下獄闘争に突入2 120517東京高正面玄関福嶋再審勝利へ!

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福嶋昌男(府中刑務所在監)

一審・服部裁判長は小島、馬路鑑定に大変な危機感を持ち「筆跡鑑定は、その性質上、指紋のように厳密な同一性が判定できるものではないので」と小島、馬路鑑定を擁護したのです。他方に弁護側の大部で科学的な石川九楊氏作成の『筆跡鑑定書』を「同鑑定は真贋鑑定には有効であるが、手紙には妥当ではない」などという、理由にもならない理由で切って捨てたのです。この服部判決は弁護側の筆跡鑑定での科学性、『石川筆跡鑑定書』の科学的意義を伝統的筆跡鑑定に落とし込めるものです。

『魚住筆跡鑑定書』は、教授の学問的造詣と経験から、ノーベル物理学賞受賞の益川敏英博士の「科学とは肯定するための否定の連続」の立場に賛意を表し、両鑑定資料の相違箇所に注目しています。鑑定は「否定的条件が存する限り肯定は成り立ちえず」を貫いています。この科学的視点から両鑑定資料に網羅的に当たり、各字画を分類・データ化して、字画の相違および字画の変動幅の違いを比較・判断し、表、グラフ等で目に見えるようにしています。魚住鑑定書の決定的意義は資料の正確さを期するために高感度スキャナーで資料をパソコンに取り入れ、判断していることです。

つづく