横浜刑務所在監 須賀武敏
君の手紙の内容を検閲して、医務当局は7月31日に膀胱・直腸障害に係る整形外科医の診察を急遽実施しました。医師の検査・診察結果に基づいて、医師は腰痛による「軽度な膀胱・直腸障害が生じている」との診断所見を告知しました。
最初に血液検査 １５６／７６（午前11時半）
ＤＲ 今日は腰痛による膀胱・直腸障害がどの程度生じているかの診察です。須賀さんは小便の時、スムーズに排尿できますか？
須賀 いいえ。排尿するのにちょっと時間がかかります。多分前立腺肥大の影響だと思います。また、急に尿意を模様した場合、尿漏れすることも時々生じます。また、外科医の前立腺肥大、尿漏れに係る診察で毎年実施している超音波検査で、膀胱圧が大幅に低下し続けていること、そのため薬の服用で尿道圧を低下させて、膀胱圧低下による残尿を防止する処置・治療を実施しています。薬の服用を止めると膀胱内の残尿量が増加する一方、尿が排尿できない症状になります。これを放置すると最終的に尿毒症になり、生命にかかわる症状になると言われています。
ＤＲ そうですか。排便の状況はどうですか。
須賀 便秘で硬便になると、自力で排便できなくなり、腰痛が激痛発作寸前症状になり、また腸閉塞のリスクが出てくるので、肛門に指を突っ込んで硬便部分を掻き出しています。その時、肛門などに全く痛みなどが感じられない、まひ症状となります。また、下痢の場合は、下痢便が紙全体に付着する状況になります。
ＤＲ 紙おむつはいつ頃から着衣しているのですか。
須賀 ２０１９年から、ずっとしています。下痢便でも安静時以外は垂れ流しの状況になりません。また、軟便などは便意を催し、直ちに排便すれば何とか自律的に排便できますが、便意をコントロールすることはむつかしい状況です。そのため、尻にチリ紙を丸めて、抑えて排便が紙おむつに付着しないようにしています。
ＤＲ では、体の部位の感覚障害がどの程度生じているのかの検査をします。まず、尻全体や陰茎部全体を手でさすった感覚と太もも全体、腰全体をさすった感覚と比べて、どんな変化がありますか。
須賀 ほとんど同じような感覚です。
ＤＲ 変化は全く感じられないのですか。
須賀 そうです。痛みの方は違いますが、さすった状況は全く変わらない。
ＤＲ そうすると、須賀さんの場合は、肛門などの感覚は全く感じられず、マヒした症状を感じるだけで、尻全体では、通常な感覚ということは、直腸の障害も、きわめて初期の段階だと思います。
須賀さんの場合は腰痛の症状が、左足の足首や足裏の感覚はマヒしたような症状がみられ、左足全体のしびれやマヒ症状や強い痛みが生じたり、腰や背中に激痛が生じている。
脊椎の神経の障害は、下肢や直腸・膀胱の障害とも直結しているので脊椎の神経に一定の障害が生じれば、下肢や直腸・膀胱の障害に大きな影響を与えることになります。
腰や背中の痛みの症状はどうですか。
須賀 今週は作業終了が午後３時半から４時までなので、舎房に帰っても、激痛は続いています。この間、先生にお願いしたように、夕方の点検前に舎房に帰着した場合、30分でも、1時間でも横臥許可が出るようにしてください。そうしないと腰痛症状の悪化は日に日に進行するのは避けられません。私としては、満期まで、手術なしの症状を維持したいので、ぜひ横臥許可をお願いします。
ＤＲ まだ、その許可は下りていないのですか。
須賀 そうです。是非横臥許可の治療上の配慮をお願いします。
ＤＲ （何も答えず、これで、診察終了）
医師は、治療上の処置としての横臥許可を自らの診断所見を提示することを一貫して拒否している。医療センターの医師のように、治療上の必要性としての安静治療実施許可を出す姿勢は全くないのである。
その点は医務当局にげたを預けて、自らの判断としては、結果的には治療を拒否する態度を一貫して取り続けているのである。
この点の打開のためにも、杉井先生の「意見書」なり、「診断所見」を医務当局に突き付けて、闘いによって改善する以外にないのである。この点を決定的に重視するようにしてください。
次に、大腸ポリープの切除手術にかかわる外科医の診察が7月24日に実施されました。
ＤＲ 今日は大腸ポリープの切除手術にかかわる診察です。胸痛の症状はどうですか。
須賀 私の主治医の所見は、前回の診察で先生が示した意見・判断と同じです。しかし、私はまだ、胸痛発症時にニトロを服用していません。この3年間、ニトロを服用した時は、胸痛時に脈拍が１００以上の頻脈だったのですが、この間の胸痛時はすべて正常の脈拍なので、狭心症の症状と関係ないと思います、やはり一度循環器系の専門医の診察をして、現在の冠動脈の動脈硬化の状況がどのような現状なのか、検査で確かめる必要があると思います。それが、どうしてもできない状況がこれまでと同様に継続する状況ならば、私としてはサラサラの薬の服用をやめないで、現在の大腸ポリープの形状がどのような状況になっているのかを確かめるための大腸内視鏡検査を実施したほうがいいと思います。
ＤＲ 確かにポリープの切除手術抜きの検査を行う必要がありますね。その場合でも、熱中症のリスクがあるこの時期は避けたほうがいいです。10月の秋にやるのがいいと思います。それまでの須賀さんの症状の状態を診て、判断したほうがいいと思います。
須賀 分かりました、入舎前の２０１８年２月の検査で発見された大腸ポリープは、肛門線上にあり、形状が凹型のもので、悪性の確率が高いものでした。しかし、５ミリの小さな形状でした。私の兄は検査で１０個のポリープが見つかり、そのうちの最大１．２センチのポリープを切除して検査したところ、「進行ガン」であることが判明しました。その部位は肛門線上でした。
その点が気になるので、今回は肛門線上の凸型のポリープですが、現在どのくらいの大きさの形状になっているのか気になります。しかも、この３年間、週２回の血便と左下腹部の鈍痛が続いています。
ＤＲ 形状が１０ミリを超えると必ず切除して検査する必要があります。その場合は、肛門線上のポリープは、外に取り出して切除手術をして、術後しっかり縫合するので、出血の心配はありません。
須賀 その場合でも、５日間の薬の服用を止めなければならないのですか。
ＤＲ そうです。
須賀 入舎前のポリープは５ミリでしたが、血止めに強力なクリップを使いました。術後３カ月もそのクリップは体内から排出されなかったです。
ＤＲ そうなのです。内科医が検査する場合は、強力なクリップで血止めする方法を採用するのです。だから、出血が問題のケースは、内科医ではなく外科医に検査を頼むケースになるのです。
須賀 分かりました。今回は切除手術しないで、ポリープの形状などを確かめる検査を実施することにします。お願いします。
ＤＲ 須賀さんの症状の推移を診て、１０月に検査することにしましょう。
須賀 分かりました。お願いします。
ＤＲ そのために血液検査も定期的に実施することにします。
これで診察は終了。
なお、７月23日に便潜血検査キットに採便して提出する。血便が見られない軟便です。重要なのは、今回の検査キットは、娑婆で使用している従来型の検査キットです。なぜだと思いますか。当局も、今回はいい加減な検査方法ではまずいと判断したからです。私の必死の闘いの執念に圧倒されて、まずいと当局が判断したからなのです。その点を見据えるようにしてください。この検査結果の教示申請は、7月29日に（月）にしたので、お盆休み前後には開示されると思います。
「かちとる会」の隔月の必死の「申し入れ行動」が着実に当局を追い詰めて「セカンドオピニオン」実現の扉がこじ開けられざるを得ない情勢を一歩一歩前進しています。共にその実現に向けて頑張りぬきましょう。では、今日はこれで。
8月4日 記
大多数の人民の貧困と戦争は一体です
十亀弘史
自転車で快調に走っていたら、大きなビニール袋が飛んできて変速ギヤにからまりました。後ろは見えませんのでそのままペダルを踏んでいたら、すぐにギギッ、バキッという音がして自転車が進まなくなりました。降りてみるとビニールは固くギヤにからまり、その部分の金属装置が歪んで外側に飛び出しています。幸いというか、すぐそばに自転車店があったので、ビニールだけは剝がしとって転がして行くと、一目見た店主が「あっ、これは部品を変えないとだめだね」と、なぜかちょっと嬉しそうに言います。「いくらかかるんですか」「６千円だね」。ゲッ、です。次の日、部屋のエアコンが全然冷えなくなりました。さらに、パソコンと古いプリンターとの接続が超不調に陥っています。どちらについてもネット上でいろいろ調べ、それなりに手を尽くしましたが、いまのところ解決に到っていません。これらの場合、結局カネさえあれば簡単に何とかなるのですが、余分のカネは全くありません。６千円も相当にショックです。
というのは個人的な災難なのですが、社会全体に確実に貧困が拡大しています。朝日の「声」欄には次のような投書（７月23日）が出ていました。「夏休みなどないほうがいいという保護者が増えている。食事代やエアコンの電気代がかさむからだという。子どもたちも、『親に負担をかけられない』と食事を減らしたり、お金のかかる夏祭りには行かないと考えたりする。先生は『夏休みには、学校ではできない楽しい体験をしよう』と呼びかけるが、それが絵空事になる現実が進んでいる」。
また、次のような記事（６月27日）もあります。「自立生活サポートセンター・もやい」によると、都庁前での「食料品配布に並ぶ人は、20年には１００人台だったが、21年は３００人台、22年は５００人台、23年は７００人台と増加（いずれも春）。今年５月下旬には、過去最多の８００人に食料を渡した。女性や親子連れが並ぶ姿も珍しくなくなった」。さらに、厚労省の調査によってさえ、「生活が『苦しい』と感じる世帯は59・６％にのぼり、前年比で８・３ポイント増え」ているということです（７月11日夕刊）。
切り抜いておいたこれらの記事を読みながら強い怒りにかられます。政治や経済、あるいは社会は、本来人々の生活をだんだんよくするためにこそあるはずです。それがいま、どんどん逆方向に進み、貧困や不自由や不平等、さらに政権や企業におけるすさまじい腐敗を拡大しています。資本主義社会が構造として持つ理不尽がますます露わになり、人々の生活を、実際に日々破壊しているのです。
実質賃金は下がり続けています。６月には27カ月ぶりに１・１％上昇したということですが、その主な要因はボーナスの大幅増で、持続的な上昇が始まっているのではありません。ほんの一部の大企業の社員、大方はブルシットジョブに勤しんでいる社員たちを除けば、労働者の生活は絶対的に苦しいままです。ちなみに私のシルバー労働の時給は、東京都の最低賃金と同じ１１１３円です。これが10月から１１６３円になったとしても、暮らしの余裕などどこにも生まれません。
個々の普通の家庭の家計の苦しさが続く一方で、24年３月期決算で、上場企業の純利益は過去最高になっています。車輌認証試験をめぐってあれほどの不正を働いていたトヨタ自動車の豊田章男会長が23年度に受け取った役員報酬は、前年度の１・６倍の16億２２００万円（６月26日朝日）。「強欲インフレ」という言葉もよく目にします。物価の上昇を＜賃金を上げたその分の上昇だ＞などという連中がいますが、実際には「物価上昇に占める賃上げ要因は１割に満たない」とのこと（７月11日夕刊）。要するに資本がもっと儲けたいために「強欲に」商品の値段を上げている場合が多いというのです。
さらに、４月19日の朝刊に載った次の記事に接したときの怒りも忘れられません。見出しは「法人税優遇
減収２・３兆円」。「租税特別措置」（租特）によって特定の大企業が減税され、それによって「法人税の減収額が、22年度は２兆３０１５億円にのぼった」というのです。しかも政府は「どの企業がどれくらい減税されているのかを公開せず」秘密にしています。まさに大資本への「隠れた補助金」以外ではありません。業界団体や大企業は政権政党に高額の寄付をし、政権党は減税によって大企業に恩恵をもたらしている、という構造です。そして、大軍拡などに不足の予算は労働者・市民への増税でまかなおうとしています。階級支配とはこれじゃないですか。
そしていま、資本家階級によるその階級支配（あるいはその支配の崩壊の危機）が、直接に戦争に結びつこうとしています。大多数の人民の貧困と戦争は一体です。貧困の強制と排外主義の煽動、そして弾圧、それらを打ち砕き、侵略戦争を必ず阻止しましょう。 （８月13日）
軍事問題レポート（その１０）
本の紹介 『ハマスの実像』上
（川上泰徳（かわかみやすのり）・集英社新書）
板垣 宏
「パレスチナ人とハマスの側から世界を見よう」とする本書
著者は、元朝日新聞記者・編集委員。１９９４年から朝日新聞社のカイロ駐在特派員…２００１年からはエルサレム駐在、「その前年に始まった第２次インティファーダ（民衆蜂起）の中で、和平の希望が日々、崩れていくのを目の当たりにすることになった」、「２００１年には、ハマスの創始者で精神的指導者だったアフマド・ヤシーンにインタビューしたこともある」（「はじめに」）という経歴を持ち、その後はフリーの中東ジャーナリストとして活動、何冊もの著作があります。
氏の姿勢は鮮明であり、「本書では、事実に基づいて記述しつつ、できるだけパレスチナ人とハマスの側から世界を見ようとした。ハマスの指導者やメンバーは何を考え、パレスチナ民衆はなぜ支持するのか」を「私の取材体験、中東のメディアで流れている多くのインタビュー動画、生の取材からハマスの実像を探ろうとした。特にハマスに関わっている人間の声や体験を描くというジャーナリズムの手法を意識した」と述べています。
ハマスについては、「90年代のハマスは、『オスロ合意』に反対し、特に『自爆テロ＝殉教作戦』という手法を取ってきたためパレスチナの中でも影の存在だった。しかし、２０００年代になってオスロ合意が崩れ、和平への希望が潰えた時、それまで影だったハマスは、パレスチナ人の間でイスラエルに対抗する希望を与える存在となった。そういったことは欧米や日本では一般的に理解されていない」と述べ、こうしたことを払拭し、「ハマスの実像に光を当てようとした…何事も相手を理解することから始めるしかないのだ」と述べていますが、こうした氏の真摯な姿勢をまず評価しておきたいと思います。
ハマスは、イスラム的な社会慈善組織である
本書では、「第1章ハマスとの出会い」から始まり、ハマスの創設、武装闘争の始まり、人々を支える社会慈善事業、カッサーム軍団と殉教作戦、ハマスのイデオロギーなど、ハマスの実像が詳細に語られていますが、今回は、第４章の「人々を支える社会慈善事業」において、「ハマスの普段の顔は社会慈善事業」であることが紹介されている点に注目して紹介します。
「ハマスといえば、日本人の多くが『テロ』という言葉を思い浮かべるかもしれないが、第１章の冒頭でハマス系の社会組織サラーハ協会の病院やコンピュータ教室を紹介したように、パレスチナ、特に本拠地のガザの中で日常的に目にするハマスは、イスラム的な社会慈善組織である」（94�蓮砲箸いΦ�述にまず驚かされました。私もハマスがこうした活動をしていることを本書により初めて知りました。
「ガザでのハマス系の社会慈善事業には、イスラム協会、イスラムセンター、サラーハ協会の３つがある。３つともパレスチナ自治政府の下ではＮＧＯとして社会問題省に正式に登録され…公的に承認され、ガザの全域に支部を持ち、数千、数万人単位で貧困家庭や孤児支援をしている。…組織化され、サービスも充実していた」（95�蓮�
具体的には難民キャンプでの食料の無料配布や、学童たちへの服や学用品の配布、孤児一人当たり30〜50ドル、貧国家庭には月に２００ドル平均を支給などの事業を行っています。（２００７年、12万人が住むジャバリアキャンプの例では、「母子家庭１２００世帯と貧国家庭４５４世帯を支援している。ここでは失業率は41％に上り、82％が貧困ライン以下の生活をしている」イスラム協会ジャバリア支部事務局長 98�蓮砲箸修亮詑屬�述べられています。
ガザ市にあるシファ病院
著者は２００７年10月に、ガザ１５０万人の人口を抱える基幹病院であったシファ病院を取材しています。イスラエルの封鎖が始まり、医薬品も不足する中で、「国際的なイスラム・ネットワークを構築し、資金調達の手段を持っているのはハマスだけだ」（１０３�蓮砲判劼戮蕕譴討い泙后�ハマスが、パレスチナ人民から広く支持されているのには理由があるのです。
しかし、シファ病院は、２００４年３月にイスラエル軍が２週間の軍事作戦を行い、主要医療施設のほとんどが廃墟と化しました。イスラエル軍は、同病院での作戦で「テロリスト」２００人を殺害し、９００人超を拘束したと発表。拘束した人の内５００人以上はハマスや武装組織「イスラム聖戦（ＰＩＪ）の関係者だとし、病院から武器と情報が見つかったとしていますが、ハマスは病院を利用したことはないと否定しています」（２０２４年４月２日付ＢＢＣニュースジャパン）
（この項、続く）
現代科学・技術の問題 第7回（最終回）
福嶋昌男
シリーズ目次
はじめに
�� 資本主義の形成と近代科学の形成との関係
�� 資本主義における科学・技術の基本的・原理的把握
�� 帝国主義段階における科学・技術の軍事的性格
1 帝国主義の経済・軍事の要が生産力・軍事力
2 20世紀初頭までに近・現代産業の基本的土台がつくられた
3 大量生産―帝国主義戦争の物質的背景
4 第1次世界大戦
5 第2次世界大戦
(承前)
6 第2次世界大戦が戦後を規定したもの
大戦が戦後を規定したものは原爆の開発・投下であった。米ソは目もくらむような核軍拡競争に突入するのです。
核軍拡を支えたものは米ソとも第2次世界大戦以来の準戦時体制にあったのです。この要は軍産複合体制を基軸とした軍・諸産業及び科学・技術の一体化にありました。アメリカ帝国主義は自動車、重化学工業のオートメーション化のもとで、核兵器産業、航空宇宙産業、半導体・コンピュータ産業等のハイテク軍事産業を生み出していくのです。そして諸産業はその生産体制・製品に反人民的なすさまじい自然破壊・汚染をまた地球の温暖化を引き起こしていくのです。
そして、帝国主義に対してパワーポリティックスの次元で対抗したスターリン主義(ソ連)は、１９８６年４月24日、チェルノブイリ原発の大事故を引き起こしました。それは原爆の爆発ともいえる大惨事でした。今日の原発・核燃サイクルとは原爆の恒常的な保有体制なのです。帝国主義の原発・核兵器体系を支え、動かしているものこそ石油です。
7 現代における科学者・技術者の立場とは
現代帝国主義の科学・技術をとらえることによって、科学者・技術者の立場も鮮明になります。
各企業の科学者・技術者は資本家の生産手段と直接に結びついて、また大学、研究所等の科学者・技術者は軍事及び産業と直接的にあるいは間接的に関わっているのです。科学者・技術者は国家の政策を媒介にあらゆる軍事と結びつき、現代兵器の生産に関わっています。また、科学者・技術者は軍事産業の日常的な生産活動に関わることによって、侵略戦争、帝国主義間戦争及び公害・環境破壊の加害者であるといえるのです。
このように科学・技術者は現代帝国主義体制の知的労働に従事し、労働者・民衆への抑圧者であるといえるとともに、他方に国家権力によって「抑圧」されている立場でもあります。
では、このような二重の疎外の立場にある科学者・技術者はいかなる闘いによって止揚されるのか。
結び
資本主義・帝国主義社会は、資本家階級が労働者を抑圧・搾取して、利潤を得、戦争を推し進めている社会です。
労働者階級は、職場・生産点で労働組合を拠点に、資本家階級の抑圧・搾取と闘っています。労働者は、資本家とその国家権力と戦闘的に闘うことで、自らの自己解放を闘い取っています。
資本家のもとで、二重の疎外のもとにある科学者・技術者は、労働者階級の闘いと結びつき、資本家とその国家権力と闘うとき、自らの解放をかちとることができます。
【労働者が自らの職場・生産点で闘い、自らが生産手段を奪還し、管理・運営するとき、科学・技術もまた自らのものとなる、と信じます。このとき労働者は生産力を手にし、労働日を短縮し、真の人間(社会)と自然の有機的関係を創り出すことができます】
今回のシリーズ『現代科学・技術の問題』は、かっての『芽吹き』（福嶋裁判での交流誌）NO.40（１９９６年12月）からNO.42（１９９７年２月）まで３回にわたって連載されました。今回、当時の原稿に加筆し、削除しましたが骨子は変わりません。
現在、人類は二つの大きな危機に直面しています。その人類の危機は資本主義・帝国主義の行き詰まり、米帝の大没落と、スターリン主義中国の軍事対抗的延命策動によって引き起こされています。
資本主義・帝国主義主導の現代世界の危機は、帝国主義とスターリン主義の巨大な生産力・軍事力によります。生産力の質的な側面は核戦争です。他方に、生産力の量的な側面は地球の環境破壊であり、気候変動です。
前者は、今日、第3次世界大戦の緒戦とも言える米帝・ＮＡＴＯ・日帝が主導するウクライナ戦争とイスラエルによるガザ大虐殺・パレスチナ侵攻です。そして、第３次世界大戦としての米帝・ＮＡＴＯ・日帝による中国侵略戦争です。この大戦は核戦争不可避です。
核戦争は一瞬のうちに人類・地球の破滅です。他方に、気候変動はじわじわとやってくる人類の・地球の破滅です。
【気候変動は、日々の暑さ、自然災害で感じています。元にもどることはありません。バケツの水にインクをたらすと、インクの色がじわじわとゆっくり広がってゆきます。そして、元のインクにもどることはありません】
労働者階級が生産力・生産手段を意識的に管理・運営するとき、核兵器はなくなり、気候変動を止めることできます。
８月７日 了
８・６−８・９ヒロシマ・ナガサキ大勝利
８・６ヒロシマ―８・９ナガサキ反戦反核行動は歴史的な大勝利をかちとった！ 全国・全世界の労働者民衆は、この勝利に心の底からの快哉を上げている。「集会禁止・入場規制を実力で打ち破り、原爆ドーム前集会をかちとったぞ」―８月６日朝、広島平和記念公園・原爆ドーム前で、８・６ヒロシマ大行動実行委員会が呼びかける反戦反核集会が実力でかちとられた。「原爆の日＝８月６日に反戦反核の声をあげさせない」ことを目的にした岸田政権・警察権力・広島市当局が一体となった不当極まりない集会禁止攻撃は、前夜からの夜を徹した労働者・学生らの断固たるスクラムデモによって、ものの見事に粉砕された。
続く８・９ナガサキ反戦反核行動では、記念式典に参加した岸田首相の車列に、「岸田帰れ！」の弾劾のコールがたたきつけられ、岸田はほうほうの体で長崎から帰らざるを得なかった。そして、ついに８月１４日、９月自民党総裁選への出馬を断念した。民衆の怒りで打倒されたのだ。ヒロシマ・ナガサキのように闘えば勝てる！ このことに確信を持ち、さらなる反戦闘争の爆発かちとり、１１・３全国労働者集会６０００結集に向けて攻め上ろう！
午後１０時過ぎ、学生・青年労働者を中心に、原爆ドーム前を制圧し、ここから一歩も引かない決意を固める（８月５日 広島）
入場規制開始時間（６日午前５時）を過ぎ、「強制排除何するものか！」と部隊の最前列は、固いスクラムで、権力と対峙（バックの空が白み始めている）。
午前８時過ぎ、ドーム前。手前の、実行委員会事務局長・宮原亮さんへの逮捕恫喝に対して、弾劾シュプレヒコールをたたきつける。権力の後ろには朝に駆け付けた仲間、諸団体が権力を包囲。公園内外合わせて１０００人が一体となって闘った。
徹夜での権力との大攻防に勝利した高揚感にあふれ、７５０人の大結集で、大行動大集会をかちとった（広島県立総合体育館小アリーナ ８月６日午後）
前夜からの勝利の高揚感を引き継ぎ、市民との交歓もかちとりながら、広島市内を席巻する大デモをかちとる（8月６日 広島市内）
被爆者の、全ての怒りを引き継ぎ核戦争を阻止
し、中国侵略戦争を阻止しよう
全学連 渡辺祥英
８・６ヒロシマ大行動は大勝利した。集会禁圧は実力で打ち破られ、原爆ドーム前は解放区と化した。私は８・６ヒロシマにあたり、先遣隊として広島大学や改憲・戦争阻止！大行進の仲間とともに、現地での組織戦を闘っていたのだが、私は改めて「ヒロシマ」の歴史性について想いを馳せざるを得なくなった。
広大自治会の仲間と共に行ったパレスチナ連帯キャンプには、多くの学友達が入れ替わり立ち替わりキャンプに顔を出してくれていた。そんな中の炎天下、とりとめもなく話していると、ある学生が「自分のひいおじいさんが被爆者で」という話をふと、ぽろっと口に出した。その言及があまりにもさりげなかったから、その場では（私含めて）特に話題に上ることもなかったのだが、広大の仲間すら「僕も初めて聞いた」そうである。当局からの「危険団体」キャンペーンの中、それでも我々と交歓し、議論してくれるのはそれ自体一つの決起である。私はこの�猯�場宣言�瓩鬘検Γ兇悗隆�待として受け取った。
『無罪！』２０２３年７月号の須賀陽子同志の横浜刑務所面会報告には、須賀武敏同志が71年の８・６に際して、法政大学全共闘議長として広島に派遣され、広大を権力の制圧下から解放し、「一九七一年の八月六日」にのぼりつめていく過程が鮮明に記されている。
「佐藤首相が来ることになぜ反対するのかという質問に答えると、ほとんど全員が納得して賛成する。『あなたたちの言うことは広島の人間ならみんな思っていることだ』『祈っているだけじゃ駄目。権力者の思い通りにさせないための行動が必要だ』と。」（面会記より）
私が連帯キャンプで、あるいは学内・市内の街宣で議論をした時の反応も同じだった。イスラエル招待や原爆ドーム封鎖に、多くの人々が驚きと怒りをもって反応してくれた。カンパも多く集まり、「８・６ヒロシマ暴処法」署名の説明を長々としていると、「弾圧は当然知っている。署名したいから、さっさとボードを渡して」と怒られることすらあった。
１９３８年、広島では中国臨時政府・首都南京の陥落を十万人の提灯行列が祝したという。私が仲間と訪れたお好み焼き屋で、店主に８月６日に合わせて訪れていることを話すと、側で話を聞いていた初老の男性は、彼の父と兄弟が被爆し、自らも２世であること。若者が８・６を記憶してくれることが嬉しいと涙ぐみ、手まで合わせてきた。そのお好み焼き屋の冷蔵庫に旭日旗のステッカーが貼ってあり、店主が「教育勅語は正しいと思う」と言ったことまで、私たちは見据えなければならないと思う。
今日、日帝・岸田と米帝が中国侵略戦争に突き進む中で、既存のあらゆる運動が岐路に立たされている。ある人は「規制の引き金を引いた」と昨年の原爆ドーム前の集会を評価した。またある人は「規制は仕方ない」と松井市長の弾圧を正当化した。だが、私の短い派遣の期間ですら、「ヒロシマ」はそんなにやわな質の闘いではないと確信するのに十分であった。ヒロシマは「広島・長崎」だけではなく、モスクワにも、東京にも、北京にも、ワシントンＤＣにも、あらゆる場所・人間の頭の上に落とされる核に反対し続けている。71年に佐藤来広糾弾実力闘争を闘った２世の女性は「たとえ、被爆者が死に絶えたとしてもその闘いを引き継ぐために残された被爆二世である」と名乗りをあげた。須賀武敏同志が「法大全共闘議長」として広島を訪れてから半世紀以上の月日が経ち、広大は東広島市へと移転し、須賀陽子同志は幽明境を異にし、佐藤来広糾弾闘争を闘った彼女は今何をしているのか（ご存命なのか）すらわからない。しかし、ヒロシマの怒りは健在である。その怒りは、核戦争が現実のものとなろうとしている今日のために磨かれてきたのだ。８・６ヒロシマ大行動は大勝利した。被爆者の、全ての怒りを引き継ぎ、核戦争を阻止し、ウクライナ戦争を終わらせ、パレスチナの解放を勝ち取り、中国侵略戦争を阻止しよう。
岸田の乗った車列に向かって弾劾の嵐
「８・９ナガサキ反戦・反核行動」
改憲・戦争阻止！大行進九州／婦人民主クラブ全国協議会福岡 松尾栄子
８・９ナガサキ反戦反核行動 中央の小学生たちは、学生から「ヒロシマ暴処法弾圧」の話を聞いて、「集会に参加します」といって、参加してきた！（長崎・爆心地公園 ９日）
「ドーム前の闘い、凄かったね！」「完全勝利！」集会前から、高揚感に満ち溢れた８・６ヒロシマの話題で盛り上がっています。８月９日、９時30分、爆心地公園にて８・９ナガサキ反戦・反核行動が始まりました。
原爆投下の11時２分まで１時間半、全国の仲間から発言が続き、「５日夜からドーム前で徹夜の会場確保。一歩も引かないスクラム。権力との攻防」「駆けつけた全員が逮捕覚悟で構え、その覚悟の強さが権力に指一本触れさせない勝利を勝ち取った」と、それぞれの立場から、力強く語られました。
また、長崎市が式典にイスラエルを招待しないことに対し、Ｇ７各国の出席拒否と恫喝に対する怒りの弾劾が発せられました。「あんな奴らが来なくても全く構わない。そもそも核をなくそうと決意するところに、核を使おうと目論む帝国主義者は参加する資格などない！」「アメリカと共に拡大抑止を推進している岸田も同じだ！」怒りを共有して、飛び入りの参加者も共にデモに出発！ 学生の元気なコールに合わせて、みんな汗だくで大声を上げ続けました。
デモも終わりに近づいたとき、目の前を通る岸田の車列に向かって、「岸田は帰れ！」「沖縄を戦場にするな」「ガサの虐殺許さないぞ」と弾劾の声をぶつけました。
午後の集会では、長崎被爆者・土井玞美子さんが、８・６ヒロシマ、５月沖縄・佐賀空港闘争への参加と、団結の力でこれからも頑張り続ける決意を語られました。鳥栖キリスト教会牧師の野中宏樹さんから、玄海原発廃炉・佐賀自衛隊基地造成阻止などを闘い、自然豊かな土地・人口が少ない場所が国策に利用されることへの怒りが発せられました。
８・６ヒロシマ‐８・９ナガサキ闘争の勝利を新たな出発点に、暴処法で逮捕されている無実の５人を一日も早く取戻そう！11・３労働者集会６千人結集を実現しよう！
記念式典参加の岸田に弾劾コールをたたきつけ、勝利感に満ちたデモをかちとった。後ろに見えるのが浦上天主堂。（８月９日 長崎市内）
今こそ「ヒロシマ・ナガサキ繰り返すな」と言わなければ嘘じゃないのか！
８・６ヒロシマ大行動前夜の市内アステールプラザでの前夜総決起集会は、全国から集まった闘う仲間たちで席は完全に埋め尽くされ、熱気があふれていた。翌６日早朝の原爆ドーム前での早朝集会をかちとる決意をみんなが最後的に打ち固めたのは、この集会だった。広大自治会委員長・太田蒼真君の基調提起の抜粋を紹介する。
８・６前夜総決起集会。壇上は基調提起する太田蒼真君（８月５日 広島市内アステールプラザ）
８・５前夜総決起集会基調提起
広島大学学生自治会委員長・全学連副委員長 太田蒼真
核戦争への本格突入すすめる日米帝国主義
７月28日、日米防衛・外務閣僚会合（２プラス２）にあわせて「拡大抑止」に関する閣僚級会合が開かれた。米国防長官オースティンは「日本の防衛に対する我々の関与はゆるぎない。これは核戦力などで日本を守る『拡大抑止』を含んだもので、日米同盟の核心だ」と発言した。昨年Ｇ７広島サミット、今年の日米首脳会談を経て、日米同盟を核戦争同盟として最後的に転換するという宣言だ。今回の協議は、アメリカの核を日本のどこに配備し、いつどういう状況で中国に向けて撃つか、ということを確認するものであり、被爆79年の「原爆の日」を目前にして日米政府が核戦争会議をやっているということだ。
この日米２プラス２に合わせて、7月28日から8月7日まで、岩国・九州・沖縄を舞台に過去最大規模で「レゾリュート・ドラゴン24」が行われている。琉球弧を丸ごと戦場にして核ミサイルを打ち合う作戦計画「遠征前進基地作戦（ＥＡＢＯ）」に基づく、対中侵略戦争のための訓練だ。8月6日の直前に核戦争同盟であると確認し、8月6日の最中にも中国侵略戦争の実行演習をする、まさに日米帝国主義が核戦争に突入する中での８・６だ。来年の８・６なんて消し飛んでもおかしくないような規模で、核戦争が現実のものになりつつある。核戦争阻止！ ヒロシマ・ナガサキ繰り返すな！ がまさに問われているのが今年の８・６だ。
今年6月に「核兵器廃絶国際キャンペーン（ＩＣＡＮ）」が出した報告書に、ウクライナ戦争以降2年間の核兵器関連支出がまとめられている。「核による威嚇を繰り返している」と非難される中国・ロシアが核兵器への支出をそれまでのものより10％ほど伸ばす一方で、米英は40％を超える前年比伸び率を記録している。核戦争の火付け役はＧ７であり、ＮＡＴＯだ。何より「核同盟であり続ける」（ストルテンベルグ事務総長）と確認した、今年のＮＡＴＯ会議に３年連続で出席し、「ウクライナは明日の東アジアだ」と叫ぶ岸田政権こそが、世界戦争・核戦争の主戦場として中国への侵略戦争を核戦争として行おうとしている。岸田を倒して、帝国主義政府を倒すことこそが、核戦争を止める唯一の道だ！
今年の式典は「戦争式典」だ！
今年の式典は帝国主義の核と戦争に、お墨付きを与える場になろうとしている。パレスチナへの虐殺を継続し「アメリカは勝つために原子爆弾を投下した」「ガザに原爆を落とすのも選択肢の一つ」と語るイスラエルの代表を招待し、この虐殺を全力で支え中国侵略戦争を準備する米欧日帝国主義政府が招待される。主宰の広島市長・松井は、平和教材から『はだしのゲン』を削除し、就任以来10年間にわたって新人研修に「教育勅語」を使ってきた人物だ。
この松井市政の下、昨年8月6日に原爆ドーム前で反戦反核集会・デモに参加した仲間が逮捕・起訴されている。治安維持法とセットでつくられた「暴力行為等処罰に関する法律」という治安弾圧法を使って、集会破壊に来た極右核武装論者から集会を守り抜いたことを「犯罪」にするという弾圧だ。もうすでに広島は「反戦反核を弾圧する」という戦時の様相だ。
広島市は5月、原爆の日にドーム前も含めた平和公園全域を鉄柵で囲い、反戦反核集会を禁圧すると発表した。戦争屋どもの、戦争屋どもによる、戦争屋どものための式典を「粛々と」遂行するために、反戦反核の集会など開かせないということだ。絶対に許すわけにはいかない！
規制線を打ち破る実力闘争こそが回答だ
戦争と核に怒りの声を上げる集会・デモを妨害することを生きがいにして、被爆者に悪罵を投げてきた極右核武装論者が泣きつき、これに市と県警がこたえて、弾圧と集会規制が行われているという現実。そして右翼連中がこの規制に満面の笑みで感謝を述べているという事実。公園の外まで規制しろ、被爆者が会場内で肉声で抗議したらやめさせろ、排除しろ、と詰め寄る右翼に「県警と連携して対応」すると回答した広島市の態度、どれ一つとっても、もう「いい式典にしよう」などという段階はとうに超えていることは明白だ。
昨年だってそうだった。日本共産党が言っていたように「いいサミット」になんてなるわけがなかったではないか。我々の戦争会議粉砕の闘いが被爆者の怒りを解き放ち、岸田政権の悲願であったヒロシマ潰しを粉砕した。昨年の式典ではペテン的にでも「核抑止は誤り」だと発言させるまでに至った。
だからこそ今、岸田政権は核戦争の成否をかけてヒロシマ潰しに全体重をかけてきているのだ。戦争屋の式典を「厳粛に」やるんだ、反戦反核集会を叩き潰すんだ、会場から抗議すれば被爆者だって摘まみ出すんだ、というすさまじい踏み込みを松井市政・極右核武装論者・国家権力が一体となってやってきている。一歩も引くことはできない。
反戦反核の８・６ヒロシマを闘いぬくということは、ものすごい力と展望がある。だからこそ敵は追い詰められ、どれだけ無茶苦茶でも5人を逮捕し、ふざけ切った規制をやるしかないところまで来ている。
朝鮮戦争時、ベトナム戦争下の佐藤首相来広、昨年サミットに続く、4度目の戒厳令下の８・６ヒロシマ大行動であり、昨年5月に続くドーム前封鎖攻撃との対決だ。１９５０年、１９７１年、２０２３年、いずれも戦争の危機が爆発する中、ヒロシマを何としても潰すという攻撃として集会禁圧が行われてきた。これに対して何より被爆者が体を張って闘ってきた。ＧＨＱと広島市警による集会禁止を打ち破って「朝鮮戦争反対・原爆廃棄」を訴えた。被爆者青年同盟の隊列が規制線を破って、佐藤にシュプレヒコールをぶつけ、会場内の被爆者が佐藤に怒りの鉄槌を下した。サミット粉砕のスクラムデモが被爆者の怒りを解き放った。合法性など１ミリたりとも与えられない中で、被爆者が闘って、反戦反核をヒロシマの核心に据えてきた。これに全国・全世界の労働者・学生が応えて決起し、日本階級闘争の背骨に反戦反核を打ち立ててきた。ここで闘わなければ嘘じゃないか！ 今こそ「ヒロシマ・ナガサキ繰り返すな」と言わなければ嘘じゃないか！ 79年前の地獄絵を繰り返さないというのは、今こそ核戦争阻止の闘いに立つということじゃないか！
世界中の闘いに応え、核戦争阻止の８・６ヒロシマを
全米を発火点に世界中で巻き起こるパレスチナ連帯の闘い、バングラデシュの学生蜂起、パリ五輪への抗議… 。なによりパレスチナ人民の人生をかけた決起に応える８・６にしなければいけない。核戦争の最前線に名乗りを上げている日本帝国主義、日米安保体制＝核戦争同盟を倒すということが、そのまま戦争と核を必要とする世界体制を終わらせる力を持っている。
虐殺を容認し戦争に加担するヒロシマをみすみす許して、世界中の仲間を失望させてしまうのか、それとも戦争式典と徹底的に闘い抜いて核戦争阻止の闘いを牽引するのか。国際連帯で世界戦争を止めるといった時、後者しかありえないのは明白じゃないか。核武装論者と帝国主義者の虐殺式典・戦争式典を目の前にして、ドーム前からしっぽを巻いて逃げるなんてありえない。たとえ逮捕されたってドーム前を守り抜こう。戦争は命を懸けて阻むものだ！
改めて、今晩から明日朝にかけての原爆ドーム前は決戦場だ。この後、22時から、反戦反核の魂を守り抜き、集会禁圧を跳ね飛ばす終夜座り込み闘争に全力で集まろう！ 体を張って闘おう！ 核戦争を絶対に止めよう！
