11・11

デモ禁止をうち破り

20万人が国会を占拠!

(その2)

市川知寛(放射能を考える下町ネットワーク)

 

*  野田を倒した直接行動

 4月ごろの官邸前行動で、若い男性が「再稼働をやめろ、野田!! 俺はお願いに来てるんじゃねーんだよっ!!」と怒り、叫んでいたのに感動し、私は仲間を誘うようになりました。

福島と連帯する反原発運動が、5月5日に稼働原発ゼロを勝ち取りました。参加者が爆発的に増えたのは、6月に野田首相が大飯3,4号機の再稼働を宣言した後でした。まるで外注化強行後も闘い続ける動労千葉のようです。

金曜日・抗議行動は、全国100ヶ所以上に広がり、7月1日に再稼働を止めようと大飯原発への道路を逮捕覚悟で夜通し占拠した若者たちはいま、古参の活動家たちと協力して、原発の各地元に再稼働を阻止するための全国ネットワークをつくっています。そしてついに原発労働者や除染作業者までもが起ち上がり始め、野田政権を打倒したのです!

議会も既成政党も、統治能力を失って右往左往しています。大恐慌と日本帝国主義の没落の中、原発反対運動は、原発を容認してきた戦後の反核運動の限界を日々乗りこえながら進んでいるのです。

 

*  原子力ムラと闘い、社会を変える!

総選挙投票日を挟む12月15〜17日には、郡山でIAEAと政府が福島閣僚会議を行います。

原子力の「安全強化」、「除染」の加速、「復興のために」という最悪の内容です。事故の責任を居直って原発・核武装を推進し、子どもの疎開にも敵対し、2020年までに福島県からの避難者をゼロにすることも狙っています。

環境省、JAEA(原研)、大手ゼネコンによって、飯舘村と大熊町で除染物(落ち葉、稲わら等)の焼却試験が行われていたことが明らかとなりました。灰は1キロ当たり230万ベクレル(!)でした。

奇跡的に高汚染を免れた鮫川村では焼却場(所在地非公表!)が建設中です。焼却中、周辺に人的被害が出かねません。終わりなき除染を許せば被曝労働が恒久化し、除染物の全国への広域処理・焼却・核の最終処分場建設に行き着きます。

12月1日に開院したふくしま共同診療所は重要な拠点となるでしょう。

年内の官邸前抗議は12月28日まで行われます。

来年の3・11に向けて労働運動と反原発運動が福島と一体となって原子力ムラと闘い、社会を根底から変えることが求められています。核との「共存」を拒否する人々と一緒に、私たちはこれからも頑張ります。

『無罪!』第92号より