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 *** 4
 北に向いて壁一面が窓になっているアトリエで、香奈枝は杏子のモデルを務めていた。
 2メートル四方ほどの台の上に毛足の長いカーペットを敷き、片膝を立てたポーズで座っている。もちろん全裸だ。
 杏子は真剣なまなざしで香奈枝を見つめ、またカンバスに目を戻すと筆を動かす。普段の杏子は香奈枝を見るとき、ときおり男性のような印象を受けるが、いまはアーティストの視線だった。
 ピピッピピッ、とアラームが鳴った。
「休憩ね。今度は少し長く休憩しましょう。そのあとでまた1時間よ」
 アトリエの壁際におかれたソファに腰掛けていた先生が言った。
「コーヒーいれてきます」
 杏子が立ち上がりながらそういってアトリエを出て行く。
「香奈枝さん、こっちにお座りなさい」
 そう先生に言われて、香奈枝はガウンを羽織ると先生と向かい合うように座った。
「初めてのモデルで疲れたでしょう」
 先生が微笑みながら言う。男性なら間違いなく、いや女の香奈枝でさえ引き込まれてしまうような微笑みだ。
「はい、少し」
 初めて先生の家を訪れてから一週間。まだ2度目だというのにずいぶん以前から出入りしているような気がする。もっとも最初に訪れたとき、ここには2泊してしまったのだが。
「でも、わたしがモデルでよかったのかな」
「いいのよ。杏子があなたを描きたいと思ったんだから」
「はい」
「お待たせ」杏子がトレーにコーヒーカップをふたつ乗せて戻ってきた。「先生はカルヴァトスがあるからいいですよね」
「ええ、いいわ」
 先生は香奈枝たちを観ながらカルヴァトスを飲みシガリロを燻らせていた。
 香奈枝は先週ここで初めてカルヴァトスを飲んだ。りんごから作られるブランデーはそれまで香奈枝が飲んだことのあるどの酒よりも芳醇な香りを楽しめた。
「先生、カルヴァトスしか飲まないんですね」
「そんなことないわよ。モルトウィスキーも好きだもの」
「あの消毒液みたいな匂いのやつでしょ。わたしは苦手」
 杏子が顔をしかめて言う。
「アイラね。杏子はまだ子供だから」
 先生がからかうように笑う。
「いいですよ、子供で」
 そのとき玄関のチャイムが鳴り、杏子が「わたしが出ます」と席を立った。少しして戻ってきた杏子の後ろには長身の男性が一緒だった。
「先生、倉井さんがいらっしゃいました」
「こんにちは、真里亜さん」
 髪を肩まで伸ばし、口髭とあごひげをたくわえたその容貌は彫りが深く外国人にも見えた。
「しばらくね。また海外にでも行ってた?」
「いや、東京にいましたよ。いろいろと忙しくてこちらにも顔を出せなくてすみません」
「香奈枝さん、紹介するわ。こちら…」
「倉井…です、よろしく」
 倉井は先生が名前を言う前に自己紹介をして右手を香奈枝に差し出した。しかしその名前は早口で、香奈枝には「クライスト」と聞こえたのだが、先生がすぐに「悟」と呼びかけたので倉井 悟なのだと理解した。
「湯田です、湯田香奈枝。よろしく」
 香奈枝は握った倉井の手に力が入るのを感じた。
「今日は『アヴェ・マリア』に新しいメンバーが入ったって聞いたのでご挨拶にうかがいました」
「アヴェ・マリア?」
「そう。真里亜さん主催のサロン。通称『アヴェ・マリア』。表向きは美術愛好家の集まりですけど、裏では怪しい活動をしてますよ」
 香奈枝の問いに冗談のような説明で倉井が返した。
「サロンなんて、悟くんひとりが言ってるだけでしょう」
 杏子が言う。
「いやいや、和子さんもサロンだと思ってますよ。真里亜さんだってそのつもりでしょう」
 先生は黙って微笑むだけだ。
「倉井さんも画家なんですか」
「いや、ボクは単に真里亜さんのファン」
 香奈枝の問いに倉井はまた冗談のように返す。しかしその笑顔は先生同様に人を惹きつけるものがあった。
「悟、わざわざ来たのだからなにか目的があるんでしょう」
 先生が意味ありげに言った。目の奥の光が倉井をじっと捉えている。
「真里亜さんにはかないません。実はちょっと持参したものがあって…。杏子さんにも楽しんでもらえると思いますよ」

 *** 5
 倉井が香奈枝と杏子の飲み物に持参した媚薬を混ぜそれぞれの前に置いた。
 香奈枝はグラスを手にすると少し躊躇してからそれを飲んだ。杏子もそれに習うように飲む。
「効いてくるまで少し待った方がいいかもね」
 倉井はそう言うと先生のグラスにカルヴァトスを注ぎ足す。先生はテーブルの上に置いてあったリモコンを手にするとそれを操作して、けだるい女性ボーカルのジャズをアトリエの中に流した。
「これ、本当に効くの」
「人によって効き目は違うけど、体が熱くなってきたら効いてきた証拠だね」
 杏子は倉井の返事を聞くとソファの背もたれに体を預け、目を閉じた。
 香奈枝は胃の辺りが熱くなってくるのを感じていた。飲み物はアルコールではなかったから確かにそれは媚薬の効果なのだろう。
「昔から媚薬と呼ばれるものはたくさんあるけれど確実にその効果があるものは少ないわ。極端なことを言えばお酒を飲んでエッチな気分になるという人にとってはそれが媚薬と言うこともできるわけだしね。大事なのはそれを使った人が信じることかもしれないわ」
 先生が誰にともなく、つぶやくように言っているのを香奈枝はぼんやりと見つめながら聞いていた。いつのまにか全身が熱っぽく火照っているようだった。
「なんか効いてきたみたい」
 杏子も自分の体に触れながら言った。
「じゃ今度はこれ。おふたりとも裸になって台の上に」
 倉井がそう言って立ち上がる。その手にはガムテープのような円形の筒が握られていた。
「これはボンデージテープ。肌を痛めないでしっかりと拘束できるすぐれものですよ」
 一見するとビニールテープのようなそれは、確かに肌に触れてもべとつくようなことはなかった。
 倉井は裸になったふたりを台の中央に座らせると、それぞれ両手を胸の前で拘束したあと頭の後ろに持っていく。そうすると胸を張るような姿勢になってふたりのきれいな胸が先生からよく見えた。
「倉井さん、媚薬ってどれくらい効いているの。体がすごく熱くなってきてるんだけど」
「それも個人差かな。長くても2、3時間くらいだと思うよ」
「香奈枝さん、キスして」
 杏子が言う。香奈枝は杏子に顔を寄せその唇に自分の唇を重ねていく。同時にお互いの胸が触れ合い、香奈枝は感覚が敏感になっているのかその刺激も快く、自分から胸を杏子の胸にこすりつけていた。
 倉井が香奈枝の背後に回り、胸の上下にテープを巻いていく。上下から圧迫された乳房はその存在を強調するように突き出して見える。同様に杏子の胸にもテープを巻くと、倉井はふたりの姿勢を元に戻し、乳首が擦れ合うようにした。ふたりとももう乳首は硬く勃起している。お互いに求め合うようにまたキスをする。
「香奈枝さん、拘束された気分はどうですか」
 倉井が耳元で聞く。
「まだ、よくわからない…かな」
「それじゃ、もっと別の形で拘束してみましょうか」
 倉井はそう言うと香奈枝の両足をそれぞれ立てた状態で拘束し、脚を閉じられないようにさらに足首に回したテープを背中に回してもう片方の足首に巻く。両手も拘束されたままなので香奈枝はアソコを隠すことができない。
「きれいですね、香奈枝さんのここ」
 倉井が香奈枝のその場所を指でなぞりながら言う。
「恥ずかしいから…」
 顔が熱く感じるのは恥ずかしいからなのか媚薬で火照っているせいなのか香奈枝にもわからなかった。
 倉井は香奈枝の体を仰向けに横たえた。隠しようもなく晒されたアソコに杏子の舌が触れる。
「杏子さん、だめ、感じちゃうから…」
 杏子は舌先で香奈枝のワレメを押し開くようにし、クリトリスを探り当てると下から上になめ上げたり吸ったりした。
「あっ、いや…」
 香奈枝の体の奥がまたカッと熱くなるようだった。
「悟、あなたも舐めて欲しいんじゃないの」
 ふいに先生の声がした。
「真里亜さんもああ言ってるので、香奈枝さん、お願いしますよ」
 倉井はジーンズと下着を一緒に下ろすと香奈枝の口元に自分のモノを近づけた。まだ勃起しきってはいなかったが、香奈枝には十分に大きく思えた。
 男性のそれを目にするのは離婚してから…いや離婚前にもずいぶんセックスレスの状態が続いていたのでかなり久しぶりのことだった。ましてや初対面の相手のモノを愛撫することなど初めてと言ってよかった。以前の香奈枝だったら躊躇していただろうが、このアトリエに足を踏み入れてから香奈枝のセックス感は変わっていた。いまは倉井のソレをためらいなく受け入れることができた。
 香奈枝は、口の中で倉井のソレがより大きく硬くなるのを感じた。
「気持ちいいよ、香奈枝さん。上手ですね」
 倉井がお世辞で言っているのだろうとは思ったが、これまでそんな風に誉められたことのない香奈枝にとってはうれしい言葉だった。
「そろそろ入れて欲しいんじゃない、香奈枝さん」
 杏子が言う。
「じゃその前に、杏子さんこれを香奈枝さんのクリトリスに塗ってあげて」
「なに、『リビメッドクリーム』…クリトリスに塗ればいいのね」
 杏子は倉井から渡されたチューブに書かれた文字を読み、ふたを開けると揃えた人指し指と中指の上に中身を少し絞り出した。
 香奈枝のクリトリスにひんやりとした感触があった。
「そのままクリトリスをマッサージするように」
 倉井が杏子に指示する。
「どんな感じなのかしら。気持ちいいの、香奈枝さん」
「う…うん、なんだかクリトリスが熱くなってきたような…いつもより敏感になってるみたい」
「中も熱くなってるわよ」杏子が香奈枝の中に指を入れて言った。「すごく濡れてるし」
「いや、言わないで。恥ずかしい」
「腰も動いてるよ。気持ちよくなってきたのかな」
 倉井がさらに言う。
「うん、すごくいい。あ、杏子さん、そこは…そこ…ああ」
「指だけでイッちゃいそうね」
 香奈枝の反応をみて杏子の指の動きが早くなる。杏子の中指と薬指が香奈枝の中を刺激し、親指がクリトリスを刺激している。香奈枝はもうそれだけで頭の中に火花か散るように感じていた。
「あっ、だめ、そこは…そんなにしたらイッちゃうから…だめ」
「いいわよ、イカせてあげる」
 杏子の指が香奈枝の中をかき回すように動くと香奈枝の意識は真っ白になっていく。
「ほら香奈枝さん、もっとボクのを吸って」
 倉井の言葉に促され香奈枝は硬くなったアレを思い切り吸った、と同時にエクスタシーの快感の中に堕ちていった。

(文:猫目ユウ)

 
※作中登場したような媚薬、セックスドラッグの効果は個人差があります。
※使用には注意書きをよく読んで、正しい使用法でお使いください。







今回小説に登場したグッズは

●ホットセックス ガール

8030_1ヨーロッパの女性に愛用されている女性用媚薬。スプーンいっぱいほどを飲み物に混ぜて服用すると、体の中から熱くなって…。火照った体をカレに任せてみれば、ホットな夜が楽しめちゃう…かも。商品のお問い合わせ、ご購入はホットセックス ガール紹介ページでお願いします。



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●リビメッドクリーム


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