店舗が減り続ける「BOOKOFF」の経営危機 渋谷の大型店も閉店へ - ライブドアニュース
http://news.livedoor.com/article/detail/15002749/

なんだろうね。
ブックオフはバブル崩壊後の90年代からだから、“なんでも
鑑定団”やらオタク向け「お宝ブーム」(テレカ、フィギュア、
写真集etc)といった“90年代的価値観”を背景に持つとは
言えるかもね。音楽ソフトのプレミア化も本格的には90年代
以降のこと。

以後、コレクターの絶対数が増加した。ブックオフは、それ
までの個人店古書店とは違う、荒っぽいスタイルゆえに増加
することができた。

古書店・中古レコード店・コレクター向け商品販売は、
かつてはじゅうぶんな商品知識が必要とされたもの。
ブックオフはあえて無知でもできる方法論を導入した。
一般消費者の多くにはその頃知識が無かったので、それで
問題なかった。現在では個人差はあれど、おおざっぱな商品
知識が世間に伝播した。

90年代にはバブルは崩壊したとはいえ、相対的に日本は富裕
だった。それが「お宝ブーム」の背景だったかもしれない。

10年代のいまはそうじゃない。“積善の余慶”は、すでに
枯渇しつつある。コレクションをするのもコレクションを
維持するのにもお金がかかるもの。物の所持に価値観を
見出す時代じゃなくなっているとも言える。

ブックオフは昔は安く仕入れて安く売っていた印象がある
が、いまは余計な知恵が付いて、安く仕入れてさほど安く
ない価格で売っているように思う。かといってじゅうぶんな
商品知識は、相変わらずない。

中古市場の商品の蓄積は価値の変化をもたらす。100万枚
売れたCDは、市場にダブついているので、音楽としての
価値よりも“ありふれた中古品”というありがたくない
レッテルのため自ずと価値を落とす。むしろ発売時には
売れ行き芳しくなかった不人気商品が高額商品になって、
これが音楽なら音楽の価値観に混乱を来す素因にもなる。

いろんなことが言えますわね。