedia記事の中で重要と思われる部分に赤字と太文字による強調を加えた事も付記しておく。