万年筆を愛好していると時として耳にする言葉があります。
「調整する」です。
万年筆において調整とは何を指すのか。
今回はそれのイメージをお伝えできればと思います。
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調整≒パーソナライズ
書き癖というものは癖というだけあって三者三様です。
ペンの持つ位置、握り方、捻り、接紙角度などなど。
そうしたユーザーの書き癖に合わせてペンポイントを研磨したり、意図的にペンポイントに段差を作ったり、インクフローを調整したり万年筆に手を加えて、そのユーザーにとって使いやすいように加工することを「調整」と言います。

また、ヌルヌルな筆記感が好き、サラサラが好き、カリカリが好きなどの書き心地にまで応えてくれます。

なお、例えば中古の万年筆などを購入すると前のユーザーの癖が残っていたり、故障していたりということもままあるのですが、そうした万年筆を元のポテンシャルに戻すことも「調整」と呼ぶ場面が多いです。
が、カテゴリ的に修理に分類されることが多いので、ここは調整と分けて考えておきましょう。


どこで調整が受けられるのか
先日、下記のような記事を公開しました。

ペンクリニック情報まとめ

参考になれば幸いです。
個人的には万年筆研究会WAGNERや万年筆談話室であれば一本の万年筆にああでもないこうでもないと時間をかけて向き合えるので、ゆっくり最上の書き味を追求したい人にはお勧めです(無論、時間にも限度はあるが)
逆に、自分の要望を伝えるのが苦手だったり、良い状態がよくわからないという方はメーカーのペンクリニックに行ってみるのもいいかも知れません。
メーカーの方だけあって、そのメーカーの想定する「より良い状態」に瞬く間に引き上げてくれるでしょう。


とにかく「調整」さえすればよくなるのか
調整に対するスタンスは調整する人の数だけ、これまた三者三様です。

「出荷時点で最高の状態に引き上げているので、調整はその後の使用によって出た不具合の修正だ」

「万年筆は道具だ。ユーザーが気持ちよく使えるように道具に手を加えてより良い形にするのが良い」

「万年筆は長年使って手に馴染んでこそ最高の書き味になる。その最初の手助けが調整だ」

「万年筆は刃物と同じ! 調整直後こそ最高の書き味で、徐々になまってくるので都度調整を施していく!」

とまぁ、上記はそれぞれ別の調整師さんから聞いた話ですが、なかなかに興味深いところですね。
この点に関して言えば、思考というか嗜好が自分と近い人を探すと幸せになれます。

相性的なものもどうしても関わってくる都合上、調整すれば即ち書き味はより良くなる、とは断言できないところですね……。


自分で調整してみたい!
いいですね!
最高!
ペンサルーンでは年に2~3回のペースで自己調整講座を開講しています。
次の段はまだ日程が未確定ですが年内に開催予定です。

本講座は万年筆の構造から理解して、感性やセンスに頼り切った調整ではなく、意図や目的に合わせて手段を思考できる調整を目指します。
過去の調整講座は下記のような具合です。

1月20日「構造から理解する! 初心者のための万年筆調整講座」募集ページ

レポート「構造から理解する! 初心者のための万年筆調整講座」

第2回「構造から理解する万年筆調整講座」募集ページ

レポート「万年筆調整講座」

こうやってなんでもかんでも宣伝に繋げるあたり聿竹は性格が悪いと好評です←


チョウセイシゴロシ?
調整師殺紙と言われる紙があります。
そうです。
皆さんご存知のヌルリフィルですね。
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どんな調整でも大概ヌルヌル書き味に化けさせてしまうので試筆紙には絶対使ってはならないと調整師界隈で少しずつ噂にしていってなってきています。

逆にバンクペーパーなどザラつきのつよい紙で試筆した方が、ポテンシャルの見極めがしやすいのでおすすめです。

なおヌルリフィルは以下で販売中です!