迎賓館・横田でっち上げ爆取弾圧裁判

差戻し控訴審

足立事実認定を放棄してでも

控訴を棄却した高裁判決を

弾劾しよう!

(3)

足立昌勝(関東学院大学 法学部教授)

2 本控訴審判決の誤り

(2) 主観的な推定による事実認定

 この判決要旨をよく読むと、裁判所は、事実によって何も認定していないことが明らかになる。

 「賛同することはできない」「極めて不自然であって、到底信用できるものではない」「不自然であって、弁護人の主張は採用できない」「容易に与し得ない」「その方式が採用されなかったと推測される」「推認しているのは、誠に経験則に適った認定であり、当裁判所も賛同するところである」「甚だ不自然な弁解である」等々の言葉が列挙されている。

 これらの言葉が示しているのは、裁判所が主観的に見た場合の結論である。

 ここでは、その例として、一つだけ挙げておく。

 「A801段ボールの在中物は、被告人須賀が金沢アジトで保管、管理していたものとする原判決の見方が論理則、経験則に照らして最も自然な見方である」と決めつけている。

 原判決の石川県の新聞やチラシから、「元々、金沢アジトに由来し、被告人須賀が保管管理していたが、岩手アジト開設に伴って、岩手アジトに搬入されたと推認できる」とした部分に全面的に賛同したのである。

 この判決では、いくつかの指紋が証拠に使われているが、ここでは、指紋については全く触れていない。

 新聞やチラシでものを包んでいたと認定されているのであるから、それらの物には指紋が付いている筈である。指紋で検出されれば、それが直接証拠となるのだろうが、それが存在しないということは、須賀さんではないかも知れないということも推認されるのである。

 推認というものは、どちらにも判断できるものであり、決定的なものとはなりえないのである。

以下次号

『無罪!』第99号より