無 罪! 204号

  本誌204号  目  次

  ★須賀さんの「刑の執行停止」求める要望書署名を集めよう!          内藤雄二
  ★3・25横浜刑務所申し入れ行動                      事務局
  ★南京、重慶、スターリングラード、広島、長崎…
          各地で、戦火は燃え続けていた                十亀弘史

  ★本の紹介ー『季刊 刑事弁護109号』(2022年春)
            特集「刑事収容施設の医療体制を問い直す」 その2    板垣 宏
  ★犖業止めよう群馬甞惱会での学び
          原発・原爆は現代科学・技術の破綻だ             福嶋昌男

  ★「ロシアによるウクライナへの侵略に抗議する」決議案に
          以下の理由で反対します                   ほらぐちともこ

  ★沖縄の奥底に眠っていた階級の力が目覚めた                 富田 晋


   獄中に激励の手紙を送って下さい
 須賀武敏さん
  〒233-8501  横浜市港南区港南 4‐2‐2
 
 大坂正明さん
  〒105-0004  港区新橋2−8−16石田ビル4F 大坂正明さん救援会気付


  5月26日(木)
    横浜刑務所申し入れ行動にご参加を!

        2022年5月26日(木) 午後2時集合
    横浜市港南区役所1階ロビー(横浜市営地下鉄港南中央駅下車2分)


須賀さんの「刑の執行停止」

要望署名にご協力を


                    十 亀 弘 史
署名用紙はこちらからロードして下さい

  須賀武敏さん「刑の執行停止」を求める要望書署名にご協力を    
資料―事情説明(2022年3月作成)
  〈よびかけ〉
   家族 須賀陽子( 妻)
   元被告団  十亀弘史/板垣宏/福嶋昌男
   再審弁護団 藤沢抱一(東京弁護士会)/内山成樹(東京弁護士会)/
   坂井眞(東京弁護士会)北川鑑一(東京第二弁護士会)/山本志都(東京弁護士会)
   迎賓館・横田裁判の完全無罪をかちとる会共同代表 桜井善作/藤井高弘
   連絡先(署名送り先)   迎賓館・横田裁判の完全無罪をかちとる会
     〒105-0004 東京都港区新橋2-8-16 石田ビル4F TEL/FAX 03-3591-8224

        
呼び掛け文はこちらからロードできます。


須賀さんの即時奪還を!

 「刑の執行停止」を求める要望書署名を集めよう  事務局 内藤 雄二    
220325横刑申入れ行動

 須賀さんの「刑の執行停止」を求める署名運動は、1月28日の横浜刑務所申し入れ行動の一環として行った街頭署名をもって、開始されました。その時は、小一時間の署名活動でしたが、街行く人々の反応はとても良く、ビラは次々と受け取られ、7筆もの署名が集まり、参加したみんなが感動しました。それから2カ月、本誌3月号には、署名用紙とともに「署名へのご協力を」と題するリーフレットも同封し、本格的署名運動を開始しました。
 現在、続々と署名が事務局に届けられています。すでに200筆近くになっています。大阪と佐賀からは3月号発送の2日後には署名が届けられ、その反応の速さに大いに驚き、感動したところです。また、一人で、5筆、7筆と周りの人々から署名を集めて送ってくださった方々、いくつかの地方からは、20筆、30筆とまとめて大量の署名を送って下さいました。あらためてお礼を述べさせていただきます。ありがとうございます。
 もちろん、これで満足しているわけではありません。これからが本番です。今回、あらためて、署名用紙とリーフレットを同封させていただきました。署名をまだしていただけていない方は、ぜひとも署名をお届けください。また、すでに署名をしていただいた方々には、恐縮ではありますが、さらに周りの方から署名を集めて下さいますよう、心よりお願いいたします。
 今、岸田政権は、とんでもない戦争と改憲の道に突き進み始めています。ウクライナでの戦争を奇貨として、「9条で国を守れるのか」「敵基地攻撃能力が必要」「国と領土を守れ」「核の共有」などなど大反動のスローガンを声高に叫び、ウクライナ戦争をあおり、戦後の労働者民衆の反戦意識の解体を露骨に展開し始めています。アメリカとともに、中国への侵略戦争を行うことを決断しています。
 獄中にいる須賀さんはじめ、受刑者、いや獄中だけでなく、入管など収容施設にいる被収容者の命と人権は、こうした岸田政権の改憲・戦争攻撃と無縁ではありえません。こうした時代だからこそ、須賀さんをはじめとした獄中からの命の叫びをしっかりと受け止め、獄内外の力で、守り、闘いとっていくことがとても重要ではないでしょうか。ともに闘いましょう。

早急にMRI検査を実施しろ、と要求

 横浜刑務所へ、今年2度目の申し入れ行動

                     事 務 局 IMG_2942

 3月25日、「完全無罪をかちとる会」として、今年2度目となる申し入れ行動を25人の参加で、かちとることができました。家族の須賀陽子さんを先頭に、共同代表の藤井高弘さん、そして、いつも行動の中心を担って下さっている神奈川労組交流センター、神奈川星野救援会、婦人民主クラブ全国協の方々と共に行動に臨みました。
 この間、私たちに対応してきている庶務課の担当官が、前回硬直的な対応に終始したこともあり、相当構えて臨んだところ、前回とうって変わり、一応こちらの話は最後まで聞くという姿勢を取り続けました。さらには、「一般論ですが」と断りながらも「中にいる方が満期で出獄するときには健康で出ていただくというのが、私たちの使命だと考えています」と、これまで言ったことがないような発言をしたのです。
 この発言に対して、「現実には、須賀さんは歩けなくなるかもしれないような状況に陥っているじゃないか。だからこうして繰り返し申し入れに来ているんじゃないか」「使命感を持っているなら、実践しなくちゃいけない! MRI検査を実施しろ!」と激しく追及しました。担当官は「法に則って対処している」「必要な医療は提供している」などと弁明しましたが、最後は「議論が堂々巡りになっていますので、このあたりで終わりにしたいのですが」と立ち往生状態になってしまいました。  須賀さんの命と健康を守り抜くぞ、という参加者皆の熱い気持ちが当局を圧倒する状況を作り出しているのを実感しました。さらに、繰り返し、粘り強く、申し入れ行動をやり抜いていきましょう!




南京、重慶、スターリングラード、広

島、長崎、沖縄、朝鮮半島、アフリカ、

中東、ベトナム、イラク、アフガン…

各地で、戦火は燃え続けていた

 
                   十亀 弘史
                                そがめ  ひろふみ
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 テレビは毎日、戦争の現場を映し出しています。画面では街が重苦しい褐色に染まっています。兵士ではない、民衆の死体が、路上に放置されています。遺体の映像はぼやかされていますが、死の痛み、死の苦しみは、まざまざと伝わってきます。一人一人がそれぞれに表情と生活を持っていた、夥(おびただ)しい数の人間の暮らしと命が突然に根こそぎに消し去されたのです。テレビを見ながら息をのむほかありません。
 しかし同時に、そのような大量殺戮はウクライナだけのことなのか、という怒りを含む思いが胸に渦巻きます。戦争の惨禍はかつてもあったし、その残虐さにおいて現在のウクライナに劣らず、規模においてはウクライナをはるかに超えるものが多かったはずです。南京、重慶、スターリングラード、広島、長崎、沖縄、朝鮮半島、アフリカ、中東、ベトナム、イラク、アフガンなどの各地に、戦火は燃え続けていました。ただ、そのすさまじい惨状が、今のウクライナほどつぶさに、〈同時中継〉されたことはなかったと思います。 それは、現在のウクライナ戦争においては、戦場における民衆の被害を詳細に伝えることが、「先進国」=帝国主義国の利益に合致しているからです。過去の大方の戦争においては、民衆の被害を伝えることが、直ちに、それらの大国の加害性・侵略性を明らかにするために、惨禍が隠され、ごまかされていました。
 いま、テレビに向かうと、戦争の現場とはこうなんだ、ということが全身にリアルに刻み込まれます。しかし、かつての戦争でも、無数の民衆が、いまテレビに映っているような、同じ苦しみを、同じ無残な死を強いられていました。戦争の、血とはらわたと炎と煙とあらゆるものの残骸は、これまでの全ての戦場においても、いま映されている映像の中にあるものと変わりはなかったはずです。テレビを見ながら感じられる、戦争の現実についてのその実感は、巨大なメディアとその背後の国家権力の意図を越えて、戦争への怒りと深い嫌悪を、視聴者の中に大きく広げているにちがいありません。
 岸田文雄は、ロシアに対し「無辜(むこ)の市民を殺害することは戦争犯罪だ」と叫んでいます。しかしその弾劾は、自己の実践を完全に埒外に置いています。聞くたびに憤怒を感じます。実際には岸田政権は、ウクライナの情勢を利用して、中国への侵略戦争の準備を急速に積み上げています。その先にあるものこそ、大量の無辜の市民を殺戮する戦争犯罪そのものです。また、岸田には、十五年戦争において自国が犯した巨大な戦争犯罪への自省の念も、全くありません。逆に、侵略の事実を、なかったかのように教科書に書かせ続けています。
   ×    ×    ×
 ニュースに接するたびに憤りが噴き出し、絶えず重い気分にもとらわれますが、日常の生活は続いています。
 何度も書いていますが、清掃労働の現場について報告します。前に、桜の季節には花びら掃除が大変かもしれない、と書きましたが、マンションの敷地に飛んでくる花片は思っていたより少なく、苦になることは全くありませんでした。しかし、その代わりというのか、この時期に葉を落とす木々があったのです。名前は知りませんが、敷地内にかなりたくさん植わっている2種類の木が、3月の中旬あたりから、急にはらはらと葉を散らせ始めました。大きい葉とそれよりずっと小さな葉です。小さい方の葉を降らす丈の低い木は、ひょっとしたらドウダンツツジという名前かもしれませんが、よく分かりません。とにかく、〈落ち葉は秋のもの〉としか考えていなかった私は、この2種類の葉の急襲に驚きましたし、かなりてこずっています。
 もう一つ苦労するのは、ゴミ出しにおいて、中には、いい加減な分類しかしないで、ゴミ袋を放り出して行く人がいることです。「燃えるゴミ」の袋の中に小さなビンや缶を入れた上で、そういう袋に限って、袋の口を異様に固く縛ったりしています。正直、コノヤロー、と思います。思いつつ口を開き、ビンを取り出そうとすると、残っていた粘着性のある中身が漏れてビンが袋のビニールにくっついていたりします。その場合、そこを破るほかなく、新しいゴミ袋に全部入れなおしたりしなければなりません。コノヤロー感が二乗されます。
 ところで、ゴミを収集場所に出すときに、ちょうど収集車が来て、その人たちと挨拶を交わすときがあります。収集車は、すべてのゴミを一浚(さら)えに集めて行くのではありません。燃えるゴミ、ビン・カンと段ボール以外の紙類、段ボール、プラスチックゴミ、ペットボトルなどで、それぞれ違う収集車が来ます。
 先日、時間帯の違いでめったに会うことのない、ペットボトルの収集車と出会いました。ちょっと驚きましたが、その3人組の作業員の中に、高校を出たばかりという感じの若い女性が入っていました。新しい作業着を着て、きびきびと動いています。あ、いいな、がんばってるなあ、と思いました。私は、いつものように「おはようございます」と声を掛けました。すると、その女性は、「おはようございます」とは返しませんでした。そして、代わりに、照れたような、嬉しそうな顔をして、ニャハハ、という感じで笑ったのです。笑いながら、空になったペットボトル用の緑の網の袋を、きりりとたたんでポンと手渡してくれました。一瞬のことでしたが、その生き生きとした表情と動きに接して、私は、なにか、とてもうれしいような、あたたかい、いい気持ちになりました。
 その若い人とはその後は出会っていません。しかし、このような青年労働者たちが、それぞれの労働現場から、新しい人間的な未来を闘いとり、築き上げて行くにちがいないのです。

 「侵攻」や「開戦」の字が急速に幅を利かせて紙面蒼ざむ
              十亀弘史(3月20日付朝日新聞「朝日歌壇」掲載)




 本の紹介―『季刊 刑事弁護109号』(2022年春)       

特  集             
                                   
「刑事収容施設の医療体制を問い直す」

「刑事施設において求められる医療水準」
  (赤池一將(
かずまさ
)・龍谷大学教授)について 2
                      板垣  宏

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 医療水準は一般社会の医療と異質で当然
 前回は、刑務所の医療体制が、医師の診察の前に保健助手が医師の診察の要否を決め、被収容者の、自由に医師の診察を受ける権利を不当に奪っている(医師法違反)ことを赤池氏が指摘していることを紹介しました。
 今回はその続きです。赤池氏はその原因が「矯正実務家の間では、刑事施設医療が一般社会の医療と異質になることは当然であり、そうあるべきだという意識が根強」くあること、その理由として法務省矯正局の監理官等は「被収容者の診療申出における詐病の多さゆえに、一般社会の医療で重要な患者―医療者間の信頼関係が存在しない点に求められる」(125ページ)としているのですが、それは根本的に誤っていることを次のように批判しています。
「被収容者の詐病を的確に見分けるために、『医療上の申出を行う者については、処遇部門が日常生活状況を詳しく観察し、動静簿や引継簿に詳しく記載するなど医務課と情報を共有できるよう』にする傾向、すなわち、医療と保安の一体化が推進されてきた。
結果として、医師法の定める医師の診療録記載義務(24条1項) を軽視する形で、医療助手が刑務官に対する態度等の被収容者の日常行動を診療録に認識し、これに基づいて前述の訓令(「被収容者の保健衛生及び医療に関する訓令」)10条による医療体制が構築されてきたといえる。この点でマンデラ・ルールは、本来、医療活動が『臨床において完全に独立して』実施されるべきだとしたうえで、『臨床上の決定は、責任のある医療専門職のみがなし得るものであり、医療分野以外の刑事施設スタッフによって覆され、あるいは無視されてはならない』と規定している」(126ページ)
 すなわち、日本の刑事収容施設における医療は、「医療と保安の一体化が推進されてきた」結果、医師の決定が「医療分野以外の刑事施設スタッフによって覆され、あるいは無視されて」きたことです。刑事収容施設の医療で問題なのは、被収容者がいくら病状を訴えても、看守が医者の診察を受けさせず、医師もまともに本人の訴えを信じず、「詐病」と判断することが多いことです。
 赤池氏はこの点について、「詐病への対応よりも被収容者の高い有病率、肝炎や結核等の感染、そして、高血圧や糖尿病等の慢性疾患の比率の高さ等、被収容者の示す特殊な疾病構造に求めるべきである。この特徴は、社会生活での被収容者と医療保健機関との接触頻度の低さに起因するといえる」(126ページ)と指摘しています。刑事収容施設の被収容者は、社会的弱者・貧困者が圧倒的多数をしめており、たとえ病気を持っていても医者や病院に行けない人が多いため、獄中で健康不良を訴えて医師の診察・診断を求める人が多くなるのは必然です。決して「詐病」などではないのです。

 求められる医療水準とは
 赤池氏は、このような実態に対応するには、「疾病の早期発見はその効果的治療に不可欠であり」、「刑事施設医療にとって入所時および定期の健康診断の意義は、被収容者の健康の維持・管理の重要な機会となる」(126ページ)にもかかわらず、「刑収法(「刑事収容施設及び被収容者の処遇に関する法律」)61条は、刑事施設長に対して、被収容者の収容開始時および年1回以上の定期健康診断の実施を義務づけているが、『刑事施設及び被収容者の処遇に関する規則』29条は、多数の診断項目を列挙しながら、自覚症状および他覚症状の問診および体重と血圧の測定以外は、血液・尿・便・心電図等の検査も医師の判断で省略可能だとする。そして、大半の定期健診では、体重と血圧の測定と胸部樟検査だけが実施されるにすぎない」(126ページ)としてその不十分性を指摘しています。
 そして、「すでにいくつかの刑事施設視察委員会が繰り返し要望してきたように、前述の規則29条を改め、少なくとも血液・尿および便の検査を定期検診の必須項目とし、また、現在、対象となる被収容者の一部で実施されている自治体の特定検診やがん検診を、対象となる全被収容者に行うべきことも求められる」(126ページ)とその改善を求めています。

 刑事施設での「医療水準」の異質性
 氏は「刑事施設における医療体制のなかで、医師が医師法を十分に遵守できないというのであれば、果たして、そこで十分な医療が行われるのであろうか」(126ページ)と根本的な疑問を投げかけ、具体的な問題として、患者(被収容者)100人当たりの医療刑務所の医師数、看護師数が日本の病院の平均数に比して、医師数は(6・3人/12・5人)、看護師数は(12・6人/43・5人)にしかすぎず、病院の平均的水準に達していない実態を暴露しています。また、「2015年の国会では、当時の国民1人当たりの医療費が30万7500円であるのに対し、被収容者1人当たりでは16万500円と…被収容者の1人当たりの医療費が国民1人当たりの医療費の約半額である事実が明らかにされている」(126ページ)として、刑事収容施設の医療体制が、医師・看護師数の点でも、費用の点でも、一般の水準から大きく隔たっていると述べています。これでは獄中でのまともな医療など行えるはずがありません。

 刑事施設の医療は「刑の執行に必要な治療」にのみ縮小
 前述した赤池氏の指摘に対して国は、「それが刑事施設で供給される医療水準の低さを物語るわけではない」と繰り返す。矯正局長は、「国民健康保険法59条等により被収容者に保険給付の制限が行われることになるが、必要な治療は国費で賄い、それを惜しむことはないと国会で説明を行っている」(127ページ)と開き直っています。
 これについて、赤池氏は、C型肝炎に対する医療の実態を例にとって、「刑事施設に2万人いるはずの治療を要するC型肝炎患者のうち、毎年20〜50人だけを治療対象にスクリーニングするのは、単純計算で800億円に及ぶ巨額の治療費の抑制が目的だと考えるのが自然だ」(128ページ)と批判しています。もちろん、このことはC型肝炎に限らず、全ての疾患に対して同じような「選別」が行われていることを表しているのです。
 そしてその理由として、刑事施設における医療が「治療を刑収法の規定する『被収容者の健康を保持するため』ではなく、『被収容者に回復困難な病状悪化を実刑執行中に生じさせぬため』に限定し、治療対象人員を減らして治療費を抑制する意図を正当化するためであろう。前述の…矯正局長の国会答弁も、あくまで治療対象を上の意味での『刑の執行に必要な治療』のみに縮小してはじめて理解できるものである」(128ページ)と指摘しています。
 この点について、氏は「『被収容者は病気だから治療するのではなくもっぱら刑の執行のために治療する』という、このいささか功利的で非人道的な応報論には行刑の劣等原則が見え隠れする」(128ページ)と厳しく弾劾しています。

 被収容者にも健康保険の適用を
 刑務所医療の経費をできるだけ抑えるという問題の根本には、刑事収容施設の被収容者には健康保険が適用されない(給付の制限)ことがあります。
 赤池氏は「国民健康保険法59条等の『給付の制限』規定はそもそも罰則的なものではない。被収容者の収容期間中は保険給付が事実上不可能となり、また、他の法令(この場合は刑収法)が優先するために設けられた対応である」(128ページ)とした上で、「国民皆保険制度下での『社会一般の保健衛生及び医療の水準に照らし適切な保険衛生上及び医療上の措置』 (刑収法56条)は、当然に、基本的には保険給付の水準に照らし適切な保健衛生上および医療上の措置でなければならないはずだ。刑事施設で実施される医療は、『刑の執行のため』ではなく『被収容者の健康を保持するため』に保険適用が可能な治療のすべてを『必要な治療』とし、その費用を国庫で負担する、それが基本である」(128ページ)と極めて原則的な主張が述べられています。
 そして、そうした医療に変えるためには、「例えば刑務作業報奨金の平均値を被収容者の所得として考慮したうえで、収監中の被収容者の保険加入枠を一律に定めて強制加入とし、全被収容者の保険料と個々の治療費の総計を矯正予算から支出する方法が考えられる」(128ページ)と健康保険の獄中における加入(実際に国民健康保険にも加入していない被収容者も多い)とその適用を提案しています。また、これに関連して「医療保険を用いた外部委託を検討すべき」(日弁連の改革案)とも提案していますが、「行刑改革会議で医療問題を審議した第3分科会で、矯正局は諸外国で実施されている刑事施設における保険診療制度を正確に理解しようとせずに、日弁連からの改革案を全面的に否定」(129ページ)している現状が明らかにされています。国は刑事施設における医療改革を全くやる気がないことは明白です。

 追求すべき「医療水準」とは
 赤池氏は、刑事施設に求められる「医療水準」は、特別なものではなく、「医療水準のベーシックな部分に位置する学会作成のガイドラインに沿った治療が行われたか、あるいは、担当医師の専門違いや施設の設備不足ゆえに被収容者に必要な診療ができない場合に適切な診療を受けさせるため他院受診に必要な措置を講ずる医師の転医義務が果たされたか、さらには、前述の医師法の諸規定が遵守されているかという、すでに医療水準が『実際に普及定着していて、課される規範』となっている、いわば、医師の『最善の注意義務』が普通に問われるケースである」(130ページ)と述べています。
 問題は「従来、刑事施設での診療録が開示請求の対象とならずにきたうえに、上述のガイドラインや転医義務等の医療規範の遵守状況を監督する外部専門機関が存在せず、適切な医療が実施されたか否かの判断は、もっぱら診療を行った医官の医師としての倫理観に委ねられていた点である」(130ページ)と指摘。これを改革するには、現在の「刑事施設視察委員会」の「委員に医師1名を加わる(ママ)構成」では不十分であり、「長期的には刑事施設に医療保険による診療を導入すれば、その監督方法の枠組も刑事施設内で活用できようが、短期的には視察委員会の医師委員を、各医師会の保険担当理事経験者等を含む形でバック・アップする強化策を医師会に設けるなどの体制整備が求められる(130ページ)」と提言しています。

 「おわりに」=刑事施設医療改革の短期的課題の要約
 最後に、赤池氏の「改革の短期的課題についての要約」を要約しておきます。  嵌鐚容者の保健衛生及び医療に関する訓令」10条を改正し、「保健助手」の巡回への医師の同行を義務づける必要がある。
国民皆保険制度を前提に保険適用が可能な治療のすべてを「必要な治療」と認め、医療保険と医療費助成等を用いた国庫負担による外部委託への移行を試みる必要がある。
7沙施設医療の水準維持には、医師法の遵守、ガイドラインに沿った治療、必要な診療のための他院への転医義務の履行等を監督する外部専門機関が不可欠である。現行の視察委員会の医師委員を各医師会でバック・アップする体制を整備する必要がある。 (終)



犖業止めよう群馬甞惱会での学び

原発・原爆は現代科学・技術の破綻だ

                      福嶋 昌男

 3月12日に行われた学習会で、山本義隆氏の『福島の原発事故をめぐって―いくつか学び考えたこと』 (みすず書房 2011年8月刊)がとりあげられました。本書が書かれた情勢は、東日本大震災―福島原発3基の爆発で放射性物質の拡大と反原発闘争の只中です。
 今、ロシアのウクライナ侵攻で、第3次世界大戦・核戦争の危機にあります。ロシア軍はウクライナのチェルノブイリ原発、ザポロージャ原発を攻撃する「核戦争」下とも言える戦況です。

 機ヽ惱会での学び
 講師は、世界戦争危機のもとで、爍魁Γ兇気茲覆藐業アクション瓩闘い取られ、福島現地の闘いと一体であることを述べました。講師は、チェルノブイリ原発大事故に触れて、犖業は地上に置かれた原爆瓩任△襦8什澆寮こ戦争・核戦争危機下で、本書の持つ意義と物理学者・山本氏の闘う立場を学ぶことの重要性を言われました。また、群馬大の物理学者・故小野周氏は、犖胸厠呂亙刃騨用できない瓩噺世錣譴討い燭函

 (1)本書は、三章から構成されています。
 一 日本における原発開発の深層底流
 二 技術と労働の面から見て
 三 科学技術幻想とその破綻
 本書の帯は、牋豺錣發呂笋原発依存社会から脱却すべきである瓩肇▲圈璽襪靴泙后その内容は、日本の核武装を許さない立場です。山本氏は終わりのところで「核爆弾はその可能性も作動原理も百パーセント物理学者の頭脳のみから導き出された」(89ページ)と述べているように、科学者の立場からの反原発・反核のアピールと言えます。

  (2)各章の概要
 一章は、第2次大戦時、米帝は「マンハッタン計画」で、軍産官学の総力をあげて、2つの原爆を開発したことを述べています。戦後、日帝は「原子力の平和利用」と称して、原発を開発・設置してきました。日本の学者は、原発を「石油に代わるエネルギー」ともろ手をあげて賛成してきています。特に、東大の学者は、犹佐嘘忰瓩劉犖胸厠和辞瓩涼羶瓦任△蝓△金で動いてきていることです。
 学者が「安全神話」を説くなかで、福島原発3基の爆発で、「安全神話」は吹き飛んでしまいました。今度は猜射能はたいしたことはない瓩箸いΕΕ修蚤寮と東電の擁護です。
 二章は、原発の構造と点検、原発で働く労働者、技術者の過酷な労働と放射性物質での汚染です。何人かの技術者の書、そのレポートを引用しています。定期点検時には、「海に放射能を含んだ水が何十トンも流れてしまうのです」(41ページ)。温排水は、毎秒何十トンも流されています。  三章は、原爆・原発は、牴奮惶蚕僂慮諺曚箸修稜肪将瓩任△襪海箸鯡世蕕にします。三章の一、二は爐覆次∪床い剖畭絏奮悗生まれたか瓩鯡笋Δ討い泙后
o0438059913391683606
     広島に投下された原爆
 供ヽ級社会で生まれ、破綻した現代科学・技術
 (1) 一の「一六世紀文化革命」は、山本氏の発見・名付けです。即ち、ケプラー、フック、ニュートンらの一七世紀の自然哲学(後の科学)の開花は、「一六世紀文化革命」によっていると説きます。「一六世紀文化革命」は、大航海時代の「知の世界の地殻変動」を指しています。支配階級、教会権力はラテン語の「知」を独占していました。その「知」に対する、いわゆる市民階級の台頭です。
 (2) 自然哲学の世界では、ガリレオの猴鄲里遼‖Л瓩糧見であり、実験の導入です。山本氏は言います。ガリレオの実験は、「時間と空間の関係として定量的法則を確立することであった」(64ページ)と。イギリスでは、同時代のフランシス・ベーコンが自然哲学の世界に犲存貝瓩琉婬舛鮠Г┐泙后イギリスが海戦に勝利し、抜け出し産業革命を起こします。【1760年代からの産業革命は、マニファクチュアでの諸道具の発達・種類によって、とりわけ、モーズレーの旋盤の往復架台は画期的でした。ワットの蒸気機関の発達とともに19世紀初頭、機械制大工業が出現。イギリス資本主義の確立です】

 本書は、1800年ヴォルタの電池、1831年ファラデーの電磁誘導の発見を上げて、電気エネルギーの創出の意義を述べます。
 (3) 犢餡伴臚害奮悗涼太賢瓩蓮原爆の製造です。【原子核は、原子―分子と異なり、犇い力瓩之襪咾弔い討い泙后E形海慮義任悩任盻鼎き爛Ε薀鵤横械記瓩慮胸匈砲話羸子を照射すると半分に分裂し、その際、2〜3個の中性子を生じます。つまり、ねずみ算式に連鎖反応をするのです。爛Ε薀鵤横械記瓩粒吠裂前後の質量差(m)は、アインシュタインのE = mc2 エネルギーを生じます】

 掘ヽ悗咾らの感想
 原爆・原発は現代科学・技術の限界・破綻であることを強く学びました。労働者階級の科学・技術こそが求められています。  今、米帝・NATOの東方拡大はウクライナに至り、ロシアのウクライナ侵攻・第3次世界大戦・核戦争の危機にあります。本書の言う牴奮惶蚕儻諺曚箸修稜肪将瓩誰の目にも明らかになっています。資本主義・帝国主義、スターリン主義の限界とその破綻です。  本書は〈終〉で「経済成長が資源の浪費と環境破壊で地球の危機を招来していることは、すでに三〜四〇年も昔から言われていたことである。…根本的に新しい社会のあり方を見出すべき時がすでに来ていたと考えるべきである」(93ページ)。それは「世界中がフクシマの教訓を共有するべく…そのうえで、率先して脱原発社会、脱原爆社会を宣言し、そのモデルを世界に示すべきであろう」(結びの94ページ)。 ◇第3次世界大戦・核戦争阻止! ◇日帝の核武装阻止! ◇放射能汚染水放出阻止!         (4月10日)



「ロシアによるウクライナへの

侵略に抗議する」決議案に

以下の理由で反対します
   

                            杉並区議会議員 ほらぐち ともこ
区役所
反戦スタンディング(2月28日杉並区役所前)
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 ロシアによるウクライナへの軍事侵攻を絶対に許すことはできません。しかし、ロシアへの一方的な「非難」だけではこの戦争を止められません。ウクライナ勢力圏化を狙うロシア、ウクライナの加盟と中距離核ミサイル配備を狙うアメリカ帝国主義を含むNATO。この両者の軍事的・政治的対立が極点に達する中で、プーチン政権は軍事侵攻に踏み切りました。この戦争は、ウクライナやロシアの民衆の命を犠牲にし、ロシアやアメリカなど大国の利害、一握りの資本家の利害を追求する戦争です。しかもそれは、核兵器使用という形で、ヒロシマ・ナガサキを再び繰り返す核戦争となろうとしています。現実にチェルノブイリ原発をめぐっての軍事的争奪戦となっています。「地上に置かれた原爆」=原発は核戦争をめぐる最大の焦点であり、直ちに全世界で廃止するしかありません。

∪鐐茲鉾紳个垢襪里覆蕕个泙瑳国政府の改憲・戦争・核武装策動を止めるべき
 岸田政権はロシアへの「制裁」という形でこの戦争に参戦しようとしています。安倍元首相に至っては「日本は核兵器を共有すべき」などと、日本の核武装と核戦争への参戦を叫んでいます。そのすべてが、憲法を改悪し「台湾有事」と称する中国への侵略戦争を目論んだ動きに他なりません。何よりも「敵基地攻撃能力の保有」という、先制的な戦争(=自衛隊による中国本土への空爆)に踏み込む動きを絶対に許すことはできません。もし本当に心から反戦平和を希求するのであれば、「ウクライナ侵攻抗議」のみを唱えてお茶を濁すのではなく、自国政府である日本政府に対し、「戦争と改憲、核武装を絶対にやめよ」「沖縄・南西諸島へのミサイル配備を絶対にやめよ」と強く要求すべきです。

戦争を止める力はどこにあるか
 私は、この戦争を止める力は、労働者民衆の反戦デモなど実力行動の中にあると確信します。私は、日本の改憲・戦争・核武装に賛成の議員とともにあげる「決議」ではなく、ロシア・ウクライナをはじめ全世界で声を上げる労働者民衆とともに反戦を叫びます。
 私の立場は、「万国のプロレタリア団結せよ!」です。

闘うべき相手は自国政府だ
 国会を始め議会では、自民党から日本共産党まで、すべての既成政党がロシア・プーチンのみを非難して自国政府の戦争、あるいはアメリカ帝国主義の戦争には何も言わない、反対しないという、許しがたいことが起きています。  先日の国会でのゼレンスキー演説に続いて、大阪市議会はウクライナの駐日大使にオンラインで演説させようとしています。そういう動きが地方議会で始まっています。私たちはこの戦争に絶対に加担してはいけない。ロシア・プーチンのみを非難するのではなく、アメリカ帝国主義とNATO、そして日本の岸田政権、こういう戦争をしている自国の政府を全員引きずり倒して、戦争のない社会を今こそつくる時だと思います。 (3・26新宿駅頭での演説)

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ほらぐちともこ(洞口朋子)
会派:都政を革新する会

〈プロフィール〉
1988年 宮城県仙台市生まれ
2003年 イラク戦争時、中学生で反戦デモに参加
2008年 法政大学入学。全学連として反戦運動や学生自治を復権させる
      活動を行い、
2010年 無期停学処分。処分後も改憲・戦争・貧困に反対して奮闘。
2019 年4 月 杉並区議会議員選挙で3275 票を獲得、18位で初当選。



    資料(議員提出議案第4号 杉並区議会ホームページより)

ロシア連邦によるウクライナ侵略に対し断固抗議する決議
上記の議案を提出する。令和4年3月3日
提出者 杉並区議会議員 大 泉 やすまさ/同 島 田 敏 光/同 矢 口 やすゆき/同 山 田 耕 平/同 川原口 宏 之/同 浅 井 くにお/同 金 子けんたろう/同 新 城 せつこ/同 奥 山 たえこ/同 岩 田 いくま/同 太 田 哲 二/同 井 口 かづ子
杉並区議会議長 大和田 伸様
ロシア連邦によるウクライナ侵略に対し断固抗議する決議
 今般、ロシア連邦がウクライナを侵略したことは、国際秩序を乱し、自由と民主主義の根幹を揺るがす暴挙であり、断じて許されるものではない。ウクライナ国民の生命と財産、そして自由が理不尽に脅かされていることに、深い悲しみと強い怒りを覚える。
 ウクライナへの侵略は、日本国の基礎自治体である杉並区にとっても、遠い国の出来事ではない。杉並区平和都市宣言の中には、「平和ゆえの幸せを永遠に希求し、次の世代に伝えよう」と謳われている。
 これは、原水爆禁止署名運動発祥の地である杉並区が世界の恒久平和と核兵器の廃絶を願う気持ちを表したものであり、それを実現し、次の世代に引き渡していく決意を示したものである。
 よって杉並区議会は、ロシア連邦のウクライナ侵略に強く抗議するものであり、ロシア連邦に対し、軍の即時撤退と国際法の遵守を求めるものである。
 あわせて日本政府に対し、邦人の保護をはじめとする人命の救助並びに我が国へのさまざまな影響対策について万全を尽くすよう要請する。
 以上、決議する。 令和4年3月3日               杉並区議会



『沖縄コールセンター労働組合』結成

沖縄の奥底に眠っていた階級の力が目覚めた

                執行委員長 富田  晋
富田晋
   選出され、あいさつする富田さん

 3月25日( 金) に沖縄市において「沖縄コールセンター労働組合」が30人を超える人数の結集で結成されました。また、二つの支部を同時に立ち上げました。結成した労働組合はなによりも職場生産点での闘いにこだわること。反合理化・安全闘争を闘いの柱に据えました。そしてコールセンター産業全体での組織化を決定し、あらゆる雇用形態の労働者が加盟できる組織としました。さらにコールセンター以外の業種であっても労働組合建設を支援することを確認しました。同時に沖縄の労働運動の復権を訴え、職場からの戦争阻止を訴え切りました。
 結成大会では次々に職場の仲間たちから発言があり、執行部になった仲間たちからも涙が出るほどの感動的な発言がありました。また、30歳の女性労働者からも執行部立候補があり、嬉しい限りです。そして、私は組合員総意により新執行委員長となりました。また、スト権も100%の支持を受け、樹立されました。

「復帰」50年の沖縄の姿
 沖縄の現在の階級的位置を知るためには、簡単にでも沖縄の労働運動を振り返らなければなりません。
 戦後、沖縄労働運動は4人に1人が亡くなる地上戦の焼け野原から出発します。戦後の共産党の中でも左派と言われた奄美共産党の労働者が沖縄に潜り込み、組織化が開始されたと言われています。当時の労働者の多くが米軍基地関連の労働者でした。ですから、最初から沖縄の労働運動は基地労働者を軸に闘われていきます。朝鮮戦争が教労を軸に闘われるも阻止できなかった悔しさがより多数の労働者を組織化する力となり、1960年代には基地内に労働組合=全軍労を結成します。そうした這うような闘いが沖縄の労組組織率を7割まで発展させ、力関係を逆転させていきました。その力はベトナム戦争を阻止するほどに成長し、現実に全島ゼネスト(69年〜72年)では「基地が墓場になった」と米軍司令官に言わしめました。
 だからこそ、1972年に日米政府は沖縄の本土「復帰」を認め、沖縄に9条を適用しないことで日本全体の労働運動との分断を行った上で「労働組合壊滅攻撃= 新自由主義攻撃」を全国に先駆けて沖縄で開始しました。その方法は「米軍再編」と「沖縄振興策」です。米軍再編= 基地労働者の解雇攻撃であり、基地労働者の解雇は復帰後の沖縄の失業率の高さを維持する要因となりました。その一方で沖縄振興策は「インフラ整備」と称して大きくは58号線沿いに狄靴燭平場瓩作られ、それは全て「圧倒的に非正規労働者が多い」職場を形成していきました。それと比例して沖縄における労働組合組織率は10%以下になるまで低迷していきます。これは追い詰められた日米支配者が沖縄の労働運動を壊滅する為に基地労働者を意識的に減らし、「基地を行き来する労働者」を増やすことで日米政府は形上「米軍再編で沖縄負担軽減」を建前として、あくまで沖縄を「不沈空母」の位置たらしめ、「いつでも戦争できる島」として維持していこうとしたのです。それが戦後世界支配の最大の環だったからです。同時に沖縄が構造上、日本一非正規率が高く・貧困家庭が多い根幹はここにあると言えます。

 今、この時に階級的労働組合・労働運動の復権が沖縄で開始された意味 そうした背景の中でコロナ×大恐慌で新自由主義が崩壊し、資本主義そのものの終焉が開始されました。世界中の支配者は自らの延命のみを考えて、ウクライナで世界戦争を開始しました。その最大の舞台は東アジアだと言われ、その中心は沖縄です。
 いまこの時に沖縄に階級的労働組合の旗が立ったこと。それは歴史的なことだと考えています。日米政府の労働運動壊滅攻撃の中でも沖縄の「階級の力」は確実に受け継がれてきました。そして、動労千葉・関西生コン・港合同の3労組を軸とした新たな労働運動の潮流と結びつくことを通して大きな流動を作り出そうとしています。
 私が目の前で見ている光景は普通ではありません。昨日、労働組合に加盟した女性労働者が今日は管理職を追及して退職強要を跳ね返しています。「私は目覚めた」とその女性は言い、次から次へと仲間を作り出していきます。そんな労働者が職場にたくさんいる。沖縄の奥底に眠っていた階級の力があらゆる圧政の中で世界崩壊と戦争という怒りを根拠に目覚め始めた。それがいま、私が見ている風景だと思います。
 闘いの芽が芽吹きました。ただ、この闘いは歴史的に見ても激しい弾圧と共に闘われると考えます。『復帰』50年の沖縄の闘いで全国の仲間の皆さんにお願いしたいのは共にこの団結を守り、拡大していくことです。沖縄を軸に階級的労働運動の前進が戦争のない社会を作り、誰もが生きられる社会を作ります。5・15沖縄に結集してく ださい!!