今頃、坂の上の雲を再放送しているでしょう?
あれはね、大嫌いな司馬遼太郎の小説なんだけど、
最初のモノクロ画面から、キャッチ―なんだわ。
明治時代の清新な心意気が感じられる。
大河ドラマにしたらいいのにって思うけど、諸外国に気兼ねがあるんだろうね。
人生にはいくつもの出会いがあるけど、ちょっとしか会わないのに、心に深く食い込む人がいるよ。
中田さん。下の名前は忘れたけど、そう、昔の名前だった。
彼は、出会った当時86歳で、40歳の私に、尋ねるの
「今の日本では、どうして日露戦争の話をしないんだ?わしらの子供のころは、日本海海戦の物語で、わくわくしたものだよ。
どうして、あの話をしないんだ?」
「そりゃあ、戦争は、だめでしょう。」と、私は言った。戦後の平和教育の申し子だもの。
「日本のような小さな国が、大ロシア帝国に勝ったんだよ。すごいことだよ」
中田さんの胸に燃え続ける日章旗と、私の中で、敗戦国の日章旗では、違うんだと感じた。
と、同時に、貧しくても、勇敢だった日本への誇りがうらやましかった。
彼は「戦争の話は、家族も耳を貸してくれない。でもね、あの戦争は、違うんだよ。日本が悪いんじゃないんだ。慰安婦のことにしても、私は、このことが、一番、許せない。
慰安婦は性奴隷なんかじゃない、彼女たちとは、戦友だった、兵隊さん、頑張って戦に勝ってねと、励まし、癒してくれた。戦友だったんだよ。ともに戦ったんだ」
なのに・・・なのに・・・
今の日本は、どうなってしまったんだ。
このままでは、日本は、溶けて消えてしまう。私は、心配で、死んでも死にきれない。
だから、あなたにきいておいてほしいんだ。
彼らは、あの戦争で、兵士だった。本当に戦地で戦った。
日本は戦では負けたけど、戦争には勝ったんだよ・・・と、口々に言った。
この人たちに会うまでは、私は、何も知らなかった。
父は、良家のぼんぼんだったから、激戦地になんか赴かない。呉の軍港で二等水兵として甲板磨きを数か月で復員した。戦争に対する思いも、天皇陛下万歳も、何もなかった。
そもそも丙種合格だし、
私に戦の話をした甲種の人々とは、違うわね。
だけど、彼らに、囲まれて、やいやい言われるうちに、私の中の大和魂は、目を覚ました。
彼らの燃える血の意味を理解した。
わかりました。あなた方の熱い思いを、私が、後世に伝えます。と、約束したのに。
時代が、グルんグル変化した。
孫はね、ネット世界の住人で、小学生時代から、ゲームをユーチューブにアップして、世界中の人とプレイしている。
彼の頭の中には国境さえない。
日本がどうしたとか、それがない。
愛国心がないとかいう意味ではなく、世界中みんなと仲良くするのが当たり前だと感じている。
大ロシア帝国と大日本帝国が日本海で~なんて、そういう世界観とは違っている。
こんな風に世界が、ぐるんとひっくり返るなんて夢にも思わなかった。
まあ、なにより、今の子たちは、外国にあこがれない。
なにもかも違っちゃったのよ。中田さん。
どうやって、あなたの悔しさをつたえたらいい?
何も知らないんだよ。無色透明なんだよ、
だから、伝えられないんだ。
あなた方を置き去りにして、日本は未来へ転がっていく。
だからといって、日本が溶けるわけでもなさそう、
消えてなくなるわけでもなさそう。
ある意味、日本は「変わらない」ある意味、日本は「変われない」
あの人たちとの約束を、ますます果たせないと、思うと、せつなくて泣けてくる。
戦禍を、忘れないんじゃないよ。勇敢に国を守ってくれた人々を、私たちは、顕彰し続けなければいけないのに。
このまま、嘘の歴史に閉じ込められたら、誰も救われない
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あれはね、大嫌いな司馬遼太郎の小説なんだけど、
最初のモノクロ画面から、キャッチ―なんだわ。
明治時代の清新な心意気が感じられる。
大河ドラマにしたらいいのにって思うけど、諸外国に気兼ねがあるんだろうね。
人生にはいくつもの出会いがあるけど、ちょっとしか会わないのに、心に深く食い込む人がいるよ。
中田さん。下の名前は忘れたけど、そう、昔の名前だった。
彼は、出会った当時86歳で、40歳の私に、尋ねるの
「今の日本では、どうして日露戦争の話をしないんだ?わしらの子供のころは、日本海海戦の物語で、わくわくしたものだよ。
どうして、あの話をしないんだ?」
「そりゃあ、戦争は、だめでしょう。」と、私は言った。戦後の平和教育の申し子だもの。
「日本のような小さな国が、大ロシア帝国に勝ったんだよ。すごいことだよ」
中田さんの胸に燃え続ける日章旗と、私の中で、敗戦国の日章旗では、違うんだと感じた。
と、同時に、貧しくても、勇敢だった日本への誇りがうらやましかった。
彼は「戦争の話は、家族も耳を貸してくれない。でもね、あの戦争は、違うんだよ。日本が悪いんじゃないんだ。慰安婦のことにしても、私は、このことが、一番、許せない。
慰安婦は性奴隷なんかじゃない、彼女たちとは、戦友だった、兵隊さん、頑張って戦に勝ってねと、励まし、癒してくれた。戦友だったんだよ。ともに戦ったんだ」
なのに・・・なのに・・・
今の日本は、どうなってしまったんだ。
このままでは、日本は、溶けて消えてしまう。私は、心配で、死んでも死にきれない。
だから、あなたにきいておいてほしいんだ。
彼らは、あの戦争で、兵士だった。本当に戦地で戦った。
日本は戦では負けたけど、戦争には勝ったんだよ・・・と、口々に言った。
この人たちに会うまでは、私は、何も知らなかった。
父は、良家のぼんぼんだったから、激戦地になんか赴かない。呉の軍港で二等水兵として甲板磨きを数か月で復員した。戦争に対する思いも、天皇陛下万歳も、何もなかった。
そもそも丙種合格だし、
私に戦の話をした甲種の人々とは、違うわね。
だけど、彼らに、囲まれて、やいやい言われるうちに、私の中の大和魂は、目を覚ました。
彼らの燃える血の意味を理解した。
わかりました。あなた方の熱い思いを、私が、後世に伝えます。と、約束したのに。
時代が、グルんグル変化した。
孫はね、ネット世界の住人で、小学生時代から、ゲームをユーチューブにアップして、世界中の人とプレイしている。
彼の頭の中には国境さえない。
日本がどうしたとか、それがない。
愛国心がないとかいう意味ではなく、世界中みんなと仲良くするのが当たり前だと感じている。
大ロシア帝国と大日本帝国が日本海で~なんて、そういう世界観とは違っている。
こんな風に世界が、ぐるんとひっくり返るなんて夢にも思わなかった。
まあ、なにより、今の子たちは、外国にあこがれない。
なにもかも違っちゃったのよ。中田さん。
どうやって、あなたの悔しさをつたえたらいい?
何も知らないんだよ。無色透明なんだよ、
だから、伝えられないんだ。
あなた方を置き去りにして、日本は未来へ転がっていく。
だからといって、日本が溶けるわけでもなさそう、
消えてなくなるわけでもなさそう。
ある意味、日本は「変わらない」ある意味、日本は「変われない」
あの人たちとの約束を、ますます果たせないと、思うと、せつなくて泣けてくる。
戦禍を、忘れないんじゃないよ。勇敢に国を守ってくれた人々を、私たちは、顕彰し続けなければいけないのに。
このまま、嘘の歴史に閉じ込められたら、誰も救われない
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