2007年10月27日

心の「他視化」

気がつくと、もう10月も終わりですね。「今年もあとわずか…」という話をもうしないといけない時期なんですね。

さて、最近私は「書くことの大切さ」を改めて痛感しています。(改めて・・・ということは、以前にも痛感していたわけですが・・・

特に、「心」や「気持ち」といった不確かなものほど、この「書く」という行動で明らかになりやすいのではないかと私は考えています。

以前にも、この「書く」ということについて書いていたような気がするのですが、「心」や「気持ち」といったものは、自分の身体の中で発生し、その中でぐるぐる回っています。例えば「辛い」という気持ちが発生しているのは、本人しか気がつかないのですが、実は本人にも「辛いという気持ちだろう」というくらいぼやけて見えていることの方が多いのです。

しかしその「辛い」という気持ちを書き出すことによって、その「辛い」という「気持ち」は、「確定」されます。それを私は「他視化する」と言っているのですが、「心」という見えないところで発生したものを文字にすることで、自分と引き離し、まるで他人が見ているかのように、見やすくするわけです。

この「気持ちを書き出す」作業を始めると、以外に膨らんでいくことがあります。一枚の真っ白な紙の真ん中に「辛い」と書いた後に、その後に思いつく言葉をどんどん書き込んでいくのです。その出でくる言葉(キーワード)は人それぞれだと思います。ある人は「人間関係」、「親子関係」、「自分自身との関係」など、単語で出てくる人もいるかも知れません。中には文章になって出てくる人もいるかもしれません。その形は様々なのですが、湧き上がってくるものを、次々と書き出し、落ち着いたところで見直してみると、ただ「辛い」と漠然と思っていたものが、よりはっきり見えてくることがあります。

実は、カウンセリングというものも、相手から「言葉を引き出す」ことで、その人の今の状態を明確にしていく作業なので、この方法も「カウンセリング」のひとつなのかもしれません。

「人は他人のことの方がよく見える」と言います。この「書き出す」という行為は、何かの問題に突き当たっている自分を「他人に置き換える」ことで、よく見えるようにしようというやり方です。

私は、自分の心の動きを自分ではっきり掴むのには、限界があると思います。だからこそ「人の話を聞く専門家」に話をすることで、私たちは、自分の心を「他視化」し、掴もうとするのだと思います。

「気持ちを書き出す」ことで自分の中でモヤモヤしている不確かなものを「確定」することで、自分が悩んでいることの大きさや重要性などが見えやすくし、「他視化」することで、解決しやすくする。これは、心の問題を解決するツールとしては、なかなか面白いかもしれません。

もし今回のブログを見て「ふ〜ん」くらいに興味を示してもらえたら、一度試してもらたら、嬉しいです。もしよろしければ、その感想をコメントでいただけるとさらに嬉しいなと思っています。



peaceofmind7776 at 18:19│Comments(1)TrackBack(0) カウンセリング 

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この記事へのコメント

1. Posted by しもねぇ   2007年11月25日 12:31

今、まさしく、風邪をひいています。
まるで、夏場の擦り傷の様に、なかなか治りが遅い!
いつまでも立ち直れない自分自身にイライラし、益々、悪循環…
だが先週から、動き始めました。
心の老廃物を始め、今在る精神状態や原因、見たくない・見せたくない心の闇の部分も さらけ出し、日記に書いてます。
確かに、書く事で、心の押し入れの整理が出来てきますね。
今は未だ途中ですが、先が見えて来ました。

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