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6・2判決公判傍聴記



『傍聴記』

三角 忠

●はじめに「有罪」ありき

6月2日、判決公判。傍聴に入れてもらった。定刻の午後1時15分開廷。

林裁判長の声がこれまでよりももっと小さく自信がなくしゃべり出す。

主文の言い渡し。「被告人の須賀武敏を懲役11年に…」と言った途端、傍聴席から怒りのヤジ。

私も思わず怒りで「ナンセンス!」。

被告3人は、爆発しそうな怒りをあえて押さえているが、須賀さんは顔面紅潮。それでもこらえて林裁判長の「主文の続き」「罪となるべき事実」「裁判理由」を聞く。

「これは裁判じゃない」と会の代表桜井善作さんが席を立つ。

当然のことながら、林裁判長の「判決理由」の読み上げで、さらに弾劾の声が高まる。傍聴の一人が「退廷拘束」。2、 3人も激しい抗議で「退廷」。

林裁判長の「判決理由」を聞いていると、「はじめに有罪ありき」の法と論理を無視した政治弾圧である。

すでに刑が確定し終えた岩手鍋爆弾事件から類推して、「本件両事件で使用された金属製砲弾の弾頭部に装着されていた信管の開発・製造及び弾胴部への炸薬の装てんという、本件両事件遂行にとって不可欠な役割を分担して本件両事件に関与した」と断罪したのである。

さらに極めつけは、須賀さんが病気療養のため一時滞在していた金沢アジトにおいて、須賀さんのみならず、十亀さんも「一つの班を構成してA?型信管の製造を行っていた」と認定したことである。

虚構に満ち満ちたデツチ上げの極みと言わなければならない。

 

● 「量刑の理由」を割愛した本当の理由

林裁判長は、意図的に「量刑の理由」を省略した。すでにこの時点で配布されていたプレス用の「判決要旨」によると、その意図が読み取れる。

それはあくまで須賀さんを主犯とし、それゆえに、右の金沢アジトが犯行現場として断罪し、より重い刑を須賀さんに科している根拠にしていることである。

第二に「公判において、本件両事件への関与をしたのみならず、適正な防御権の行使の範囲を明らかに逸脱した不当な訴訟活動を繰り返し」と憎々しげに林裁判長は被告3名への見当違いな腹いせをぶつけ、あまつさえ「これが本件審理を長期化させる大きな原因」と居直っているのである。

裁判員制度導入によって「拙速・有罪・重罪」の「司法改革」が進行しようとしている。「未決勾留16年」に屈せず、被告3名は、福嶋昌男さんと共に本来ならば「無罪判決」を書く以外にありえないほど裁判所を追い詰めている。

「裁判員制度」を根底からひっくり返す裁判闘争を闘っているからこその弾圧であることも見据えなければならないのである。

 

● 「新自由主義の元凶」3人組の頭上をロケット弾は飛んだ

「量刑の理由」の中に込められた政治弾圧の本質は、以下の点にもっとも露呈している。それは本件が「まさにテロ行為」「極めて独善的かつ身勝手なもの」「民主主義に対する卑劣な挑戦」と口をきわめて罵りながら「犯行の態様」に言及すると、急激にその非難のトーンが落ちていることに現れる。

「犯行の態様を見ると……悪質極まりない」と一見激しく非難しているように見えながら、「本件で標的とされた施設が在日米軍基地や先進国首脳が列席する東京サミットの式典会場であった」ことに言及すると、「我が国の国際関係に深刻な悪影響を与える可能性もなかったとはいえない」と弱々しくつぶやいている。

そうだ。レーガン、サツチヤー、中曽根の「新自由主義の元凶」3人組の頭上に飛んだロケット弾こそ「新自由主義に対する果敢な挑戦」で、各国帝国主義の新たな支配者どもをそれゆえ震撼させたことをはからずも吐露しているのだ。

同時に迎賓館事件直後の山田警察庁長官の「中核派なら誰でもよいから捕まえろ」とわめいた「5・7宣言」がこの政治判決の裏に張り付いていることを読み取ることができる。

 

● 国鉄分割民営化にあくまで闘うことが答えだ

「新自由主義に対決する」。これが控訴審貫徹の基底に据えられなければならない。中曽根が日本における最大の新自由主義としてスタートさせた国鉄分割民営化。その起点ともいうべき東京サミット。

控訴審の勝利は「国労解体→総評解体→労働運動右へ→奥座敷に自主憲法を」の中曽根改憲・戦争路線と対決し闘うことと一体だ。

今、「解雇撤回」を投げ捨て、中曽根にヒザを屈した「政治解決」に国労本部だけでなく「国労闘争団」も大きくのみこまれようとしている。

だが、これに抗して、新たな新自由主義と対決する「国鉄分割民営化反対基金運動」がスタートしようとしている。

控訴審闘争勝利の展望をこれと結合してこじあけよう。