主人が家にいるときは、何しろ病人(障碍者)でもあるので、灯油ストーブをがんがんつけて、床下暖房もつけて、温かくしているから、主人の部屋だけは、常夏。

でも、主人がデイサービスにでかけると、全部消すよ。

食事の用意をしても、昔は、旦那様は「おかしらつき」の魚。
嫁は冷ご飯だった。

そこまで差別はしないけど、二人きりなのに、やはり、主人に良いところを提供する。
昔の男みたいに、その人の稼ぎで家じゅうが食ってるわけじゃない。

いや、主人は障がい者年金だから、無税で、まるまる年金がついてくるから、ま、確かに稼ぎ頭ではある。でも、栄養のいいものを食べさせ、しっかり働いてもらわないと!というわけでもない。


だけど、主人自身、つねに威張っていて「おい」と、私を顎で使う。なんでも、自分が一番にしてもらえると思い込んでいる。


障害があるからなんて、遠慮は全然してない。

もちろんね、私が、そうさせている。病院から自宅に戻った直後は、借りてきた猫みたいで、遠慮がちにものを言って、「~してください」と、丁寧語で言っていた。


病院の癖がついているからね。半年、他人さんに囲まれていたから。

でも、時間とともに、少しずつ遠慮がなくなって、今では、口も達者になって、前の性格が戻って、なかんずく「弱った演技」をして、世話をしてもらおうとする。巧妙だ。

そこで、私は、気を使って、主人の好物を買ってきて、主人のために料理をして、自分は、あまり食べない(最近食欲がいまいち)

「俺の分まで食うな」と、文句を言うからね。

別に男が偉いと思っているわけじゃない。対抗する気もない。

私はね、男は、生物学的に見て女より弱い生き物だと思っているので、いじめないようにしているのよ。

そ~と、奉ってやらないとね。まして、ほぼ寝たきりなんじゃ、ひがむでしょ。


ひがませないようにね。あと少しの人生なのに、いじけて、ひがんで暗~く過ごしたらだめでしょ。


なので、威張らせている。

すると。向こうは、デイサービスの先で、よその旦那さんと顔を合わせて「俺らは、なにもデイサービスに来たいわけじゃない。嫁さんが気の毒やから、嫁さんのために出てきてるだけや」と、話し合っているらしい。

互いに「愛妻家」を気取って、得々としている。

まあ、日本の男は、それでいいんじゃない?


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